黄色い月も赤色に染まり
君を待つ身に雨雲はかかる
泣き濡れてあたたかきその頬に
添える掌(たなごころ)は空をつかんで
透明な涙の行く末は
知らずとも知っていた音の無い夜
雨音の行方は耳の彼方へ
あなたのふさいだ両耳に心臓の音は重なった
目も耳も口も閉ざしてあなたを待った
幸せに頬染めるわたしの笑みは
雨雲のかかる夜の夢
目が醒めたその時、目の前にあなたは現れて
見開いた瞳は夜の雨に触れた
涙を湛(たた)えた雨雲は
流れて朝の光にあなたは降りた
雨雲を見つめたその背中から
わたしは飛び出して空の音を知る
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます