「九条自由広場」

「昭和区九条の会」(名古屋)のブログです。会と市民の皆さんとの交流の広場です。ぜひ「コメント」をください。

三文オペラの二幕     マガジン9条デスク日記

2007-11-12 01:06:30 | Weblog
「結局、国民不在だった大騒動」
 メモを示された小沢代表は、その中身にほぼ満足した。で、会談の中断中にいろいろと情勢を考え、これを受けようと決断して、6時半からの会談再開に臨んだ。

 で、こんなことが起こった?

 <小沢代表>

 民主党の役員たちは、オレ自身が選任した連中だ。今のオレの力の前には、文句など言えるはずもない。さっさと役員会に諮って、決着に持ち込もう。さあ連立だ! 連立で権力を握れば、思い通りの政策を自実現できるんだからな。

 ところが、自分の言うことは聞くはずだと思い込んでいた役員会は、小沢代表のあまりの独走ぶりに、待ったをかけてしまった。小沢代表にしてみれば、予想外の展開。

 <民主党一般議員>

 だいたい、連立後の総選挙をどう闘えばいいのか。2大政党制で政権奪取するのだと言い続けてきた民主党の言い分が、すべて嘘ということになりかねない。これじゃあ、選挙で国民の支持は得られない。我々は落選の憂き目をみてしまうぅ。小沢代表はそれでいいかもしれないが、我々のことを、ちっとも考えてくれていないじゃないかぁ。反対だーっ!

 <小沢代表>

 顔を潰されちゃ、やってらんねえ。オレが福田に請け負ったことが、子分どもに反対されてしまった。ふざけんじゃない! それならオレはもう知らない。あとはお前らで勝手に処理しろ。もう、やーめたっ!

 まあ、こんなところではなかったでしょうか。

 そんなハンパな三流芝居であるはずがない。小沢代表には、もっと奥深い考えがあったはずだ、と思いたい方もいるでしょう。でもねえ、意外にこんなバカバカしいところが真実じゃないかと、私は思ってしまうのですよ。

 新聞記事などで小沢代表の記者会見での発言を詳しく読んでみると、辞意表明に至る政治的(政局的)な理屈付けは、確かにあります。しかし、国民に対する今回の事態についての説明がまったくなされていないことに気づき、慄然とするのです。

 政治は専門家のやること、素人の国民にきちんと説明する必要なんかないのだ、黙ってオレについて来い、と言わんばかりの思い上がった政治家の考え方です。

  
「政治の喜劇、国民の悲惨」

 自民党サイドでは、小沢氏が20名前後の民主党参議院議員を引き連れて新党を結成し、それで「中連立」に持ち込んで、参院のねじれ状態を解消する、という希望的観測がささやかれているといいます。

 しかし、そんな都合のいいことが起きるとは、私にはとても思えません。私なら、イヤです。

 自分の思い通りにならなければ、「やーめたっ!」ですよ。そんな危ない人と、私なら絶対に一緒になんか仕事をしません。

 それでも自民党は、小沢氏と組もうとするのでしょうか。

 「政権維持のためなら、悪魔とでも手を組む」と言ったのは、かつての自民党幹事長・野中広務氏でした。誰が誰と手を組むのか。いったい誰が悪魔なのか。

 そして、「歴史は繰り返す。1度目は悲劇、2度目は喜劇として」と喝破したのは、かのマルクスです。

 けれども我が悲しき日本では、安倍首相の「涙目会見」、今回の小沢代表の「膨れっ面会見」。そして2日後には、「恥をさらすようだが、もう一度がんばりたい」と辞意撤回。どちらも、ご本人には喜劇、国民には悲惨っ!

(小和田 志郎)

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