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NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

すてきな片思いを観た

2019-07-27 | 備忘録
ジョン・ヒューズ監督『すてきな片思い』(84年)を観た!

すてきな片思い


家族に誕生日を忘れられてしまったサムが、姉の結婚式の前日からダンスパーティーに行ったことからはじまる地獄巡り。
そしてサムが片思いの相手のことを書いた紙きれを当の思われている当人のジェイクが拾ったことで、ジェイクも一日中サムを探して廻る地獄巡りに。

片思いの相手を捜し歩いて一日中訪ね歩き、行く先々で変人奇人が代わる代わる現れ、80年代的なスラップスティックなギャグや音楽的遊びが連続する面白さ。2019年に観るとより魅力的に映る。

そして一番思ったのが、この片思いの人を求めて一晩の地獄巡りをするという構成が『夜は短し歩けよ乙女』に似ているなと思った。影響関係あるのかなぁ。

TBSラジコフェス

2019-03-24 | 備忘録
爆笑問題が3月21日放送 『ラジ(コ)フェス』のパーソナリティに!(TBSラジオ)
ラジ(コ)フェス(1) | TBSラジオ | 2019/03/21/木 11:00-12:00(ラジコ)
※3月28日木曜日11時まで聴取可能

去る3月21日木曜日、TBSラジオにて特番「TBSラジコフェス」が爆笑問題の太田光さん、田中祐二さんが司会、宇垣美里さんがアシスタントを務める形で開催・放送されました。
フェスとは言いつつも、ラジフェスのように赤坂サカスでの公開録音などのようにオフラインで集客するイベントの類ではなく、あくまでもラジオやそしてラジコを介してリスナーを集める"フェス"というコンセプトでした。

そもそもの発端は、昨年秋に社長に就任された三村社長がラジオの聴取率調査週間であるスペシャルウィークの中止を発表したことに対して、太田さんが反撥をして文句を直談判した筈が何故か色んな番組のパーソナリティを呼んで24時間のイベントをしたいと提案したのがそもそものようです。今回は4時間30分の番組として放送されました。

この経緯が事実かどうかは分からないのですが、TBSラジオリスナーから見ると画期的なイベントだったと思っています。何が画期的かというと、これまで深夜枠のJUNKのイベントやTBSラジオのイベント、ラジフェスなどのイベントに決して参加してこなかった伊集院光さんや安住慎一郎さんが参加したことが画期的だったと思っています。

個人的なこのイベントの感想としては、TBSラジコフェスは爆笑問題太田光フェスと言った印象でした。冒頭からフルスロットルで下ネタを連発(フェラ発言、宇垣さんが宇多丸さんとアパホテルから出てくるのを見た、など)だったために、離脱されたユーザーも少なくなかったようですが、それを差し引いても、太田さんの暴走に困りつつも少しずつその暴走に楽しそうに巻き込まれていく伊集院さんや安住さんのトークやスーさんと爆笑問題と宇垣さんの恋愛相談、太田さんとおぎやはぎの2人の暴走、太田さんと宇多丸さんのボケと突っ込み、渋谷と新宿の中継などまさにAMラジオならではの平和なカオスと言った趣でTBSラジオのヘビーリスナーとても楽しめました。

ただ一方で、番組のコンセプトとしてラジコの普及・啓蒙を掲げて、番組冒頭ではリスナーにラジコのシェア機能を使って欲しい旨を伝えたうえで、番組内でもシェアして欲しいタイミングでは宇垣さんの声のサウンドロゴでシェアを呼びかけるとしていました。しかしながら、蓋を開けてみると企画とシステムとして練りこみ不足だっと思います。

ラジコの普及を目的として、渋谷と新宿でリポーターを派遣して、中継とティッシュとビラ配りをして道行く人にラジコのアプリのインストールをしてもらうと言うのはオフライン施策として実用的なものでよかったと思います。ですが、オンラインの施策としてはラジコのシェア機能の説明は「シェアボタンを押せ」とと言うだけで放送内で詳しい説明はありませんでした。またTBSラジオのツイッターやインスタアカウントでも説明などはありませんでしたし、ホームページにも詳しい記載はありませんでした。加えて言うと、シェア機能の使用を呼びかけていたものの、SNSのアカウントは少なくとも放送中はラジコのシェア機能は利用していないようでした。

またこの特番用にメールアドレスを設けていましたが、それもツイッターなどでは周知されずホームページ内のチラシの元になった画像の中にアドレスが記載されていただけでした。なお、プロモツイートなどの広告は私は確認出来ませんでした。

個人的な印象として、今回の放送のコンセプトに対して、ユーザーの導線設計や準備が不十分であったようにネット広告屋さんの端くれとしては思います。結局は既存のリスナーが喜んだに過ぎないのではないかと思います。次回特番放送時には、新規リスナーと取り込む施策を準備して、新規リスナーを誘導する施策を実施してもらいたいと思います。

中継の際に、TBSラジオの弱点が炙り出されていましたが、致命的に若年層に訴求する番組が少ないと思います。今で言うと「ウィークエンドシャッフル」の後番組である「トークアバウト」くらいしか見当たりません。若いお笑い芸人の番組はあるものの、男性・女性のアイドルの番組はほぼありません。これでは、若年層のラジコ経由も限定的ではないのかなと想像します。

AbemaTVが当初男性ユーザーが多かったものの、恋愛リアリティショーのヒットで男女比が半々になり、若年層ユーザーが増加した件を考えると、定期的な施策と合わせて継続的にアイドル番組など若年層へアピールする番組が必要だと思います。いくら薦められてもコンテンツに興味が持てなければ、インストトール・聴取・継続にならないと思うのです。

グッドコップが地味に面白い

2018-09-24 | 備忘録
-『グッドコップ』(Netflix公式)
勝手にふるえてろ

『名探偵モンク』の製作総指揮を務めたアンディ・ブレックマンの1話完結型のサスペンスコメディ。
『名探偵モンク』は私にとってただのサスペンスコメディではなく、愛して止まないテレビシリーズの一つだった。

8話まで観たけれど、本当に『名探偵モンク』を髣髴とさせるサスペンスコメディになっている。サンフランシスコからニューヨークに舞台を移した『名探偵モンク』と言うか。

主人公はジョシュ・グローバン演じるイタリア系の警察官であるT・J・カルーソ(トニーJr)。優秀な警察官ではあるが、警察の規則や社会の規則を厳格に守るため、周囲のノリとは相容れない場面がある。だが、モンクと異なるのはモンクは強迫性神経症を患っており、社会性にも欠ける人物だったから、様々なものへの恐怖症がギャグになっていたが、本作のT・Jは脅迫神経症などではなく単純に真面目すぎるだけで、公式では病的と記載されていたりするがそうでもない、単純に頭の良い奥手の青年でしかない。それなりに女性から好意を向けられるし、ユーモアのセンスもあり、社会性も兼ね備えている。そのため『名探偵モンク』と比べると、ギャグは抑え目になっている。

キービジュアルに登場するもう一人の人物はT・Jの父親、トニー・ダンザ演じるビッグ・トニー。ビッグ・トニーはT・Jと正反対で不真面目で、ルールは無視し、且つ汚職で有罪となり前科モノの元警官。お金にも女性にもだらしないが、ユーモアに長け、コミュニケーション能力も高い。ビッグ・トニーはキャラクター的にストットルマイヤー警部の役割にとても近い。なお、妻をひき逃げで亡くしており、この点では『名探偵モンク』のトゥルーディーの存在も感じさせる。

『名探偵モンク』と比べると、主人公や登場人物が幾分まともでリアリティがあるので、コメディとしての強度は弱い。また演出もそこまで強烈ではないのではっきり言ってとても地味だ。特に第1話からエンジン全開という感じではないのでここら辺で離脱してしまう人が居るかもしれない。ただ、『名探偵モンク』で特有のだった突飛なトリックと突飛な動機はしっかりと受け継がれていて(伏線の張り方が本作は結構控えめで、『名探偵モンク』の目立ちまくる伏線と比べると良くも悪くも控えめ)、盆百のミステリを見るよりも面白い。また、徐々に人間関係がなじんでくるので、特に吹替え版を観ていると、ドンドンと馴染んでくる。休みの日に気兼ねなくダラダラ視聴するにはうってつけ。


※追記:
最終話まで観終えた。最終回を観ると今まで以上に『名探偵モンク』感を感じさせるラストだった。Netflixさん、続編をください。




カメラを止めるな を観た

2018-08-26 | 備忘録
『カメラを止めるな』を観た。

映画自体はゾンビ映画であり、メタ映画であり、
お仕事ものであり、家族愛であり、クリエイティブを描いた映画だった。(そしてお祭り映画だ)
文句無く面白いし、感動するところは感動した。(家族愛とクリエイティブの点)
ただハードルは上がりまくっているのでそことのギャップは埋めがたかった。

面白いは面白いし、文句も付ける気もないし、これは文句を言う方が野暮だと思う。


以下、感じたことを。

出演している役者さんも舞台っぽいお芝居をするが内容もとっても舞台っぽかった。
原案が舞台劇だから当然なのだけれど、面白いし笑ったけれども映画的な愉悦があるかというとちょっと違う。

前半のワンカットが出題編で、出題編で何故ああなったのかの解答編になっているからか、
前半のゾンビ映画シーンは正直テンポが悪く(作劇上の意図があるとは言え)、
思いの外にゾンビ映画なのでグロ描写も多く、満員の劇場から数組途中で退出していた。

ツイッターとかで指摘されてたけど、『ラジオの時間』は
生放送でのトラブルをアドリブで切り抜けていく(切り抜けられているとは思えないけれど)
お仕事モノであり、クリエイティブを描いた映画だったりする。
またある種『カメラを止めるな』の出題編と解答編を同時平行で展開している映画でもある。

加えて、デヴィッド・フィンチャーの『ゴーン・ガール』なんかは
『カメラを止めるな』同様、前半が出題編、後半が解答編という構造を持っている映画だ。

何が言いたいかと言えば、『カメラを止めるな』の構造は
そんなに目新しいものではないということで、
面白かったけれど、ハードルが高すぎたなぁというのが感想です。

ただ、SNSの口コミから話題になり、テレビでも取り上げられ(NHKのニュース番組まで!)たことで、
多くの劇場で平日も満員回が続出しており、映画の柔らかい雰囲気も相まって
昔の映画館にトリップしたような一体感を得られる心地よい体験が出来る。
大人も子供も一緒になって劇場で笑える映画なんて今時めったに無いことだと思う。

少しでも興味があれば、観客が多い今のうちに
劇場で鑑賞することをお勧めする。
一人で家でDVDで観たところで、この映画の祝祭性は大幅減になってしまうと思う。






共依存、どんと来い!パーフェクト・レボリューション

2018-06-24 | 備忘録
『パーフェクト・レボリューション』を観た。ずっと気になっていた映画だったけれど、端的に言って最高だった。これを気持ち悪い、共依存と批判する人の考えも分かるが、共依存でも良いじゃない派の私はサラッと飲み込めた。






リリーさんのお芝居はもちろん凄いし、
この役を出来るのはリリーさんしか居ないと思わせるお芝居。ただ、もっと凄いのは清野菜名さんが凄い!凄いパワーで、そして何より可愛い。これまでで1番可愛い清野奈々さん。

障害者と境界性人格障害者が恋愛をするってよくよく考えると特段映画的なハードルを考えないで良いってことで、ただの恋愛映画、それが単に恋をするだけじゃなくて、互いの欠けた部分を埋め合う関係で愛の映画だった。

ミツは所謂"黄金の娼婦"なんだけれど、それだけではなく境界性人格障害と言う設定があって設定はちゃんとしてる。ある種これが物語的な飛躍の部分の説明にもなっている。

ちょっと飛躍や跳躍がある気はするのだけれど、ラストは特に大跳躍があるんだけれど、もう僕はクマピーとミツの応援者でしかないので、許容できます。

予算無いだろうに、こんなにルックも内容も素晴らしい映画になっているとは。本当に凄い。

本当に、本当に、4年前に観てたら死んでた。本当に、本当に、素晴らしい映画だった。