ころっけは希有な犬である。
これまで、数回しか声を聴いたことがない。
音声を発しない存在として定着しているので、
極めて稀な「発声」に遭遇すると、家族はみな笑ってしまう。
そんな彼女は目で訴える。
「散歩に行きましょうよお」…
かなりしつこい。
私の布団の上に陣取って、恨めしそうな視線の彼女。
すでに深夜。
私はもう寝たいのに…。
譲ろうとする気配はない。
私はもう眠いのに…
「ふふふ、深夜のカフェって楽しいね」
私は眠い…
ころっけは希有な犬である。
これまで、数回しか声を聴いたことがない。
音声を発しない存在として定着しているので、
極めて稀な「発声」に遭遇すると、家族はみな笑ってしまう。
そんな彼女は目で訴える。
「散歩に行きましょうよお」…
かなりしつこい。
私の布団の上に陣取って、恨めしそうな視線の彼女。
すでに深夜。
私はもう寝たいのに…。
譲ろうとする気配はない。
私はもう眠いのに…
「ふふふ、深夜のカフェって楽しいね」
私は眠い…