動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

今年1年を振り返って・・・

2020-12-31 05:43:20 | 私の思い・独り言

今年1年を振り返るといろんな出来事がありました。

◆新型コロナ禍による影響
毎年実施している敦賀市内児童クラブでの行事「みんなで学ぼう!動物あいご」、昨年は11ヶ所の児童クラブで実施し今年は更に増やしていこうかと楽しみにして既に昨年10月以降から準備を進めていましたが、コロナ禍により中止となり残念な結果になりました。
来年こそは、と願っておりますがコロナ禍が来年どこで終息するのか懸念されます。
早く終息することを切に願っております。
次に、毎年実施している「動物愛護パネル展」、これも残念ながら中止となりました。
来年後半に計画しておりますが、実施できるかどうかはコロナ禍の終息しだいです。

[みんなで学ぼう!動物あいご]  (過去の写真)








[動物あいごパネル展]  (過去の写真)




◆ペットに纏わる相談・依頼事など
コロナ禍の影響なのかどうか定かではありませんが、今年は28件の相談・依頼事がありました。
一過性の内容は含んでおりません。
例年平均して14、5件程度ですが今年は約2倍になりました。
結果的に嬉しかったこと、腹立たしい思いをしたこと、・・・内容は様々です。
犬と猫を比較しますと、猫の内容が圧倒的に多かったです。
猫に関しては、捨てる人間いれば拾う人間あり、しかしながら中途半端に接する人間・捨てる無責任な人間が圧倒的に多く、潜在的に根深い問題が山積しています。
欧米先進国に負けない動物福祉社会実現に向けて、人間の質を向上させていく施策が大きな課題だと思っています。

◆「エンジェルズ」訪問
滋賀県高島市を本部とする 非営利活動法人 動物愛護団体「ANGELS」 に訪問し代表理事の林様にいろいろお聞きする機会がありました。
規模が大きく、日本中に大阪・広島など多くの支部があります。
本部にはシェルターもあり犬猫を収容、特に犬が多いです。
東日本大震災の時には現地に行き多くの犬や猫を保護してこられました。
日本中のいたるところから保護した犬の収容、本部はシェルターがあることからここに集約して収容しています。
犬猫の定かな数は分かりませんが、犬400匹前後、猫100匹前後・・・
体に障害を持った多くの犬や猫、休憩時間もないほど一生懸命に世話をしているスタッフの方々・・・、現場を見せていただきなんとも言えない気持ちになりました。
「エンジェルズ」さんの施設を後にして帰る道中、出会った犬や猫の姿が頭に浮かび涙が出てきて暫くの間車を止め、いろんなことが脳裏をよぎりました。
日本の行政機関においては、殺処分ゼロ達成!とかよく耳にしますが、その裏では不幸な動物たちが沢山いるのです。
まだまだ日本は欧米先進国に比べて低い状況です。
「木を見て森を見ず」ではダメ、広く見ることが大事、ということを実感しました。


http://angels2005.org/


◆愛犬との別れ

私事ですが、我が家の愛犬「ラッキー」が、12月6日(日)に死去、享年14歳でした。
今まで3匹の犬を飼っていて2匹は既に他界しており、最後に残った「ラッキー」でした。

ラッキーは保健所に収容されていた子でした。
当時野良犬が多く、保健所の職員の方々は日夜奔走していた状態でした。
弊会が発足した年であり、弊会も野良犬の保護や里親探しなどに奔走していました。
そんな中、「白い犬が保健所にいる」という情報が入りラッキーのことを知るきっかけができ、保健所に行き引き取ったのがラッキーとの出会いでした。
ラッキーが保健所にいた時に関わっていた職員さんにお会いする機会があり、当時保健所に多くの野良犬が収容されている中、職員さんは12日間に渡り「ラッキー」の面倒をみており里親探しを行っていたということでした。
職員さんは、私が既に2匹の犬を飼っていたので「無理しないで結構です。里親探しますから」と言われましたが、「私が責任持って飼います」と申しました。
我が家の家族になったラッキーな犬、名前を「ラッキー」と名付けました。
推定年齢は1歳、Mix犬、メス、でした。
ラッキーとの出会いは何か不思議な“縁”というものを感じます。
13年間ラッキーと共に歩んだ歴史が走馬灯のように思い出されます。

私はもうシニア年齢なので「ラッキー」が最後と決意しておりました。
そのためか亡くなってからとても寂しさを感じる日々が続いています。











サブーから始まり、ハナそしてラッキー、およそ25年間愛犬たちとともに歩んできた私の半生でした。
サブー・ハナもでしたが、ラッキーも亡くなる数日前から苦しみながら生きようと頑張る姿に心を打たれました。
この子たちから「最期まで精一杯生きる」ということを教えられました。
我が家ので飼うのはラッキーが最後となりましたが、これから先ワンコ・ネコたちと保護などでのいろんな出会いがあると思っています・・・
2020年、私は70歳になり、いろんな出来事があり、大きな節目の年になりました。

コロナに負けるな
一日も早い終息を願い、来年は今年出来なかった分を取り戻し、活気ある動物愛護活動を行う決意です。
皆様のご支援に感謝いたします。
皆さん!良いお年をお迎えください


地域猫活動の裏面

2020-12-30 05:48:36 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

「ボロボロ」「妖怪のよう」悲しい末路たどる猫たち、
 地域猫活動の裏に“救えない”ジレンマ

2020年12月5日(土) ORICON NEWS

猫を完全室内飼いにする人も増え、今では野良猫もずいぶん減った。
とはいえ、周囲の人々からエサをもらうなど、ある程度の管理を受けて生きる地域猫もいる。
地域猫活動は決して悪いことではないが、猫が危険にさらされたり、迷惑と感じる住民との軋轢も生まれているのは確か。
NPO法人『ねこけん』には様々な保護の依頼が来るが、地域猫に関するものも多い。
『ねこけん』ブログに綴られたレポートをもとに、代表理事・溝上奈緒子氏に取材。地域猫にまつわる問題を探る。


(左から)毛玉がこぶのようになった『にどみちゃん』、薬品をかけられボロボロになった猫(写真:ねこけんブログより)

■薬品をかけられたボロボロの猫、まぶたの皮膚は溶けかかっていた
ある日、『ねこけん』に寄せられた、「助けてあげてください」というメール。
「目が見えていないようだ」「具合が悪そうでフラフラしている」「ガリガリ」「数日前は普通だった」…そんな、猫に関する情報が寄せられた。
早速、『ねこけん』メンバーが現地に赴くと、見つかったのは全身真っ白な粉まみれで、皮膚がただれたボロボロの猫。
情報提供者によると、その猫は地域猫だったが、2~3日姿を見せない日があり、再び現れたときにはこの姿になっていたという。
地域猫とは、特定の飼い主がいなく、地域住民によって共同管理されている猫のこと。
飼い主のいない猫を増やさないため、TNR(捕獲し、不妊・去勢手術を行い、元に戻す)を施されていることが多い。
「何かの薬品をかけられ、ボロボロでかわいそうな状態。猫を連れて帰る車の中は、薬品の匂いでこちらも具合が悪くなりそうなほどでした」と溝上氏は当時の様子を振り返る。
猫の身体中の毛はゴツゴツと固まり、まぶたの皮膚は溶けかかっていた。
『ねこけん』に到着後、すぐに猫をお風呂に入れて洗浄。
だが、その後の血液検査で、かけられた薬品が原因で、急性腎不全と急性肺不全になっていたことが発覚した。
共同管理されているとはいえ、自由に歩き回る地域猫の暮らしぶりは、野良猫とさほど変わらない。
エサはもらえるものの、自由だからこそ誰かに連れ去られたり、危害を加えられたりする可能性がある。
そして、地域住人がそれに気付いたとしても、探したり、手当をするまでに至らないことも多い。
薬品をかけられてボロボロになった猫の容態は安定したが、「一度不幸になった子を、再び不幸にはできません。だから地域猫だったこの子も、もう一度外に戻すつもりはありません」と溝上氏は語っている。

■こぶだらけでまるで妖怪…あまりの惨状に“二度見”された地域猫


保護され、見違えるように可愛らしくなった『にどみちゃん』(写真:ねこけんブログより)

また別の地域猫の保護の様子も、『ねこけん』ブログで報告されている。
その猫はまるで、こぶがいくつもぶら下がった、妖怪のような姿をしていたという。
ボランティアメンバーが、あまりの姿に思わず“二度見”をしてしまったことから、この猫は『にどみちゃん』と名付けられた。
保護後によく見てみると、猫にぶら下がっていたこぶの正体は大きな毛玉。
身体中の毛が玉状になって身動きが取れず、四肢の筋肉も落ち、神経にも異常が出てしまっていた。
「動くたびに毛が引きつって痛かったでしょうね」と溝上氏は語る。
にどみちゃんはバリカンで慎重に毛を剃られ、ようやく毛玉の鎧から脱出できた。
耳に入っていたVカットの跡(不妊・去勢手術済みの証)から、ある程度は管理された地域猫であることも明らかになった。
ケガしていた後ろ足にも治療が施され、ブログでは「もう外には出ていかなくていいんだよ」と語りかけられている。
その後、猫本来の可愛らしい姿を取り戻したにどみちゃんは、『千代ちゃん』と改名。
あとは幸せな家族との出会いを待つだけ…と思われたが、検査で極度の貧血、心臓に病があることが発覚。
今後、回復することは見込めないという。
過酷な外の世界から保護されたものの、この猫の末路には悲しい現実が待っていた。

■「地域猫の最後はこうなる」、利点と弊害
地域猫の活動をいち早く取り入れたのは、東京都の千代田区と言われているが、同様の活動はほかの地域でも数多く行われている。
猫を愛する人たちによって行われる活動であり、殺処分の減少にも一役買ってきた。
だが一方で、糞尿被害など住民間でのトラブルが生まれることもある。
それらが発展して、動物虐待にまでつながってしまう場合もあるのだろう。
だからこそこの活動では、地域住民の理解、不妊・去勢手術、エサの管理、トイレの設置などを掲げていることが多い。
活動で救われる命があることは確かだが、虐待の被害、病気や事故などで保護されてくる地域猫も後を絶たない。
溝上氏は地域猫活動を理解したうえで、外にいる猫にはやはり危険が伴うことを心配している。
『にどみちゃん』を保護した際、溝上氏と猫にエサをあげていた人との会話がブログに残されている。
「『こういう状態になってしまっていたのに、どうにかしてあげようとは思わなかったんですか? たとえ地域猫であっても、ご飯をあげているんだったら、きちんとケアをしてあげるべきじゃないんですか?』と、聞きました。するとその人は、『それがこの子の運命ですから』とおっしゃっていました」
「運命」と言ってしまえば冷たいように感じるが、とはいえ誰もが家の中で猫を飼えるわけではないし、すべての猫を保護することは難しい。
地域猫は自由を謳歌しているように見えて、実は生命の危険にさらされていることも確か。
これらの矛盾を、保護ボランティアがなんとか是正しようとしているのが現状だ。
溝上氏も、「運命を変えたい」、「地域猫の最後はこうなってしまう、それを知ってほしい」と語る。
以前より動物愛護の精神が根付いてきた昨今だが、今こそ現状を受け止め、真剣に向き合うべきときなのかもしれない。

【写真】あまりの悲惨さに「思わず二度見」、誰にも助けてもらえなかった地域猫の実態


「地域猫」というのがあたかも最良の方法だと錯覚している動物愛護関係者がいることも確か。
この記事に述べられているように、「地域猫」は絶えず危険と隣り合わせになっている。
交通事故・虐待、更には「地域猫」として地域の方々が世話していたがいつのまにか誰も世話する者がいなくなり野良猫同然になってしまうような悲惨な猫たち、こういった現実の姿を目の当たりにしています。
「野良猫」が無くなるため、つまり無責任な捨てる人間を無くすために、入り口の部分に焦点を当て徹底して施策を講じていくことが動物愛護関係者としての使命です。
(byぬくもり)


柴田理恵と愛犬の物語

2020-12-29 05:51:59 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

柴田理恵、愛犬・晴太郎の旅立ちを報告
「運命のような出会いから約14年」

2019年7月4日 ABEMA TIMES

タレントの柴田理恵が4日に自身のアメブロを更新。
愛犬・晴太郎の旅立ちを報告した。


柴田理恵公式ブログよりスクリーンショット

柴田は2005年、テレビ番組の撮影中に脚に障害を持った犬が捨てられているのを発見。
晴太郎と名付けて引き取り、それ以降一緒に暮らしていた。
昨年12月26日のブログでは、お笑いコンビ・オアシズの光浦靖子から羊毛フェルトで作られた晴太郎のマスコットをプレゼントされ、「あまりにそっくりで、大感動」「ありがと~光浦!!大切にします」と喜びをつづっていた。
この日、柴田は「6月27日 晴太郎が永眠致しました」と報告。
「2005年、運命のような出会いから約14年 ハルはいつも私のことを待っててくれました」と振り返り、「最後も私の仕事が落ち着くのを待ってくれてたようで看取ることが出来ました」と説明した。
柴田は「一瞬一瞬がかけがえのない宝物です」と述べ、生前の晴太郎の写真を公開。
「TVやブログ様々な媒体で晴太郎を知ってくださり かわいがってくださった皆様 本当にありがとうございました」と感謝を述べた。
この投稿に「晴太郎君、理恵ママの元で幸せでしたね」「柴田さん達がハルくんと出会えて幸せだったようにハルくんもきっと、楽しかったと思いますよ」「柴田さんどうかお気をおとされませんように」「晴太郎君 安らかに」などのコメントが寄せられている。


捨て犬だった晴太郎が来て 夫婦が「家族」に 柴田理恵さん

2018年4月24日 sippo(朝日新聞社)

俳優やタレントとして活躍する柴田理恵さんは、障害のある雑種犬と暮らしています。
引き取るまでの葛藤や、犬と暮らして変化した夫婦の姿を語ってもらいました。


柴田理恵さんと愛犬の晴太郎。肩を組んだお気に入りの1枚だという=柴田さん提供

――「晴太郎(はるたろう)」との出会いを教えてください。
晴太郎との出会いは、13年前。まだ残暑が厳しいある日、テレビ番組の撮影をしていた場所の近くで、「キャン、キャン」という鳴き声が聞こえたのです。
近寄ってみると、テープでぐるぐる巻きになった木箱が捨てられていました。
中には2匹の子犬がいて、そのうち1匹が「晴太郎」です。

――そのときの様子は?
晴太郎には、先天性の障害があり、左の後ろ脚が、胴体にくっついていました。
箱を開けた瞬間、もう1匹の犬はうれしそうに飛び出してきましたが、晴太郎は「ぼくはどうなるの?」とでも言いたげな目をして、じっとしていたのがすごく印象的でした。
ロケが終わってから、診察を引き受けてくれた動物病院に直行しましたが、「ひどい熱中症で、発見があと少しでも遅れていたら命が危なかった」と告げられ、そのまま入院させることになりました。

――すぐ引き取ることにしたのですか。
幼い頃に実家で飼っていたこともあり、犬はとても好きだったのですが、仕事で家を空けがちな生活スタイルを考えるとすぐには決意ができませんでした。
飲み歩くことも好きなので、ちゃんと散歩に行けるかなぁなんて心配もありましたしね。
ずっと気にはなっていたので、2週間に1度、ロケがある度に必ず動物病院へ寄っていました。
私が行くと、すぐに駆け寄ってきてくれて。
どんどんたくましく成長する姿に心が揺れていきました。
最後には、夫と一緒に「できる限りのことを頑張ろう」という決意を固め、引き取りました。


柴田理恵さんと暮らす晴太郎。3本足でバランスをとる=柴田さん提供

脚に障害、成長する姿に決意固めた
――晴太郎と暮らしてみて、いかがでしたか?
障害があった左脚の手術などをしたため、そのケアをしてあげるのは大変でした。
朝夕の散歩から帰ったら消毒をして、包帯を替えて。この処置に1時間ほどかかるので、忙しいときは必死でした。
慣れるまでは心配の連続でした。

――つらくはなかったですか?
大変だったけど、帰ってきて出迎えてくれるとやっぱりうれしい。
それに、晴太郎が私の生活をがらりと変えてくれました。
我が家に子どもはいませんが、晴太郎を通じ、夫婦のあり方が変わったんです。
これまでは、2人の「個人」が一緒に生活している感じでしたが、晴太郎を中心に予定を組んだり、心配を共有したりすることで、「家族」になった気がしました。晴太郎が見ていると思うと、夫婦げんかもしなくなりましたね。

――もう13歳ですね。
だいぶ「おじいちゃん」になりました。
いまは、筋力が衰えて歩けなくなったときに困らないよう、特注の車いすを作って装着する練習をしています。

――「最後まで責任を持つ」飼い方ができない人も多いようです。
これは本当に悲しいこと。
動物が寿命を全うするまで一緒にいられないなら、飼ってはいけないと思います。
いま、ペットショップで気軽に動物を買える時代。
ペットショップの中には、高齢の方に赤ちゃん犬やかなりの運動量を必要とする犬種を売ってしまうケースもあると聞きます。
そんなの、お互いに幸せじゃないですよね。
「命」を取り扱っている以上、売る方も飼う方も、きちんとした知識が必要だと声を大にして言いたいです。

(聞き手・中井なつみ)

〈しばた・りえ〉1959年、富山県生まれ。タレント、俳優として幅広い番組や舞台に出演。夫、犬2匹と暮らす。



柴田理恵さんと愛犬・晴太郎との奇跡の物語

2011319日 NTV

 

バラエティや舞台、ドラマで大活躍!の柴田理恵さん。

子供の頃から大の動物好き。

拾った犬や猫を飼い、動物に囲まれて育った柴田さん。

しかしある理由から、ここ数年、動物を飼うのをやめてしまいました。

そんな時に柴田さんは、一匹の犬に出会います。

名前は「晴太郎」。

実は、障がいのある犬でした。

 

 

出会いは、番組の撮影で名古屋に行ったとき、打合せを始めようとしたその時

犬「クゥ~ン」

柴田「何か聴こえない?犬の鳴き声?」

するとそこには、積み上げられたゴミ。今にも消え入りそうな犬の鳴き声は、不法投棄されたゴミの中の木箱から聞こえていました。

柴田さんが箱を開けると

柴田「良かった、元気あるみたいね。」

ところが、その奥にはもう一匹衰弱しきった犬がいました。

抱き上げてみるとその小犬の足にはおそらく生まれつきのものと思われる障がいがあったのです。

左の後ろ足が、大きく外側にねじ曲がり、脇腹に、癒着。

歩くこともできない状態だったのです。

動物病院に運ばれ、命を取り留めた2匹の子犬。

女の子は、「リエちゃん」、障がいのある男の子は「晴太郎」と名付けられ、治療を受けることに。

そして獣医さんは

医師「引き取り手を探してみましょう」

柴田「(私が飼えれば・・・)」

しかし、「自分が子犬を飼う」とは言い出せませんでした。

柴田さんは、動物を飼う事、命を預かる事の責任を、とても重く感じていたのです。

そのきっかけとなったのは、柴田さんが飼っていた猫「ひめちゃん」です。

大忙しだった柴田さんの心を、その猫はいつも癒してくれました。

しかし・・・

柴田「ひめちゃんただいま~。遅くなってゴメン!」

柴田「?・・・ひめちゃん!!」

ひめちゃんの、突然の死。

重い腎臓の病による死。

発見が遅れていました。

このひめちゃんの死で、柴田さんは思いました。

『もう二度と動物を飼うのはやめよう』と。

だから

柴田「(私には・・飼えない・・・)」

忙しい柴田さん。

そして、同じく劇団の仕事をし、出張の多い夫。

そんな状態で、障がいのある子犬を育てることは、とても出来るとは思えませんでした。

その頃、体力を少し取り戻した晴太郎は、脇腹にくっついている左足の分離手術を受けました。

しかし、その足は血管の発育が悪く、足先は、切断されてしまったのです。

柴田さんは名古屋の獣医さんの元に・・・

医師「ちょっと傷の治りが遅いですが、大丈夫、晴太郎は元気にしてますよ」

晴太郎「ワンワン!」

柴田「そうですか!・・・よかった・・・」

晴太郎の容態はもちろんですが、なによりも気がかりな事は2匹の、貰い手。

医師「リエちゃんは決まりましたよ。でも、晴太郎は・・・」

柴田「そうですか・・・」

障がいのある晴太郎には、いつまでたっても貰い手は見つかりませんでした。

柴田「(このまま晴太郎に貰い手が見つからなかったら、一体どうなるんだろう

柴田さんは、何日も悩み続けました。

でも、答えはみつかりません。

そんなある日。

夫婦2人で徹底的に話し合いました。

本当に責任を持って飼えるのか。

それが晴太郎の幸せに本当につながるのか。

そして2人で出した結論は・・・

夫「2人で頑張って育ててみようか」

柴田「ありがとう、ありがとう・・・・」

こうして、出会いから4か月後、晴太郎は柴田さんの家にやって来ました。

この頃には、晴太郎は、うまくバランスを取り、なんとか歩けるようになっていました。

しかし手術した足は、傷口が一向に閉じませんでした。

そして東京の獣医さんは・・・

医師「手術した足をどこかにぶつけたりすると、治りが悪くなって最悪、壊死してしまいます。充分気をつけてあげて下さい」

弱い左足を保護するため、柴田さんは晴太郎にお手製のカバーを履かせることにしました。

そして、毎朝散歩に出るうちに、柴田さんは、ある夢を抱くようになりました。

柴田「晴太郎も、いつかきっと走れるようになろうね」

晴太郎「ワン!」

それは、晴太郎に、『犬としての喜びを味わって欲しい』という、願い。

しかし、柴田さんのそんな思いがまさか裏目に出るとは・・・。ある日散歩の途中で、ぶつけてはいけないと言われていた、左脚の切断面を転んで、骨折してしまったのです。

医師の診断は・・・

医師「左足は、切断の必要があります」

柴田「イヤです!全部切ってしまうなんて!」

ようやく歩けるようになっていた晴太郎。

その大事な足を、根元から失わなければならないと言うのです。

柴田「そんなことしたら、晴太郎が歩けなくなってしまう。先生、どうにかならないんですか!」

医師「もうこうするしかないんです。このままだといずれ左足が壊死して、命にかかわることになります」

柴田「そんな・・・(私が、走って欲しいなんて思うからだ。晴太郎、ごめんね)」

自分の力不足で、動物が命を縮めてしまう。

柴田さんの胸に、またそんな思いが押し寄せます。

やっぱりあの時、自分が飼うべきではなかった、と。

いつかは走らせてあげたい”“犬としての喜びを味あわせて上げたいという夢を見て頑張ってきた柴田さん。

その夢が、終わろうとしている瞬間でした。

そして、家に戻ってきた晴太郎の姿は、左足は、根元から切断されていました。

柴田「私が晴太郎の足を奪ったんだ。私に会ったからこうなってしまったのよ!」

夫「そんな事はない!君がいたから晴太郎は今も生きてるんじゃないか。歩けるようになる可能性だってまだきっと残ってるよ!」

また歩けるようになる。

その可能性はあるのでしょうか。

その時でした。

小さな奇跡が起きようとしていました。

晴太郎は、前足を、バランスをとるようにわずかに動かすとたった3本の足で立ったのです。

それは、柴田さんの思いが報われた瞬間でした。

柴田「晴太郎・・・ありがとう・・・よく頑張ったね・・・」

しかしこれはまだ、奇跡の始まりでしかありませんでした。

不法投棄現場で保護され、脚に障がいのあった晴太郎。

柴田さんは、何度もためらいながら、何度も後悔しながら、晴太郎と向き合い続けました。

そして今現在の晴太郎の姿です。

元気に走りまわる晴太郎。

柴田さんの注ぐ愛情が、晴太郎に新たな力と喜びを生み出した事は、間違いありません。

柴田「伝えたいことは長生きしてねですね。とにかく長生きしてくれっていうことと、ありがとうってことですかね。短い人生かもしれませんけど、精一杯、悔いの無いようにしてやろうと思います。ありがとね・・・」




柴田理恵と愛犬のいいはなし - YouTube




晴太郎 3本足の天使



発行年月:2008年7月1日
出版社:㈱ ソニー・マガジンズ
仕様:四六判/168ページ
利用対象:一般
ISBN:978-4-7897-3300-7
価格 ¥1,540(税込)

【『晴太郎 3本足の天使』 概要】
先天性障がいを持ち、炎天下のなか捨てられていた子犬と、柴田理恵さんの運命の出会い。
「晴太郎』と名づけられたその子犬は3度の手術によって後ろ足を失ってしまう・・・。
2人3脚での奮闘の日々と純真な命の輝きを綴った、感動の涙あふれる、しあわせの記録。

[著者] 柴田理恵
[著者プロフィール]1959年1月14日生まれ。富山県出身。
劇団東京ヴォードビルショーを経て、84年6月にWAHAHA本舗を創立。
劇団の看板女優として、同じく創立メンバーである久本雅美らとともに笑いとパワー溢れる舞台を届けている。
また、「ペット大集合!ポチたま」(テレビ東京系)の司会を務めるなど、数多くのバラエティ番組でも活躍中。
主な著書に『よい子はマネしないでネ』(東京新聞出版局)や、久本雅美との共著『イママダ』(マガジンハウス)などがある。

オフィシャルブログ「柴田理恵 人生劇場」 http://ameblo.jp/shibata-rie

感想・レビュー
炎天下の名古屋の高速道路わきに捨てられていた子犬たちをロケで訪れた作者と加藤晴彦が発見し保護する。加藤晴彦にちなんで足の悪い子犬は晴太郎と名付けられ雌犬のほうはりえと名付けられる。障害を持った犬を世話することの大変さ、それを乗り越えて行く内に家族としての絆ができてそれは太くなっていく。私も体が不自由な犬2頭と14年と13年暮らした経験があるので大変だと思ったこともいつしか暮らしの中の段取りの中に組み込まれ 体に障害があるからこその愛しさ、賢さを感じる日々だった。 シニアになった晴太郎君がいつまでも柴田さんのそばにいてくれますように。


愛子さま「殺処分されない世の中に」

2020-12-28 05:52:40 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

愛子さま「殺処分されない世の中に」
 12歳で抱かれた動物愛護への思い

2020年12月19日(土) 女性自身

《愛子は、今年学習院大学文学部日本語日本文学科の1年生になり、先日19歳の誕生日を迎えました。早いもので来年には成人することを思いますと、幼かった頃のことも懐かしく思い出され、感慨深いものがあります》
雅子さまは誕生日の12月9日に公開されたご感想で、愛子さまについてそう綴られていた。


(C)JMPA

今年4月に学習院大学文学部に入学され、晴れて大学生になられた愛子さまだったが、コロナ禍により初登校は10月までずれこんだ。
「ご公務への出席も、2月以降はなくなってしまいました。しかし、来年には愛子さまも”単独ご公務デビュー”があるかもしれません。佳子さまも、お一人でのご公務は19歳のときでした。愛子さまがとくに関心を持っていらっしゃる動物愛護に関するご公務も期待されます」(皇室担当記者)
愛子さまは、天皇陛下や雅子さまとご一緒に、犬の「由莉」、猫の「セブン」と「みー」を飼っていらっしゃる。
雅子さまも《家族皆で、犬、猫などの保護された動物をかわいがって育てたり、世話してまいりましたが、この動物たちも、家族の一員として安らぎとうるおいを与えてくれる大切な存在》とご結婚25年に際しての文書回答で記されている通り、ご家族で動物たちとのふれあいを大切にされてきた。


(写真提供:宮内庁)

愛子さまが学習院初等科を卒業される際には、卒業記念文集に「動物たちの大切な命」と題した作文を記されている。
愛子さまは道徳の授業をきっかけに、動物たちの殺処分についての問題意識を持たれたという。
《道徳の授業で、「ペットの命は誰のもの」という番組を見て、私は、年間27万頭以上もの犬猫が保健所などで殺処分されている現実を知りました。動物達にも命があるのに、なぜ殺されなければならないのか、かわいそうに思いました》
愛子さまは、耳の不自由な人を助ける聴導犬や、身体障害者を助ける介助犬の活躍に触れたうえで、次のようなメッセージを綴られている。
《私はこのような、人と動物の絆の素晴らしさや、命の大切さを広く伝えていかれたらよいと思います。そして、犬も猫も殺処分されない世の中の実現に向けて、たくさんの人に動物の良さが理解され、人も動物も大切にされるようになることを願っています》
雅子さまは《愛子には、これからも多くの方からいろいろなことを学びながら、10代最後の年を心豊かに過ごしてほしいと願っています》と、これからの1年に期待をこめられていた。
犬も猫も殺処分されない世の中に――。
愛子さまの”動物愛”は、ご公務の場でもきっと活かされるはずだ。

【写真】すべての画像を見る(他10枚)


福井県内保護収容犬

2020-12-27 05:44:16 | 保護・収容動物のお知らせ

福井県動物愛護センターで1匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします


【福井県動物愛護センター 嶺南支所】
 電話番号:0770-22-3747

収容月日:2020年12月26日
種類:雑種
保護場所:小浜市甲ヶ崎 付近
性別・体格:オス・中型
年齢:老犬
毛色:茶
黒色の首輪着用
公示終了:12月29日


犬猫の殺処分回避へ協定 ヤマト運輸と旭川市

2020-12-27 05:42:05 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

犬猫の殺処分回避へ協定 ヤマト運輸と旭川市

2020年11月27日(金) KYODO

宅配便大手のヤマト運輸と北海道旭川市は27日、市動物愛護センターで保護された犬や猫を新たな飼い主に譲渡し、殺処分を回避しようと連携協定を結んだ。


動物愛護センターで保護された犬や猫の殺処分回避を目指して協定を結んだ北海道旭川市の西川将人市長(右)とヤマト運輸の担当者=27日午後、旭川市役所

ヤマトは全国の自治体と400以上の包括連携協定を結んでいるが、動物愛護分野の協定は初めて。
市などによると協定では、殺処分を回避するため市内に約20カ所ある同社の宅急便センターに、動物愛護センターが保護している犬や猫の飼い主を募るポスターを張ったり、チラシを置いたりする。
また、配達作業中の同社ドライバーがけがをした犬や猫を発見した場合、動物愛護センターに通報することで迅速な保護につなげる。

 

これをきっかけに全国にも広がってくれることを願います。(byぬくもり)


ペット店や動物病院とパートナーシップ制度導入(群馬県)

2020-12-25 05:49:07 | 国・行政

殺処分のない社会 実現へ
 犬猫愛護で群馬県 ペット店や動物病院と12月からパートナーシップ制度

2020年11月27日(金) 上毛新聞社

犬や猫の殺処分がない社会を目指し、群馬県はペット店やトリミングサロン、動物病院などと連携する「ぐんま犬猫パートナーシップ制度」を12月1日から始める。
登録した店や施設は、利用者に対し適切な飼育方法をきめ細かく助言し、自治体による犬猫譲渡会の情報をPRする。
県は「飼い主に身近な場での啓発を強化し、動物愛護への理解を広げたい」としている。

◎近年の処分は減少傾向 「切れ目のない啓発が重要」
県食品・生活衛生課によると、登録したペット店では購入者に対し、法令で決められた説明事項に加え、定期的な健康診断の必要性や、飼い主の責任の大きさなどを伝える。
販売する犬猫には個体識別に役立つマイクロチップを装着する。

    ぐんま犬猫パートナーシップ制度のステッカー

登録した店や施設は同制度のマークをあしらったステッカーやポスターを張り出す。
事業者にとっては、動物愛護に積極的に取り組むPRにもなる。
同様のパートナーシップ制度は、福岡市や奈良市などが運用している。
県は先行自治体を参考にしつつ、登録対象業種を幅広く設定するなど独自色も出す。
県は登録可能な店や施設は県内に420程度あるとみており、100件の登録を目標にしている。
登録を希望する事業者は、県職員が現地確認するなど審査する。
群馬県が殺処分した犬猫は昨年度計1027匹(犬124匹、猫903匹)。
近年は減少傾向にあるものの、依然として多数が処分されている。
県の担当者は、引き取り手のない犬猫をなくすには民間とも連携した切れ目のない啓発が重要だと説明。
「パートナーシップ制度を通じ、適正に飼育してもらえる家庭を増やしたい。それが殺処分の減少にもつながる」としている。
登録した店などの情報は群馬県ホームページに掲載するほか、制度を周知するイメージソングをユーチューブで配信している。

【新制度】ぐんま犬猫パートナーシップ制度とは【動物愛護】|食品・生活衛生課|群馬県 - YouTube
【動物愛護】ぼくを幸せにしてくれるひと【イメージソング】|食品・生活衛生課|群馬県 - YouTube


猫との出会い

2020-12-24 05:45:45 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

猫との出会い、もはやペットショップは少数派
 保護猫の底なしの魅力

2020年12月15日(火) AERA.dot
岩下明日香


写真はイメージです

コロナ禍で外出が減った今年、猫と過ごす時間が増えた人も多かったのでは。
そこで本誌は猫の飼い主にアンケートを実施し、200を超える回答から読者と猫との関わりを調査した。
結果からは、孤独を癒やし家族の絆をつなげる猫たちの大活躍が見えてきた。

*  * *

本誌が猫を飼っている人を対象に11月11日から12月1日にかけて実施したウェブアンケートには、211件の回答が寄せられた。


飼い猫との出会い (週刊朝日2020年12月18日号より)

最初の質問は「飼い猫との出会い」について。最も多かった回答は「拾った(保護した)」(76票)で、次いで「知人からの譲渡」(49票)や、「里親・保護施設」(41票)などが多く、ペットショップでの購入は少数派だった。
拾ったケースについては、
<庭で野良猫が産んだ子を育てたのが始まり>
<開いた窓から勝手に入ってきた。追い出しても懲りずに入ってきて、いつの間にか飼うようになった>
など、猫の側から「保護」を求めてきたかのような出会いが複数あったのも印象的だ。
元東京農業大学教授の大石孝雄さん(伴侶動物学・動物遺伝学)がこう解説する。
「猫は犬と違ってつながれていないので、野良猫や捨て猫を拾う人が多い結果になったのでしょうね。猫はすみかを選ぶ時、雨風をしのげる、樹木の陰など身を隠す場所がある、冬場に暖をとれるといった条件を求める習性がある。人間の家はそうした条件を満たしていますから、猫が近づいてきやすいのです」
続いて、「飼い猫が冬になるとよくする行動」という質問に対して、最も多かった答えは「窓辺で日向ぼっこ」(48票)。
次いで「人で暖をとる」(39票)、「ストーブの前に陣取る」(34票)といった回答が続く。
中には、次のようなユニークな報告もあった。
<日差しの動きに沿ってベッドの上を移動して寝ている>
<膝の上でニャンモナイトになります>
暖を求めてのんびり過ごす猫の姿は、多くの家に共通する光景のようだ。
「室内飼いの場合、日差しの当たる窓辺や毛布の上などの暖かい場所を好みます。『丸くなる』という回答が多いですが、寒いせいもありますが、猫は体が柔軟なので自然と丸まった状態になりやすいですね」(大石さん)
飼い猫の「好きな食べ物」について聞くと、「魚・刺し身」(28票)、「鶏肉・ささみ」(24票)といった天然素材を抑えて断トツ1位だったのが、いなばペットフードのキャットフード「CIAO ちゅ~る」(61票)。
テレビCMも有名だが、実力は本物のようだ。
中には、<マグロの刺し身、特に大トロ>という舌の肥えた猫や、<納豆(味付けなし)><みたらし団子>と、“珍味”な猫もいた。
「猫の食欲がない時は、ドライフードなどにちょっとかつお節をまぶして与えるのもよいですよ」
「猫と暮らして良かったと思った瞬間」という質問には、様々な回答が寄せられた。
今年リタイアし、夫婦2人で東京から伊豆に移住したという60代の回答者からは、
<猫のことでとにかく会話が増え、2人で考える機会も増え、愛情表現も素直になった気がする>との声が。
ほかにも、
<家族の会話が増える。猫はかすがい>などと、家族のコミュニケーションに一役買っている猫たちの姿が浮かび上がってきた。
一方で、一人暮らしなどで時に孤独を感じる環境にいる読者からは、こんな回答が。
<一人暮らしなので生きる糧になる。一心同体で、猫が元気だと私も元気。私の顔色をいつもうかがっていて、猫がこんなに素晴らしい動物とは、飼うまで知らなかった>
<去年離婚して子供も独立し、一日中誰とも話さない日がありましたが、それがなくなりました>
猫が孤独を癒やしてくれるという声は多かった。
さらに、猫のありがたみを感じるこんな回答も。
<息子が拾った猫を受験勉強の合間に膝の上で撫でて、精神的に安定していた>

(本誌・岩下明日香)

※週刊朝日  2020年12月18日号より抜粋



猫の平均寿命は15歳、猫が死ぬまで這ってでも死ねない…
 後見人には餌代を持参金で

2020年12月15日(火) AERA.dot
岩下明日香

コロナ禍で外出が減った今年、猫と過ごす時間が増えた人も多かったのでは。
そこで本誌は猫の飼い主にアンケートを実施し、200を超える回答から読者と猫との関わりを調査した。
結果からは、多くの人が抱く将来への不安が見えてきた。

【前編:猫との出会い、もはやペットショップは少数派 保護猫の底なしの魅力】から続く *   *  *

孤独を癒やし家族の絆をつなげる猫たち。
一方で、猫を飼うことには様々な困難が付きまとう。
特に飼い主が高齢の場合、愛猫の将来が不安になる。
アンケートで「飼い主が高齢でいつ緊急入院するかわからない場合、猫をどうするか心配か」と問うと、52%が「はい」と答えた。
では、飼い主たちは「不測の事態」にどう備えているのか。
「もし飼い主が病気や災害などで飼い猫と離れなければならない時はどうするか」という質問に対しては、<信頼できる知人に頼む><家族に頼む>といった回答が多数を占める一方、<考えたくない><困ってしまいます>と、具体的なプランが描けていない人もいた。
アンケートに応じた福島県須賀川市の吉越美絵さん(61)も、いざという時のことを心配する一人だ。
現在6匹を飼っているが、5年前、最後に保護したチビ太については、同居する高齢の母から飼うことを反対されたと話す。


吉越さんが飼うチビ太(5歳、オス)。駐車場の脇で鳴いていたところを保護した。当時は推定生後2カ月で痩せていたが、今はまん丸だ(吉越さん提供)

「動物が大好きな母ですが、『私たちに何かあったら面倒を見切れない』と言って、別のもらい手を探そうとしていました。でも、まだ生後2カ月ほどのチビ太が熱を出すと、治療するうちに情が移ってしまった。今ではチビ太が母に一番懐いて、母が面倒を見ています。お年寄りは面倒を見られるよりも、見るほうが元気になるのかもしれません」
幸い、近くに娘が住んでいるため、いざという時には猫の世話を頼んであるという。
東京都清瀬市で人と動物に関わる問題を検討する「動物問題を考える会」の立ち上げに関わった「きよせボランティア・市民活動センター」の星野孝彦センター長が話す。
「老夫婦がそろって入院してペットが残されていたという相談を受けたのをきっかけに会が発足しました。行政や市民活動団体などと連携して情報を共有しています」
清瀬市が作成したエンディングノートには、ペットに関する項目も加えられた。
健康なうちに、将来ペットを託せる人の名前を書き出すことで具体的に預かってくれそうな人に相談するきっかけにもなる。
東京農業大学教授の大石孝雄さん(伴侶動物学・動物遺伝学)は、飼い主の健康寿命と猫の寿命を計算して備えておくことを勧める。
「猫の平均寿命が15歳であることを踏まえて、将来、代わりに面倒を見てくれる人を確保しておくべきです。その際、餌代程度の持参金を渡すことを検討してもいいでしょう。餌代よりもかかるのがペットの医療費ですが、ちゃんと獣医に見せてケアをしてくれる後見人を選ぶことも重要です」
猫だけでなく自分や家族の心配も必要な災害時については、こんな回答があった。
<東日本大震災の時、避難所に入れないと知り、自家用車をワンボックスカーに乗り換え、後部荷室で暮らせるように改造した> <災害時は極力自宅避難を想定して物資(エサなど)を備えるつもり>
環境省は東日本大震災での事例を基に「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」をまとめて飼い主を啓発している。
避難生活に備えてケージやキャリーバッグを嫌がらないよう慣らしておくこと、各種ワクチン接種や寄生虫の予防・駆除を行っておくことなどが勧められているので参考にしたい。
癒やしを求めるだけでなく、様々な備えも必要な猫との生活。60代の回答者からは、<這ってでも猫が死ぬまで死ねない>という声も寄せられた。
猫も人も長生きする時代、うまく共生できる仕組みを整える必要がありそうだ。

(本誌・岩下明日香)

※週刊朝日  2020年12月18日号より抜粋


愛犬との辛い別れから一歩前へ!

2020-12-23 05:50:43 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

わんにゃ365

ペットロス体験談…悲しみを乗り越えた理由、新しい家族を迎えたきっかけは?
愛犬・愛猫との別れを経験して

ライター マルヤマミエコ

 

愛犬との辛い別れから一歩前へ保護猫ボランティアとして活動中

飼い主さん・・・クミさん
愛犬・・・クッキー(柴犬/享年15歳/♀)


出典:わんにゃ365

◆"クッキー”ちゃんの死後、心身の不調を感じたというクミさん。
ペットロス状態を抜け出すきっかけとなったのは、クッキーちゃんへのある思いだったそうです。

慢性腎不全でクッキーを亡くしてからしばらくは、感情の浮き沈みが激しくなり、睡眠不足に陥りました。
その他に、喪失感や虚脱感にも襲われ、軽いうつ状態でした。どこにいても何をしていてもクッキーを想い出して、後悔の気持ちでいっぱいになりました。
そのような日々の中、クッキーの遺影を眺めているとき、ふと、“こんな日々を過ごしていて、クッキーは喜ぶのかな?”という思いが、頭に浮かんだのです。


出典:わんにゃ365

◆クミさんは自分ができることをしようと考え、保護猫シェルターのボランティア活動を始めました。


出典:わんにゃ365

私がボランティアをしている保護猫シェルターでは、猫たちの部屋の掃除、病院搬送、子猫や病気の子を預かるホストファミリー、公園猫の世話や保護など、お手伝い内容はさまざまです。
私は仕事をしているので、週に1回ほど猫の部屋の掃除を担当しています。

◆保護猫のボランティア活動はクミさんにとって、どのようなものなのでしょうか?

恵まれない猫たちの世話ができる機会を与えてもらい、とても感謝しています。
家族も、私がクッキーを亡くして落ち込んでいる姿を見ていたので、何か熱中できることを始めて欲しいと思っていたようです。


出典:わんにゃ365

笑われてしまうかもしれませんが、いつか天国にいるクッキーと再会する日まで、良い行いをして徳を積むことが今の目標です。
愛犬、愛猫がどんな最期を迎えても、後悔は残るものです。
ただ、自分を責め続けていても、果たして亡くなった子が浮かばれるでしょうか。
悲しい気持ちを背負ったままでもいいから、何か夢中になれることや誰かの力になれることを始めてみませんか。
そうすれば、気持ちも変わってくるはずです。


出典:わんにゃ365

私がお手伝いしているシェルターでは、ペットの病気やペットロスについてのお話会なども行なっています。
ペットロスの方は、犬や猫のボランティアに参加してみてはいかがでしょうか。
ペットロスで辛い思いをされているみなさんが、前向きに歩き出せることを願っています。