動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

そっくりすぎる羊毛フェルトの動物たち

2019-12-31 05:50:29 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

え、本物の猫じゃないの?そっくりすぎる羊毛フェルトの動物たち 

2019年12月23日(月) 女子SPA!

羊毛フェルトとは、ニードルと呼ばれる特殊な針で「羊毛」をつつき、オリジナルの作品を完成させる手芸の一種。
温かみのある作品が作れることから近年、人気が高まっています。
そんな中、今SNS上で話題になっているのが@MocomacoFさんが生み出す、羊毛フェルト作品。
本物と見間違うほどリアルな作品に、思わず感嘆の声が漏れます。
@MocomacoFさんは、奥さんと共に楽しく羊毛フェルト作品を制作中。
インスタグラムでは@mocomaco_k.feltに作品を掲載。
奥さんの作品は@mocomaco_m.feltに投稿されています。

 
(女子SPA!)

きっかけは、チワワのぬいぐるみ探し
作品を作り始めたのは、今から7年前のこと。
「我が家にはチワワのモコがいます。チワワのぬいぐるみが欲しくてインターネットを検索していたら、羊毛フェルトで本物そっくりに作られている作品が目に入り、自分も作ってみたくなりました。」
@MocomacoFさんがこれまでに制作してきた動物は犬・猫をはじめ、野生動物であるライオンやチーター、象、鹿、狼、テラノサウルス、鳥など多種多様。
制作時はモデルとなる動物が持つ雰囲気を大切にすべく、骨格をしっかり把握してから作業にとりかかるのだとか。
制作した全ての作品に思い入れがありますが、その中でも一番心に残っているのは、愛犬モコちゃんの等身大作品。
モコちゃんの被毛も使用して作られたという渾身の一作です。
今回は、そんな@MocomacoFさんの作品をいくつかご紹介。
写実的な作品の数々をぜひ、お楽しみください。

本物と見間違えるハイクオリティな羊毛フェルト作品5選

①シワの再現率が見事な「パグ」


パグは特徴的なシワが愛くるしい犬種。
@MocomacoFさんは、そのシワを羊毛フェルトで見事に表現。
垂れ耳や大きくてつぶらな瞳も完璧に再現されています。
ちなみに、@MocomacoFさんがパグを制作したのはこれが初めて。
初チャレンジとは思えない完成度の高さに驚かされてしまいます。

②那須どうぶつ王国の「マヌルネコ」を参考に


栃木県にある「那須どうぶつ王国」のマヌルネコを参考にしつつ作られたのが、こちらの作品。
マヌルネコはイエネコと似ていながらも、違いも多く見られる動物。
特徴的ながっちりとした骨格がしっかりと表現されています。
マヌルネコマニアの筆者としては、ぜひともおうちに迎えたい一作です!

③ブルーの瞳に吸い込まれる「ホワイトライオン」


威厳と自信を感じさせるブルーの瞳が特徴的なホワイトライオンも、@MocomacoFさんの手にかかればこの通り。
猫科らしい鋭い眼光がキラリと光る、神々しい作品です。
質感がリアルに再現された鼻も思わず触りたくなってしまいます。

④今にも飛び出してきそうな「ホワイトタイガー」


フレームを活かした羊毛作品は、今にも飛び出してきそうなほど迫力満点。
顔や体には、特徴的な縞模様が丁寧に施されています。
フレームに描かれた波紋も、ホワイトタイガーが持つ勇ましさを引き立てているように見えますね。

⑤複数で並べたい「シマエナガ


@MocomacoFさんは猛獣のかっこよさだけでなく、野鳥のかわいさにも目を向けているよう。
かわいすぎる野鳥として話題になったシマエナガは、並べれば並べるほどかわいさも増し増しに。
手のひらに収まるコンパクト感もたまりません。 





目を引く羊毛作品を作り続けている@MocomacoFさんは今年の9月にご夫婦で初めて東京で個展を開催。
現在は休止中ですが、SNS上ではオーダーも受け付けています。
「開始時はインスタグラムやTwitterで告知いたします」とのこと。
さらに、新潟では「羊毛フェルトmocomaco felt教室」を定期的に開催中。
クラスは初級、中級、上級。初級は2時間でできるマスコット作り、中級は1回2時間×3回コースで犬・猫のブローチ作り、上級は愛犬or作ってみたい動物を制作できるのだそう。
「今後も定期的に個展を開催していきたいと思っています」と意欲を燃やす@MocomacoFさん。
その手から生み出される繊細な作品は、私たちに衝撃と癒しを与えてくれます。

<文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291


「珍獣ペット放棄」で生じる大問題

2019-12-30 05:51:04 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

イグアナ、フェレット、烏骨鶏……「珍獣ペット放棄」で生じる大問題 

2019年12月19日(木) 現代」ビジネス

◆「エキゾチックアニマル」のペットが増えている


写真:現代ビジネス 

2020年は子年。
きっと年始には、ネズミ系の小動物たちのかわいい映像がメディアでも数多く配信されることだろう。
カピバラやプレーリードッグなどもネズミと同じ仲間で、最近では、ペットとして飼育しているケースもあるという。
こういったちょっと変わった伴侶動物は“エキゾチックアニマル”と呼ばれている。
ネズミやリスなどの齧歯目だけでなく、サル(霊長類)や爬虫類、両生類などもこう呼ばれている。
届け出がないため正確な数値はわからないが、動物病院の診療依頼は増えていて、飼育数はかなり増加していると推測されている。
また、ペットとして人気を集めていた「コツメカワウソ」と「ビロードカワウソ」は、絶滅の危機にあるとして、8月にワシントン条約の締約国会議で、商業目的での国際取り引きが原則禁止され、11月26日からは、国への登録がないと売買や譲渡が禁止されることとなった。
動物番組やアニマル系の漫画などで、変わった動物がクローズアップされることが増え、かわいい姿に飼いたいと思う人も増えているが、それと比例するように、飼育放棄も後を絶たない。
犬猫以外の保護がここ数年増えていると実感する特定非営利活動法人ランコントレ・ミグノンの友森玲子さんの経験とともに、変わった動物を飼う難しさをいっしょに考えてみたいと思う。

 
ウサギやモルモットはこんな感じだが……。photo/iStock 

◆今度は何!? 警察からの電話
「お世話になっております、○○警察です」
渋谷区・千駄ヶ谷にあるミグノンのシェルターには、定期的に警察署の落とし物係から電話がかかってくる。
電話を取り次いだスタッフの不審げな顔を横目に、黙って受話器を受け取る。
「今回は何ですか?」
警察からの電話は、ほぼ100%動物の受け入れの話だ。
しかも、動物は犬猫ではない。
動物愛護相談センターでは受け入れていない“エキゾチックアニマル”が捨てられ、警察へ届けられると、うちに相談の連絡が来るのだ。
受け入れるには限界があるため、アドバイスだけして断ることも多いが、それもできずに預かることもある。
「今回は何ですか? どんな生き物ですか?」と私が尋ねると、「それがですね、正体不明の生き物なんです」と言う。
一体どんな動物が警察に届いたのか?
しかし、うちのシェルターも満員状態だ。
必要以上に動物を預かると正しいケアができなくなり、動物たちに悪影響が出てしまうこともある。
だから、むやみに預かることはできないのだ。
「そちらで何とかしてください」と断ると、「でも、餌も何を与えたらいいか分からなので見に来ていただけませんか?」と電話口の警察官もかなり困っている様子だ。
動物の種類が特定できなければ、与える餌も判明しない。
今は仕事中で伺えないので、特徴を教えて欲しいと伝えた。
すると――。
「ウサギよりも小さくて、ハムスターより大きいです」という。
「チンチラかモルモットでは?」と私が言うと、「いいえ、その2種類の動物は知っていますが、ここにいる動物はまったく違います」と。
その生き物は何?
これは連想ゲーム?
まるでクイズでも解いているようだ。
次に身体の具体的な特徴を聞くと、「見た目はカツラが落ちているみたいで全身の毛が長く、とても速く動きます」というではないか。
なんだかさっぱりわからない。
電話の説明では埓が明かないことがわかり、途中だった仕事をしばし中断して、警察署に向かった。

 
正体不明動物とされていたモルモットの「守本わけめ」ちゃん。個性的なルックス。写真提供/ミグノン

◆警察署にいた動物は果たして――!?
警察署につくと、ケージの中にいたのは、被毛が長く、地面に着くほどになる、おそらく“ぺルビアン”という品種のモルモットだった。
通常、モルモットといえば、ハムスターをずんぐり丸くさせたような短毛の印象がある。
ここまで毛が長いと、モルモット好きではければ、なかなか認識できないだろう。
ケージの中に餌が置いてある。
何を与えたのか聞くと「わからなかったので、とりあえずドッグフードをあげてみました」と担当の警察官は言う。
しかし、モルモットは草食動物だ。
ラビットフードか野菜を与えるように、と指導したものが、結局は扱いに困った警察署員に泣きつかれてしまい、シェルターに引き取って帰ることになった。
モルモットは、「守本わけめ」と命名した(ミグノンでは友森さん自身が、保護された動物たちに個性的な名前を付けることも有名だ)。
わけめは、個性的な風貌からシェルターでも人気者になった。 

 
ズラヘアで人気者だったわけめちゃん。闘病の末、今夏亡くなった。写真提供/ミグノン

◆犬猫以上に医療費やケアには手間がかかる
それにしてもここ数年、あまりに多様な動物が捨てられたり、飼い主の不注意で逃げたりし、保護されている。
私のシェルターにも、うずら、鶏、烏骨鶏、イグアナ、亀、フェレット、ウサギなど、犬猫でない動物、いわゆるエキゾチックアニマルの相談も増えている。
もちろん、犬猫以外のエキゾチックアニマルも安易に殺処分すべきではないと私は思う。
が、現実として警察でも保護団体でも珍しい動物の受け入れに備えているところは少なく、その余裕はない。
保護をした後に治療が必要な場合も、犬や猫の場合にはボランティアの一環として保護団体割引をしてくれる動物病院はあるが、エキゾチックアニマルの場合、診られる病院も少ない。
ボランティア協力の対応不可な動物を受け入れた場合は莫大な医療費の負担もかかってしまうのだ。
先ほど紹介したモルモットのわけめは、保護してから数年間、我が家でお世話をしていた。
去年の12月に甲高い悲鳴をあげて突然倒れ、痙攣発作を繰り返した。
すぐにエキゾチックアニマルに詳しい先生に指示を仰いだところ、胃腸に“うっ滞”の症状が出ていた。
うっ滞とは草食動物に多い病気で、消化器官の動きが悪くなる症状だ。
「モルモットのうっ滞はウサギよりも激しい痛みを伴いショックで死ぬこともある、第一にそれを疑うべきだ」と獣医師に言われ、すぐに検査をして、鎮痛剤などを使用しながら治療を開始した。
毎日の点滴や注射に合わせて、数時間おきの流動食の強制給餌を行う。
それまでモルモットは、与えられたものは何でも喜んで食べ、人に甘えたり他の動物に対しても寛容で適度な社会性もあり、大きさも手頃でとても飼いやすい生き物だと思っていた。
しかし、病気になれば犬猫以上に、強制給餌に時間を割かれる日々が始まった。
仕事にも連れて行き、ケアを続けて、一時は食欲が出て元気な様子をみせてくれた。
が、保護したときにすでに高齢であったようで、体重は想像以上には増えず、7ヵ月闘病の末今年の夏に亡くなった。
保護した動物の中で、最も飼いやすいと思っていたモルモットだったが、治療にかかった時間や手間、医療費を考えても、簡単に飼える生き物は存在しないのだと痛感した。
以前、そのモルモットを譲渡してほしいと、学生さんから申し込みがあった。
しかし、「病気になったときに学生では責任が取れないから」と結局譲渡をお断りした。
もしもあのとき、彼女にわけめを譲渡していたら、多額の治療費を両親に借り、通院のために学校を早退し、強制給餌のために寝不足になり……と苦労しただろう。
これはエキゾチックアニマルだけではないが、可愛いから、簡単そうだから、と安易に動物を飼うことで、飼い主の家族も飼われる動物も苦労を強いられることもあるのだ。 

◆学生時代に経験したフェレットとの思い出
学生には飼育は難しい、と言う私自身も、実は学生時代にフェレットを飼っていた。
叔母が犬の散歩中に、ゴミ捨て場でフェレットを見つけ、犬が放さなくなってしまい連れ帰ってきた。
飼い主を探したが現れず、叔母の家には犬がいるので飼えず、動物好きの私のところにやってきたのだ。
最初に必要なケージなどの飼育用品は母が買い求め、それ以外のフードやトイレ用品、おもちゃなどは私が購うことになった。
フェレット用のフードは高かったが、食べる量も限られているので、他の出費を削り質の良いものを調べ買って与えていた。
飼い始めてから数年が経過した頃、フェレットが何度もトイレへ行くのに気づいた。
急いで、当時アルバイトしていた動物病院へ連れて行った。
検査で下腹部に腫瘍ができて尿道を圧迫していることがわかり、手術も困難であろうと点滴などの対症療法をすることになった。
点滴や血液検査や処置などで治療費はかさんでいった。
バイトの優遇で治療費はかなり安くしてもらえていたが、それでも学生バイトの時給では厳しく、毎月1万円だけ給与から天引きしてもらうことにした。
最後は小さすぎて尿道に入るカテーテルが存在しないため、膀胱にお腹から注射針を刺して尿を抜いてあげることになった。
自宅で嫌がるフェレットを母親に保定させ、膀胱を片手で把握しながら針を刺して素早くシリンジで抜き取る作業を尿が溜まりすぎる前に、朝晩と休まず続けなければならなかった。
当然、友達と夜遊びにも行けなくなった。
そんな経験もあり、学生への譲渡には慎重になってしまうのだ。 


イグアナの保護依頼も増えている。7月に警察経由できた「モリアナ」。写真提供/ミグノン

◆エゴになってない!?その環境、生き物にとって快適ですか!?
確かに、エキゾチックアニマルは、犬や猫とは違う珍しさがあったり、おもしろさも可愛らしさもある。
また、エキゾチックアニマルの普及には住宅事情も大きく関係している。
日本ではほとんどの集合住宅が犬猫不可だ。
「犬や猫を飼えないなら」とエキゾチックアニマルに興味を持つ人も多い。
ペットショップでは、多くの動物を効率よく展示販売するために非常に狭小なケージに押し込んで飼育している。
それをみて、「このスペースで飼えて、散歩もいらないなら」と購入してしまう人も多いと聞く。
犬や猫のように、鳴かないからと選ばれる品種も多い。
飼う側に知識なく、そういった視点だけで選ばれてしまったエキゾチックアニマルは、狭いケージに生涯閉じ込められて、その生を終えてしまうこともあるのだ。
さらに、エキゾチックアニマルで考えなければいけないのは、適正な飼育環境であるか、ということだ。
もともと日本が原産でない動物にとって、日本の気候、住宅の中という環境は過酷だ。
現在、我が家では、下町の警察署から受け入れたイグアナとコザクラインコを預かっている。
彼らがいるリビングのエアコンは、24時間32℃に設定され、それでも寒がるためにそれぞれにヒーターやライトなどの保温器具を入れている。
人は真冬なのにノースリーブで、それでも蒸し暑くて、リビングで寛ぐことが減ってしまった。
人の適正温度で設定してしまうと、イグアナもインコもケージのヒーターのところから微動だにできない状態になってしまう。
それは、あまりにかわいそうなので、好きなところに移動できる人間が我慢をするという生活でどうにか暮らしている感じだ。
彼らに環境を合わせてやるしかないのだ。
彼らからしてみれば、いきなり誘拐されて南極にでも住んでいる感じなのだろう。


写真:現代ビジネス

◆万が一のとき、生き物を不幸にしてしまう可能性も
日々の適正な環境の整備はもちろん、治療や看取りといった問題もあるが、非常時の備えも考えておかねばならない。
犬猫だけでも避難が大変なのに、温度管理や取り扱いの難しい動物を飼う場合には、停電したらどうするかは深刻な問題だ。
また、地震や水害で家にいられなくなる場合はどうするか考えておかなくてはいけない。
犬猫でも苦手な方はいる中で、変わった生き物はその確率は高くなり、避難先が確保できないこともあるだろう。
さらに、逃してしまって近隣へ被害があった場合の賠償問題が生じる可能性もある。
災害時に責任を取れるのか、病気になったら医療費を払えるのか、そして、もっとも大事なのは、その生き物を幸せにできるのか、ということだ。
次第に増えているエキゾテックアニマルの放棄に直面するたび、可愛い、珍しい、一度飼ってみたかったからだけでなく、その生き物にとって、自分と暮らすことが最良であるのか、飼う前に一度立ち止まって考えてみてほしいと思う。
クリスマスやお正月は、ペットを購入しやすいシーズンでもあるからこそ、願ってやまないのだ。
友森 玲子

◆友森さんが主宰する保護団体のイベントが開催されます。
「写真だけでは伝えきれない保護動物たちのパーソナリティをより立体的に表現するため、写真だけでなく音も展示物としたい」という想いから保護動物1頭1頭をイメージして、カクバリズム代表の角張氏がセレクトしたレコードをかけて、聴くことができる「聴く写真展」が初めて開催されます。
写真】可愛いけど、どうやって飼う? 友森さんの前に現れた珍獣たち

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日本で「ニワトリ」はこんな風に殺されている

2019-12-29 05:50:06 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

日本で「ニワトリ」はこんな風に殺されている…知られざる現実 

2019年12月12日(木) 現代ビジネス

採卵鶏のオスひよこが誕生したその日に殺されることは有名だが、肉用の鶏も同じように生まれたその日に選別され、「規格外」のひよこが日々殺されていることを知っている人は少ないだろう。
弱っていたり、足が多すぎるなどの形状異常であったり、小さすぎたり、炎症があったり、汚れていたりというヒナが「規格外」とされる。
100羽のうち2羽くらいが殺されるため、日本では毎年約1,400万羽が生まれてすぐに殺されている計算だ。
写真:現代ビジネス

日本でよくある殺し方は生きたままの袋詰。
つまり圧死か窒息で長い時間をかけて殺されていく。
外にそのまま出されたり、産廃業者が取りに来るまで冷蔵庫に入れられたりもするので、凍死している可能性もある。
ピヨピヨともがき叫ぶヒナの上にヒナを重ねて入れ続け、徐々に押しつぶされ見えなくなっていく様子はまさに地獄絵図だ。
しかし、これは鶏肉の最初の犠牲にすぎない。
ここで殺されるヒナはラッキーだとすら言える苦しみが生き残ったヒナたちには待っている。

 

◆自然の姿からかけ離れた鶏たち
選別を生き残ったヒナたちは農場に運ばれ、その農場で40~50日過ごし、屠畜場に"出荷"され屠畜される。
養鶏場は1年間でこのサイクルを6回も繰り返す。
この異常に早いサイクルは、品種改変を繰り返してきたために、本来120日かけて大きくなる鶏が、体だけ40日で大きくなるように作り変えられてきたことによる。
この極度の品種改変が、ヒナたちをひどく苦しめる。
骨格の成熟するスピードよりも早く体重が増加するため、腰や膝の関節が体を支えられなくなる。
足がうまく動かなくなり、歩行困難になり、立ち上がれなくなることは珍しくない。
30%のヒナたちが脛骨(けいこつ)に異常を抱えており、これも立てなくなる原因だ。
歩けなくなったり立ち上がれなくなれば、水にも餌にも届かず、衰弱し、死ぬ。
必死で水を飲もうとしても、給水口に届かないのだ。
生後1ヵ月たつころから、鶏たちはあまり動かなくなってくる。
関節が痛いからだ。
急速な体重増加に心肺機能が追いつかなくなり、腹水がたまり死に至ることもよくあることだ。
心臓に負担がかかり、不整脈で突然死する。
突然死と言ってもすぐに死ねるわけではなく、七転八倒して苦しんで死ぬ。
この突然死が起きる確率は、肉用鶏は採卵鶏の27倍(1)にのぼる。
ブリストル大学名誉教授ジョン・ウェブスターは「ブロイラーが42日間で殺されなかった場合、さらに2週間は生きられないだろう」と述べる。
ギリギリまで鳥たちは作り変えられている。

 

◆日本はブラジルの1.8倍詰め込む
従業員は1日2回ほど、鶏舎の端から端までの約50~90mを往復し、死体を拾い集めなくてはならない。
あなたはこの写真の密度のヒナの中、死体を探してこいと言われたら、躊躇しないだろうか。
足の踏み場がなく、どうやって前に進んだら良いのか不安に思うのが普通だ。
人が来れば、ヒナたちは怖くて必死で逃げる。
しかしヒナたちは足が悪く、機敏に動けない。
従業員たちは足でヒナを左右に払いのけながら前に進む。
蹴ったり、足を踏んだりすることは避けられない。
どんなに気をつけても、ヒナを傷つけずには前に進めないのだ。
1羽が水を飲もうと思っても、周りのヒナがどいてくれなければ水に到達することができない。
1羽が動けば、周りの十数羽が一緒に動かなくてはならないのだ。
高密度の飼育はヒナの眠りや休息を阻害し、これがさらに骨の異常に拍車をかけるし(2)、ストレスも増していく。
密度が高すぎて死体や立てないヒナは踏み潰されしまう。
鶏は狭いスペースで大丈夫だなんて考えるのは人間の都合の良い思い込みに過ぎない。
世界中が同じ飼育密度ではない。
日本の平均飼育密度はEU規制の1.4~1.7倍、日本が最も多く鶏肉を輸入しているブラジルの平均飼育密度の1.8倍にのぼる。
この記事で掲載する写真はすべて日本だ。
この半分程度の密度だったらどれほどマシか……。
ヒナがまだ小さい20日齢くらいまでは動くスペースもあり、地面もまだそこまではひどくない。
しかし限られたスペースの中、1万羽以上のヒナが急激に大きくなっていくと急激にスペースが無くなっていく。
一度ヒナを入れたら屠畜まで一度も糞尿を取り除くことはない。
サラサラだった地面の砂は、ベトベトになり、粘土状になり、さらにその上に糞尿と抜けた羽が溜まっていく。
新しいおがくずを撒くとヒナたちは嬉しそうにもするし、たまたま乾いた場所があると必死にその少ない砂で砂浴びをしようとする。
体重の異常な重さ、過剰な密度、そして地面の悪さにより、ヒナたちの足の裏と、膝の部分に炎症がおきる。
趾蹠皮膚炎(しせきひふえん)と呼ばれるこの炎症は、擦り傷のようなものではなく、「潰蕩を伴った化膿性皮膚炎(3)」であり、足の裏が真っ黒に焼けただれたようになる。
生まれてからたったの1ヵ月の赤ちゃんの足の裏と膝が真っ黒に焼けただれているのだ。
しかもその傷口は治療されず、糞尿に接し続けるため、悪化していく。細菌に感染することもある。
当然ながら、痛みもある。
疼痛による歩行困難、発熱ストレスでヒナたちは苦しむ。
この皮膚炎はどの程度発生しているのかによって、管理の悪さがわかる。
2011年の調査(3)では農場により大きく異なったが平均では87%のヒナに皮膚炎が認められ、趾蹠周辺にまで炎症が及ぶ重度のものは20%にも及んでいる。
どの認証基準に照らし合わせても、最悪な状態だ。
養鶏場のある元従業員は、「壁際の鶏を見るたびに心に刺さるものがあった、彼ら彼女らはほとんどの時間を壁を見てただただ時が過ぎることに耐えている」という。
なにもやることがないということもまた、ヒナたちを精神的に追い詰める。
本来なら、昼間は走り回り飛び回って、夜お母さんの羽毛の下に潜って眠るという生活をしているべき時期に、養鶏場にいるヒナたちは痛みと異常な体重で動きが鈍り、過密状態の中で、換気扇と給餌器の騒音を聞きながら、壁を見つめ、痛みに耐えながら息をしている。

◆薬剤耐性菌保有率は日本が高い
糞尿が床一面に敷かれた閉鎖された空間の中で1万羽がぎゅうぎゅう詰めで生活する。
病気にならないはずがない。
ヒナたちが短い50日の一生をなんとか生き延びられるのは、複数のワクチンと抗生物質のおかげだ。
詰め込んで、ワクチンと抗生物質を与え、ギリギリ大量死しない程度の環境を用意して、屠畜するという今の鶏肉生産のシステム――弊害はすでに出ている。
鶏肉からの薬剤耐性菌(ESBL産生菌やAmpc産生菌)の検出率が、国産の場合59%、外国産の場合34%であったことが厚生労働省の答弁で明らかになっている。
別の調査でも似たような数値だった。
このことを知ると多くの人が驚き、これまで一体なにを根拠に国産のほうが安全だと思いこんでいたのか首をひねる。
すでに腸内にこの菌を保有しているかもしれず、いつかなにかの病気になったときに、必要な抗生物質が効かないかもしれない。
薬剤耐性菌による死亡者数が、2050年にはガンの死亡者数を超えると予測され、つい先日国立国際医療研究センター病院(東京)などの研究チームは薬剤耐性菌により国内で8,000人が死亡していると発表し、国連も厚生労働省も対策を呼びかけているほどなのだから、そうなる可能性はおおいにある。
また、足が多すぎたり体の一部が欠損したり脳が変形するなどの先天的異常を示す割合が、この10年で急増しているという研究もある(4)。
異常を持つ動物が増えれば疾患も増え、生き残れない鶏の割合も増える。
効率を追求してきた現代の鶏肉生産から離れるべき時が来ている。
少しでも自然な形に戻していかなければ、動物は今よりさらに、そして人も苦しむことになる。

 

◆ベターチキンの流れ
2019年、一部の国(ベルギー、ドイツ、英国、アイルランド、オランダ、スウェーデン)のケンタッキーフライドチキンが、2026年までに「ベターチキン」に切り替えることを宣言した。
これはヨーロピアンチキンコミットメントと呼ばれるもので、以下のような取り決めをしたものだ。
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・今主流の鶏種よりも成長が遅い種類を選ぶ
・飼育密度を緩和させる(30kg/1平方メートル)
・とまり木と、ヒナたちがつついたり遊んだりできる素材を2種類以上与える
・屠畜はガスで行われる 等
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北米のバーガーキングやユニリーバなど欧米の企業228社がすでにこのベターな鶏肉に切り替えることを宣言している(2019年11月末現在)。
EUは2018年10月の決議で、「アニマルウェルフェアはそれ自体が、病気の予防手段としての役割を持つことを、ここに強調するものとする」と定義しているし、EUほど法整備が整っていない国からの輸入鶏肉を警戒している。
当然日本には鶏の福祉を守る法律はない。
国際獣疫事務局(OIE)は「動物衛生とアニマルウェルフェアの間には決定的な相互関連性が存在する」と規定している。
このOIEには日本も含め182ヵ国が加盟しているし、日本も一緒にこの規約を作っていることを忘れてはならない。
ヒナたちの50日の短い一生、どんな扱いをしてもよいのだともしあなたが考えるのであれば、あなたは鶏肉製品の利用を控えたほうがいい。
それは、人の安全を脅かす要因を助長しようとしていることを意味するし、動物を利用する上での倫理的責任を果たそうとすらしていないのだから。
この倫理的責任は、現代社会のシステムの中で生きるすべての人間が負っている。
弱者に何をしてもよいと考えるのは、いつの時代でも悪だ。
また別の元従業員は、日本の養鶏場の意識の低さ、環境の劣悪さに絶望し、「動物を商品にするということ自体に疑問を持つ人が増えない限りなにも解決しない」と憤る。
日本は、毎年7億羽の肉用鶏(ブロイラー)を育てし、さらに海外からその半分の量の鶏肉を輸入している(5)。
その量は50年間で10倍に増えた。
日本人一人あたりで換算すると、1年間でおおよそ8羽、採卵鶏の肉も含めると9羽を殺して食べているということだ。
世界の陸生動物の犠牲のほとんどが鶏だ。
だからこそ、肉用鶏のアニマルウェルフェアを真剣に考えることが必要なのだ。
世界は変わろうとしている。
欧米だけでなくタイなどの養鶏企業もベターチキンの考えを取り入れ始めている。
このようにアニマルウェルフェアに配慮した飼育に切り替えていく方法もあるし、大豆ミートなどの植物性のお肉に切り替えていく方法もある。
ケンタッキーが植物性のフライドチキンを売り出し長蛇の列ができたというニュースも記憶に新しい。
身近な鶏肉だが、あなたがいったい何を食べていて、どのような環境から来て、そして将来もこのままでよいのか、一度立ち止まって考えてみてもいいのではないか。
そしてあなたにとっても、未来の子どもたちにとっても、動物にとってもよりよい選択肢を選んでほしいと願う。
なお、この文中、ずっと「鶏」ではなく「ヒナ」と書いてきた。
なぜなら、彼らは見た目は大人のニワトリと同じでも、まだピヨピヨと鳴く赤ちゃんだからだ。
殺されるときも、彼らはピヨピヨと叫んでいる。必死で。
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(1)https://www.msdvetmanual.com/poultry/sudden-death-syndrome-of-broiler-chickens/overview-of-sudden-death-syndrome-of-broiler-chickens
(2)https://academic.oup.com/ps/article/91/8/1759/1549889
(3)わが国のブロイラー鶏における趾蹠皮膚炎の発生実態に関する研究 橋本信一郎 2011
(4)https://www.ceva.vn/en/Technical-Informations/Poultry/Other-Informations2/Trends-in-developmental-anomalies-in-contemporary-broiler-chickens-Part-2
(5)faostat
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岡田 千尋

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タロとジロと行方不明の遺骨

2019-12-28 05:55:55 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

生きたまま慰霊されたタロとジロと行方不明の遺骨 

2019年12月21日(土) サライ  取材・文/柿川鮎子

 

1958(昭和33)年、第一次南極越冬隊は悪天候により、15頭のカラフト犬を南極に残して帰国します。
隊員の命を守るためにも、全頭を引き連れて移動することは不可能だ、という判断でした。
南極で生まれた子犬と母犬は連れて帰りますが、それ以外の15頭は鎖につながれたまま、置き去りにされたのです。
鎖につながれたままの15頭は、生存が絶望視されていました。
餌も与えず鎖につながれたままですから、当然です。
第一次観測隊は、第二次観測隊がすぐに犬たちを利用すると考えて、鎖につないだままにしたようですが、諸説あります。
多くの日本人は、置き去りにされた犬たちに同情し、亡くなった15頭の犬たちを悼み、せめてもの供養として、慰霊碑を建立します。

■生きながら慰霊されたタロとジロ
1958年6月、大阪市堺市の大浜公園に、15頭の像が寄進され、越冬隊員も参加して大規模な慰霊祭が行われました。
犬の像を製作したのは彫刻家の岩田千虎(かずとら、1893~1966年)でした。
岩田千虎は獣医師の資格を持ち、長崎の平和記念像で有名な北村西望に弟子入りした動物彫刻家です。
犬や馬などの動物作品が得意で、三笠宮に騎馬像の彫塑作品を献上しています。
岩田の作製した南極観測隊の樺太犬慰霊像は、隊員の姿を追うように吠える姿を表しています。
最初、コンクリート製でしたが、現在は老朽化のため原型に忠実なブロンズ像に復元されました。
全滅したと考えられていたため、この像の中にはタロとジロも含まれています。
生きながら慰霊された、日本で唯一の犬でした。
第二次越冬隊による昭和基地では、タロとジロ以外に亡くなった13頭を慰霊するための阿弥陀如来像が建立され、基地内で慰霊祭が行われました。
もちろん、この中にはすでに生存を確認されていたタロとジロは含まれていません。 

■慰霊の式典で起きた不思議な出来事
生きながら慰霊されたタロとジロに関して、不思議なエピソードが語り継がれています。
岩田千虎の犬の像を前に行われた慰霊祭では、越冬隊員が慰霊のために、残された15頭の名前を一頭ずつ読み上げました。
この時、なぜかタロとジロの名前は読まれなかった、というのです。
“お前たちの生命が昭和基地に消えるとも お前たちの名誉は永遠に歴史に輝く。リキ、クロ、シロ、ゴロ、アカ、ポチ、タロ、ジロ、デリー、風連、ジャック、紋別、アンコ、ペス、モク、さようなら!”
この中のタロとジロの名前が、スピーチでは読み上げられなかったというのです。
これだけカタカナ二文字が並べば、二頭ぐらいは飛ばして読んでしまうことも、考えられなくはありません。
また、慰霊祭に参加した人たちの間で、「そういえば私はあの時、タロとジロの名前は聞かなかった」と誰かが言ったら、「そういえば自分もそんな気がする」と思ってしまう人がいても、不思議ではありません。
誰かの嘘か、うわさ話か、今では真実を知ることはできません。
1年後に南極でタロとジロが生きていた「奇跡の生還」を、より強く印象付けるエピソードとなりました。

■運命を分けた二頭の犬
発見されたタロは帰国し、北海道大学植物園で飼育され、14歳で亡くなりました。
一方、ジロはそのまま基地にとどまり、1年後に5歳で亡くなっています。
二頭ともはく製になっていますが、立派な体躯のタロに比べると、病死したジロは痩せて細く、被毛もタロに比べると見劣りがします。
また、通常、はく製にした際、取り出した骨があれば、保存されますが、なぜかタロとジロの遺骨の行方はわかっていません。
カラフト犬のタロとジロは、北方領土問題にからめて、「樺太」の地名を世界に広めた役割りも大きかったようです。
また、国民に南極観測調査への支持を失わないように、タロとジロに似た別の犬を、生きていたかのように放したのではないか、という根拠のない噂もたえずつきまといます。
タロとジロは純血のカラフト犬でしたが、その子孫たちは純血を保てず、衰退してしまいました。
名古屋大博物館の新美倫子准教授の調査では、オオカミ犬などとの交雑が進んだ結果、純血のカラフト犬は存在しない可能性が高いことが明らかになりました。
さらに、東京タワーの足元に設置されていたタロとジロの銅像は、東京オリンピックの看板設置のために、立川へ移動されてしまいました。
生きながら慰霊され、亡くなった後も、人間の都合によって翻弄され続けている2頭の犬。
人間の都合だけで運命を変えられてきた犬のことを、忘れてはならないと、愛犬家として感じます。

文/柿川鮎子
明治大学政経学部卒、新聞社を経てフリー。東京都動物愛護推進委員、東京都動物園ボランティア、愛玩動物飼養管理士1級。著書に『動物病院119番』(文春新書)、『犬の名医さん100人』(小学館ムック)、『極楽お不妊物語』(河出書房新社)ほか。


福井県内保護収容犬

2019-12-27 14:55:33 | 保護・収容動物のお知らせ

福井県動物管理指導センターで3匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします

福井県動物管理指導センター 本所】
 電話番号:0776-38-2212

収容日:2019年12月25日
保護場所:福井市今市町 付近
種類:犬 (雑種)
性別・体格:メス・中型
年齢:不明
毛色:白
赤色の首輪着用
公示期間:1月6日 




収容日:2019年12月17日
保護場所:丹生郡越前町東内郡 付近
種類:犬 (雑種)
性別・体格:メス・中型
年齢:不明 (老齢)
毛色:薄茶
 青色の首輪着用
公示期間:12月27日 




収容日:2019年12月23日
保護場所:越前市千福町 付近
種類:犬 (雑種)
性別・体格:オス・小型
年齢:不明
毛色:茶 
首輪無し
公示期間:12月26日 


書籍『犬のための家庭の医学』

2019-12-27 06:01:40 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

犬の「幸せな長生き」を望む人に贈る書籍『犬のための家庭の医学』発売

2019年12月18日(水)  リアルサウンド

近年、犬も平均寿命が伸び長生きするようになった。
愛犬に健康で長生きしてほしいと願う飼い主のための書籍『犬のための家庭の医学』が、12月16日に株式会社山と溪谷社から発売された。

 

犬に 「ずっと健康で長生きしてほしい 」と願うとき、共に暮らす人はどんなことに気をつけるべきか、犬の健康のため普段からできることは何か。
犬の心の病とは?
飼い主が日々感じる、犬の健康に関する疑問にわかりやすく解説している。
ユーモラスであたたかい小池ふみのイラストや、フォトグラファーの池田晶紀、池ノ谷侑花らが撮影した表情豊かな犬の写真を楽しみながら愛犬の健康に役立ててほしい。

【公開ページ】病気早期発見につながる7つの約束


バリ島で飼い主に蹴られていたちびくん

2019-12-26 06:03:44 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

バリ島で飼い主に蹴られていたちびくん、
 日本人夫婦に“保護”されてひょうきん犬に 

2019年12月17日(火) ディリー

インドネシアでリゾート地として有名なバリ島に住んでいる加納さん夫妻。
現地では、犬を飼うことがステータスになっているが、飼われている犬たちは必ずしもきちんと面倒をみてもらっているとは限らない。
ちびくんも、飼い犬なのに脚の指の間に、マダニがびっしり寄生していた。 


バリ島で日本人夫婦に“保護”されたちびくん

■脚にマダニがいっぱい寄生した近所の犬
バリ島に住んでいる加納さんは、14匹の保護犬を飼っている。
ちびくんは、月齢3カ月くらいの時に出会った犬で、3番目に保護した子だ。
ちびくんは、近所の人が飼っていた犬だが、加納さんの犬のぱんくんとはなちゃんがお散歩をしている時、当時飼われていた家の前で会うと、いつも「待っていました!」とばかりに加納さん夫妻に飛びつき、耳を倒して喜んだ。
ぱんくんやはなちゃんにもじゃれついてきて、ぱんくんが亡くなってはなちゃんだけになっても、相変わらずはしゃいでいた。
バリ島では放し飼いされている犬が多く、ちびくんもそうだった。
はなちゃんについてお散歩した後は、まるで当然のように加納さんの家の中に入り、はなちゃんとまったり過ごして、いつまで経っても帰らないことがあった。
「当時はまだ小さい子犬だったので、帰り道が分からないかもしれないと、何度か家まで送り届けました」

■「犬は好きよ」と言いながら蹴り飛ばす女
はなちゃんは、ぱんくんが亡くなって寂しそうにしていたが、ちびくんと遊んでいると、とても楽しそうで、加納さん夫妻も嬉しく思っていた。
しかし、ちびくんは脚の指の間には、吸血して成長したマダニが、いつもびっしりついていた。
路上のごみを食べているせいか体臭や口臭がひどく、加納さんはちびくんの健康状態が気になった。
一緒に遊ぶはなちゃんへの影響も気になった。
ちびくんの飼い主さんに聞くと、「予防接種はしていない、病気でも薬を飲ませたり、注射をするつもりはない。動物病院?そんなお金はないわよ」と言って笑われた。
確かに、犬にお金をかけられる経済状況のようには見受けられなかった。
「この子のことは好きなんですよね?」と聞いてみると、彼女は、「犬は好きよ。私も息子も」と言いながら、足元に寄ってきて甘噛みしようとしたちびくんを蹴り飛ばした。

■犬を飼うことはステータス、しかし・・・
バリ島では、犬を飼うことが一種のステータスになる風潮がある。
ラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバー、シベリアンハスキーなどのブランド犬ともなればなおさらだ。
だからといって可愛がっているかというと、必ずしもそうではない。
犬を狭くて身動きの取れないようなケージに閉じ込め、スパイスが効いた残飯を与える。
シャンプーをすることもなく、ケガをしても病気になっても動物病院に行かず、放置する。
必ずしも「犬を飼っている=好き=可愛がって世話をやく」という“方程式”は通用しないという。
ちびくんの飼い主も例外ではなかった。
加納さんは悩んだ。
「ちびは他人の家の子で、私たちが都度、できる範囲で世話をやいたとしても毎日管理できるわけではありません。ちびが路上でごみを漁る姿を見たくない。飼い主さんはちびを好きだと言うし、ちびだって家に愛着があるはず。どうしたら一番いいのだろうか」

■晴れて加納さん宅の子に
ちびくんは、相変わらずマダニがびっしりついた足で家にやってくる。加納さんは、思い切って飼い主さんに、「私たちにちびを託してくれませんか」と尋ねた。
驚いたことに、答えは即答で「OK!」だった。
あまりにもあっさりした展開に、加納さんは複雑な思いがした。
2017年1月、ちびくんは加納さんの子になった。
現在、ちびくんは、加納家のひょうきん者になっている。
テンションが上がると、先陣を切って、独特の鳴き声を張り上げて歌うように吠え始める。
それにつられてみんなが声を上げだすと、ちびくんは後ろ脚だけで立ち上がり、大声で自分の歌に酔いしれる。
2本の後ろ脚で立ち上がるのは、ちびくんの十八番で、他の犬たちがけんかしていたり、怒られたりしていると、場の空気を和ませるためなのか、しょっちゅうやっているという。

【写真】パパと先住犬と一緒に、ベッドで川の字になるちびくん


愛犬と同行避難、避難所で断られた

2019-12-25 05:50:49 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

愛犬と同行避難、避難所で断られた
 自宅は全壊、やむなく車中泊2週間 

2019年12月14日(土) sippo(朝日新聞)

台風19号とその後の大雨ではペットと暮らす人たちも被災した。
県は国の指針に沿って、飼い主と一緒に避難する「同行避難」を地域防災計画に明記し、推奨しているが、避難所で断られた人もいた。
家族同然のペットを守りたい飼い主の安全を確保するため、自治体側には事前の準備や柔軟な対応が求められる。
「居場所が無かった」
須賀川市の自主避難所で、家族4人と愛犬のトイプードル「クッキー」と生活を続けた女性(32)は11月16日、疲れた表情で話した。
10月12日夜、近くを流れる阿武隈川の氾濫(はんらん)を恐れ、一家はクッキーと一緒に高台の避難所に向かったが、受け入れを断られた。
水害で平屋の自宅は全壊。女性はクッキーと2週間ほど避難所の駐車場で窮屈な車中泊を続けた。
その後、避難所で暮らす人の理解を得て、玄関脇に畳を敷き、段ボールで囲った一角にいた。
クッキーは痩せ、鳴き声も出さない。
女性は「クッキーなりに気を遣っているのだと思う」と話した。


避難所の出入り口付近の段ボールで囲った一角で飼い主と過ごすクッキー

2匹のトイプードルと暮らす本宮市の国分紀子さん(55)は「避難所では犬を受け入れてくれないだろう」と自宅2階にとどまったところ、周囲は浸水。
翌朝、消防のボートで救助された。
被災直後に頼ったのがドッグカフェとドッグホテル「Heart of WAN」(二本松市)だった。
かつて店舗は楢葉町にあったが、震災の津波と原発事故で被災。
二本松市に移って再開し、今回は犬5匹を預かった。
震災でペット連れ避難の課題が浮き彫りとなり、避難所の動物同伴エリアの必要性などを提言してきた。
店長の佐藤久美さん(46)は「あの大災害を経験した教訓がいかされず残念。一緒に逃げても、避難所に居場所がなければ飼い主は避難をためらう」と話す。
県は地域防災計画でペットの同行避難を明記するが、「避難所の具体的な運用は市町村に任せている」(担当者)。
今回、ペットを受け入れたと報告があった避難所は須賀川市と本宮市の6カ所にとどまり、災害用に犬用ケージ70個を用意していたが、貸し出しの要望は無かったという。

◆長野市は暖房付きコンテナハウスを用意
一方、県外では様々なペット対応があった。
同じく台風19号で被害を受けた長野市の避難所「北部スポーツ・レクリエーションパーク」は当初からペット連れの避難者を受け入れた。
市はマニュアルで、「避難者の居住区域へのペットの持ち込みは禁止。グラウンドなどに専用スペースを指定する」と決めていた。
しかし、当日は気温が低く、雨風が強かったため、現場の判断で避難所の一角をペット連れの人にも開放した。
避難が長引くと、動物が苦手な人から「鳴き声が気になる」など苦情が出てきた。
そこで県に集まったペットへの義援金約30万円を使って、犬を最大11匹受け入れられる暖房付きのコンテナハウスを敷地内に設置。
11月7日から使い始め、のべ22匹が利用した。


長野市がペット連れのために設置した暖房付きのコンテナハウス=市提供


長野市の暖房付きのコンテナハウスで過ごす犬=市提供

昨年7月の西日本豪雨でも岡山県内2市でペットの同伴を認める避難所が設けられた。
総社市では動物好きの片岡聡一市長の判断で、市庁舎3階をペット連れに開放した。
東日本大震災でペットの移動診療をした岩手大農学部の佐藤れえ子教授(小動物病態内科学)は「ペットが来ることを念頭に置いた避難所の運営マニュアル作りが必要。ペットを飼っている人もいない人も避難所で共生できるよう、行政が主導して、同行・同伴避難のための具体的な施策に取り組むべきだ」と話す。 

◆ペットと同行避難
ペットを迎えに行って津波に巻き込まれたり、飼い主とはぐれたペットを保護するのに時間を要したりした東日本大震災の経験を踏まえ、環境省は2013年、災害時はペットと一緒に逃げることを基本とする指針をまとめた。
しかし、16年の熊本地震では避難所でのペット受け入れを巡りトラブルが相次ぎ、18年の指針の改訂版には「避難所でペットを人間と同室で飼えることを意味しない」と明記し、運用は避難所ごとに任せることにした。

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吾輩は猫である 名前をくれるのか?

2019-12-24 05:47:24 | 国・行政

「吾輩は猫である 名前をくれるのか?」
 名古屋市動物愛護センターの広告が泣ける 

2019年12月12日(木)  Jタウンネット                       

地下鉄に乗って、そこに掲示されている広告を目にして、思わずウルウルしてしまうなんてこと、あるだろうか?
2019年12月6日、そんな貴重な体験を告白するツイッターユーザーが現れた。
この広告は、名古屋市動物愛護センターが行っている「猫の譲渡会」の告知である。
愛らしい猫の写真と共に、「吾輩は猫である 名前をくれるのか?」というキャッチコピーが目を引く。
文豪・夏目漱石の小説の中の、誰でも知っている書き出しのパロディだが、中身はまったく異なる深刻な問題を提示している。
いわゆる、ペットの殺処分問題だ。
自らも猫を飼っている投稿者・田中健一さんは、「むっちゃいい広告、泣けてきた」とコメントしている。
このツイートには1万4000を超える「いいね」が付けられ、多くの人から、「や、ほんと、泣けました」「涙がでてきました。すごくいい広告ですね」といった声が寄せられている。
Jタウンネット編集部は、このポスターの広告主・名古屋市動物愛護センターに詳しい話を聞いた。


思わず泣けてくる広告だ。 田中健一/英語講師(@TNK_KNCH)さんのツイートより

◆殺処分ゼロを目指して
Jタウンネット編集部の質問に答えてくれたのは、名古屋市の健康福祉局健康部、食品衛生課獣医務係の担当者だった。
まず「猫の譲渡会ポスター」を制作し、地下鉄の車内に掲載することになったきっかけ、目的について聞いてみた。
「名古屋市では『目指せ殺処分ゼロ!犬猫サポート寄附金』を募り、殺処分ゼロを目指しているところです。殺処分を削減するためには動物愛護センターに収容される猫の譲渡を進める必要があります。地下鉄広告をすることで、動物愛護センターから猫を譲り受けるという方法があるということを、広く市民の皆様に知ってもらうために実施しています」
犬猫の「殺処分ゼロ」に、名古屋市がこれほど熱心に取り組んでいるとは、Jタウンネット編集部はまったく知らなかった。
名古屋市民にもまだまだ知られていないのかも......。

 
名前はまだないが... (画像提供:名古屋市健康福祉局健康部)

◆この取り組みが始まったのはいつ頃からなのだろう?
寄付者の数や、寄付金の額についても聞いてみた。
「寄附金の募集は2016(平成28)年度から実施しています。平成28年度は殺処分頭数が少なくなっていた犬について寄附を募りました。2017(平成29)年度からは猫にも対象を拡大しています。2018(平成30)年度(昨年度)は約1200件、約3400万円の寄附をいただいています」


猫の譲渡会の会場前(画像提供:名古屋市健康福祉局健康部)

名古屋市内で「猫の譲渡会」が常設されているそうだが、譲渡が実現したケースはどのくらいなのだろう。
「2018年度は、動物愛護センターから譲渡された猫は930頭となっています」
1年に900頭以上の猫が譲渡されたのだ。
...ということは、その数だけ殺処分が削減されたということだ。
なお、この取り組みには、個人・団体合わせて約30のボランティアが協力しているという。

 
猫の譲渡会の会場内の様子(画像提供:名古屋市健康福祉局健康部)

「この取り組みで、やって良かったということはありますか?」と尋ねると......、
「広告を実施することで、今まで動物愛護センターのことを知らなかった方にも猫をもらいたいと言っていただけるなど、譲渡が進むことにつながっているので、よいことだと思います」
また、何か困っていることはありますか? という質問には、「猫の譲渡が進んでも、動物愛護センターに収容される猫が増えてしまえば殺処分が増えてしまいます。猫の飼主の方には避妊・去勢手術を実施していただき、最期まで責任を持って飼っていただきたいです」
今回、「猫の譲渡会ポスター」がSNSで話題になっていますが、コメントをいただけますか? と聞くと、「話題となることで、少しでも多くの方に、動物愛護センターから譲り受けるということを知っていただくことにもつながりますので、よいことだと思います」という返事が返ってきた。
市民から、「頑張ってください」など、応援の声が届いており、励みになっているそうだ。

 
名前つけてね (画像提供:名古屋市健康福祉局健康部)

ところで、この「猫の譲渡会」でじっさいに譲り受けた人からも話が聞けたので、そちらもご紹介しておこう。
「動物愛護センター愛護館は、とても動物を大切に世話しているなという清潔感と、スタッフの方々の動物好きな面が見られたので、とても安心して、ここにいる猫ならばしっかりしているのではと感じました。本当に理解があってすばらしいなと思いました。毛並みがよい猫は内臓が強く丈夫、という自分の経験則もあって、毛並みがよくて健康そうで活発なところが気に入り、1頭譲ってもらいました。仕事中は留守番をしてたまに暴れすぎてしまいますが、たくさん元気をもらえてる存在ですね」
新たな家族を得た喜びがひしひしと感じられる、心温まるコメントではないか。
また泣けてきた読者も、いるかもしれない。


介助犬の役割、漫画で

2019-12-23 05:51:47 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

介助犬の役割、漫画で
 必要な人1万人に実働65頭 協会、ウェブで公開 

2019年12月14日(土) 毎日新聞  

身体障害者の自立や社会参加を支える介助犬をテーマにした漫画「介助犬ライカ!」の連載が、社会福祉法人「日本介助犬協会」(横浜市)のホームページで11月から始まった。
2002年の身体障害者補助犬法成立から17年になるが、実働している介助犬は65頭しかおらず、普及は進んでいない。
関係者は「漫画はスマートフォンでも気軽に読める。介助犬を広く知ってもらい、育成への支援の輪が広がれば」と話している。



漫画は、親から育児放棄されて家出した少年が、犬に助けられたことをきっかけに介助犬の訓練士になることを決意。
愛知県長久手市の「介助犬総合訓練センター(愛称・シンシアの丘)」で働き、ラブラドルレトリバーの「ライカ」(雄)とさまざまな問題を乗り越え成長していく人間ドラマだ。
第1話では、介助犬が冷蔵庫に入ったペットボトルや、隠した携帯電話を探し出して指示通り持ってくる介助動作を披露する場面から始まる。
「犬が可哀そうだ」と抗議をする男性に、少年が「犬とヒトがお互いに心の拠(よ)り所になって人生が変わる! 犬自身も幸せを感じている」と力強く語り、介助犬の大切さを訴える。
作者は、愛知県長久手市在住の漫画家、真希ナルセさん。
真希さん、ナルセさんという女性と男性のユニットだ。
2015~17年、飼い犬のエッセー漫画をウェブ連載した際、協会が運営するシンシアの丘を取材したことを縁に、介助犬を題材にした漫画を依頼された。
関係機関や使用者などに半年間の取材を重ねた。
毎回25ページ程度で、全16話の予定。
真希ナルセさんは「介助犬を通して、虐待や差別といったさまざまな社会問題を読者とともに考えていきたい」としている。
シンシアの丘の水上言(こと)センター長は「丁寧に取材して描いており、介助犬に関心がない人にも届くと期待している」と話す。
毎月第1金曜日、協会のHPhttps://www.s-dog.jp/ で無料配信される。
【川畑さおり】


◇使用者に合わせ「オーダーメード」
介助犬は、肢体不自由者のためにドアの開閉を手伝ったり、物を運んだりして使用者を手助けする。
厚生労働省によると、全国で実働する介助犬は2015年度の74頭が最多で、18年度現在65頭。NPO法人「日本補助犬情報センター」(横浜市)によると、育成団体も限られ、厚労相指定法人の認定を受けるのは年間10頭前後に過ぎない。
使用者の障害の程度や部位に合わせて訓練するため「オーダーメード」に近く、認定頭数は伸びにくいという。
一方、介助犬が必要と見込まれる人は1万5000人程度と推計されている。
盲導犬は約60年前から国内で育成が始まり、1992年に認定制度が整備され、実働数(18年度)は928頭。
聴導犬の実働数(同)は68頭という。
厚労省は介助犬を含む補助犬の普及に向け、より適正な訓練のあり方や認定基準について今年度から議論を始めている。

◇身体障害者補助犬法
2002年5月に成立。
盲導犬、介助犬、聴導犬を補助犬と位置づけ、交通機関や公共施設など不特定多数が利用する施設に補助犬の受け入れを義務付けた。
07年の改正では、一定規模以上の民間企業に対し、補助犬同伴の就労を希望する身体障害者を受け入れるよう定めた。

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<身体障害者補助犬法16年>介助犬の日常を放映 尼信

介助犬コミックス「介助犬ライカ!」 

社会福祉法人・日本介助犬協会より漫画家・真希ナルセ氏へ漫画作品制作を依頼し、承諾いただき実現しました。
耳に星のアザを持つラブラドール・レトリバー「ライカ」。
介助犬になることを目指し、新米ドッグトレーナーの少年に導かれながら、様々な人と出会い困難を乗り越えていく成長ストーリー。

◆作者プロフィール


・真希 ナルセ
長久手市在住の男女漫画家コンビ。2009年デビュー。以来10年間、漫画家・デザイナーとして活動。
人懐っこい絵柄からハードな描写まで表現の幅広さが特徴。
2015~7年 comico「マキナルの もふもふ犬まみれ!」全72話
2016年~ 長久手市役所「広報ながくて」保健医療課、長寿課、福祉課のイラスト&漫画掲載
柴犬のLINEスタンプ・シリーズが人気を博する。

公式ホームページ
マキナルの制作メモ
漫画「介助犬ライカ!」に関する裏話、覚書などをテキストに起こしています。ここだけの描き下ろしのイラストも。ぜひこちらも目を通してみてください。
特設ページ

ライカ通信(YouTubeチャンネル)
介助⽝コミックス「介助⽝ライカ!」にまつわるインタビュー、メイキング映像や取材地情報などを動画で定期的に配信中!
YouTubeチャンネル

マキナルの井⼾端レディオ!
漫画家コンビ・真希ナルセのライフワーク的発信動画。第52回から「介助⽝ライカ!」にまつわる話が中⼼に。
YouTubeチャンネル
LINEスタンプ
⽇本介助⽝協会かわいいラブちゃんスタンプ
介助⽝かわいいラブちゃんスタンプ2英語版

◆主な登場人物

茨(いばら)タスク

この話の主人公。人付き合いは悪いが大の犬好きの少年。「シンシアの丘」のトレーナー。まるで犬と交信できるかのような能力がある。養護施設育ち。

更科(さらしな)カナレ

この話のヒロイン。資産家の次女で帰国子女。姉の過失による交通事故で半身不随となり車椅子生活に。海外就労する夢が絶たれる。

天城(あまぎ)光太郎

タスクの先輩。詩集をこよなく愛する「シンシアの丘」トレーナーの実力者。事あるごとにタスクとぶつかり前に立ちはだかる。年の離れた弟と妹がいる。

蓮川(はすかわ)あかり

タスクの先輩で「シンシアの丘」の広報担当。幼少の頃、小児がんになった経験がある。サバサバした性格。この話の語り部。

ライカ

白いラブラドール・レトリバーのオス。通常より小さい個体。左耳に星型のアザ、尻尾の先が黒いのが特徴。カナレとペアになり介助犬を目指す。