動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

元保護犬がもたらした激動の8カ月

2019-10-31 05:49:03 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

昨日のブログ掲載、映画「駅までの道をおしえて」に関連した内容です。

モデル、映画出演、相棒犬… 元保護犬がもたらした激動の8カ月 

2019年10月25日(金) sippo(朝日新聞)

長年連れ添った愛犬を亡くした直後、何げなく訪れた譲渡会で目にとまった1匹の保護犬。
その出会いから、わずか8カ月。
その間にポスターモデル、映画出演、そして、もう1匹との出会い……一家に数々の未知の体験をもたらした。


家族に未知の体験をもたらしたミノルカ

「『わらしべ長者』の物語みたいに、私たちは、ただ流れに乗っただけなんです」
そう笑って話すのは、漫画家・玉越博幸さんと妻の美智子さん。
夫妻は、映画『駅までの道をおしえて』に出演している2匹の犬「ミノルカ」「ルー」の飼い主だ。
2匹は、主演の新津ちせちゃん演じる少女の愛犬「ルー」と、少女と心を通わせる犬「ルース」(ミノルカの役名)という、重要な役を演じている。
愛犬が映画出演とは、さぞや頑張って役を射止めたのだろうと思って尋ねると、夫妻から返ってきたのが先の言葉だ。

 
左から美智子さん、ミノルカ、ルー、博幸さん。ミノルカが背中から降りなかったので、そのまま撮影

初めての保護犬にとまどう日々
始まりは2018年4月、愛犬のジャックラッセルテリア「ジャッキー」を16歳で亡くしたことだった。
重度のペットロスに陥った夫妻だったが、愛犬の死からおよそ1週間後、ふらっと立ち寄った譲渡会で、ミノルカに出会った。
それまで保護犬についてよく知らなかった二人にとって、ニコニコ顔でひょうひょうと寄って来るミノルカは、「保護犬ってちょっと暗そう」というイメージを覆すインパクトがあった。
何より、ミノルカをなでたときの手触りが、夫妻をハッとさせた。
「ジャッキーの遺体を3日くらい家において、ずっとなでていたんです。そのときの冷たく固い感触がまだ残っていて……。でもミノルカを触ったとき、『生きてる、あったかい』って一瞬で癒やされて、思わず『うち来る?』って言ってしまいました」と、美智子さんが振り返る。
「元保護犬」で「中型」の「成犬」という、玉越家には初めて尽くしのミノルカ。
おとなしかった先住犬とは、性格も大きさも違い、当初はとまどった。散歩時のひっぱり癖や、ほかの犬を威嚇する一面にも悩まされ、育犬ノイローゼのような状態にまでなったという。


主演の新津ちせちゃんとのシーン(『駅までの道をおしえて』公開中/(c)2019映画「駅までの道をおしえて」production committee)

新しい経験のたびに深まる信頼関係
そんな時、最初の“わらしべ長者”的な転機がおとずれる。
玉越家に来る前、ミノルカの預かりボランティアをしていたドッグトレーナーの西岡裕記さんを通じて、女優の杉本彩さんが主催する公益財団法人動物環境・福祉協会「EVA」のポスター撮影の依頼がやってきたのだ。
家に迎えてまだ1カ月もたっておらず、お互い慣れたとは言いがたかったが、撮影中にうれしい変化があった。
博幸さんが説明する。
「撮影のとき、僕らはスタジオの外で待っていたんです。でも途中で西岡さんが『ミノルカの目線を呼んでくれますか』って呼びに来て。僕らがスタジオから出て行った後、ミノルカはずっとそのドアを見ていたんですって。『信頼関係ができたんだ』って、すごくうれしかったです」
さらに、ポスター撮影から1カ月後、映画『駅までの道をおしえて』出演の話が舞い込んだ。
ポスターを見た橋本直樹監督が、「どこにでもいる犬」という風貌が役のイメージに合うと、本作の「ルース」役にミノルカを抜擢したのだ。
ミノルカの登場シーンの多くは、広大な原っぱで撮影されている。
犬に無理をさせないという橋本監督の方針もあって、ミノルカはのびのびと撮影に臨んだようだ。
「撮影したのが人も車も来ない、巨大な空き地で、ミノルカは本当に楽しそうに飛び回ってました。監督さんの合図待ちで草むらに隠れている間も、ニコニコしながらちっちゃいバッタをずーっと食べてたり(笑)」と博幸さん。
撮影が行われたのは7~8月。
このころにはもう、ミノルカも美智子さんにベッタリ懐き、築き上げた信頼関係は、撮影にも大いに役立ったという。
「ミノルカが走ってきて、指示された位置で止まるというシーンを撮るとき、カメラの後ろから呼ぶと止まらずに私のところに来てしまうので、映らないように私が草むらのなかに寝そべって呼んだりしましたね。他にも、目線をもらうためにミノーミノー!!ってめちゃくちゃ呼んだり(笑)」 

 
2匹の愛犬、白柴のルー

映画の縁で「ルー」が新しい家族に
映画出演は、2匹目の愛犬「ルー」との出会いにもつながった。
ルーは子犬のときから映画に出演することが決まっていた犬だが、特定の家族はいなかった。
撮影中に仲よくじゃれる2匹を見て、橋本監督が撮影後のルーの引き取りを、夫妻に打診してきたのだ。
予想外の提案に驚きつつ、トライアルで2週間ほどルーを預かってみたところ、2匹の相性もよく、すべての撮影が終わった12月、正式に玉越家にやって来た。
フレンドリーで要領がいいルーは、予想以上のいい影響をミノルカにもたらした、と美智子さんはいう。
「ミノルカは食が細くて困っていたんですが、ルーが来てからつられてよく食べるようになって、元気になりました。それに、たまにミノルカが他の犬につっかかると、自分の方が小さくて吹っ飛ばされるのに、ルーが『いい加減にしなさい!』ってミノルカを止めに入ってくれるんです。いい仕事してくれています」
めまぐるしく展開した一家の日常も、映画の宣伝活動が終わると、ようやく一段落。
今後も俳優犬活動を続けるのかと尋ねると、夫妻は「そんな気はない」と、あっさり答えた。
「去年1年はミノルカを中心にいろんな人とつながって、お話をいただくたびに『何事も犬と経験だ!』って流れに乗っかって、最終的にここまできたって感じ。もう充分一生の思い出になったので、これからはミノルカもルーも、普通にのどかに過ごしてもらえたらと思います」 

【写真特集】映画出演まで果たしたミノルカと、映画が縁でやって来たルー


映画「駅までの道をおしえて」

2019-10-30 05:46:23 | ドラマ・映画

映画「駅までの道をおしえて」






© 2019映画「駅までの道をおしえて」production committee

◆ストーリー
サヤカ(新津ちせ)は、赤い電車が通る湾岸の街に両親(坂井真紀、滝藤賢一)と暮らす8歳の少女。
臨海学校に出かけた数日の間に愛犬のルーがいなくなったことが受け入れられず、ルーと一緒に過ごした場所を訪れては、その姿を探している。
ある日、サヤカはかつてルーに導かれて見つけた、線路の跡が残る原っぱで一匹の犬と出会う。
犬はすぐに姿を消すが、数日後、近所の喫茶店の前につながれていた。
サヤカは、見るからに頑固そうなマスターのフセ老人(笈田ヨシ)に、犬の名前はルースで、ルースの方から店にやってきたのだと聞かされる。
時の止まったようなジャズ喫茶を営むフセ老人もまた、数十年前に幼くして亡くなった息子の死を受け入れられずにいた。
やがてサヤカは喫茶店に通うようになり、ルーの思い出話をしたり、フセ老人の息子コウイチローの話を聞いたりするうちに、フセ老人と打ち解けていく。
サヤカは、フセ老人が待っているという大切な「何か」を、ただ待ち続けるのではなく、一緒に探しに行こうと提案する。
週末。サヤカとフセ老人とルースは海に向かった。「何か」とは一体なんなのか?そして二人は「何か」を見つけることができるのだろうか?


ルー(Lou)

2016年12月23日生まれ、柴犬(白)、メス 。体重8キロ 。本名ルー。白の柴犬を探していたところ、生後3ヶ月の子犬がいるとの情報があり出会う。撮影現場でルース役の犬ととても仲良くなり、現在は、同じ里親の元、二匹仲良く暮らしている。撮影期間は主演のちせ宅で生活を共にしていた。食いしんぼうで何事にも動じない性格。可愛い声がチャームポイント。


ルース(Ruth) 

2016年12月12日生まれ(推定)、雑種(茶色黒マズル)、メス。体重13キロ。本名ミノルカ。動物愛護団体ARKで保護された元保護犬で、1度里子に出たが出戻り、今の里親に譲渡される。ミノルカのフォスター(預かり)でドッグトレーナーの西岡裕記を通じて本作の出演が決定。公益財団法人動物環境・福祉協会Evaの2018年の啓発ポスターに杉本彩さんと出演した。慎重派で少し怖がり。特技はおんぶとハイスピードダッシュ。

◆ルーとルースの名演技
動物が出てくる映画では、1つの役に見た目が似た2匹をダブルスタンバイするケースが多い。
しかし本作では、新津ちせとルーが撮影前から一対一で築いてきた関係性を重視し、ルーもルースもそれぞれ1匹で出演している。
実際のルーはとても人好きな犬で現場に入るとすぐに尻尾を振ってスタッフに近づいて行った。
ルーの特徴としては、全くと言って良いほど吠えない犬で、声を聞いた者はいなかった。
ただ、現場で唯一声を出したのが、臨海学校に行くサヤカとの別れのシーンの本番で、寂しそうに小さく鳴き、スタッフが驚いたという。
サヤカと落ち葉で遊んでいるシーンは、落ち葉で興奮しているルーを監督が見て、急遽作ったシーンである。
ルース役を演じたミノルカは、保護された元野犬ということもあり、最初は飼い主以外の人に慣れるかが心配であったが、全く心配は要らず、ルー同様とても人好きであった。
また、撮影現場で会うルーとはとても仲がよく、いつも戯れあっていた。
今は、ルーとルースは仲良く一緒に暮らしている。 

◆コメント
・伊集院静さん(原作者)
人はこの世に生まれた時から、別離をくり返してしまう運命にあるものです。
別離と書くと、悲しいもののように思えますが、悲しみ、哀しみは人が生きて行く上で逃がれようのないものです。
この物語は、もう二十年近く前に書いたものです。
私はまだ若く、小説の中に自分の生きて来た軌跡(経験と言ってもいいでしょう)がどこかに影を落としていたように思えます。
そんな中で、若い編集者と、次はどんな小説を書こうか、という機会がありました。
その時、その若い編集者は、彼の大切な人を亡くし、ひどく落ち込んでいました。
「どうだろう?人と人の別離を書いてみたら?」すると彼は少し顔を曇らせました。
私は言いました。
「別離がテーマなのだけど、最後は何かまぶしい光が見えるような、希望が見えたのではないか、というような小説はどうだろう?」
彼の顔がかがやきました。
(中略)
私は少年の頃、野球に出逢って、家へ帰ると勉強もそっちのけで、原っぱへ走り出す少年でした。
そんな時、家にいた何匹かの犬のうち、私と仲の良かった犬が必ず野球をする原っぱについて来ました。
 “シロ”と言う名前で、とても忠実と言うか、少年の私をずっと見守ってくれているようなところがありました。
その“シロ”の思い出を小説の中に込められればと思いました。
さて物語の中で、もう一人の主人公であるフセ老人が最愛の息子さんを海難事故で亡くしています。
実は、私も若い時に、たった一人の弟を海難事故で亡くしました。
(中略)
この物語を書いた時に、大切なことは、自分のもとから、誰かのもとからいなくなった人やペットは、その人が忘れないでいれば、ずっと生きているということです。
映画作品の試写を見て、ルーという犬がどこか“シロ”に似ているのに驚きました。
サヤカちゃんのルーへ向ける目や、表情が何だか遠い日の自分を思い出しました。
こうして文章を書いてみると「駅までの道をおしえて」は、私にとって大切な作品のひとつだったのだとあらためて思いました。
「駅までって、どこの駅ですか?」と問われたことがあります。
それはあなたが出発し、帰る場所なのではとも思っています。

・クミコさん(歌手)
最後のシーンで、伊集院さんの哀しみが心に迫った。
そうなのだ、これは「去る者」と「残る者」がじっと見つめ合う映画なのだ。

・長友心平さん(画家)
これほど「色」に包まれた映画は見たことがない。
かすかな色の少女と犬が出会い、四季折々の色や叙情的な色が生まれ深まっていく。
どこまでも透明に。別れすら美しい色に。

・渡邊真人さん(枻出版社『RETRIEVER』編集長)
自らの死すら愛する誰かのために捧げることで、
自らの存在を愛する誰かにつないでいく……。
原作にはない最後の台詞に、大切な何かを想像せずにいられない。

・浅田美代子さん(女優)
少女と犬、少女と老人の友情。
それは誰も入り込むことの出来ない強い強い絆。
温かな感情と共に涙が溢れる...
ルーと保護犬だったというルースの笑顔が幸せを語っている。

・杉本彩さん(女優、公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva 理事長)
不思議な時空の中で鮮明に描かれる少女の心に引き込まれた。
愛犬ルーとの絆と、二人を取り巻く人々のやさしさが心に沁みる。
切なくて、温かくて、深い愛を感じる素敵な物語。 

※順不同
・とても素敵な映画でした。開始3秒ぐらいから涙、涙でした。家にいるワンコに今すぐに会いたい。
帰ってから思いっきりハグしてあげたい。いろんな人達の心にひびく作品だと思います。 40代 女性

・大切なものを失くした時のかなしさと、それをのりこえるためのヒントができました。 40代 女性

・多くの人と共生していく事のすばらしさ。生きるっていいですね。明日からも楽しく行きます。 20代 女性

・ 久しぶりに心揺さぶられる映画を観ました。身近な人々を大切に思いながら生活していきたいと心しました。 40代 女性

・大切な人、生き物との別れはつらいですが、それを乗り越えるのもその人なのだと思いました。
始終、涙と鼻水が止まらなかったです。 20代 女性

・大切な愛しいものを失う事のさびしさ…胸が熱くなりました。
私は緩和ケア病棟に勤務していた頃の沢山の旅立ちの場に居させていただき、いろいろな学びを得た事を思い出しました。 50代 女性

・流れる時間がとても穏やかで映画を見ているのにその場に一緒にいるような感覚を味わうことができました。
大切な人と一緒に見たい映画の1つになりました。 30代 女性

・嗚咽を抑えるのが大変でした。
少女が少しずつ成長していく様子がたくましく、切なかった。
久しぶりに素敵な映画に出会いました。 40代 女性

・あっという間の125分でした。サヤカ役の自然な演技とルー達犬の作り物じゃない演技が心に染みました。
誰もが大切な人たち最愛の人と別れる辛さを味わう。
誰もがめぐりあい別れることを乗り越えなくてはいけないことを改めて感じた。 50代 女性

・涙なしでは見れない映画でした。
映画の物語にどんどん飲み込まれていき、とても感動しました。
生と死、愛する、愛しい人、犬との生活を経験した人たちにはとても共感できる場面が沢山ありました。 30代 男性

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=Sdn-44culaw
https://www.youtube.com/watch?v=AJUq-rjeHiI


福井県内保護収容犬

2019-10-29 13:25:09 | 保護・収容動物のお知らせ

福井県動物管理指導センターで1匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします

【福井県動物管理指導センター 本所】
 電話番号:0776-38-2212

収容日:2019年10月28日
保護場所:福井市上北野 付近
 種類:犬 (トイプードル風)
性別・体格:メス・小型
年齢:不明
毛色:茶
所有明示なし 
公示期間:10月31日


生き物の命の重さは同じ?違う?

2019-10-29 05:57:56 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

生き物の命の重さは同じ?違う?
アリを踏み潰す幼稚園児の息子から考える「命の教育」 

2019年10月24日(木)  ママスタセレクト

園児や小学生がきれいに咲いている花を摘んだり、小さな虫を踏みつぶしたりするシーンを見ることがありますね。
大人からすると「かわいそうだな」と思ってしまうかもしれませんが、子どもにとってはそうは思えないこともあるようです。
動物や植物の命をどう教えるのかという難しいテーマについて、自分自身も納得ができないというママからの投稿がありました。



『幼稚園児の息子が、アリを踏み殺して楽しんでいました。息子には「アリさん可哀想だよ。死んじゃうから駄目だよ」と言いましたが、主人は「子どもはそういう時期あるよね。そうやって命の大切さを学んでいくんだよ」と言っていました。主人の言うことは分かります。でも仮に猫を踏み殺していたら、そんな呑気なことは言っていられませんよね? 「猫とアリは別だろ! お前だってアリは殺せても猫は殺せないだろ?」と言われましたがアリも猫も同じ命なのに! と腑に落ちません。命の重さが同じじゃない理由を、私が納得できるように説明して下さい』
今回の投稿ではアリは踏みつぶせるけれど猫はできないという旦那さんの言葉に、ママが疑問を感じているようです。
命の重さという大きなテーマですが、他のママたちはどう捉えているのでしょうか。

命の重さは同じ?違う?「命の重さは同じ」しかし捉え方は違う、というママたち
『命の重さは同じだと思います。だけど私も、例えばハエや蚊やG(ゴキブリ)などは殺します。でも猫は殺しません。アリもむやみに殺したりしません』
『命の重さは同じ。しかしそれをどう捉えるかは人によって違うよね。投稿したママにとって猫の命とお子さんの命が同じではないように』
「命の重さは同じではない」と考えるママも
『命の重さは同じではないでしょ。人間を生かすために食肉や魚が養殖されているくらいだもの』
命の重さはみんな同じなのか? それとも違うのか? と考えたとき重みは同じと答えるママもいます。
しかしハエや蚊、ゴキブリなどは殺してしまうとコメントにあるように、命の重さが同じと思っていても、実際の行動とは違ってしまうこともあるかもしれません。
一方で、命の重さは違うというママは、人間が生きるために肉や魚を食べることを例として挙げています。
他にも人間の安全のために虫を殺すこともありますから、命の重さは同じであれど時に命は平等ではないとも言えそうです。

ママたちの命の順位付けの考え方
『子どもにアリや猫の区別(命の重さのね)なんて付かないよ。アリ、だんごむし、バッタ、カブトムシ……。ボーダーラインは人によるし、子どもにそこを判断しろというのは無理があるでしょ。だから大は小を兼ねるで、一貫してダメのスタンス』
『命は無意味に殺してはいけない、ということなんじゃない?』
『「命の重さは同じ」という考え方自体は否定しないけど、それでも「感じ方が違う」のは当たり前のこと』
命の重さを考えるときには、命の順位が問題になってきそうです。
でも命の順位の付け方は人によって異なるので、「これが正解です」という明確な答えはないようです。
そのため命は無闇に殺してはいけない、もしくはどんな生き物でも殺してはいけないとすれば、難しい線引きをしなくてもいいのかもしれません。
子どもにアリは踏みつぶしてもよくて、猫はダメな理由を聞かれたらどう答えればいい?
『絵を描きながら食物連鎖の話をしたよ。そのあとに益虫害虫の話もした。うちの子どもは益虫害虫の話でしっくりきたみたいで、人間にとって有害だと殺す場合もあって、有害でも積極的に殺すことはいけないし、無害のものを意味もなく殺すのはいけないことだと伝えたらこれも納得したらしい』
『昆虫と害虫。動物も家畜とペットの違いを教えないとさ。動物も時には害獣になることもあるから猟師がいるんだし』
『犬や猫が古くから人と共存してきた歴史があることと、家畜との違いとかも合わせて話したかな』
人間にとって害になる生き物の場合には、殺すのもやむを得ないという考え方も出てきました。
でも無闇に殺すのではなくて、あくまで人間の安全や命を守るためという理由なら子どもにもわかりやすく伝えられそうです。
また犬や猫の場合は昔から人間と共存してきましたし、ペットとして家族同然になることもありますよね。
『ただ無駄な殺生をさせ続けて、それを見ているだけの状況は「学び」ではないと思う』
『命の大切さ云々の問題でなく、自分より弱い者をいじめていることがいけないことと教えることが大切だと思います』
もし生き物の命を通して道徳などを学ばせるのであれば、無闇に殺すことを親が傍観するだけでは意味がないという厳しい意見もありました。
生き物の命を奪うことで子どもが感じたことを、これから先にどう活かしていくのかが大切なことなのかもしれません。
”人間にとって害があるかどうか”は幼児にも伝わりやすい命の価値かも。

折に触れて命について話し合おう
人間にとって害がある生き物は、人間の安全や命を守ることを前提にすれば、ある程度は子どもにも納得できる説明ができるかもしれません。
だからと言って生き物を無闇に殺すのはよくないという話も、あわせてしておかなくてはいけないでしょう。
命の教育や命の尊厳は、割り切った正解がない難しいテーマといえそうです。
しかしだからこそ親子でいろいろな意見を出し合っていけるテーマでもあるのではないでしょうか。
子どもが成長していく過程で、子どもの考えや感受性の変化を見ながら、この先も命の重さや命の価値、命の順位について話し合っていくといいかもしれませんね。
文・川崎さちえ 編集・しのむ


滋賀の小学校に上半身ない猫の死骸、他虐待ニュース

2019-10-28 05:49:14 | 動物実験・動物虐待

滋賀の小学校に上半身ない猫の死骸 同種の事案8回

2019年10月25日(金) 毎日新聞 

25日午前7時ごろ、滋賀県長浜市の市立長浜北小学校で、用務員の男性が上半身のない猫の死骸を発見し、県警長浜署に通報した。
同様の猫の死骸は同市内で2013年2月以降、これまで8回見つかっており、うち3回は同小やその周辺にあった。
同署は同一人物による犯行の可能性があるとみて動物愛護法違反の疑いで捜査をしているほか、学校付近の警戒を強めている。
同署によると、死骸は学校の出入り口に置いていたマットの上にあり、首などの上半身は見つかっていない。
生後10日ぐらいとみられ、死後2~3日が経過しているという。
皮膚の切断面が真っすぐなことなどから、何者かに故意に切られた可能性が高い。
同署は現場付近にあった、防犯カメラの映像の分析などを進めている。
【諸隈美紗稀】

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アイスピックでネコを…?
 相次ぐ虐待、沖縄の公園で8件 卑劣な行為で不満解消か 

2019年10月23日(水) 沖縄タイムス 

沖縄本島中部にある公園で、ネコの虐待事案が8件相次いでいることが22日までに分かった。
動物愛護団体「沖縄アニマルガーディアンズ」によると、今年2月ごろからアイスピックのような物で突かれたような傷のある数匹が見つかり、今月6日には胴体が刃物で切りつけられたような死骸が発見された。
県警はパトロールを強化している。

 
鼻に吹き矢が刺さった猫

同団体の新垣善広代表(56)は「沖縄は野良ネコが非常に多く、各地で虐待が起きている。飼育の在り方を見直し、行政も積極的に対策に取り組んでほしい」と話している。
公園を管理する県中部土木事務所も事案を把握している。
県動物愛護管理センターなど関係機関と情報共有し、街灯の修繕や除草などに取り組むという。
沖縄国際大学の山入端津由名誉教授(犯罪心理学)は「日常生活で人との交流が乏しく社会に受け入れられていないと感じる人が、身近な動物を虐待して不満を解消させるケースがある」と指摘している。

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小児病院で活躍しているセラピードッグたち (英)

2019-10-27 05:51:45 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

小児病院で活躍しているセラピードッグたち(英) 

2019年10月19日(土) わんちゃんホンポ

病院でボランティアとして働くセラピードッグと言えば、入院中の患者さんを訪問して寄り添ったり撫でられたりして、精神的なサポートをすることがよく知られている仕事です。
しかしイギリスのサウサンプトン小児病院では、6匹のゴールデンレトリーバーたちがボランティアチームのメンバーとして従来の仕事以外の任務にも就いています。
犬たちの名前はマイロ、ハッティー、クイン、ジェシー、レオ、アーチー。
彼らはドクターならぬ「ドッグター」という愛称をもらって、入院中の子供たちのために働いています。
彼らは子供たちからハグされたり撫でてもらったりすることの他に、医療処置が見た目ほど怖くないよということをデモンストレーションするという役目を担っているのです。


イギリスの小児病院で活躍しているボランティアチームは「ドッグター」たち 

医療デモンストレーションの始まりは7年前偶然に
子供にとって入院生活はただでさえストレスが溜まるものですが、見慣れない機械でレントゲンやMRIなどの撮影をすることを怖れて嫌がってしまう子も少なくありません。
サウサンプトン小児病院のセラピードッグたちは、これらの医療処置の説明をするデモンストレーションビデオに出演して、子供たちに「怖くないよ、こんなことをするだけだよ」ということを説明します。
犬たちがこの役目を担うことになったきっかけは7年前に入院中の小さい男の子がちょっと変わったマスクを着用する必要があったことでした。
男の子は今まで使ったことのないマスクを着けるのを嫌がっていました。
その時そばにいたセラピードッグの1匹が横に置かれていた予備のマスクに鼻を突っ込んでクンクン匂いを嗅ぎ、嬉しそうな笑顔を見せました。
それを見た男の子も笑顔になり「僕もやってみる」と無事にマスクを着用してくれたのだそうです。

 

でも犬がデモンストレーションってどうやって?
犬が医療機器の使い方をデモンストレーションすると言ってもイメージが湧きにくいですよね。
病院では犬たちを主役にしてデモンストレーション用のビデオを制作しました。
そのうちの一本がこちらで、レントゲン、MRI、CTスキャンの説明になっています。

 ゴールデンレトリーバーのレオが受付で手続きをして、レントゲンやMRIの機器についてナレーションが流れています。
「ここにこうやって寝転がっているだけでカメラが撮影してくれて、それでおしまい!」とレオが寝転がって実演してくれます。
セラピードッグが子供に及ぼす影響についての1年間の研究では、犬が存在することで様々な検査を待つ子供の不安が軽減されることが分かっているそうです。
子供たちにとっては「犬もあの機械に入ったんだから大丈夫なんだ」と感じるそうです。

まとめ
イギリスの病院で入院中の子供たちのために医療機器の使い方のデモンストレーションをして見せるセラピードッグたちのことをご紹介しました。
こんなに立派に仕事をする彼らですが、いったん専用のベストを脱いだ時には、ビーチや森に連れて行ってもらって思い切り楽しい時間を持つのだそうです。
ホッとしますね。

 

You tubeより
Leo goes to X-ray
https://www.youtube.com/watch?v=Vb8kIU4y9H4


ペットの遺骨はどこに!?

2019-10-26 05:41:11 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

【特集】ペットの遺骨はどこに!?
手を合わせていた場所に納められておらず...困惑する飼い主たち 

2019年10月11日(金) MBSテレビ 

ペットブームを背景に、飼っていた動物の遺骨をめぐって“ある問題”が浮上している。
飼い主たちは可愛がっていたペットを火葬した後、市営の斎場の慰霊碑に手を合わせていたのだが、なんとそこに遺骨が納められていなかったことを知った。
一体どういうことなのだろうか。

 
愛犬の納骨法要に訪れた夫婦と住職(泰聖寺:大阪・天王寺区)

ペットの火葬・納骨の申し込みは近年増加
今年10月、大阪市天王寺区の泰聖寺に愛犬の納骨法要を行う夫婦の姿があった。
「どこへ行くのにも一緒な感じ。自分の分身のような感じで、24時間一緒にいた。孫みたいな感じ。」(愛犬の納骨法要を行った夫婦)

 
夫婦が可愛がっていた愛犬・ネロ

この夫婦が11年間可愛がっていた愛犬・ネロはこの1週間前に老衰で息を引き取り、夫婦は境内にある動物供養塔に遺骨を埋葬した。
この寺ではペットの火葬や納骨の申し込みが年間300件以上あり、ここ4、5年で約10倍に急増したという。
「火葬された時、もしくは埋葬された時の証明書を発行しています。自分のところの家族のペットがどこに納まったのか、どこにお墓参りをしたらいいのかということは皆さん心配されること。」(柳谷観音 大阪別院 泰聖寺 純空壮宏住職)
しかし、自分のペットが埋葬されていると思って手を合わせていた場所に、実は遺骨が納められていなかったという問題が大阪の別の場所で起きている。

 
河内長野市営斎場にある動物たちの合同慰霊碑

愛犬の遺骨がいつの間にか見ず知らずの場所に!?
大阪府河内長野市に住む主婦のAさん(60代)は、これまでに4匹の愛犬を看取り、市が運営する斎場で火葬を行ったという。
「近いということもあるし、近くの道を通ってもあそこにいるねって手を振ったりとか。近いっていうのも選んだ理由の1つ。」(Aさん)
Aさんが火葬を行った河内長野市営斎場には動物たちの合同慰霊碑が建てられている。
慰霊碑の背後には遺骨を保管するための箱が置かれていて、当然、この中に遺骨が納められているものと信じて手を合わせてきた。
ところが…
「びっくりしました。頭真っ白になりました。」(Aさん)
今年7月、愛犬の遺骨がこの場所に納められていなかったことを知ったのだ。

 
愛犬の遺骨がいつの間にか移されていたAさん(60代)

Aさんが市に問い合わせると、次のような回答が返ってきた。
【河内長野市からの回答】
「市営斎場において火葬を行いました動物の遺骨につきましては、従前より専門業者に委託の上、一定量が貯まり次第回収し、最終的に宗教法人施設への埋葬を行っております。」
河内長野市によると、市営斎場では少なくとも20年前からペットの火葬後、一定の遺骨が貯まると委託業者を介して静岡や千葉などの寺に骨を移して埋葬していたというのだ。
愛犬の遺骨が見ず知らずの千葉県の寺に埋葬されていたことを知ったAさんは…
「ずっとそこに埋葬されていると思っていた私たち飼い主の気持ちをどういうふうに思っているのか聞きたい。本当に(千葉に)運んでいるのか、もし運んでいたとしてもきちんと供養をしていただいているのかっていうのは私たちは全然見えないので、わからないままです。」(Aさん)
斎場に遺骨がないことを知ったのはAさんだけではない。
「あそこ(動物慰霊碑)に入っているものだと思っていたので、まさかという感じでびっくりしました。一切説明もなかったし、そうであるなら書面で今こういう形になってますというのと、きちんとした説明がほしかったです。」(7年前に犬を火葬した飼い主)

 
河内長野市・環境経済部環境政策課 上田浩史課長

飼い主の疑問に市は…
多くの利用者が遺骨の扱いに疑問を抱いていることについて市は…
「過去のことについてはわからない部分があるが、そういう思いを持っている方については申し訳ない。我々も(遺骨の埋葬先を)皆さんに言ったか言っていないかということを言われると不明確な答えしかできない。申し訳なく、今後そこについては取り組んでいきたい。」(河内長野市・環境経済部環境政策課 上田浩史課長)
市は今年9月末から、火葬を受け入れる際に納骨場所がこの斎場ではないことなどを記した紙の配布を始めている。
「人間の家族が亡くなった時と同じようにペットに対しても思いを抱いているというのはすごく感じた。
ペットだからということではなく、人間と同じように丁寧な対応をしていきたいと考えている。」(河内長野市・環境経済部環境政策課 上田浩史課長)


東大阪市の大阪稲荷山動物霊園

行き場を失う?ペットの遺骨
去年10月から河内長野市営斎場からの遺骨の受け入れを始めた東大阪市の大阪稲荷山動物霊園では、新たに供養塚を建て動物たちの遺骨を埋葬している。
「行き場を失っている遺骨を納める施設を作りたいと思ったところにちょうど河内長野市の話をいただいた。ペットブームになっていろんな形態の動物霊園ができて、骨は行き場を失っているということが起きているということだと思う。」(大阪稲荷山動物霊園 山川幸男理事長)
ペットブームのなかで新たに浮かびあがった遺骨の問題は、ペットとの向き合い方について改めて問いかけているのかもしれない。
(10月10日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)


福井県内保護収容犬

2019-10-25 13:10:47 | 保護・収容動物のお知らせ

福井県動物管理指導センターで1匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします

【福井県動物管理指導センター 本所】
 電話番号:0776-38-2212

収容日:2019年10月24日
保護場所:鯖江市横江町 付近
種類:犬 (パピヨン風)
性別・体格:オス・小型
年齢:不明
毛色:白茶
水色の首輪着用&切れたチェーン付き
公示期間:10月28日


犬と人の”絆”を残す犬のカメラマン

2019-10-25 05:43:16 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

犬と人の”絆”を残すお仕事『犬のカメラマンさん』へインタビュー

わんちゃんホンポ

わんちゃんを可愛く時には面白く撮影してくれる犬のカメラマン。
でも、犬のカメラマンって実際にはどんなお仕事なのでしょうか?
今回は犬のカメラマンをしている一人の女性カメラマンにお話を伺ってきました。
わたふわ

 
犬と人の”絆”を残すお仕事『犬のカメラマンさん』へインタビュー!

みなさんは、愛犬をプロのカメラマンに撮影してもらったことはありますか?
自分で撮った愛犬の写真よりも一味も二味も違う可愛い写真に仕上げてくれる犬のカメラマン。
今回はそんな犬のカメラマンをしている『しゃしんとえのお店tone』のオーナー杉浦さゆりさんにインタビュー取材をさせていただきました。
元々は人のみの撮影をしてきた杉浦さんでしたが、ご自身のお店をオープンさせると同時に人だけでなく犬を撮影していく決意をし、犬のカメラマンとして日々お仕事をなさっています。
犬のカメラマンになりたい方や愛犬の写真撮影に興味がある方はもちろん、今までプロによる愛犬の写真撮影に興味がなかった方にもぜひ、読んでいただきたい内容となっております。
犬のカメラマンとしてのお仕事についてや、犬に対する愛情ある思いは必見ですよ。

犬のカメラマン杉浦さゆりさんへインタビューQ&A

Q1どうして犬を撮ろうと思ったのですか?
A,私の旦那さんが犬のアレルギーで、わんちゃんが好きだけど飼えなかったんですね。それで、家で飼えないならわんちゃんの写真をかわいく撮ろうかなと思ったのが一つ目のきっかけで、もう一つは、うちの母がわんちゃんを飼うって言ってわんちゃんをもらってきたんですけど、飼い始めて3カ月目のお散歩中に急に具合が悪くなってしまって、そのまま亡くなってしまったんです。
その時に、その子の写真が全然残ってなくて、もっと写真を撮っておけば良かったなという後悔があって、”わんちゃんを飼っている人にそういう気持ちになってほしくない。”わんちゃんとの幸せな時間はずっと続くわけじゃないから、今の幸せな時間をちゃんと写真に残しておいて、いつか来るお別れの時に少しでも寂しくないように思い出が残せたらいいなという気持ちがありました。そこから、わんちゃんの写真ってやっぱり大事だなって思ったのが犬のカメラマンになろうと思ったきっかけですね。

Q2犬のカメラマンは実際どういうお仕事ですか?
A,犬のカメラマンは、”今の幸せを切り取って思い出として残してあげる”っというのが私の仕事かなと思っています。
わんちゃんは人間よりもやっぱり寿命が短いので、悲しいですけど、どうしても人よりも先にお別れが来ちゃいますよね。なのでそのわんちゃんとの密な期間、10年なら10年間でもわんちゃんと過ごせた期間に写真屋さんに行くことがひとつの思い出になるし、それが、10年後20年後わんちゃんとの写真を見返した時、それで少しでも飼い主さんの気持ちが楽になったり、幸せな気持ちに戻れたりしてほしいなと思うんです。
そのような思いを込めて、犬のカメラマンという仕事は”今を切り取る仕事”ですね。 

Q3犬のカメラマンとしてのやりがいはなんですか?
A,写真を撮りに来てくれる飼い主さんとわんちゃんってみんな幸せそうなんですよ。飼い主さんとわんちゃんがすごい愛情を持って暮らしているのが伝わるのでその愛を写真に収めることができるのがすごいうれしいですね。
撮影の後も喜んでもらえたりするのですごくうれしく感じます。やっぱり、「10年後20年後そのお客さんが写真を見たらどう思うかな」とか、その先のことに対しても私は楽しみをもらっているような感じです。それがやりがいですね。

Q4犬のカメラマンをしていて苦労することはありますか?
A,そうですね、わんちゃんがスタジオ内でおしっこしちゃうんですよね。それがどうしたらいいのかわからないんですよね……。
結構な頻度でうんちおしっこをしちゃうので……。背景に布を引く時があるんですけど、そこにされちゃうと布を洗濯してもなかなか臭いが取れないので結局他の子がにおいをかいでまたしちゃって永遠のループになっちゃってます。
トイレシートにできる子もいるのですが、みんながみんなできるわけではないのでね。やっぱりそれが大変でですかね。
でも、みんなおりこうさんなので、大変だなと思うことはそれぐらいしかありません。
やっぱりわんちゃんみんなちゃんと言葉を分かってくれているので、撮影中「おかえり」「パパ来たよ」とか「○○先生だよ」とかわんちゃんの好きな言葉を言ったら反応してくれるんでみんな可愛いです。こんなにも言葉が通じるんだなって思うし、みんないい表情をしてくれます。

Q5カメラマンとして、犬、飼い主さんを見て感じることはありますか?



A,写真を撮りに来てくれる飼い主さんとわんちゃんはやっぱり”絆が深い”ですね。すごい愛情をかけているのがすぐに伝わります。
しつけとかに関しても、飼い主さんがすぐに抱っこせず「ほらこっち来て~」とか言ってわんちゃんが自ら来るのを待ってはじめて抱っこしてらして、本当にわんちゃんを主張してわんちゃんを可愛がっているんだなというのが色んな飼い主さんから知ることができ、愛情を感じますね。

Q6この仕事を始めて犬に対する気持ちはどう変わりましたか?
A,もうこの一言に尽きるのですが、「わんちゃん本当にすごい!!」です。来るわんちゃんみんなおりこうさんなんですよね。
これは、わんちゃんの七五三の撮影時のお話なのですが、七五三だと人と同じように、わんちゃんにも着物を着せて撮影をするんですね。わんちゃんの着物の場合、後ろ側に帯があるのですが、やっぱり着物って帯を見せたいじゃないですか。”七五三で着物着ました” ”かわいい帯がついてます” ”帯も撮りたい”ってなった時に、後姿で撮影をするんですね。その時に顔だけカメラの方向に向けるわんちゃんがいて、しつけ教室とかでもそれを教えてくれたりとかもしてるのですが、そのしつけ教室に通ってないけど、飼い主さんの指示でできる子がいて素晴らしいなって思います。本当に人間みたいですね。人間と同じなんだなって思います。
この仕事をするまでは、まさかこんなにできる子がいるなんて思ってもいなかったですね。 

Q7犬を撮影するのにおすすめの時期ってありますか?
A,とりあえず、ダメな時期は6月7月8月です。この辺は暑すぎてわんちゃんすごく元気なくて、撮影中も「疲れた~暑いなぁ」ってなっちゃうので、この3カ月間は撮影は不向きですね。
この時期に、インスタ映えでもし撮るならば、プールのついているドッグランさんとかあるのでそういうところで夏場に写真を撮ったり、遊んでいる写真を撮ったりするとわんちゃんいいと思うんです。だた、わんちゃんプールに入れない子もいるのでね(性格や犬種などにより)…。
あとは、秋と年末は年賀状用の写真撮影などで結構予約が入ってきてしまうので、秋と冬は混んでますね。なので、4月5月の自然が生き生きとしてくる新緑の時期は写真撮影としてはおすすめです。桜の下でわんちゃんを撮るのもいいですしね。 

Q8撮影に来る飼い主さんへのアドバイスはありますか?
A,撮影の時は飼い主さんに衣装を持参してもらったりしています。飼い主さんご自身でわんちゃんのために作った小物や衣装で撮影してくれたりするとより一層いい写真になるし、それが良い思い出になったりします。
10年後20年後に見返した時「あっこの時うちの子のためにこの衣装作ってあげたな」「この撮影の前に徹夜して作ったな」とかそういう思い出もプラスされるのでよりいい写真になります。
この話はある3頭のわんちゃんを飼っているお客様の話なんですが、3頭分の着物と帯と筥迫まで作って撮影に来てくれたことがあって、それもやっぱり徹夜で作ったとおっしゃってましたね。でも、その記念が一生の思い出だと私は思うんですよね。
わんちゃんたちのためにそれぞれに合うサイズや色を自分で考えて1着1着作ってくれて、その愛情をすごい感じたので、私もこれは「すごいいい写真を撮ろう!」って思えました。それだけではなく、飼い主さんがわんちゃんを思って撮影に来てくれてた気持ちがすごく伝わってきました。
なので、何か手作りだったり、その子に似合う衣装や小物を選んで持ってきてくれると良い写真になると思います。
また、衣装もいっぱい持ってきてもらうように飼い主さんにはお願いしています。というのも、撮影の背景が色々な物があってシックな黒い感じだったり、明るい元気な感じだったりするのでそれに合う衣装を選んで着てもらって撮影しています。
あとは、おやつも何種類か用意してもらっています。撮影時間中に同じおやつばかりだと途中で飽きちゃう子もいるので2つ3つぐらい用意してもらえると撮影がスムーズに進みます。

Q9犬のカメラマンとしての今後の夢はありますか?
A,私としては、一人のお客さんがわんちゃんとの成長の歩みを節目ごとに撮影してもらうことです。例えば、子犬の頃にアルバムを1冊、1歳のころに1冊という感じでわんちゃんと10年間一緒に暮らしたとしたら10冊のアルバムが飼い主さんの手元に残るとしたらすごいいい思い出になるんじゃないかなと思います。
たくさんのわんちゃんをバラバラに撮影していくというよりは、一組のわんちゃんの一生を私も歩んでいけたら幸せなんじゃないかなと、カメラマンとしては思いますね。
これは、あるお客様から伺ったお話なのですが、私が撮ってあげたわんちゃんがその後、亡くなってしまったんですけど、後日わんちゃんが亡くなってから「写真が宝物になったよ」と言ってもらえたんですね。
わんちゃんが亡くなってしまったことはとても悲しいことだったんですけど、後から思い出になったよって言ってもらえたことは、一番嬉しい知らせでした。



Q10犬のカメラマンをやりたいと思っている人に伝えたいことはありますか?
A,みんな誰でもできると思うんですよね。インスタグラムとかでわんちゃんの写真載せている人とか見ていてもわんちゃんへの愛情が伝わってくるし、わんちゃんへの愛情さえあれば、誰でもなれるかなと思います。愛情さえなくならなければ、情熱を持ってわんちゃんと接することが出来ればいい写真が撮れると思うんです。
あとは、注意することを忘れないことです。例えば、外での撮影の場合、わんちゃんがテンションが上がってしまうので事故などを防止するためにも、リードをはずさないようにするとか絶対必要です。
でも、一番は”わんちゃんを撮りたい”って気持ちがあることが第一なのでぜひ、みなさんにもやってもらいたいですね。

Q11最後に、飼い主さんとわんちゃんへカメラマンとしてのメッセージをお願いします。
A,正直、写真屋さんに来る必要はなくていいのですが、わんちゃんの写真は残しておいてほしいなって思います。やっぱり一緒に過ごしたっていう思い出が少しでもあればいいと思うので、わんちゃんと一緒に家族みんなで家族写真を撮ったりしていってほしいなと思います。一年に一回でもいいので。
一年に一回ってすごく少ない感じするのに、一年に一回もみなさん家族全員で家族写真って撮らないと思うんですよ。誰かが撮影者になってしまっていると誰かが写ってなかったりしますしね。なので、そうならないために三脚を使ったり、机の上にカメラを置いて撮影して家族全員で一年に一回は、わんちゃんも一緒に家族写真を撮るっていうことがすごく大事だしやってほしいなって思います。

インタビューを終えて
杉浦さんの犬に対する優しい気持ちや思い、深い愛情。飼い主さんに対する心遣いや思いやりがこのインタビュー取材で存分に私にも伝わってきました。
私もこちらのお店で撮影したわんちゃんたちのお写真を見せていただきましたが、どの子もすごくいい表情で、1頭1頭が本当にご家族に大事にされ、どれだけ大切に思われているのかが伝わってくるそんな写真ばかりでした。
犬のカメラマンは「ただ、撮影するのではなく、わんちゃんとその飼い主さんの気持ちを汲み取って撮影をすることがとても大切」なのだと杉浦さんはおっしゃっておりました。
わんちゃんに対する心がとても大事なんだということを今回の取材で知ることができました。

最後に
犬のカメラマンというお仕事は一番は、「犬に愛情を持つこと」が大切であり、わんちゃんはもちろんですが、わんちゃんを取り囲むその家族をも大事に考え、それぞれの絆の深さや思いを汲み取って初めて良い撮影ができるのだということを教えていただきました。
そして、いつか来る別れの時を悲しい思い出だけ残らないように、決して色あせない優しく愛情深い”写真”という思い出を作ってくれるお仕事が「犬のカメラマン」というお仕事です。
わんちゃんの時間は人よりもとても短いです。
だからこそ、大切で二度と戻らないこの瞬間を写真に残すことはとても大事なのです。
亡くなってしばらくたった時、なでてあげることも抱きしめてあげることもできないけれど、撮影した写真があれば可愛い我が子にいつでも会うことができるのです。犬のカメラマンとはそんな素敵なお仕事でした。
みなさんもぜひ、わんちゃんのお写真を忘れずに1年に一回は撮ってみてくださいね。


ペットの同行避難と同伴避難の違い

2019-10-24 05:42:44 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

ペットの同行避難と同伴避難の違いについて 

相次ぐ自然災害で甚大な被害が発生、多くの混乱が生じていますが、ペットの避難においても大きな課題が発生しています。
混乱した状態だから・・・では済まされない。
ニュースで取り上げられている内容を見ても、同行避難と同伴避難がどうも混乱していて違いが曖昧な点が見受けられるようです。
自治体の適正な対応不十分もしかりですが、当然飼い主においても違いが解っていない人が多いのでは・・・
今一度、同行避難と同伴避難の違いを認識する必要があるのではないでしょうか・・・
(byぬくもり)

ペット同行での避難は? 禁止の自治体も・・・ 

2019年10月16日(水) 日テレNEWS24 

台風19号による水害で、自宅が大きな被害を受けた方の避難生活が続いている。
避難所で指摘されている問題のひとつが、ペット。
ペットを連れての避難を禁止している自治体もあるなど、鳴き声や動物アレルギーなどもあって、難しい問題となっている。



https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20191016-00000396-nnn-soci

   ◇
川の氾濫により、冠水した埼玉県川越市。
「大丈夫、大丈夫、大丈夫だよ」
1階部分が浸水した住宅から救出されたのは1匹の犬。隊員に抱えられたまま、救難ボートに乗り込み助け出された。
大きな爪痕を残した台風19号。多くの避難所が開設され、台風に備えた人がいた一方で、“避難所”と“ペット”を巡り、ある問題も起きていた。
◆SNS上では…
台風の上陸した今月12日。
「避難場所確認したら、全てペット同伴不可でした。避難できない」
「避難所は全てペット同伴不可なので、お家にいます」
SNS上には、“避難所にペットを連れて行けなくて、避難ができない”という内容が書かれていた。
中には、ペット同伴の部屋が設けられ、避難できた人もいたが、「避難所へ行くことを諦めた」という投稿が多く見られた。
◆“一緒に避難できないと困る”
川越市で救出された犬は避難所へ行くことができなかったわけではなかったが、ペットを飼う人にとっては重要な“避難所問題”。
以前ペットを飼っていた女性「避難所がダメなら、自分の車で生活するしかない。置いていくという選択肢はないです」
犬を飼っている女性「(避難)しないと思います。ペットを連れて行けないなら」
ペットを飼ったことがある人からは、やはり一緒に避難ができないと困るという声が上がった。
◆否定的な声
一方で、避難所にペットがいることについて、否定的な声もあった。
ペットを飼っていない女性「非常事態だから仕方ないかなと思いますけど。走り回られたりしたら気にはなるかな」
ペットを飼っていない女性「鳴き声とかそういうのが問題になるかと思います。においとか」
◆自治体の対応は…
避難所のペット受け入れについて、環境省は「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」で、「災害が起こったときに飼い主はペットと同行避難することが基本」としている。
各自治体はどのように対応しているのだろうか。
多くの避難者が利用した東京・墨田区や中野区では、リードやケージなどを持参すれば、全ての避難所でペットの受け入れが可能だという。
一方で、3か所に避難所を開設した中央区では、動物アレルギーなどに配慮し、ペットの同行を禁止していたという。
中央区・危機管理課長「(ペットを連れて行けるか)問い合わせ等、基本、何件かあったんですけど、申し訳ないですけど、ご自宅の方にペットはいさせてくださいと。ペットがお嫌いな方、それからアレルギーの方がいらっしゃる。(配慮の結果)そういう対応を我々は図らせていただいた」
他にも、葛飾区などでも、最終的には避難所の判断に任せていたものの、ペットの同行は禁止となっていた。
   ◇
自治体・避難所によっても異なるペットの受け入れ。飼い主とペットが安心して避難ができる仕組みづくりが急がれる。

 ニュースは以上です。

ここで「同行避難」と「同伴避難」の違いを再確認しましょう・・・

◆同行避難とは
災害が起きた時に、飼い主とペットが同行し、安全な避難所まで避難することを言います。
この場合、あくまで避難所までペットと同行して避難することを指し、避難所で同室内で過ごすことができるかどうかはまた別の話となります。
あくまで、ペットと一緒に安全に避難することを提示しています。 

◆同伴避難とは
同行避難と違い、災害時にペットと飼い主が同行し、尚且つ、避難所でも一緒の空間で過ごすことができる避難のことを意味しています。
例にすると、被災時にいち早くペットと飼い主さんのために避難所として開放していた「竜之介動物病院」が挙げられます。
この竜之介動物病院では、院内の一室を飼い主さんとペット達が常に一緒に居られて安心して過ごせるように、「同伴避難所」として提供してくれていました。
このような場所の場合、「同伴避難」が可能である状態と言えます。

環境省では同行避難を推奨しています。
環境省のペットとの避難についてのガイドラインには「同行避難」であって「同伴避難」ではないということを挙げておりその背景は下記のとおりです。
・災害が起こった時に飼い主はペットと同行避難することが基本である
・過去の災害において、ペットと飼い主が離れ離れになってしまう事例が多発。このような動物を保護することは多大な労力と時間を要するだけでなく、その間にペットが負傷したり、衰弱したり死亡するおそれもある
・同行避難を推奨することは、動物愛護の視点のみならず、放浪動物による人への危害防止や生活環境保全の観点からも、必要な措置である
・避難所や仮設住宅では、様々な人が集まり共同生活をするため、動物との暮らしが苦手な方やアレルギーの方もいることを認識しなければならない
出典:http://www.env.go.jp

 また環境省では、東日本大震災時にペットと人との避難生活で問題視された事柄も報告しています。
・犬のにおいや鳴き声
・避難所内で犬を放し飼いにしていた。
・ペットが子供に危害を加えるのではないかという心配
・普段からペットに対しノミの駆虫をしていなかったためにノミが発生してしまった。
・自分のペット可愛さに過度の要望をし、他の避難者への迷惑を考慮しなかった。
このような実際の報告で分かるように、ペットを飼養する側のマナーの悪さが懸念されました。
上記のような人々がいることによって、普段からきちんとしつけや予防接種、駆虫薬投与をしている飼い主まで阻害される恐れがあります。
普段の生活でのマナーを考えることと、ペットへの予防接種やノミダニ、フィラリアなどの駆虫をしっかりしなければなりません。
また、SNS拡散者や飼い主が「同行避難」と「同伴避難」の違いをしっかり把握しておらず、不正確な情報が混在するという事態に陥っていたのです。
これらが改善されないから「同行避難」という形を取らざるを得ない状況なのです。
日本はまだまだ課題が山積しています。