例年11月の初めころに、家と家の周りの木の冬囲いを行います。それをした日の午後には、虫の声が聞こえました。夕方でもないのに、ずいぶん早くから鳴くものだなと、その時に思いました。それは、一匹だけでないことがはっきりとわかるほどでした。
一昨日の夕方、久しぶりに虫の声を聞きました。それまでも鳴く声がしていたのかもしれませんが、気付くことは無く、一昨日はなぜか耳に届いたというわけです。ですがその声は、ただ一匹のものだけでした。その声のする場所を確認したわけでは無かったのですが、たしかに一匹の声だったのです。
ひっきりなしに鳴くのですが、それに応える声は、いつまで待っても聞こえてきませんでした。こうした瞬間を耳にすることができる時もあれば、その機会に出会うことなく冬を迎えることもあります。でも、こうしたことは、毎年のことでしょう。
昨日今日は、声がしません。鳴いていた虫が、いったい何という名前の虫だったかもわかりません。一昨日の声が果たして最後だったのかどうかは、知る由もありません。
今夜はたくさんの星が出ています。ついさっきまでのローカルニュースでの予報では、当地の明日は、初めての氷点下以下でした。11月も半分が過ぎ、間もなく下旬です。