跳ねてかえった もう何度目のことかは疾(と)うに忘れた
繰り返し 繰り返し
何度でもわたしはこの大海原へと舞い戻る
はね上がった身体につらなる水しぶきは白
この身の黒色に染まることもなく
水はすくえどもわたしとはならずにわたしからおちる
いとえどもこの身に流れるもまた水
どこまでいっても離れることのない
わたしではないあなたの元まで
わたしは跳ねる 何度でも
息をする意味など疾うに忘れた
それでも光の先にあるあなたの影を
どうにかと追い求む あなたの影と同じ色の瞳で
見て知って忘れた
その繰り返しをもう一度だけ
そう何度でも
すべてを忘れて呼吸を続けろ
忘却の大罪など知ったことかと 鯨は大海原に跳ね返る
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