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晴れのち曇り、時々パリ

もう、これ以上、黙っていられない! 人が、社会が、日本全体が、壊れかかっている。

全力で『エコ発電』システムへの転換を目指すべし。『原発』は日本を滅ぼすだけ。

2011-04-22 22:41:49 | 政治と社会
原子力発電は、もうその役目を終えたのでは無いか。


フランスに有っては、第一次石油危機以後、74年に「全面的脱石油」電力供給システムへの転換計画を発表した。

そもそも、19世紀末にアンリ・ベクテルによる「放射線」の発明と、マリー・キューリーによる『放射能』と言う定義がもたらされて以来、フランスは<原子力研究>のメッカであったのです。

そう言う歴史的背景が有って、世界に先駆けて「使用済み核燃料再処理技術」の確立や、『核兵器』の所有国の一員に連なり、全給電量の78%を「原発」でまかない、『廃炉技術』をも所有するに至るまでの、フランスの「原子力利用」の現在が有る。

1970年の核拡散防止条約で、「核兵器の保有」が認められたあと、食料自給率100%を超えるフランスとしては、国家の独立維持の上での「不透明要素」は、石油の確保であったのです。

アメリカと距離を置いて「自主独立外交」にこだわるフランスとしては、中東情勢の不安定化に伴い、石油輸入率98%に及ぶ状況で、「電力供給」の安定化の為にも、脱石油政策、即ち「原子力発電」への転換は、ある意味では、当然の選択であったのかもしれない。


翻って日本での原発の歴史はと言えば、1950年代半ば、中曽根康弘その他による「原子力開発予算」の国会提出、その直後の「原子力委員会」設置に伴い、『正力松太郎』が初代委員長に就任、と言う経過を辿れば、そこに「有る大きな背景」を想像する事が出来るのでは無かろうか。

『原料ウラン』の確保、『核燃料』精製、『原子炉』技術、『タービン』技術、『制御』技術、その他山ほど有る技術の、大半はアメリカとフランスとが持って居り、当然「親アメリカ」国家ニッポンとしては、ウエスティングハウス、ジェネラル・エレクトリック等の大手から始まって、数多くのパテント取得と、ロイヤリティーの負担に絡んで、日米双方に『政治ロビーイスト』と『民間ロビーイスト』更に、電力会社、ゼネコン、担当官庁、政治家などの、いかほどの利権が派生しているか、考えるだに「そら恐ろしい」物が有る事は、想像に難くない。

そしてそれに加えて、自民党政治と「原子力開発の歴史的背景」を考えれば、恐らくは「核兵器転用技術」の蓄積までもが、慮っていた事も、想像に難くない。


その「背後の存在」に触れる事無く、70年代の石油ショックによる「原油価格の高騰」が、原発推進への強い順風となった事は、間違いない。

その後は、地球温暖化と『CO2』排出規制など、原発推進にこだわる政財官に取っては、殆ど「逆風」は無かった。


問題点としては、唯一、原発建設地の地元民の懐柔だけ。

その点は、国家政策徒して「原発推進」を後押しして来た国としては、万全の「アメ」を用意している。

原発着工以前に「準備段階」の『対策交付金』が数億円規模で地元自治体に支払われ、着工と同時に「交付金」の種類が格段に増え、運転開始と共に「固定資産税」と『核燃料税』も加わって、毎年50億円~100億円前後が、地元に落ちる仕掛けになっている。

原発を作る立地条件の一つが「人口密度の低い」所。
当然、主立った産業も無い筈で、この二桁から三桁の億の収入は、自治体としては断るのにかなりの勇気を要する、「魅力」である事だろう。

学校、病院、体育館、自治体ホール、プール等「土建政策」に、多いに活用されて来た。
地方の特徴と個性、歴史的背景と地政学的特質、伝統等に立脚する「地方活性化」には向かわずに、単純に「無個性」な「箱物政策」に頼る方が、楽である。

特に、人口の都会集中に伴い、地方の過疎化が謳われる時代ともなれば、『原発マネー』抜きでは、恐らく地方行政は成り立たない。

これは、地方政治当事者達の「想像力」の欠如と、そえに伴う政策立案能力の欠如、という現実にもたらされた『麻薬』であったと言っても過言では無かろう。


2010年8月の政権交代は、そのような「原子力政策」の流れを変えるベクトルが見込まれていた筈であった。

仙谷菅直人一味の権力簒奪によって、自民党時代以上に自民党的なるものに、急坂を転がり落ちるが如き早さで、目指す物の方向が変わって来た。


そして、『フクシマ』の大事故である。

被災者の方々には、言葉も無いが、しかしこれを奇禍として「脱原発」を果たす、絶好の機会到来と、言えよう。


▶風力発電の実力は「控えめにみても全体の7割可能」――環境省(オルタナ見出し)

>環境省は4月21日、風力発電(陸上、洋上の合計)は今後、1億4300万kWの導入が見込めるとした試算を発表した。実に、全国の発電設備総出力2億397万KW(2009年度、電気事業連合会調べ)の約70%に達する。

>これまで日本では「風力など自然エネルギーのポテンシャルは低い」という説がなぜか一般的だったが、今回の環境省の試算は、これを根本から覆す数字として注目されそうだ。
この試算は、「2010年度再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」の名称。国内の自然エネルギー資源量と導入可能な設備容量を試算したもので、対象は太陽光、風力、中小水力、地熱の4つだ。

>調査の結果、風力発電の可能性が飛び抜けて高いことが分かった。特に、風力エネルギーが偏在している北海道と東北では、理論上は電力需要を風力だけで十分に賄えるという。

>現在の技術水準で利用できるエネルギー資源のうち、採取や利用に伴うさまざまな制約を考慮して絞り込んだ導入可能な量(「導入ポテンシャル」)は、多い順に、風力発電(陸上・洋上)19億kW、太陽光発電(非住宅系)1億5000万kW、中小水力発電と地熱発電(温泉発電を含む)各1400万KWとなった。

>全量固定価格買い取り制度(FIT)の適用を前提に、事業収支などを加味して計算した「FIT対応シナリオ」は、より現実的な数字になるが、それでも、風力発電(陸上、洋上)は最大1億4300万kWの導入が見込めるという。これは2009年度の全国の発電設備総出力2億397万KWの約70%に達する。

>環境省は、この数字は全量買い取り制度だけを加味した控えめな算出で、技術革新や補助金を駆使すれば、陸と海の合計で15億万kWを見込めるとしている。つまり、風力だけで、日本の全発電設備総出力の7割以上が賄える計算になる。
【オルタナ/4月22日(金)20時58分配信】


この記事には、正直言って驚いた。

さすがは「利権に関係ない」環境庁の、面目躍如と言う所か。



未だに、「風力」発電に対する抵抗感が広く行き渡っている。

多く語られているのが、健康被害と環境破壊。

フランスでの研究によると、以下の如くであります。

『低周波』による悪影響は、民家が風車から1500メートル離れれていれば問題とならない。
『騒音被害』は、と都市部の交通騒音よりかなり低い。
風車から600メートル離れれば、かなり騒音は低減するが、居住者に取っては無視出来ない。
それらは、羽根の直径、幅、厚み、反り、回転数の管理等でかなり防げる。

風車による乱気流は、各風車を、羽根の半径の6倍以上の間隔を取って建設すれば、解決する。

『景観』被害による「不動産価格の低下に関しては、建設を住宅地を避け、住宅の窓の方向の角度を外して建設する。

レーダーとテレビの電波障害は、考慮しなければならない。
雨天の場合の相乗効果は考慮しなければならない。

これらは、『フランス医学アカデミー』の研究論文、及び「仏環境省」と「フランス電力」の指針の乱暴な抜粋ですが、地域住民への「補償」と対策についての基準を作成した物です。


フランスでは、「風力発電」は、いまだに『補助手段』か『プラスアルファ』として捉えられる事が、主流である。

しかし、スペインでは最近「風力発電」の供給量が、その他のシスレムを抜いて、一番多い発電量となった現実は、多いに考慮しなければならないだろう。

さらに、『低周波』や『騒音』に関しては、既に殆ど解決された新しい「形状」と「システム」が発明されていると言う。


▶「段ボール上で寝る気持ち分かるか」怒る避難者(読売見出し)

>「いつ戻れるのか」「社長もここに住んでみろ」。

>同県富岡町と川内村の両役場が置かれ、約2000人が生活する「ビッグパレットふくしま」(郡山市)。清水社長は約2時間にわたり、「ご迷惑をおかけしています」などと床に手をついて謝罪を繰り返した。「段ボールの上に寝る気持ちが分かりますか」と女性が泣きながら詰め寄る場面もあった。

>福島県内の避難所を謝罪のために訪れた東京電力の清水正孝社長は22日、避難者から厳しい言葉を浴びせられた。避難所の訪問は、福島第一原発の事故後、初めて。清水社長は終始うつむき、目を伏せたままだった。
【読売新聞/4月22日(金)20時59分配信】


▶「地元への眼差し」「重い十字架」言葉踊る東電社長(産経見出し)

>東京電力の清水正孝社長が22日、佐藤雄平知事や県議会の佐藤憲保議長を訪ね、事故後初めて謝罪した。「改めて深く心からおわびします」と述べたものの、東電として福島県と今後、どう向き合うかは明確に示さなかった。

>佐藤知事は会談で約10分間、ときに目に涙を浮かべながら、事故が県民に及ぼした被害や影響を静かに語った。清水社長は「補償にしっかりと取り組む」と述べるだけだった。

>地元では、東電にとっては知事への謝罪は「福島第2原発などの再稼働に向けた“工程表”の1つ」(電力関係者)との見方もあった。だが、知事は会談で、思惑を見透かしたかのように「現段階で再稼働はありえない」と断言した。

>一方、佐藤議長も謝罪に訪れた清水社長に、「東電は“原子力村”などといっても本当の技術、事故対策はなかったんじゃないか。議会はあくまで人災として追及していく」と声を荒らげた。しかし、清水社長は「原因は徹底的に検証されるべきだ」と公式見解を繰り返した。

>議長は「家に帰りたい」という避難者の訴えを涙を浮かべて紹介した。だが、清水社長は表情を変えることはなかった。「地元へのまなざしを大事にする」「重い十字架を背負ってやっていく」など、言葉だけが踊っていた。


東電社員は『準公務員』と呼ばれるそうな。

道理で「社長答弁」も霞ヶ関流である訳だ。


そして「東電社員の本音」を幾つか拾てみよう。

◇【フライデー記者原発潜入裏話】東電の幹部曰く「うちはJALとは違う!うちは電気を 作れば必ず売れる!」 http://nico.ms/lv47206243#53:43 #niconama_talk #seiji # genpatsu #jishin #senkyo about 1 hour ago via ニコニコ生放送 ...

◇東京電力の批判をしてますが、今電気を使えてるのは誰のお陰ですか?
よく考えてから批判するように!!!文句あるなら電気使うな!
あなたみたいな陰湿な事をいう人間がいるから日本人の質が問われるんです。
2011年04月15日 17:08 <mixi>


確かに「百歩譲って」、原油価格が高騰し、かつ円が安かった時代は、それなりに原発の存在意義も有ったのかもしれない。
個人的には認めないが。


しかし。
「原発の方が発電コストは安い」と言う神話は、既に崩れている。

そして、ひとたび事故が起これば、その及ぼす影響の甚大さを考えると、原発にこだわる事は、それこそ『利権』に関わる陣営以外には、考えられない事となった。


◆セシウム137は、一時間あたり1430億べクレル。一日あたりは3兆4320億べクレル。セシウムはヨウ素に換算すると40倍なので、一日あたりは137兆2700億べクレル。合計すると、153兆7120奥べクレル。これは4月5日時点での大気中への推定放出率。
@iwakamiyasumi/4月21日


東日本を「人の住めない土地」にしたいですか?

やっぱり『原発』は不用でしょう。


コメント (13)    この記事についてブログを書く
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提案 (レン)
2011-04-23 08:12:24
おはようございます。
さて、提案と言うか妄想みたいなんですが電力会社増やしてしまうのは如何でしょうか?
「ウチはエコ発電だけでやってます、但しちょっと不安定だし料金高めです」とか、
「原発だけです、安いし安定してます。勿論、何かあったらヤバイですが」やら、
「家庭用太陽光発電機、いかがっすか~」なんて怪しげなのまで。
要はユーザが選択出来る様になって欲しいのです。
駄目ですかねぇ?
返信する
Unknown (fuuta)
2011-04-23 09:57:56
パリさま
文句なしに 賛成でございます。
返信する
対米独立=地位協定破棄国会決議 (通りがけ)
2011-04-23 13:11:53
「アホ国会は9時5時週休2日のアホお役所か?」

>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/04/post_2047.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>警戒区域だから危険、そうでない地域は安全だと単純に言い切れないほどの放射能汚染が広がっているのに、政府はいまだその全体像をあきらかにしてません。
明らかにすることもなく、公権力を行使しました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

非常事態宣言も出していない非有事の平時態勢下で政府が国会決議も無く国民の自由な移動を政令で強制的に制限すること自体が憲法違反の特別公務員職権乱用および行使執行すれば暴行凌虐となる。最高裁はただちにこの政府通達を違憲立法審査し、国会は直ちに違憲通達行政内閣を粛々と弾劾解職せよ。

また福島第一原発から事故で炉外へ漏出した放射能に被曝した被災国民は直ちに東電と保安院に対して業務上過失致死傷罪で刑事告発し同時に民事でこれまでに受けた損害全額について慰謝料上乗せして損害賠償請求訴訟を起こせ。

対米隷属小泉内閣以来政府を乗っ取ってのさばる憲法犯罪者法匪霞ヶ関官僚政治を日本国憲法にのっとってすみやかに断罪せよ。
こいつらの後押しを受けた戦争の犬米軍は今日もリビアで日本国憲法が世界へ向けて放棄宣言した武力を用いて軍事侵攻を続けている。

小泉型対米隷属法匪官僚による米占領軍ファッショ政治を地位協定破棄国会決議で対米独立達成して日本国内から一掃せよ。
返信する
原子力はいらねえ (山和)
2011-04-23 13:21:20
ずっと前から好きだったRCサクセションの
「サマータイムブルース」
ハマりすぎで悲しい・・・

http://www.youtube.com/watch?v=dVn0Aet0Bs8

レンさんのアイデアはたくさんの人の賛同を得られると思います。
が、相手は卑怯者の役人、破廉恥な政治家、そして利権に群がる外道(とくにマスコミ)。
簡単にはいかないでしょうね。
返信する
レン様。 (時々パリ)
2011-04-23 17:59:48
お早う御座います。
ツイッターで『孫電力が出来たら、電気料金3倍までなら契約する』という呟きが有りました。
何やら学者を集めて「風力発電」の関空をするとか言う話が流れていますね。
余り期待しないで(外れたらガッカリですから)、でも期待しています。
役人根性で何もかも「国が独占」して『許認可権』を握って「自己満足」し、天下り先の確保を辞めない『霞ヶ関』を潰さなければ、<電力事業>の民営化等で機内かもしれません。
でも、『政治主導』を本気で訴えてる方に政権を担って頂ければ、何とかなるかもしれません。
返信する
山和様。 (時々パリ)
2011-04-23 18:04:11
コメントありがとう御座いました。
いま『レン様』にコメ返書いて気がつきました。
同じ事を書いていらっしゃった。
その通りです。
官僚、そして、彼等に良い様にあしらわれて仕事している気になって居る政治家、煽るだけで利権に群がるマスコミ、を退治する事が、「電力問題」だけでなく、日本の再生に書かせない事だと思います。
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fuuta様。 (時々パリ)
2011-04-23 18:06:25
コメントありがとう御座いました。
ご賛同、ありがとう御座います!!
返信する
通りがけ様。 (時々パリ)
2011-04-23 18:07:40
コメントありがとう御座います。
長過ぎませんか?
同じ事の繰り返しでは有りませんか?
最も、拙ブログも同じ事を繰り返してはいますけれど(汗)
返信する
環境省? (クゥー)
2011-04-23 20:02:09
日本の国土に原発は危険すぎます。
非常時に制御不能というより現場に
近寄れない。こんなモノあってはいけない。
 そこで風力?
電力は必要なトキに供給能力があってこそのもの。お天道様頼りの風力、太陽光に原発の代替能力は無い。環境省に技術的観点からエネルギーを考えられる人材はほとんどいないと思う。
 当面(100年程度)は石炭に頼り、地熱の利用を大幅に拡大し、併せなるべく電気を使わない世の中を・・・・・。
因みに電力会社は、太陽光、風力などまともに取り組まない。
一刻も早く温暖化のインチキに気づいて下さい。
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時々パリさま (通りがけ)
2011-04-23 22:07:29
>同じ事の繰り返しでは有りませんか?
>最も、拙ブログも同じ事を繰り返してはいますけれど(汗)

国会の何たるかを知らない低能議員しかいない国の国民やってるとお互いホント苦労しますね。

内閣不信任案可決や地位協定破棄なんて、国会議員なら赤子の手をひねるより簡単なのにね。

田中角栄コンピューター付ブルドーザーならこんなん5分で決断して解決してるでしょうにw
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