黄昏人生徒然日暮らし

人生黄昏時になり今を大切に、趣味の仏像彫刻・歌声・写真・散策・読書・日記・フォトチャンネルを徒然なるままに掲載します。

歌と共に 「惜別の歌」

2017-02-28 | 歌・音楽
「さよならだけが人生」との名言がありますが、永遠の別れ・転勤・卒業・退職等で親族・友人・同僚・知人等との別れはつきものですが、その時自然に「別れと言えば昔より、この人の世の常なるを」の惜別の歌の歌詞が出て来ます。

この歌を調べていくと単なる恋人との別れの詩ではなく、もっと深く悲しい歌であることがわかりました。
惜別の唄は太平洋戦争末期、勤労学生として工場で働く仲間が次々に戦場に駆り出されていく、送別の宴を開くにも花もなければ何もない、お茶で寂しく見送った。辛く悲しいやり場のない心を、中央大学生だった藤江氏が島崎藤村の「若菜集」の中の姉妹の別れの詩「高楼」の一部を抜粋し、姉妹を友に変え、仲間を戦場に送る歌として作曲しました。やがてこの歌が広がり、その後も中央大学で歌い継がれ歌声喫茶で歌われ世に広まったそうです。

レコード化(小林旭)の際に、作者の思いが凝縮した4番を省略し友との別れの歌として、発売され人気の曲になりました。

     惜別の歌  作詩 島崎藤村  作曲 藤江英輔
1 遠き別れに耐えかねて この高殿に昇るかな
  悲しむなかれ我が友よ 旅の衣を整えよ
2 別れと言えば昔より この人の世の常なるを
  流るる水を眺むれば 夢は懐かしき
3 君がさやけき目の色も 君紅の唇も
  君が緑の黒髪も またいつか見んこの別れ
4 君が行くべき山川は おつる涙に見えわかず
  袖のしぐれの冬の日に 君におくらん花もがな

若い頃とは違い永遠の別れも多くなってきている現実、より感慨深い思いで口ずさんでいます。


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