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高齢者「さいら」ブログ。リタイヤーから、晴れて高齢者の仲間入り。店名をマイナーチェンジ。内容は以前と同様雑他。

Q&A 男女共同参画/ジェンダーフリー・バッシング ーバックラッシュへの徹底反論

2006年08月23日 | 本と音楽の話題
Q&A 男女共同参画/ジェンダーフリー・バッシング ーバックラッシュへの徹底反論(2006年8月23日)

 読んだことは読んだのであるが、「さいら」マターではないのでブログの記事にするのか迷っている。
 まず書名に出て来る単語の意味が良く分からない。「さいら」には難しすぎるのである。想定問題に模範解答する形式で殆どの部分が書かれているので、最初の「Q&A」部分はその本のスタイルを言っている。こういう手法の効果と是非は別にしてこれは理解できる。事典を見てみると、
バッシング:激しく非難・攻撃すること。
バックラッシュ:「積極的差別是正措置」を「逆差別」」と捉えて反発すること。この本では異なった意味として使用されている。一般的に「積極的差別是正措置」を肯定するか否定するか、政策として導入するかどうかは、これもなかなか難しい問題である。
 「男女共同参画」と「ジェンダーフリー」は、編集者はほぼ同じ様な意味と捉えている。「男女共同参画」は「さいら」が理解するところでは「積極的差別是正措置」を推進するための「法律用語」である。或いは法律用語になっている。と言うことは自ずと限界があり、過度な期待は出来ない言葉であると思っている。ジェンダー差別が人間の歴史で、生まれ、今も現存するのは、社会的な効率性が有ると言う側面を否定できない。現在政府等で「男女共同参画」が唱えられているのは、その範囲内での話であって、本当にジェンダー差別を解消しようとしているのかどうかは疑わしい。そのプロセスの中で、ジェンダーの都合の良いところを利用していたのではないかと考えてしまう。

 「ジェンダーフリー」は先人が築き上げた「ジェンダー」の理解の上に立つ「考え方」・「概念」である。実は「思想」とか「理念」と言いたいところであるが、そこまで行くのかどうか良く分からない。「個の平等性」の一側面ではないかと思っている。そして、各論というか具体的な事案に対する「ジェンダーフリー」の立場からの対処・提案は結構難しい場面もある。そのことは、この本の幾つかの「Q&A」を読めば、理解できる。

 何れにしても、この二つの言葉を「ほぼ同じ意味」と捉えることは「ジェンダーフリー」の立場から見ると、後々憂いを残すのではないかと危惧をしている。

 次に、これらの単語を結んでいる「/」、「・」、「-」の記号の意味が暗号のようで、理解できない。これは「さいら」がこのような記述方法に不案内であるから故であるが。穿って読むと、「バッシング」は良いが、「バックラッシュ」へは徹底的に反論するようにも読めないことはない。
 察するところ
「男女共同参画やジェンダーフリーを推進するには、当面、積極的差別是正措置も必要であるが、今巷で行われているそれらに対する謂われのない系統的な非難・攻撃に対して「Q&A」方式で徹底反論を試みる。」
と言う意味と理解した。

 巷で言われている「バッシング」・「バックラッシュ」が、余り真摯なものでないためであろうと思うが、さらりと読めば、言いたいことは感覚的に分かる。その意気込みも良く分かる。しかし、少し、引っ掛かるところがあって、もう一度注意深く一語一語読み直してみると、「さいら」にはその内容というか、語句に理解できないところが多い。それは、編集者と著者の問題ではなく、「さいら」自身の問題であることは分かっているが。
 何れにしても、ジェンダー差別の解説書として読むと、具体的に書かれていて、その目指すものが理解できる本である。
 なお蛇足であるが、学会はそう言う書き方をするのかも知れないが、日本女性学会規約の目的を記載している第二条は分かりにくいし、その会員は「第2条の目的に賛同し研究をする者」とされていて、「研究者」以外には門を閉ざしているように見えるのはその趣旨から見て残念である。

書籍のデータ
書名:Q&A 男女共同参画/ジェンダーフリー・バッシング
   ーバックラッシュへの徹底反論
編者:日本女性学会 ジェンダー研究会
発行所:株式会社 明石書店
発行年月日:2006年6月10日 初版発行


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