よみびとしらず。

あいどんのう。

黄身と手のひら

2022-01-01 01:24:50 | 散文
そこでは腹のくちいたる
離れて腹はへりにけり
ごろごろごろと雷様の
喉の鳴る糸目に道開きあれ
幸い給へと手を合わせたり
黄身の色した空にかかるは
青空にまぎれて夜を待つ君に
おかえりなさいと耳をすませば
白き風の吹きて指先かしかむ
熱に入(い)る日に日は昇る

真新しい朝までようこそと
手のひらを重ねたふたりたち

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