よみびとしらず。

あいどんのう。

ジレンマ

2019-10-02 15:51:38 | 散文

幸せを願われたあなたは眉をひそめて嫌悪した

そんなものを勝手に望むなと

わたしの有り様はわたし自身が決めるのだと

イガイガにトゲをはりつめたガラスの心

割れてしまえばいいものを

割れたところで終わることのない

平常の世界をあなたは恨んだ

その憎しみに触るなかれと

トゲだらけの身体で世界に立ち向かうヤマアラシ

誰よりも誰かを傷つけたくないから

弱いからだで精一杯の虚勢を張った

馬鹿げた頑張り屋を見て月は笑う

カラカラに乾いた夜の風に愉快な笑い声は運ばれて

楽しむ者あらば嘆く者あり

それぞれの色彩をその身に宿した

夜は終わらず はんなり蹴ったり転んだり


最新の画像もっと見る

コメントを投稿