よみびとしらず。

あいどんのう。

はんぺん

2021-03-15 11:20:58 | 散文
なんでいるのという眼差しと
わたしは好きだよという言問いの
ふたつにはさまれたその身の白く
柔らかなもち肌に歯を当てたなら
いかなる味の染み出(い)でるものかを
思うたのちに手には取らずに
未だはんぺん手には取られず
降り積もる雪と同じ色をなす
訪れるもの達の行く末に
この白き丸みを与え給へと
幸い願うはんぺんのその身の恋しや 
未だ食いもせず幻想(ゆめ)を追う

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