よみびとしらず。

あいどんのう。

night light

2019-10-18 16:33:03 | 散文
見えぬ顔立ち見させぬ思いの
裏腹にまぎれた夜の星
小さき明かりに思いをのせた
本当の気持ちは見させぬために
宵の水に映えるは変わらぬ姿
波間に雲間の影見つけ
夜風は音もなく現れまた身を隠す
ようやく見つけた夜空へ向かい
こわごわとこの手のひらをさしのべたとて
あなたの顔(かんばせ)には届かない

それなのに月明かりはすべてを照らし
あなたの光はわたしに届く
理不尽な世界にひとり立ち
ひとりぼっちのあなたの空に
逆さまの滴は絶え間なくおちた
雨のおと響いてまたしずしずと
暗やみは夜を懐かしむ

どこにでもともる夜の明かりに
遠い空からエールをおくる
ふる ふる
ふれ ふれ
こえ届くまで
遠退いた記憶にかかるはうやむや
わたしはいま確かにここにいて
あなたの空へと光を放つ
夜にまぎれたひとり
ハレルヤ
心もとない 確かな明かり

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