よみびとしらず。

あいどんのう。

泡沫

2022-01-19 10:39:30 | 散文
目口鼻からあふれ出したことばは
水に流されて空に溶けこむ
泡となるには欠けていたものを
あなたはその身を呈して居場所を知らしめた
月の満ち欠けに感情は左右され右も左も
鏡に向き合えば前後は入れ替わりあなた何処やと
鳴る鐘の音は漣(さざなみ)にまぎれて日は沈む
本当に会いたい夜の彼方は枕元に置かれて行方も知れず
泡となるにはあり余るわたしの悲しい瞳は

愛しいあなたの残り香に触れ

夜にない色を見出して


いる

最新の画像もっと見る

コメントを投稿