よみびとしらず。

あいどんのう。

ひるとよる

2020-04-02 12:45:02 | 散文
かかる虹のふもとに落ちたらひとりぼっちで
もう片方の反対側にも誰かがいるよと教えられても
虹の橋は消えてしまってもう渡れずに
この広い世界でばらばらにされてしまった
こぼれた涙は海となり舟をこさえて世界を廻る
ぐるぐると
いつまでたってもたどり着くことのない反対側は
いかに明るくいかに暗いか
尽きぬ涙は果てぬ海となり
互いに追いかけ交わらず
かかる虹の姿の意味を片方は忘れてもう片方は否定した
否定した夜の空に虹のかかる試しなく
真昼の空はその美しさをぼんやりと眺めて虹はまた消える
いつか出会えるとそんなことは叶うはずもなく
それでも諦めるわけにはいかない再会に
わたしのいのちのかける意味を与えてくれた
絶えることなき昼と夜の
叶わぬ逢瀬に雨はかかりて虹のぼる
いつか見た空まできっと続いてるこの道に
名も知らぬ花は咲き草木は風に揺れている

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