先日、家内が台所で大騒ぎをし始めた。「ゴキブリがいる。」と言うのである。このようなときには、日ごろは権威の失墜の著しい私の出番である。持っていた新聞を丸め、ゴキブリがいるというあたりを見回す。だが、相手はすばしっこい塊のようなゴキブリである。どこかに隠れて、姿を消す。数時間後、再び家内の悲鳴があがる。今度は素早く私も動く。ゴキブリは何をトチ狂ったか、トイレに逃げる。便器に隠れ、手の届かないところに逃げる。しかし、そこにいることは分かっている。そのあたり一面にこれでもかと殺虫剤を噴霧する。1瞬の間をおいて、ゴキブリがはい出してきて、そこを私の一撃が仕留めたのである。鼻が高い。さて、スペインでは議場にネズミが現れた。スペイン南部のアンダルシア州議会だ。女性の議長が突然、「はっ」と声を発し、立ち上がった。何かを見たのである。ネズミである。次々に立ち上がり、何が起こったのかとパニックになる議員たち。繰り返すが、犯人は一匹のネズミである。(くちなし亭、2021.07.27)
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