すき焼き(27): 具(7)焼豆腐(その1)
何で焼き豆腐なのか?と思った。
焼き豆腐は普通の木綿豆腐よりも、
一回り小さくて、子供心で、
どこか損をしたように思った。
それに、普通の木綿豆腐の方が好きであった。
焼き豆腐は豆腐本来の味を損ねると思っている。
すき焼きに焼き豆腐を使うのは、
単に『煮ても崩れない』からであろう。
箸で掴みやすいこともあるかもしれない。
豆腐一般であるが . . . 本文を読む
すき焼き(26): 具(6) 麩(その2)
麩そのものは味があるという代物ではない。
又その感触を味わうものとも云い難い。
すき焼きの煮汁が染み込んだ
その味を味わうと云うのが
適切かもしれない。
と思っていいたが、
麩のツルッとした触感を
好む方もおられるようだ。
或る意味では、
やわらかい肉の増量剤と云える。
或いは煮汁を食するための
食材の様な気がする。
一層それならば、
高野 . . . 本文を読む
すき焼き(25): 具(5) 麩 (その1)
麩。
どうもこれが良く分からない。
麩と云うと生麩のイメージが有り、
京都では高級食材のように思うが、
我が家のすき焼きに入れていた麩は
全くそうではなかった。
昔我が家のすき焼きの具としての麩は
鯉や亀の餌として売っているような
棒状の形をした麩である。
長さ約50センチ程度、
太さ直径3センチほどで
転がしたような焼き目が付いている
ほぼ . . . 本文を読む
すき焼き(24): 具(4) 糸こんにゃく(その2)
未だ未だ続くすき焼きの具の話です。
糸こんにゃく。
省略して「糸コン」と言う。
これも定番であった。
何故普通のこんにゃくを
切って入れないのか不思議であった。
すき焼きの汁を味わうことを考えると
確かに、『そばがき』よりも
『蕎麦切り』の方がよく馴染むのと
同じことになるのか?
と勝手に考える。
昔はこんにゃくは八百屋で売っていた . . . 本文を読む
すき焼き(23): 具(3) 糸こんにゃく
当然であるが、
東京のすき焼きの具で原材料は同じらしいが、
似たような「しらたき」がある。
しかし、糸こんにゃくは
しらたきとは異なり、
色と云い、
ざらつき加減と云い、
上品さに欠ける。
名前から言っても
『しらたき』なんて上品ぶって
いかにも関東らしい。
その分、今もすき焼きでは
しらたきは物足りない気がする。
何でもアバウトな私であるが、 . . . 本文を読む
すき焼き(22): 具(2) 青ネギ
青ネギの続きである。
何のことは無い、
当時自宅を少し下がった所が九条ネギの産地で、
一面ネギ畑であった。
ネギの根に付いている泥を洗う風景が良く見られた。
中学の頃の職業科の先生が
『この辺り(九条ネギの畑)が工場で一杯にならないと
京都の明日は無い。』と
言っていたのを思い出す。
確かに今はそうなっているが、
果たして明日が有ったのかどうかは
今 . . . 本文を読む
すき焼き(21): 具(1) 青ネギ
母親は途中の八百屋他でその他の具を買う。
我が家ではすき焼きに入れる具の定番が有った。
青いネギ。
今にして思えば京都特産の
あの有名な九条ネギだ。
取り立てて、
『九条ネギ』とは云わなんだ。
単にネギと言っていた。
その九条ネギが
ネギの一般的なものだと思っていたので、
随分と長い間、ネギは
青いところを食べるものと思い込んでいた。
九条ネギ . . . 本文を読む
すき焼き(20): メインの具(4):肉 脱線 コロッケとポテトサラダ等
近所に魚屋は数軒あったが、肉屋は一軒しかなかった。
その肉屋は今もやっている。
しかし、
魚屋はほとんどなくなってしまった様に思う。
息の長いお店である。
と同時に我らの食生活の流れを感じる。
今時
精肉店もほとんど
スーパーになっているように思う。
その店は当初は肉類だけのように思っていた。
しかし、その内に肉類 . . . 本文を読む
すき焼き(19): メインの具(3):オマケの脂身
その頃は未だサラダ油も
あまり普及していなかった。
家庭で油が豊富と云うことも無かったのか、
肉屋さんのサービスかどうか分からないが、
肉屋さんの習慣であろう。
目方を図ってから『脂身』の一掛を肉の上に乗せて一丁上がり。
『脂身』と書いたが、
豚の脂身は『豚脂』と学んだので、
本当は『牛脂』と云うのかもしれない。
丁寧に包んで。オマケの . . . 本文を読む
すき焼き(18): メインの具(2):肉 続き
急いでいるので、文章が非常に荒くなっているが
ご容赦を。
すき焼きの具を買うのであるが、
母は他の具を買うために八百屋へ。
そして肉を買うのは大概私の役目である。
『このお肉百匁下さい。』と
母親に指定されていた肉を指差す。
確か、母の指定は匁あたりの値段だったと思う。
買い物としては一番簡単であるからである。
当時は牛肉の種類も余りな . . . 本文を読む