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子犬を保護したはずが「キツネ」?

2020-06-09 05:43:10 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

子犬”を保護したはずが…
 飼い主を探すためTwitterに投稿すると「キツネでは?」

2020年6月4日(木) FNN PRIME

北海道で路上にいた子犬を保護し、飼い主を探すためTwitterに投稿したところ、思わぬ展開に発展し話題となっている。
それがこちらだ。



本日14:30頃、月形町の国道275号の路側帯にいた子犬を保護しました。
セブンイレブンを札幌方向に向かって少し進んだあたりです。
(信号手前) 病院に連れていったところ ・生後1~2ヶ月 ・女の子 とのこと 心当たりのある飼い主の方がいらっしゃいましたら連絡お願いします Twitterに投稿したのは、北海道在住の「MARCY」(@marcy_com)さん。

MARCYさんは、札幌市の北東にある月形町の国道で子犬を発見し保護した。
その後、病院に連れていくと、生後1~2か月の雌だということが分かり、ひとまず子犬を実家に預けることにしたという。
飼い主を探そうと、拡散希望で写真も投稿されているが、あどけない表情の小さく可愛らしい赤ちゃんだ。

◆「子犬ではなくキツネでは?」
しかし、この投稿が拡散されると、思っていたのとは違う反応が返ってきた。
多くの人から「子犬ではなくキツネでは?」という声が寄せられたのだ。驚いたMARCYさんは、子犬を再び病院に連れて行き、確認してもらったところ子犬だと思っていたが、実際はキツネだったことが判明した。
さらに、獣医師からは「法律でキツネを飼育は禁止されていないが、野生の本能が強いため犬のように飼育することが困難。さらに犬のように家の中で飼うことができない上に、外で檻の中で飼ったとしても周囲に迷惑がかかり、ストレスで長生きすることができない」と言われ、MARCYさんは子キツネを飼うことは難しいと判断したが、元いた場所にそのまま返すのも心配。
(※野生のキツネは「鳥獣保護法」で保護の対象になっているため、許可なく捕獲はできない)
そこでMARCYさんは何とかいい方法はないかと、北海道北見市にある「北きつね牧場」に電話をかけて事情を説明すると、ありがたいことにキツネを引き取ってくれることになった。



翌日、MARCYさんは保護したキツネに「ルナ」と名前を付けて、「北きつね牧場」に引き渡した。
意外な結末を迎えた一連の流れにTwitterでは「キツネちゃん幸せになって良かった!」「子キツネさん、引き取ってもらえる所あって良かったね!」などの声があり、話題となっている。
(6月3日現在) キツネとわかった時はどう思ったのか?
その後「北きつね牧場」に「ルナ」に会いに行っているのか?
投稿者のMARCYさんにお話を伺った。

◆北きつね牧場に受け入れてもらった時は人生で一番の安堵感
――どんな状況で保護した?
月形町で仕事を終え、車で会社に戻ろうと国道275号線を走っていたところ、行く先の路側帯に「黒い物体」がいるのが見えました。
通り過ぎる際に横目で追ってみると動いているように見えたので車を停め確認に行きました。
「狸かモグラだろう。車道のそばで危ないから遠くに移動させてあげよう」と思いながら近寄っていき、抱き上げてみると子犬(実は狐)でした。
母親の姿を探そうと辺りを見回していましたが、他に動物の姿はありませんでした。
このまま放置すれば車に轢かれるか、カラスに襲われるか、どちらにしろ死んでしまうと思い保護しました。
――保護したときはどんな気持ちだった?
「気づいて助けることができて良かった」が一番最初に思ったことです。
その後、会社に戻っている途中は「飼い主がいるだろうか?いない場合は我が家で飼えるだろうか?」とこの子を今後どうしていくかを考えながら帰りました。
――保護した期間はどれくらい?
5月1日(金)の14時頃に月形町で保護し、5月3日(日)の午前中に北見市の北きつね牧場に引き渡しました。
期間で言うと2泊3日になります。
――犬ではなくキツネだと知った時どう思った?
覚悟はしていましたがショックでした。
野生動物なので飼うことができないのは知っていましたし、人の手で一度お世話をしてしまうと自然で生き残るのは難しいであろうと思ったからです。
この子を野に放つことを想像しただけで身が引き裂かれる思いでした。
なので、なんとかしてこの子が生きていける方法を見つけたい、そう思いました。
――「北きつね牧場」に相談したときの反応は?
緊張していてあまり覚えていないのですが、まず保護した経緯と現状をお伝えしました。
「子犬だと思って保護したのだが、実は狐だった。獣医師や動物園に相談したが、『もう少し大きくなったら野生に戻すしかない』とのことで生き残ることができないと思う。無理なお願いとは思うが引き取っていただけないだろうか。」といったことをお話し、狐の大きさ、毛の色を伝えたところ快諾いただけました。
その時の安堵感は人生で一番だったと思います。

◆「娘を嫁に出した父親のような気持ち」
――「ルナ」はどんな性格?
一緒にいる時間が少なかったので私はわかりませんでしたが、北きつね牧場のFacebookにて近況をアップロードしていただいたところ、元気すぎるくらいオテンバな女の子のようです。
私が保護していた期間は衰弱していたこともあり眠っていることが多かったので、まさかそのような性格とは思いもよりませんでした。
元気いっぱいの女の子なようで嬉しいです。
――「ルナ」には会いに行っている?
「ルナ」を引き渡して以降は会いに行くことはできていません。
私は札幌市在住なので北きつね牧場まで約250キロメートル、高速道路を使わずだと4~5時間かかります。
頻繁に会いに行くことはできませんが年に数回は会いに行こうと思っています。
次はルナが一般公開されたらすぐに行こうと思っています。
――「ルナ」がいなくて寂しいと思うことはある?
引き渡してから2週間くらいは寂しいと思うことはありましたが、北きつね牧場のFacebookでルナが新しい仲間と楽しそうに過ごしているのを見て少しずつその思いはなくなっていきました。
今は「新しい家族ができて良かったね。毎日楽しく元気に過ごして大きくなってね」と子どもがいないのでわかりませんが、娘を嫁に出した父親のような気持ちになっています。

◆Twitterの指摘がなかったら手遅れになっていたかも
――投稿でキツネではと指摘してくれた人に対しては?
すごく助かりました。
第三者の目線から俯瞰的な意見をいただけたから正しい判断ができたと思います。
私は思い込みしやすい性格なので、指摘がなかったら手遅れになっていたかもしれません。
あの写真でキツネと思える人の多さに驚き、すごいなと思いました。
――反響についてどう思う?
日本のみならず海外のニュースサイトでも取り上げていただき、世界中の色んな方からリアクションがあり驚いています。
新型コロナが猛威を振るい、暗いニュースが多い中ほっこりしたと言っていただいたことが嬉しかったです。

Twitterでは、北海道のキタキツネが主な感染源のエキノコックスを心配する声もあったが、MARCYさんが念のため検査したところ感染していなかったとのことだ。
Twitterユーザーの指摘で、まさかの展開となったが、無事にキツネのルナちゃんは、「北きつね牧場」に保護され、新しい仲間と元気に暮らしているそうだ。
すでにルナちゃんも写っているという「北きつね牧場」の写真集が発売されているそうだが、一般公開されたら、MARCYさんの優しさに救われたルナちゃんを実際に見に行くのもいいかもしれない。

◆保護されて元気な様子




プライムオンライン編集部


以下、「北きつね牧場」の動画YouTubeより
・北キツネ牧場でキツネと戯れてみた!
https://www.youtube.com/watch?v=oP9jj2kmLi4

・かわいすぎ!「北きつね牧場」の北きつねの赤ちゃん @北海道北見市
https://www.youtube.com/watch?v=9Kh2PFuLxo0


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