禅シンプル生活のすすめ

・ひとりの時間をもつ

・持ち物を減らす

・人に尽くす

・起こっていないことで悩まない

・前向きに受けとめる

・平凡な一日にこそ、感謝する・・・など

全100のテーマを
シンプルに1テーマ・見開き2ページで解説している。

ひとつひとつのテーマを読み進めていくと、
和尚さんから法話を聞いているような
安らかな気分になった。

例えば・・三毒を捨てる・・という項では、

仏教には「三毒」（さんどく）というものがある。
「三毒」とは、貪（とん）・瞋（じん）・癡（ち）の三つ。

まず「貪」とはむさぼりの心。
なんでも欲しがり、手に入れてもなお欲望が尽きない心。

「瞋」は怒りの感情。
ちょっとしたことで怒りを覚え、誰かにぶつけたりすること。

「癡」はおろかさのこと。
常識や道徳を知らず、わがままなふるまいをすること。

この「三毒」に支配されている限り、
人間は安寧な生活を営むことはできない。

この「三毒」がちょっと顔を出したときは、
呼吸を整え心を落ち着かせてください。
そうすると三毒は頭までのぼってきません。

と、いったふうだ。

著者の枡野氏は寺の住職ということだが、
びっくりするくらい俗世界にいる私たちの心境を理解し
解きほぐしてくれる。

・皆に好かれる必要はない・・・の項では
すべての人と良い関係を築くのは困難だ・・と言い切っている。

あえて嫌われる必要はないけれど、あえて好かれなくともよい。
嫌われたくないという気持ちばかりが先走ってしまうと
ストレスが生じる。

確かにそうだ。

禅とは、自然に生きるということなんだな。

	禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫)
	クリエーター情報なし
	三笠書房