風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

10月16日

2021-10-16 | 日記

 今日は一日中、雨降りです。一昨日、昨日と、晴れの日でなければできない大事な作業を終えて、今日はゆっくり、なんて感じでもありませんでした。屋内作業、お米の発送と色彩選別作業をしました。

 

 

 その前に、午後のある時間に撮った2枚。垂れこめた雲の様子が、何とも良い感じです。正面に見える山は、小学生低学年でも登れるような低い山。山と言えるような高さではないかと思いますが、**山と呼ばれています。

 実際、小学生の時に登りました。遠足だったのか、社会の勉強でだったのか忘れました。50年以上も前の話です。あっ、ノスタル爺(寒)。その時は植えられた杉の木もそれほど大きくなかったか、あるいはまだ植えられていなかったか、とにかく下の様子が、遠くまで見えた記憶があります。現在では、見晴らしは良くないようです。

 この山のてっぺんには、神社がありました。10年前、いやまだそこまではいかないか、その神社がふもとの集落のところまで下ろされました。初詣や冬期間の雪への対処のことを考えると、どれくらい長い年月そこにあったのかは知りませんが、下への移設もやむなし、ということになったのではと想像します。

 古くからの行事やしきたりが、いろいろ無くなっていきます。忙しい中でも、そんなことのできる、そんなことを続けていこうとする思いが薄くなっていることは否めません。もちろん、人口減少や高齢化といった要因も大きなものではあるのです。残っている人たちが、どうにか同じように続けようと思ったとしても、負担が大きくなっていることは事実なのだと思います。

 

 さて、現場からの報告。色彩選別についてです。

 機械の稼働中に撮りました。機械横のマスに、30キロの米を入れます。この機械を通過することで、カメムシの食害などによる着色粒を取り除きます。ザーッと流れ落ちるたくさんの米粒から、よくもまぁ、着色粒を除去するものだと思います。一粒除去する際に、その何倍もの良い粒を道連れにします。完全に除去しようとすると、機械の感度をあげることになりますが、それに比例して、道連れの良品も増えていきます。悩ましいところです。

 

 道連れになった良品は、とてももったいないのです。着色粒といっしょになった良品を、時間のある時に何度も何度も色選(色彩選別の略)を繰り返し、そこから救い上げます。

 手のかかる子ほどかわいい、とは昔の人のことば。そうやって拾い上げたお米がどこに行くかは、想像にお任せします。みなさまのところへは決して行きませんので、ご安心ください。

 

 ちなみに、この機械も能力の高いのを導入すれば、もみすりと同時にできて、二度手間にはならないのです。それだけの能力が無いこの型式であっても、びっくりするような値段です。

 

 今日は少し、晴れやかでない話ばかりになってしまいました。誰の笑顔の奥にも、少しはこんな部分もあるのではないでしょうか。自分に限って言えば、それがほんの少しでも、人らしく生きていく上での栄養になってくれたらと思います。