うかばぬものを思いうかべよと
うかぶはずのないものを
知りながらにして
すべてに通ずる答えのありかは
いまこの目の前にあるものの
なにもうかばぬ
浮き世におちた成れの果て
うかばぬものを思いうかべよと
うかぶはずのないものを
思いうかべるふりをした
本当はとても探してる
無くしたくないものの正体を
深淵にただよう浮き輪なく
わたしはただただ落ちていく
逆さまの空に
それでもあがいた
どんなにこわれようとも
うかばれるはずもないことを
知りながらにして
いまもなお
光さすその裏側に落とされた
後ろの正面の背中をかくして
答えなき暗闇にわたしはうかぶ