動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

盲導犬2匹節目の10歳、それぞれの道へ

2020-01-31 05:55:00 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

盲導犬2匹、節目の10歳 引退、現役続行それぞれの道へ

2020年1月25日(土) sippo(朝日新聞)

視覚障害者のガイド役を担い、パートナーのような、時には我が子のような存在として生活に潤いを与える盲導犬。
和歌山県障害福祉課によると現在、県内に4匹がいて、うち2匹が和歌山市内で活躍している。
引退の一つの節目となる10歳を迎えた2匹は、引退と現役続行という違う道へ進む。


坂井さんと歩く盲導犬メルシー

2匹は、和歌山市西庄の坂井法子さん(61)と暮らすラブラドルレトリバーのメルシー(メス、10歳)と、同市上町の宮地良和さん(70)、真由美さん(62)夫婦のもとにいる同じ犬種のリーベ(メス、10歳)。
メルシーとリーベが訓練された盲導犬訓練所「日本ライトハウス」によると、盲導犬として活躍するのはおおむね2~10歳。
引退は盲導犬の足腰や目の状態、病気の有無などを見て決める。
健康で元気であれば10歳を超えて活動することもあるという。


坂井法子さんと盲導犬のメルシー

「メルシー」は引退へ
メルシーは健康に不安はないものの、「ある程度の年齢にもなったし、好きに歩かせたい」という坂井さんの思いから、同訓練所と相談した上で来年度中の引退が決まった。
坂井さんにとってメルシーは初めての盲導犬。
生まれつき弱視で、年齢とともに視力が低下して一人で行動することが難しくなり、8年前からメルシーと暮らす。
「人に連れて行ってもらうより、自分のペースで歩けるのがいい」
メルシーが来る前の生活を「1週間のうちに靴を履いたかなあと思う日もあった」と振り返る坂井さん。
「でもいまはほとんど毎日、外に出てる。電車にもバスにも乗れます」
引退するメルシーの今後はこれから決まる。
坂井さんは「仕方ないけど、もうさびしいです。この子にはありがとうという気持ちだけ。次の場所でもかわいがってもらいたい」とメルシーをねぎらい、今後について「家にいるときは話し相手になってくれる。これからも盲導犬と一緒に生活していきたい」と話した。


宮地良和さん、真由美さん夫婦と盲導犬のリーベ

「リーベ」は現役を続行
リーベは健康状態に問題がないことなどから10歳での引退が見送られた。
事故で視力を失った宮地良和さんは「目悪かったら外へ出て行けへん。(盲導犬がいれば)どこでも行こうと思えば行ける」と話し、これまで居酒屋やホテル、テーマパークなどに同伴で出かけた。
「一緒にいると退屈しない。子どもみたいに癒やしてくれる」とリーベをパートナー以上の存在に感じていて、盲導犬としての役目を終えた後も最期まで面倒を見たいと希望している。

【写真特集】街中を一緒に歩く盲導犬

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ペットと暮らす効用

2020-01-30 05:51:51 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

子どもの読解力が上がる?
 高齢者の認知症を抑制?
  犬と暮らす意外なメリット

2020年1月17日(金) いぬのきもち

「犬を飼うと子どもがやさしく育つ」「犬を飼っている高齢者は元気」など、なんとなくそうだろうと思われてきたこと。
これらのことが、検証をもとに証明されました。
5歳の娘とミックス犬とともに暮らすエッセイストの藤田あみいが、その発表会の場「ペットとの共生推進協議会」で見聞きした内容を一部ご紹介します。

ペットとの共生推進協議会」とは
“ペットとの共生推進協議会”は2019年11月、東京大学弥生講堂にて開催されたシンポジウム。
今回で8回目。
「ヒトとイヌの関係とその効果」をテーマとし、人と犬との共生に関する講演をはじめ、各分野の専門家たちが「人と動物の関係学」の文献等を踏まえてパネルディスカッションを実施。
今回は獣医師さんだけではなく “人のお医者さん”も登壇しました。

犬と暮らすと読解力が上がる!?
「犬を飼うとコミュニケーションが増え家族全体の関係が良好になる」。
何となく犬を飼っている人は察していると思うのですが、驚くことに、学習能力にも影響があるのだとか。
お話してくださったのは、医学博士の星旦二先生。
なんと犬を飼うと子どもの読書能力が上がるということがわかってきているそうです。
子ども36人に対し、制限時間内に文章を読み取るテストを実施。
半数には犬を同席させ、半数には犬を同席させなかった場合に、犬を同席させたチームではそうでないチームに比べ読書能力の向上が見られたとのこと。


本を読むときに愛犬が寄り添う、いつもの光景

犬と子どもが一緒に暮らすメリット
写真は私の娘が本を読むときに愛犬が寄り添う、いつもの光景。
犬を飼う前に比べ本を読む回数も増えたように思うし、勉強をするときなどは「お姉ちゃん頑張るからね!」といった意欲の向上が見られるように思います。
犬と子どもが一緒に暮らすことでのメリットはまだまだ奥が深そうです。

高齢者こそぜひ犬と暮らそう!
犬を飼うことで高齢者の認知症などにも良好な結果が出ているのだそう。
写真の男性は私の父ですが、父も愛犬のお世話をすることが毎日楽しいようで、以前よりもイキイキしているなあ、と私は実感しております。
これに関しては多くの研究結果があり、星先生をはじめ、医学博士の谷口優先生、看護学博士の小林真朝先生方もお話してくださいました。

高齢者こそぜひ犬と暮らそう!犬を飼っていると健康感が上がり、外出頻度が高まる
犬を飼っている人は、自身の健康感が上がり、外出頻度が高まるということから推察されています。
また犬の散歩により地域との交流が深まることから、孤独感が薄まっていくのだそうです。
「健康に長生きする」を目標とするのであれば、犬を飼っていない人に比べ、犬を飼っている人はほぼその結果をたどることが出来るそうです。

そうはいっても、やみくもに飼えない現状
写真は私と娘がはじめて愛犬を迎えた日の写真。


本当に嬉しい日でしたが、それまでは夫とともにさんざん悩み、決断するまでにかなりの時間がかかりました。
というのも、犬を飼うためには、いくつかの条件が必要となります。
犬を飼える環境、犬を飼育できる体力、犬の飼育にみあう資金……いくつかの課題があります。
多くの人に犬と暮らすことのメリットを感じてもらうための対策として、ペットシェルターなどに「集いの場」を設ける動きや、飼い主が死亡した後に犬を譲渡できる仕組み作りなどが進められています。
アメリカのミズーリ州では犬と飼い主、どちらが先に亡くなってもその後のケアができる施設があり、日本にもぜひそのような施設を多数設けて欲しいなと感じた次第です。
子どもにとっても高齢者にとっても、メリットがたくさんの犬との暮らし。
犬を飼うことにより子どもの幸福度が増し、老人の孤立が減り、近隣への信頼感や認知度が得られ、健康にも良い。
住環境や資金などの課題はあれども、なるべく犬のそばに居られるような仕組み作りも進んでいるようですので、これからの犬との共生社会に期待をして、犬との暮らしを想像してみるのもよさそうです。

撮影/泉山美代子(シンポジウム) 取材・文・写真提供/藤田あみい
いぬのきもちWeb編集室


譲渡に年齢制限設けている施設もあるが…
 高齢者がペットと暮らす効用 人とペットの赤い糸

2020年1月17日(金) 夕刊フジ

日本におけるペットの保護施設によっては、60歳以上の方にはペットを譲渡しない年齢制限を設けているところがある。
昨年7月30日に厚生労働省が発表した2018年の日本人の平均寿命は女性が87・32歳(世界第2位)、男性が81・25歳(同3位)だった。
女性は6年連続、男性は7年連続で過去最高を更新。
男女共に、3大疾患(がん、心疾患、脳血管疾患)による死亡率が改善した影響と見られている。
ちなみに人の健康寿命は平均寿命よりも女性で約マイナス12歳、男性で約マイナス9歳となっているので、健康でペットが世話をできる年齢は、女性で約75歳、男性で約72歳ということになる。
現在の猫と犬の平均寿命は、それぞれ15・03歳、14・44歳となっている。
ペットの平均寿命を60歳にプラスすると、猫で75・03歳、犬では74・44歳ということになる。
従って、保護施設では60歳からでは一生にわたってペットの世話ができないと判断しているようだ。
しかしながら、60歳になった高齢者の平均余命は、女性が約29年、男性が約24年もあるので、女性は約89歳、男性は約84歳生存することができる計算だ。
また、70歳になっても女性が約20年、男性は約16年の平均余命があるので、女性は約90歳、男性は約86歳生きることができる。
健康寿命を考慮したとしても、犬や猫を一生に渡って、責任を持って世話をすることができるとみるべきだろう。
さらに、米ロサンゼルスのアニマルシェルターでは高齢者がペットと暮らす効用を次のような10項目にして積極的に発信している。
(1)ペットと暮らしていない人と比べて血圧が低く、ペットに話しかける人は血圧の降下作用が認められた
(2)犬を世話する人は、そうでない人と比較して医者にかかる回数が21%減少した
(3)ペットと暮らす人は鬱病にかかるリスクが減る
(4)ペットの話をすることで、友人が多くできやすい
(5)ペットを散歩に連れて行ったりと、より活動的になる
(6)ペットを良き友としてみなす
(7)ペットの存在が夫や妻を失ったストレスを軽減する
(8)寂しさを減少する
(9)ペットをケアすることで、自分自身の体も大切にする
(10)信頼しているペットがいることで、日常生活において安心・安全の感情が芽生える
-というものだ。

以上のような項目にプラスして、
(11)寝たきり高齢者が改善する
(12)生活にメリハリがつき、リズムが生まれる
(13)笑顔が増える
(14)ペットとの触れ合いで人もペットも幸せホルモンであるオキシトシンが上昇する
(15)高齢者がかかりやすい心疾患で入院した患者の退院後1年後の生存率は、ペットと暮らしていない人が71・8%だったのに対し、ペットと暮らしている人は94・3%と高かった
-という点も忘れてはならないだろう。

若い人であっても明日の命の保証はない。
欧米のように年齢制限を設けず、積極的に高齢者がペットと暮らすことを支援・サポートしていくしくみやインフラを整備していくことが、人生100年時代における人とペットの共生のあり方ではないだろうか。

■越村義雄(こしむら・よしお)
 一般社団法人「人とペットの幸せ創造協会」会長。同ペットフード協会名誉会長。一般財団法人日本ヘルスケア協会理事、「ペットとの共生によるヘルスケア普及推進部会」部会長など。


自宅に犬70数匹 多頭飼育崩壊

2020-01-29 06:01:53 | 動物実験・動物虐待

犬のケガ治療せず衰弱させた疑いで男を逮捕
 自宅に犬70数匹 多頭飼育崩壊

2020年1月26日(日) sippo(朝日新聞)

1匹のメスのビーグルを飼い始めたのが最初だったという。外につないでいたら子犬を産んだ。
犬たちは次々と近親交配を繰り返し、それからおよそ10年。
2017年の年末、宇都宮市内にある一人暮らしの男(73)の自宅を訪ねると、ビーグル風の外見をした犬が100匹以上も暮らしていた。
近づくと、犬たちがほえる声が響き渡っていた。
臭気も鼻をつく。
自宅建物の前にたくさんの犬がつながれていて、開け放たれた2階の窓から屋根の上に出ている犬もいた。


屋内外で100匹以上の犬が飼育されていた=2017年12月、宇都宮市

◆不妊去勢手術の費用は出せない
年金で暮らしてきた男に、1匹あたり数万円かかる不妊・去勢手術の費用は捻出できない。
ボランティアらが犬の面倒を見るために通い、行政が介入して少しずつ譲渡活動をしていた。
しかし人手は限られ、犬たちが一気に減ることはない。
「まるっきりいなくなったら寂しいしね」。
男は取材にそうつぶやいた。
そして今年1月21日、男は動物愛護法違反(虐待)の容疑で、栃木県警宇都宮中央署に逮捕された。
ケガをした犬に適切な治療を行わずに衰弱させた疑いだ。
男は容疑を否認しているという。


窓から戸外に出ようとする犬も=2017年12月、宇都宮市

◆国も多頭飼育崩壊の対策に乗り出す
全国的に、飼い主が複数の犬猫を抱え、適正に飼育できなくなる「多頭飼育崩壊」が問題になっている。
宇都宮市内の男のような状態に陥る飼い主は、「決して珍しいことではない」(動物愛護団体関係者)。
こうした事態を受けて環境省は昨年3月、「社会福祉施策と連携した多頭飼育対策に関する検討会」を立ち上げた。
「全国の自治体の動物愛護管理部局に共通する課題である不適正な多頭飼育の問題について、社会福祉分野と連携した対応ができるようガイドラインの作成を目指している」(同省動物愛護管理室)という。
加えて、昨年6月に可決、成立した改正動物愛護法には、多頭飼育崩壊が社会問題化していることを念頭に置いた条文がいくつか盛り込まれている。
飼育密度が「著しく適正を欠いた状態」でペットを衰弱させるケースは、動物虐待にあたると明記。
多頭飼育崩壊に陥るような恐れがある場合には、犬猫に不妊・去勢手術をすることも義務化される。
周辺環境に迷惑をかけている飼い主に対しては、自治体が立ち入り検査や指導も行えるようになる。
本来、幸せをもたらすはずの犬猫の飼育が、周辺住民も巻き込んだ大問題に発展してしまう多頭飼育崩壊は、いったん起きると犬猫の処分方法も含めて収束は容易ではない。
今回は逮捕者まで出した。
逮捕された時点で、男のもとにはまだ73匹の犬がいた。
改正動愛法は今年6月に施行されるが、自治体の現場も巻き込んだ、多頭飼育崩壊に陥らせないための対策が急がれる。
(太田匡彦)

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ビルの屋根裏に猫が180匹 猫保護のつもりが多頭飼育崩壊 現場ルポ


福井県内保護収容犬

2020-01-29 05:53:32 | 保護・収容動物のお知らせ

福井県動物管理指導センターで1匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします

福井県動物管理指導センター 本所】
 電話番号:0776-38-2212

収容日:2020年1月27日
保護場所:福井市江端町
種類:犬 (チワワ風)
性別・体格:オス(未去勢)・小型
年齢:不明(推定10~13才)
毛色:茶
黄色のハーネス付
公示期間:1月30日


オーストラリアの動物受難、ラクダ射殺

2020-01-28 05:56:19 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

オーストラリアの動物受難はコアラだけじゃない、
 5日間で何千頭ものラクダが射殺された

2020年1月16日(木) Newsweek


今やオーストラリアはラクダの生息数で世界最多だ SheraleeS/iStock.

<イギリス領時代に持ち込まれ野生化したラクダが数を増やし、干ばつのため水を求めて人里に現れ駆除対象に>
森林火災でコアラやカンガルーなど多くの野生動物が危機に瀕しているオーストラリアで、野生化したラクダが何千頭も射殺されている。
元凶は長引く干ばつだ。
水を求めて移動するラクダの群れが、砂漠地帯の周辺に位置する先住民の村々を脅かすようになった。
ラクダの殺処分が実施されたのは、オーストラリア中南部・サウスオーストラリア州の北西部にあるアボリジニ自治区アナング・ピチャンチャチャラ・ヤンクニチャチャラ。
人口2300人の自治区周辺で、ヘリコプターによる駆除作戦が1月12日まで5日間行われ、野生化したラクダ5000頭余りが射殺されたと、当局者が発表した。
干ばつにたたられたこの地域では、ラクダが「カラカラに乾いた一帯」から水を求めて人里に移動。
先住民の村々や聖地の周辺などに「極めて大きな群れ」が押し寄せるようになったたと、当局者は言う。
州都アデレードから約1250キロ離れたカニピに住む自治区の運営委員マリタ・ベイカーは「それでなくても酷暑とひどい気象条件で不快な思いをしている住民はラクダに手を焼いている」と話す。
「ラクダはフェンスを倒し、家のそばまで侵入して、エアコン(のホースや室外機)から出る水を飲もうとする」

<人間の勝手の殺処分>
「ラクダが水を求めて通りをうろついているので、幼い子供が心配だ。子供は面白がってラクダを追いかけるが、もちろんとても危険だ」と、ベイカーは言う。
今回の作戦はこの地域で初めて実施された大規模駆除で、「干ばつと酷暑で大量に集まった野生ラクダが村々に及ぼす脅威への緊急対応」だと、当局は説明している。
オーストラリア気象局によると、サウスオーストラリア州に加え、南東部のニューサウスウェールズ州、北東部のクイーンズランド州では、2017年初めから降雨量が平均を下回る状態が続いている。
特に2019年は観測史上最悪の干ばつに見舞われた。
「ラクダの駆除は、野生の害獣を管理するための最後の手段として、動物福祉の最も厳しい基準を遵守して行われた」と、当局は述べている。
オーストラリアにラクダとは驚きだが、19世紀にオーストラリアを植民地支配していたイギリス人が持ち込んだ外来種で、野生化して数が増え、近年では駆除の対象になっていたと、自治区の運営責任者リチャード・キングは話す。
サウスオーストラリア州当局によると、以前は先住民の地主がラクダを捕獲して売却していたが、数が増えすぎて手に負えなくなったという。

<水場で息絶えて汚染源に>
ラクダは地域のインフラに損傷を与え、在来の植生を脅かすばかりか、水源地を汚染したり、先住民の文化遺産を破壊したりすると、キングは言う。
酷暑と水不足が続くなか、ラクダの侵入で「放牧圧」(放牧地の面積当たりの動物の数)が拡大することで、地域の畜産農家も被害を受ける。
キングによれば、原産種の野生動物は長引く干ばつに耐えられるが、「野生化したラクダは極度に衰弱し、ぬかるんだ場所や野生動物が集まる水場によろよろとたどり着くと、その場で息絶えてしまう。死骸は大きな汚染源となり、ほかの動物や鳥が飲みにくる水が汚染される」という。
動物福祉の立場から、駆除は最善の対策ではないとの声も上がっている。
キングはそうした懸念は尊重するが、「地球上でも最も乾燥した辺鄙な場所の1つにおける、野生化した外来動物の実態については、甚だしく誤った情報が流布している」と主張する。

<「駆除は大成功!」>
キングによれば、自治区には土地を管理する責任があり、「貴重な水源を守り、幼児や高齢者を含め全ての住民と原産種の動植物の生命を最優先する立場で」、外来の害獣に対処しなければならない。
駆除は昨年12月11日、自治区の運営委員会に加え、自然資源管理当局や先住民の地主ら、地域の利害関係者が参加した会議で決定された。
「当局の認可を得て、最高度の専門的な基準を守り、最も人道的な方法で」実施されたと、キングは言う。
動物を殺すというやり方に「一部の先住民集団はスピリチュアルな葛藤」を抱いたが、ラクダの頭数管理の必要性を認めたという。
自治区の放牧地の管理責任者マイケル・クリンチは、駆除は「文句なしの成功」だったと述べた。
「射撃のプロの協力、そして空からも地上でも、全てのチームが一丸となって任務を遂行したことに、私たちは深く感謝している。心から『ありがとう』と言いたい」
カシュミラ・ガンダー

【動画を見る】殺処分されるラクダ

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虐待を受けていた柴犬ダイちゃん

2020-01-27 05:54:49 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

虐待を受けていた柴犬ダイちゃんが救出され、人間の愛を知り心おだやかになった実話

2020年1月24日(金) 石井万寿美  まねき猫ホスピタル院長 獣医師


(写真:アフロ)

動物虐待のニュースが増えていますが、シニアの犬で、病気のある子、性格に問題のある子だけを積極的に保護している人がいることをあなたは、知っていますか。
柴犬のダイちゃんが、「愛」を手に入れたのは、13歳(推定)になってからでした。
飼い主からの長きに渡る虐待を経て、一時的に預けられていた動物管理センターから電話が入り、大阪に住む田中さん(仮名)が引き取ったからです。
田中さんは、シニアの柴犬を積極的に何頭も引き取っているのです。
「いまから、連れていくので、診ていただけますか」という連絡を受けました。
ダイちゃんは、目を伏せたくなるような状態でやってきました。

ダイちゃんの保護されたときの様子
田中さんは「こんな子ですが、最期は、自宅で看取ってあげたいと思っています」といわれた。
外見からでも、疾患が多く、多額の医療費がかかりそうだし、なかなか懐かない子の面倒を見るのは、そう簡単なことでない。
全てを承知の上で引き取った田中さんに敬意を払いながら、私は診察をしていました。

ダイちゃんの様子
・慢性の下痢
・皮膚炎
・元飼い主に虐待かネグレクトを受けていたようで、噛む。
・噛んで攻撃的なので、犬歯を半分に削られていた。(歯が当たっても痛くないように)

ダイちゃんの治療
・血液検査などの結果から、アレルギーがあったので、魚のタンパク質だけフードに変更
・手作り食などの食事療法

引き取った当時は、部屋中にペットシーツを敷きつめて、田中さんは世話をされました。
治療と世話のかいもあり、ダイちゃんは、だんだん下痢も治り、下痢が治っていくのに伴い、毛もフサフサになり、顔も丸くなり、目もおだやかに、ほとんど噛まなくなりました。

なぜ、ダイちゃんは過去に虐待受けたかわかるの
ダイちゃんの場合は、犬歯4本が全部、半分に削られているので、この子は、噛んでいたのだとわかります。
そうじゃない場合も以下のような一定の行動をします。
・獣医師は、注射や患部を触るなど、痛いことをするので、そのときに噛まれるのは、理解できます。ただ、見ているだけでも襲いかかる子もいます。何もしてないとき、噛む子は虐待を受けた過去を持っている可能性が高いです。
・顔の前にたまたま手を近づけときに、目を閉じ、耳を伏せる。
よく頭などを叩かれていると、顔の近くに手を持っていっただけで、このような行動をして、叩かれるのを避けようとします。
・情緒不安定
このようなことから、ものいわぬ子たちを相手にしていますが、行動を見ながら過去を推測します。

虐待を受けた子のケア
・時間をかけてゆっくり接してあげる。
・数年、かかるかもしれませんが、虐待を受けた期間、強さによって、違ってきます。
・温かい寝床や美味しい食事、清潔な水などをおきながら、世話をしていると、彼らとの距離がだんだんと近くなります。
・病気になったときに、懸命に世話をすると距離がより縮まります。
・虐待やネグレクトされた子たちは、人間は信用できないものと思っているので、その考えを変えることは、時間と根気がいるのは当然でしょう。

ダイちゃんの晩年
田中さんの元でダイちゃんは、小さい頃から飼ってもらっていたように、仲良く診察にやってくるようになりました。
目が優しくなり、診察中でも「噛む」という気配を見せることもなくなりました。
数年して、ダイちゃんは、腺がんを患いましたが、手術もして、そして、術後のがん治療もして手厚い治療をされました。
保護犬だから、お金をかけないということはなかったです。
最後は、脳の疾患で、寝たきりになりましたが、最期まで、看病をされて、ダイちゃんは、人間の温かみを知って、天に召されました。
田中さんは、「最期ぐらい、安らかに温かいところで逝って欲しかったのでね」と静かに話されていました。

まとめ
猫ブームで、外猫に、血統書付きの子や人懐っこい子が増えていると聞きます。
犬のしつけといって、虐待をしているニュースを見る度、なんて人間って、勝手な生き物だろうかと、自分が人間であることが嫌になることもあります(私は、長い間、獣医師で臨床をしているため、動物は、決して裏切らないし、そして信頼関係ができるとゆらぐことはないと思っています)。
そんな人間の中に、田中さんのような人を見ると、崇高な心に触れて、心が洗われます。
犬や猫も心があり、人間のしていることをちゃんと理解できているのですから。

石井万寿美 まねき猫ホスピタル院長 獣医師
大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は栄養療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医師さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らす。
manma14956711
masumi0514
official site https://manekinekohospital.com/

石井万寿美の記事一覧へ(30)


緊急図解「オーストラリア森林火災」

2020-01-26 06:01:54 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

緊急図解「オーストラリア森林火災」

2020年1月12日(日) ぬまがさのブログ

歴史的な大火事となり、現在も燃え広がって多くの被害を出している「オーストラリア森林火災」。
動物たちが受けている壊滅的な被害の現状、なぜ火災がこれほど大規模になったのか…などの情報を、なるべく完結にまとめて図解しました(いつもの図解の緊急バージョンということで…)。
様々なデマや憶測も飛び交っているようですが、できる限り信頼のできそうな情報を当たっています。
(修正1:オーストラリアの南西の街「パース」が「バース」になっていた…申し訳ないです)

歴史的な大火事となってしまったオーストラリア森林火災。
動物たちの受けた壊滅的な被害の現状、なぜ火災がこれほど大規模になったのか…などの(信頼性が高いと思われる)情報をなるべく端的にまとめて図解しました。
動物が好きな皆さんに読んでもらえると嬉しいです。
主要な支援先も紹介しています。







ぬまがさワタリ@『ふしぎな昆虫大研究』発売中@numagasa 


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2020-01-26 05:53:49 | その他

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2020年1月23日(木)、閲覧数更新しました

●閲覧数   7,785

読者の皆様いつもありがとうございます。

これからも動物愛護の情報提供に頑張ります
今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。


猟犬が置き去りにされる山で・・・

2020-01-25 05:55:48 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

猟犬が置き去りにされる山で偶然保護…
人を頼ることを知らなかったシニア犬、同居犬たちと穏やかな日々

2020年1月20日(月) ディリー

兵庫県篠山市の「coffee & Dog garden ちわわん」は自然豊かな山間にあり、庭では犬のリードを外して自由に走らせることができます(マナーを守りましょう)。
「ドッグランと言うには狭いからドッグガーデンなんです」とオーナーの満丸美香さんは苦笑しますが、いえいえ、十分な広さがあります。
自然豊かな場所ゆえ、満丸さんは何度か「猟犬」を見かけたことがあるそうです。
中には置き去りにされたと思われる犬も…。
「その年最後の猟が終わると、年齢が行った犬をそのまま置いて帰る人がいるそうです」(満丸さん)
ひどい話です。
猟犬はパートナーのはず。
人間のために働いてくれた犬を、山に置き去りにするなんて。
猟犬だけではありません。
飼っている犬を山に捨てに来る不届き者もいるようです。
「もう20年くらい前ですけど、山の中を車で走っていたら、犬が追いかけてきたんです。止まると運転席側に回ってきて、中をのぞき込んでいました。たぶん、同じような車に乗ってきたんでしょう。シェパードくらいの大きさに見えました。車に犬を5匹乗せていたので連れて帰ってあげられなかったんですけど、一度帰ってから迎えに行けばよかったと、思い出すといまだに涙が出ます」(満丸さん)
そう話す満丸さんの家には今、元猟犬と思われる犬がいます。
名前はさちちゃん。


元猟犬のさちちゃんは同居犬たちと穏やかな日々を送っている

推定10歳くらいでしょうか。
さちちゃんを最初に山の中で発見したのは、満丸さんの友人でした。
首輪もせずうろついていたそうですが、呼ぶと近づいてきたことから、人間に飼われていたのは明確だったと言います。
ほぼ同時に猟犬らしき犬を2頭保護して警察に届けましたが、期限を過ぎても飼い主は現れず。
1頭はそのまま発見者の家族になり、もう1頭は満丸さんが引き取ることになりました。
「さちはすでにシニアでしたからね。筋肉も落ちてきていたと思います。猟をする人はどんどん若い子を使うと言いますから、たぶん捨てられたんでしょう」(満丸さん)
満丸家に来た当初は感情を表に出すことがなく、遊ぶこともなかったというさちちゃん。
そこには、猟犬として育てられた犬ならではの理由があるようです。
「去年12月に、うちの近くで1歳くらいの現役の猟犬を捕まえちゃったんです。探していた飼い主さんにお返しできたんですけど、見ていると、なでてもあげないんですよね。名前のプレートを付けていたので、捕まえたとき『〇〇ちゃん、寒かったね』って触ってあげたら、ものすごく尻尾を振って喜んだんです。でも、お父さんに会って飛びついたらジロッと見られて、シュンて…。飼い主さんは悪い方ではなかったけど、家庭犬とは育て方、接し方が違うんでしょうね。だから、さちも最初は『自分の身は自分で守ります』って感じで、頼ってくることがありませんでした。少しマシになりましたけどね」(満丸さん)
満丸さんの家には他にも犬がいて、気候がいい時期にはそろって日向ぼっこを楽しみます。
そこには、猟犬時代とは違う穏やかな時間が流れていました。


自然豊かな山間にある「ちわわん」の庭にて

※「ちわわん」は現在、冬季休業中です。

【写真】いっぱい遊んで、こんなに表情豊かになりました!

【岡部 充代】

まいどなニュース特約
出版社勤務、スポーツライターを経て、犬の保護活動に携わる。動物虐待や殺処分がなくなることを願い、犬・猫を中心に動物の魅力を伝えるべく取材・執筆活動をスタート。愛犬の豆柴・ももを溺愛中。PLAYBOW認定ドッグトレーナー、日本ペットシッター協会公認ペットシッター士、日本ペットマッサージ協会認定ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級、ペットセーバー、愛犬救命アドバイザー。

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犬を地面にたたきつける飼い主

2020-01-24 05:54:13 | 動物実験・動物虐待

犬を地面にたたきつけ、動画拡散 飼い主を直撃

2020年1月20日(月) TBS NEWS

福岡市城南区の遊歩道で、小型犬が虐待される動画がインターネットで拡散し、非難の的となっています。
通報が相次ぎ、警察も捜査を始めた中、私たちは飼い主の男性を直撃しました。


https://www.youtube.com/watch?v=_dprnrxKv84

斜面に設けられた階段で犬と向き合う黒い服の男性。
腹を立てているのでしょうか?
何かを話しかけながら、犬が宙に浮くほど、リードを何度も引っ張り上げます。
そして、右手で思い切り頭を叩いたと思えば、首輪をつかんで持ち上げ、小さい体を地面に叩きつけました。
住宅地で撮影されたこの動画が、インターネットで拡散。警察にも通報が相次ぎました。
私たちは20日、男性に直接話を聞くことができました。
「動画を見て自分だというのは分かったのだけれど、なぜ怒ったか分からない。覚えていない」(飼い主の男性)
10年あまりこの犬を飼ってきたという70歳の男性。
なぜひどい暴力を振るってしまったのでしょうか?
「しつけはきちんとする方。悪いことしたなと思って反省しています。一日も早く連れて帰って一緒に住みたい」(飼い主の男性)
男性のように暴力によって「しつけ」を試みる考えはいまだに根強く存在し、ペットが命の危険にさらされるケースもあるといいます。
「しつけという範ちゅうを超えているものだと、私たちも捉えました」(NPO法人SCAT 山崎祥恵代表理事)
現在、警察が被害にあった犬を保護し、男性から任意で事情を聞き、動物愛護法違反の疑いで捜査しています。(20日18:19)