四谷三丁目すし処のがみ・毎日のおしながき

蝦蛄(しゃこ)の旬は春と秋の2回。春の入荷は今週で終わりそうだと豊洲市場の仲買さんが言っていたそうです。

6月11日(火)

2024-06-11 18:23:12 | 6/1~6/30


野上啓三インスタグラムsushi43nogami2←こちらに変更しました。
すべての魚・貝、天然ものです。
◇営業時間について◇火曜~土曜17:30~21:55※ラストオーダー(酒類・酒類以外全て)21:25まで
日曜お子さんデーは11:30~17:30です。※日曜はお子様の日です
店には月曜(+第一日曜日)以外10:30~営業終了+aおりますのでお気軽にご連絡ください!03-3356-0170
※レストラン予約代行サービス『オートリザーブ』でのご予約は日付・時間帯にかかわらず受け付けておりません。
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わたしの魚(ウォ)キペディア 第16回 くじら〈前編〉

025クジラといえば給食で出たクジラの竜田揚げです。
アルマイトのお皿に二つか三つ、その横に付け合わせがいつも春雨サラダだったような記憶があります。
鶏の唐揚げかな‥と思って齧ってみると、お肉が真っ黒で噛んでいるうちに醤油の味が滲み出てきて、けっこうおいしいなーと思って食べていました。

「これは何でしょーう?」
開店して数年経った頃、築地から帰ってきた主人がビニール袋の口を縛ったものを得意そうに掲げました。
手のひらにずしっとくるくらいの赤黒い塊でした。
「うわ、ドリップ‥?」
その赤黒い塊は赤い液体に浸されていました。
「お!それかなりのヒント。ジャブジャブな感じがミソしょうゆ味の素」
こういう言い回しをする時の主人はテンションが高く‥ということは、なかなか手に入らないものが思いがけずゲットできたということで。
「うーん、肉みたいに見えるんだけど、牛肉とか仕入れないもんね。何か大きいものの一部、マグロの‥血合いとか?」
「ブッブー。マグロだったら吸水ペーパーでぐるぐる巻いて水分取り除くし。しかもマグロの血合いだけ仕入れるって、あんまないっしょ」
「あ、そうかー」
「ギブ?」
「‥いや。だったら、わかんないけど、クジラ?」
「正解っ。正規のルートでちゃんと出回ってる証明書付き。近海のミンクでメスだって。たまたま網に掛かっちゃって迅速に流通したみたい。赤身はドリップに入れとくほうが品質を保てるのよ」
「ふーん」
「あれ、あんまり嬉しくないの」
「いやそういうわけじゃないけど、生のお刺身っていうの?食べたことないからさー」
「あそ?」
「給食の時のクジラの竜田揚げでしょー、あとなんか居酒屋さんで上司が頼んだクジラベーコンがほとんど手を付けずに温まっちゃってべろ~んってなっちゃってるやつとかさー。“お前ら食っちゃえ”とか言われて端っこなんかもう空調当たっちゃってカッピカピに乾燥してんのに下っ端だから無理矢理食べさせられたりさー、そんなのしかないんだよ」

 明日の わたしの魚(ウォ)キペディア 第17回 くじら〈後編〉に続く
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◎赤貝の仕込み 動画アップしました(5分03秒)
◎シャリ酢あわせ 動画アップしました(1分50秒)
◎かんぴょうを煮る動画アップしました(7分30秒)
◎玉子焼き動画アップしました(6分53秒)
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1dayアーカイブ2023年~2001年6月11日のおしながき[2023年][2022年][2021年]*お知らせ*6/20まで休業いたしました[2020年][2019年]


[2018年]野上啓三が見ている築地の風景 寿司屋の七十二候
[芒種・第二十五候・螳蜋生かまきりしょうず]6/6~6/10
・今日の一番魚 愛知篠島 スズキ 今、店
・千葉富津 タイラ貝 今、築地
・アオリイカ、赤イカ、スミイカ 今、店
・かなり久しぶり ニュージーランド 生インドマグロ 今、店
・四万十川 天然鮎 今、築地
・埼玉にフキなどを採りに来ています
[2017年]
[2016年]
[2015年]日本酒入りました。 
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002Kimg0349[2014年]七年に一度、営業許可の更新があります。先月新宿の保健所に行ってきました。003

 

[2013年]011006_2010_2009_2本日も開店です。

 

 

 

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[2012年]炊く時の水の量には細心の注意を払います。

 

それは米の特質や気候による大気の状態によってほんの僅かに変えるそうです。

お米を研ぎながらその日の湿度や空気のようすを全身で感じ取るのだとか。

例えば乾燥していれば度合に応じて基本の分量より多めにしたり、雨が続いている日であれば考慮して少なめにしたり。

「シャリ炊きというのは難しいんだよ」

以前主人から聞かされたことがあります。

米を水に浸し、研ぎ、炊く。酢合わせをする。

同じことの繰り返しのようにみえて毎日まったく違うのだと言います。

001 002 [2011年]

 

帆立、久しぶりです。

 

サロマ湖のしじみ   の出汁、ハンパじゃありません。

 

 

 

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[2010年]

 

今日は佐島のタコを煮ます。(足のみ)

 

・・・・・・・・・・・◇お知らせ◇

 

[2010年]6/12(土)はビル内断水のため、閉店時間を30分繰り上げまして23:30までの営業とさせていただきます。よろしくお願い致します。

わたしの魚(ウォ)キペディア 第6回 ひれ 

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私が見聞きするヒレは、毒があったり口当たりがよくないという理由から取り去るものです。ヒレ酒、じゃないです。カサゴやオコゼなどに特徴的な背ビレの尖っている部分は、築地で既に落とすみたいです。主人の仕込みは基本的に大きい魚からなので私が店に行く頃にはもう細かい魚の仕込みをしているか、すべて終わっています。そんな中、ヒレについて思い出す限りを書きます。

初夏・稚鮎の姿ずし。年に一~二回しかやりませんが、出刃の先端を駆使したかなり緻密なヒレ取り作業です。主人は毎回仕上がる頃に半泣きです。

梅雨から夏が旬の穴子。背ビレ、腹ビレ(=尾ビレ)を落とします。主人はさばく段階で胸ビレも同時に取りますが、胸ビレは付けたまま煮る、というのがポピュラーな仕込みだそうです。

そして夏から初秋にかけての新子。八枚付け、六枚付けなどと言っているうちは背ビレの付け根などまったく気にならないのですが、三枚から二枚になる頃、微妙に口にあたるようになります。握る直前にスッと背ビレのあたりに包丁を入れる・・その場面が登場したら季節は夏の終わりに近づいています。 

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[2009年]

 

時鮭(ときさけ)=時不知(ときしらず)が入りました。018

 

 

 

標津産4.2kgです。021

 

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025 おろした後は冷凍庫へ。ルイベにしてお出しいたします。塩焼き用もとってあります。

 

しじみは岩手・北上川の大きめのものです。024

 

この『北上ヤマトべっ甲しじみ』漁は六月が解禁なのだそうですが、今年築地に入ったのは今日が初めてとのことです。お椀に六~七個入ります。 

 

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