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─光る波の間─

現在ほぼツイッターまとめ投稿。アート(名和晃平、奈良美智他)映画・音楽・食べ物(日々のご飯)・雑貨etc...

ロミオとジュリエット

2007-03-01 20:17:49 | 音楽・映像・アート
DVD観ました。
藤原竜也×鈴木杏『ロミオとジュリエット』

シェイクスピアがこの作品を世に送り出してから、
どれだけの数の舞台があったろう?
どれだけの数の人々が演じただろう?
バレエでも多くの振り付けが存在し、オペラもあり、
世界中で、それはそれはもう・・・
天文学的数字になるんじゃなかろうか?
それでも演じ続けられるのはなぜなんだろう。。

「今時、何も死ななくたってどうにかなるでしょ?」と、
リアリティの無いおとぎ話と思う人も多いんじゃないだろうか。
だけどいつも一つ、この物語に接するときに思い出すことがある。 
それは“サラエボのロミオとジュリエット”と言われた、
ユーゴスラビア紛争でのエピソード。

 一組の恋人たちが、川の土手にもう4日も横たわっている。
 死んでいるのだ、固く抱き合ったまま。
 包囲されたサラエボから脱出を試みて撃たれたのである。
 ともに25歳、高校のときからの恋人だった。
 が、彼はセルビア人、彼女はモスレム人。
 互いに殺し合う双方に、それぞれ属していた。
 「彼は即死した。彼女はしばらく生きていた。這って行って彼を抱き寄せ、
 あんなふうに腕を組んで死んだ」。
 目撃した兵士は語った。


 紛争が始まるまでは仲の良い隣人だった。
 だけど、紛争が始まって互いに目を合わせることすら許されなくなった。
 互いの親や友人たちはなんとか2人を逃がそうと、裏のルートを使って、
 ゲリラや兵士たちに話をつけたはずだった。
 が、どういう行き違いか、 2人は撃たれた。
 埋葬してやりたくても誰も近づくことができなくて、更に4日遺体は横たわったままだった。
 ユーゴ紛争は90年代のこと。だからこれは、ほんの10数年前の事実。

・・そういうことにも思いを馳せつつ、キャストを見ただけでワクワクするこの2人のロミジュリは
はまり過ぎるほどはまっていて、瑞々しく可愛らしく激しい。
つくづく、テレビには収まりきらない捉えきれないスケールの役者なんだなと思う。2人とも。
私が本として読んだのはたしか、明治の文豪大先生の、行儀の良い翻訳だったけど、
このお芝居は松岡和子版の脚本。
松岡さんは河合隼雄さんと、『快読シェイクスピア』という対談本が出ている。
松岡さんの訳は、シェイクスピアの駄洒落も卑猥なセリフもまるごとそのまま。笑
それがより、主役2人の疾走する純粋さと対比を見せるのだ。
1幕が喜びと無邪気と純粋に貫かれていればいるほど、2幕の悲しみが増す。。。

さいごは、河合隼雄先生の言葉で〆させていただきます。

 「・・・ この物語で実に衝撃的なことは、ジュリエットが14歳だという事実である。
 今、思春期の少年の問題がにわかにクローズアップされているようだが、
 14歳の恐ろしさは、実のところ、シェイクスピアの時代から変わっていないともいえるのだ。
 人間の思春期というものがどれほど恐ろしいものであり、
 自分もそれを経験したはずでありながら、大人たちがそのことに関していかに鈍感であるかを、
 シェイクスピアの天才は美事に、舞台の上に現前させる。

 ・・・ 中略 ・・・

 …しかし、そのような親の愛によって、歓びを殺すことになるのだ。
 両親は子どもたちが本当に欲することや彼らの意志を生かすこと、
 そのためには耐え難い和解も辞さないこと、という点にはしっかりと封印をして、
 実は子どもたちを結果的に不幸に追い込むことにのみ、「愛」を傾ける。
 これは彼らの幸福のために知恵を絞った僧ロレンスについても同じではないか。

 親だけではない、教育者、宗教家、心理療法家など、人助けしたがる大人たちは、
 自分の愛によって他人の歓びを殺していないかを反省する必要がある。

 芝居を観ながら、14歳の魂の叫びが自分の胸を貫くように感じつづけていた」
 (1998年中央公論)

*



『ゴルトベルク変奏曲』-M・マイスキー他-

2007-02-27 12:10:22 | 音楽・映像・アート
昨日イラスト集とともに届いたCD。

『ゴルトベルク変奏曲』/J・S・バッハ
・ジュリアン・ラクリン(ヴァイオリン)
・今井信子(ヴィオラ)
・ミッシャ・マイスキー(チェロ)
弦楽三重奏編曲/ドミトリ・シトコヴェツキー


少し前、とあるCDショップのクラシックコーナーで
うらうらと時間を費やしていたときに流れていました。
すぐに耳が釘付けに。
なんじゃ?誰じゃ?とカウンターに行ったら、
“Now playing”のところにこのジャケットが!

ほほー♪ と、店内を探すも・・・・無い。 え?
マイスキーんとこにも、バロックんとこにも、バッハんとこにも 無い。。。
ちょっとちょっと~売ってないもん流さないでよ~~^△^;
しかも店員は不在って…、購買意欲そがれるわぁ。。。
で、そのときは待ち合わせもあり、とにかく「グラモフォンでマイスキー!」
とだけ覚えて、ネットで購入とあいなったのでした。

いやーす・て・き♪うっとりです。^^
『ゴルトベルク変奏曲』はグールドのピアノでも持ってますが、
なんというか、趣が全然違います。
まだうまいコトバが見つからないのだけども、
こういうのを見つけられると、「私の耳もなかなかやるじゃん!」と、
自画自賛してしまうのでありました。笑

*



待ってましたのよー!

2007-02-26 20:23:31 | 音楽・映像・アート
カイ・ニールセンを知ったのは…はるか昔、高校生のころでした。
E・デュラック、A・ラッカムと並ぶ人気イラストレーター。
1886年デンマーク生まれ。




見てのとおり、浮世絵やビアズレーの影響があり、
美しい線と構図が素晴らしいし、
色遣いやデザインの巧みさも溜息が出ます。

絵本は1冊持っていたんですが、
amazonでイラスト集を発見して、即買い!



洋書なのでほとんど読めないんだけど、
イラストが見れれば言葉は要らないわけで。

50点以上の作品がオールカラー!
なのに日本円で1500円弱だなんて!
(T▽T)感涙ぼーぼーと流るるのであります。



有名な『太陽の東月の西』や
『おしろいとスカート』のイラストのほか、
まったく見たこともなかったイラストも満載。

特徴の一つである線を使わない作品も初めて見れて
感動でございます!
今夜は、にまにましながら眺めまくります♪



しかし・・・、1回洋書買うとamazonのおススメに洋書の紹介が増える。
それはしょうがないとは思うけど、英語ばかりか独語の本までおススメされても・・・ねぇ。
困っちゃうんだよ~ん┐(´ー`)┌

*




2敗・・ ぬかったわ・・・(-"-;

2007-02-24 12:44:15 | 音楽・映像・アート
本日、会員先行発売日。(→)

夕べ練ってはいたんですよ。
どういう順番で取ったらいいかってさぁ…。
10時と同時に専用HPにアクセスするも、まず、

「混み合ってます。時間をおいてアクセスしてください」

ま、そうでしょうよ。
やがて繋がり始めたので、
“えっと、まずこれね。…1回ごとにアクセスし直すのめんどくさいな~~。。。”
なーんてやってた。

“これは、関係者的に目玉だって言ってたんだよね~… よし!”
なーんてやってた。

が!

そんなことをしてる間に!


【この公演は予定枚数を終了しました】


なっなんですと?!;゜□゜)ガーンガーンガーン... ミノ;。。)ノパタコ...



読み間違えた~~
他のがもっと早く売れると思った~~
それでも優先順位は先にしといたのに~~~
侮れない。。。
なんとか1演目だけは押さえられたけど。

まぁね。。。
去年見てたら、たくさんの人が彼をチェックしてもフシギじゃないんだよね、冷静に考えれば。
私のスケジュールも半ば「おっかけ?w」てな感じになってたし。^^;

さぁ~て、終わったものはしょうがない!
あとはぴあのプレリザーブに賭けよう!
どうしても聴いてみたいのよ、『ピアノ独奏版ラプソディ・イン・ブルー』をね!^ー‘)

*



ピアノ大解剖!

2007-02-19 23:47:07 | 音楽・映像・アート
NHKのプレミアム10でやってた、
『ようこそ!ピアノのワンダーランドへ』面白かった!

『クインテット』でお馴染みの宮川センセが
いろいろと解説してくれて、
ピアノに穴を開けて内視鏡カメラで覗いたり、
いつ誕生して、どう進化していったか。
そこにどういう作曲家が絡んでいたのか!
現代の形に近づく大きな貢献を果たしたのがベートーベン。
彼の暑苦しい熱い思いが無ければ
もっと発展は遅かったかもしれないとは!

そして今やインターネットを使っての遠隔演奏も可能。
NYで上原ひろみさんが演奏すると、そのタッチが日本で再現される!!
こりゃびっくりですわい!w(゜◇゜;w
上原さんの他にも、小山実稚恵さんのリストも瞬きできないくらい素晴らしかったし、
7台のピアノでの『ラプソディー・イン・ブルー』もとっても楽しかった♪
ただ・・まったく私個人の好みではありますが、レ・フレールだけは…まったく何も感じなく。(・_ ・;
演奏してても私の心はどっかに浮遊してましてん。(^^;
なんで人気あるんだろ~・・・?

や、でもとにかく楽しい番組でしたわ♪^^

*


『LFJ au JAPON2007』今年は民族のハーモニー!

2007-02-15 22:04:56 | 音楽・映像・アート
今年もそろそろ ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン
チケット発売です!(画像は去年の)

コンサートのスケジュールが発表されて、
いよいよ気分が高まってまいりました!(≧▽≦)
去年みたいにたくさん聴けるかどうか分からないけど、
“これだけはぁ‥!!”というところは押さえていきたい!

去年はモーツァルトのコンチェルトを弾ききった小曽根真さん
今年も登場で、JAZZピアニストの本領発揮の
『ラプソディー・イン・ブルー』を弾かれます!
これだけははずしたくございませーーん!(;`□´)/

それと、フォーレの『レクイエム』がなんと!ミシェル・コルボ指揮で!!
うおぉぉ・・・ 名演奏の誉れ高いあのCDの再現!?
このコンビネーションで聴けるとは思わなんだ。
去年はモーツァルトのレクイエムをコルボさんで聴いたのよね。
レクイエム尽くし♪笑

出演者をざっと見たところ、かなり昨年とかぶっているようです。
樫本大進さん小菅優さんもまた出演するようです。
今年は国民楽派なので、民族音楽に影響を受けている作曲家の作品で構成され、
日本からも武満徹さんなどの曲が取り上げられるもよう。
武満さんて私はイコールバレエ音楽ってくらい、バレエ作品で使用されたときしか
聴いていないので、いい機会なので聴いてみようかな♪なんて思ったりして。^^

さて、もっと詳しくスケジュールを眺めてみなくては。
どこの誰のが人気がありそうでチケットが無くなりそうかチェックチェック!(`▽´)ノ゛

*



音楽も聴いてるよ

2007-01-15 21:53:53 | 音楽・映像・アート
食べ物ネタばかりが続いてましたが、
その他の活動(?)もそれなりにしてます。

『Live At Montreux2002』
小曽根真さんのモントルーJAZZフェスでのライブDVDです。
“小曽根さんの‥”っていうか、
メインはゲイリー・バートン氏ですけどもね。
『ヴァーチュオーシ』の発売直後。
そのアルバムからの曲も多数入ってます。
このアルバム大好きなんで嬉しい~♪^^
さすがにお2人とも超一流プレーヤー!
ライブはスリリング!かつ安定していて聴き応えあり!

でも・・・、音がなんかいまいちなんですよ。。 録音の音質が。
私のプレーヤーのせい?いやでも、他の音源では不都合ないし。。
高音が割れてるように聞こえるんですよね~(´へ`
それと、ステージが意外と小さくてスタジオ録音みたいなの。
もっと“ライブ~!!” って感じかと想像してたんで拍子抜け。^^;
ま、これは私の勝手なイメージだったんでフェスティバルに罪はない。笑

ところで小曽根さん、塩谷さんとデュエットでクラシックCD出してくれないかしらん♪
もちろん!ぶっとびJAZZアレンジ満載でね。(^人^)オネガイ☆

*



明日帰るっていうのに。。。

2006-12-29 09:49:41 | 音楽・映像・アート
明日帰省するというときになって見つけてしまった・・・!




わぉ~~!

『スプーンおばさん』!!



ひょえぇ~~!

『ニルスのふしぎな旅』!!



むきゃ---!!

『ムーミン パペット』!!


『スプーンおばさん』と『ニルスのふしぎな旅』は
ほんとなつかしぃ~~(´▽`) 大好きだった~~♪
そしてムーミンのパペットは初めて知った!
声は全て先日お亡くなりになった岸田今日子さんが。
初代ムーミンの声が聴けますよ~(^▽^)

うーんそれなのに、見れないところへ行かねばならぬ~。。。
帰省が終わったらかぶりつきで観てやるぅ!!


それではみなさま、良いお年を~♪

*



タンゴ

2006-12-10 20:38:58 | 音楽・映像・アート
ちょっと前からMUJIでかかっていた音楽。
アルゼンチンタンゴだ。
タンゴだがしかし、店頭にあるCDの中にタンゴはあったっけ?

“現在かけているBGM”に、BGM「X」があったけど、おかしい・・・。
どう考えてもクリスマスソングじゃないじゃん!
あーほら!今かかってるの、「ラ・クンパルシータ」だよ?
BGM「X」の曲目に載ってないじゃん!...悶々(ー"ー;)
もんもんしながら買い物をしてました、ここ何回か。

そして今日、はっけん!(☆o☆)

BGM10です!
新作だったのかぁ。やっぱそうだったのね~^0^

タンゴの旋律、空気感ていいよね。
ピアソラみたいな先鋭的なのもいいんだけど、
街の片隅やお店で鳴っているような、
その地の息遣いが感じられるのが、いい。



映画『タンゴレッスン』のサントラも素敵なんだ。
友だち誘って見に行ったら、
その友だちもはまってサントラ買って、
私はダビングさせてもらったのを大事に聴いてる。


ところで、パッケージデザインが変わってました。
シンプルで薄くなった。

ん~・・・ 前の方が好きかな。。。


*



三人らいぶ~とちゅう~

2006-11-21 23:43:53 | 音楽・映像・アート
詩の朗読、短い芝居、歌、そしてピアノ。

行ってきました、山形へ。
あの、なんっかもう、小曽根さんの『名も無き英雄』にやられました。
とにかく…なんだ?!あれは。
歴史に名を残すことのない、けれども礎となっていった
人々、男たち、そういうイメージがわーっと湧いて、
震えがくる音だった。
涙が流れそうになった。

こないだのDUETでも弾いたんだけど、
いやもう、全然違う音楽になっていた。
今まで静かに始まっていた曲が、出だしからしていきなりフォルテシモ!
そこからもうそのままあらんかぎりの情熱をぶつけたような・・・。
会場が歴史のある建物だったし、なんか、響き渡ったよ~。(TT)
あとは、『Wild goose chase』もやってくれたりも。
なにせDUETの印象があまりに強かったもんで、
最初は塩谷さんがいないのがちょっぴり物足りないような気持ちがした。w

小曽根さんのピアノと、奥様である神野三鈴さんと、綾田俊樹さんと、
くるくると場面を変えながら進行していくステージ。
ちょっと、その温度変化についていくのに戸惑いもあったんだけど、
なんだかんだですっかりペースにはめられていったというか。^^
でもですね~、このご夫婦のらぶらぶアイコンタクトはちょっと…こっちが照れる。笑

凄く個人的な、普通だったらステージで言わないような
プライベートな感情まで言うのには驚きもあったんだけど、
そういう、「みんな誰もが同じ。いろいろな思いを抱えて頑張ってる。」
ということを言いたいがためなんだろうな、と。
小曽根さんも、「途中下車したいと思ったことは何度もあった。
子供のころから音楽だけをやってきて、それにかまけて他のいろんなことを
おざなりにしてきてしまったんじゃないかと思う」と。
最後に歌わされました。みんなでね。
小曽根さんの伴奏で歌えるチャンスなんて二度とはない!楽しかったぁ♪

「いつのまにかたくさんの荷物を両手に持って、背中にしょって、
でもどんなにぶかっこうでも、強く歩いていきましょう!
みんな、“とちゅう”にいるんだから。」 という、メッセージ。
・・・さいきん全部捨てちゃったばかりの私は、えと、

「そっすね♪」

という、なんとも軽い反応の気持ちしかでなくて申し訳ないのだけども。(^_ ^;

詩は主に茨木のり子さんという方のもの。

 わたしが一番きれいだったとき
 街々はがらがら崩れていって
 とんでもないところから
 青空なんかが見えたりした

 わたしが一番きれいだったとき
 まわりの人達が沢山死んだ
 工場で 海で 名もない島で
 わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

 わたしが一番きれいだったとき 
 だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
 男たちは挙手の礼しか知らなくて
 きれいな眼差しだけを残し皆発っていった・・・


今は教科書にも載ってるそうですね。
私は最近まで知らなかったです。
詩は、朗読するためにある。と、聴いていて思った。



いやーしかし、寒くなくてよかった~。
開場時間前に中に列を作らせてくれたんだけど、
小曽根さんたちが寒さを心配してくれたかららしい。
後ろに並んでたおばちゃんは、
「南の方から来ると寒いって思うんだろうねぇ~」と、
笑って話していたけど、気遣ってくれて嬉しかったですね。

ステージが終わると出口に立って、観客一人一人と握手。
あのサービス精神は素晴らしいけど、「いいから休んで!明日もライブでしょ!?」
と、逆に心配になってしまう。
(と思いながら私もしっかりお話させていただいたけど^^;)

バスで1時間。仙台の夜も、寒くない。

*