眠りの誘いに身を任せた黒猫は喉元を撫ぜられて
甘く柔らかな感覚の海にそっと浮かぶとそこは雲一つない真昼の空に
ぽっかりと穴があいていて
穴の中からはおずおずと月がこちらを眺めていた
ニシャーッ!と黒猫が威嚇すると月は穴から大粒の
涙をぽたぽたと落としはじめて真昼の空は大雨に
あたたかな世界が一変したので黒猫は空をひとにらみ
新天地目指してどぼんと海へ沈むと魚に変わり金色銀色虹色の
こまやかな魚の群れに身をゆだね
そしてそのまま船の曳き網にかかり港へと運ばれ一匹の野良猫に食べられた
食べられた魚は自分はかつて黒猫であったことを思い出し魚を食べた野良猫と
重なり野道を駆けぬけた
ぬけた先には西と東に道分かれ
黒猫は西へ野良猫は東へ
どこのだれかも記憶にないが力強く駆ける黒猫の
主(あるじ)目指して黒猫はどこまでも大地を駆けていった
甘く柔らかな感覚の海にそっと浮かぶとそこは雲一つない真昼の空に
ぽっかりと穴があいていて
穴の中からはおずおずと月がこちらを眺めていた
ニシャーッ!と黒猫が威嚇すると月は穴から大粒の
涙をぽたぽたと落としはじめて真昼の空は大雨に
あたたかな世界が一変したので黒猫は空をひとにらみ
新天地目指してどぼんと海へ沈むと魚に変わり金色銀色虹色の
こまやかな魚の群れに身をゆだね
そしてそのまま船の曳き網にかかり港へと運ばれ一匹の野良猫に食べられた
食べられた魚は自分はかつて黒猫であったことを思い出し魚を食べた野良猫と
重なり野道を駆けぬけた
ぬけた先には西と東に道分かれ
黒猫は西へ野良猫は東へ
どこのだれかも記憶にないが力強く駆ける黒猫の
主(あるじ)目指して黒猫はどこまでも大地を駆けていった
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