観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「北方領土」「農業」を考察する予定(未定)。

子供とコロナ(追記:ファクターX=イソフラボン仮説)

2021-11-16 21:49:38 | 厚生労働


堀内のり子@山梨2区 衆議院議員 ツイッター
>厚労省審議会において、新型コロナワクチンは小児にも有効であること、小児は感染したとしても重症化しないことや感染者数が少ないことなどの事情を考慮して慎重に検討する必要があるなど様々なご意見があり、引き続き厚労省審議会で議論を継続することになりました。

「小児は感染したとしても重症化しない」が「重症化しにくい」の誤りではないかという批判(知念実希人 小説家・医師 ツイッター)があるようです。>アメリカでは数百人、ブラジルでは1300人以上の子供が命を落とし、その何倍もが重症化しています。・・・日本ではどうなのか検索してみますと・・・

新型コロナウイルス対策 - 厚生労働省>大人と比べると割合は低いですが、重症化することもあります。

新型コロナウイルス感染症の小児重症例について(日本小児科学会)>今回、国内において少数ながら重症化した小児がいることが明らかになりました。海外と同様に小児多系統炎症性症候群と考えられる患者さんも認められています。

・・・少なくとも古い情報では日本のおいてもコロナで小児は重症化することがある訳ですが、デルタ株でデータは増えているはずです。小児におけるコロナ、海外との異同・・・アップデートされた知識を元に政策は決められるべきで、厚労省審議会でもそうであるはずだと期待しています。

・・・確かに重症化しにくいが正確な情報のようです。ただ・・・

データからわかる-新型コロナウイルス感染症情報-(厚生労働省)

子供の重症化の少なさは重症化しないと言っても間違いではないように見えなくもありません(極めて重症化しにくいようです)。海外と日本の状況が違うということでしょうか。ウイルスに大差はないはずですが。

インフルは子供がかかりやすく(今冬のインフルエンザの発生動向 - 厚生労働省)、10歳以下の子供は10歳以上の子供よりは寧ろ重症化しやすいようです。勿論コロナとインフルは違う病気ですが、子供は症状が出にくいだけで、もっと感染が多い可能性は考えてよさそうです。

インフルで子供が死ににくいからと言って、インフルワクチンを打たなくていいという議論はありません。インフルワクチンを打ちたくないのだとすれば、あまり効かない(令和3年度インフルエンザQ&A 厚生労働省>Q.21: ワクチンの効果、有効性について教えてください。>インフルエンザワクチンには、この「発病」を抑える効果が一定程度認められていますが、麻しんや風しんワクチンで認められているような高い発病予防効果を期待することはできません)イメージがあるからでしょう。また、実際にインフルで若者は死ににくい訳ですが、インフルエンザワクチンの接種の必要性は広く認められています(【医師監修】インフルエンザのワクチン接種率はどの程度 健栄製薬>日本ではインフルエンザ予防注射の接種率は約1/3で、定期接種の必要がある方の接種率は約1/2)。まぁ、3分の1が多いか少ないかは微妙なところですが。でもコロナは怖い病気なのは間違いないですから、ワクチンという防具を欲しがるのは自然なのでは?

また公衆衛生のために、子供のワクチンは必要という議論は有り得ると思います。第5波でコロナで自宅療養は怖いと感じた人は多かったはずです。コロナは流行ると医療資源を食いつぶす恐ろしい病気と言えます。


追記:専門家の分かり易い解説)現代ビジネス 2021.11.17 安全性は?日本では今後どうなる?5歳~11歳 子どものコロナワクチン【後編】

>小児に対しての有効性を調査するために、2021年3月から子どもの治験がスタートしました。この治験には、4600名以上もの子どもが参加
>1番副反応が低く保ち、でも充分な免疫反応を起こすのはどのくらいの量なのか、そういうスイートスポットを見つけるための試験でした。
>5~11歳の年齢に関しては大人の1/3の量で充分な免疫反応があり、副反応も割と低く保てる、ということが確認されました。

大規模な治験が出来るほど患者がいたということでもあるんですが、日本でこういう治験を出来るかは疑問に思いますね(わが国の治験の現状と問題点(植田英治 モダンメディア 50巻2号 2004) 治験の空洞化が起きているのだそうです。患者の医療費負担が低いことはいいことだとは思いますが、思わぬ問題点も)。アメリカでの治験のお陰で、日本で子供のワクチン接種を論じる土台が出来たとも言えます。無論、アメリカは慈善事業で治験を行っている訳ではなく、例えばファイザーが儲けるという形で返ってくるものはあるんでしょうが、それはそれとして最初のチャレンジャーは称えられてもいいと筆者は思います。

>「子どもはどうして大人より少ない量でもいいの?」という質問を受けることが多いのですが、これは体重や身長など体のサイズが小さいということではなく、免疫システムの成熟度(maturity)をみています。子どもの免疫反応が大人よりも強いということが理由

子供は風邪を引きやすく免疫が低いイメージがありますが、そうでもないようです(子供の免疫力はどうなっているの?その特徴や免疫力を高める方法を詳しく解説! やさしいLPS編集部 >抗体を作る際に重要な働きをするT細胞やB細胞などのリンパ球は、大人よりも子供のほうが多く、とくに1歳~4歳までは大人の3倍もある >獲得免疫は病原体に感染しないと抗体を作れないのですが、子供は大人よりも病原体に感染した経験が少ないため、大人よりも獲得免疫が未熟)。風邪を引きやすいというのは事実で、獲得免疫がそれだけ働くということでもあるようです。逆にコロナのような誰も晒されたことのない新型ウイルスに対しては子供が強いと。ワクチンが効くのも獲得免疫を活用しているからであって、科学技術というのは凄いですねという感想しかありません。

>アメリカは、ワクチンの副反応がしっかり調べられている国のひとつですが、アメリカにおいては接種による心筋炎での死亡例は1件も報告されておりません。

心筋炎での死亡のニュースがありましたが(モデルナ接種、心筋炎で4人死亡 うち2人は20代男性、因果不明(yahooニュース 共同 11/12(金)))、ワクチン接種との因果関係が評価不能というのも、アメリカでしっかり調べられており、結論としてワクチン接種による重症の心筋炎というのは考えにくいからではあるんだろうと思います。また、元々若者男性に心筋炎が多い可能性はあるのかもしれません(副反応疑い報告の状況について 第62回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 2021(令和3)年6月23日 2021/06/17 >軽症例は確定診断が困難なために、我が国における発症率や死亡率の詳細は不明である)。重症の心筋炎の年齢別割合のデータはさすがにあるんでしょうね。ワクチンの副反応を調べる過程で軽症の心筋炎が判明するのかも気になります(普通なら軽症の心筋炎は発覚しない?)。心筋炎も調べる人が調べたら深堀りできそうですが、それはともかく、あまり過度に騒ぐのは違う気がしてなりません。

<連載> ワクチン接種Q&A コロナワクチンの副反応、なぜ女性に多い? 男女の違いはどこから? 疑問・質問「コロナとワクチン」(5) 副反応・アナフィラキシーの男女差と免疫力の関係 朝日新聞Reライフnet 2021.06.04 >インフルエンザワクチンでも、女性の方が副反応が起きやすいことがわかっています。一方で、女性は、ワクチンによって男性より強い免疫力が備わることもわかっています。>厚生労働省によると、5月26日現在、新型コロナウイルス感染症による女性の死亡率は1.4%なのに対し、男性の死亡率は1.7%と、1.4倍の差があります)・・・ならば女性はワクチンの量が少なくていいか、男性がワクチンの量が多くていいのじゃないかと思いますね。また、高齢者はワクチンの量が多くていいのかもしれませんし、若者はワクチンの量が少なくていいのかもしれません。まぁ、細かくし過ぎると、マッチングが難しくなると思われ、廃棄されるワクチンの量が多くなるのかもしれませんし、オペレーションが単に面倒くさいのかもしれません。子供は特別なんでしょうか。

>アメリカはパンデミックが起きてから、子どもの感染者数は630万人、入院に関しては24,000人以上、うち1/3 は ICU治療が必要でした。感染後、特に小児に起こる多系統炎症性症候群(MIS-C、色々な臓器が炎症をおこしてしまう症候群)を起こした方は5000人以上でした。
>また、入院した子どもたちの31%は基礎疾患がない子で、いわゆる健康な子どもと言われる子ども達が、入院した子供たちの1/3でした。そして、残念ながら、コロナ感染症で亡くなってしまうお子さんが約600人(10月時点)で、コロナでの死亡は、子どもの死因の第8位になっています。
>子どもは大人と比べて重症化しにくいということは、もちろん事実です。でも、「絶対に重症化しないわけではない」ということもまた事実

日本の子供がなお重症化しにくい印象がなくもありません。これは医療へのアクセスが関係しているのでしょうか(日本の子供は病院にかかりやすいから、重症化しにくいとか)。だとすると、第5波のような(を超える)大規模感染が起きたら、日本でも子供が危険に晒される可能性はあると思えます。人種が関係していると思いたくもなりますが(日本人は免疫が強いとか)。あるいはファクターX=イソフラボン仮説とか(百寿者に学ぶ バランス健康術! なぜ女性ホルモン「エストロゲン」が大切なのか 米井嘉一・同志社大学教授 2021年8月14日 毎日新聞 医療プレミア >大豆には、女性ホルモンに構造が似ている「イソフラボン」が含まれています。大豆製品は古くから日本人の食生活と健康を支えてきた大切な食材です。・・・女性が免疫が強くてコロナに強いのは確実でしょうから、食品でイソフラボンをとるとコロナに(多少)強くなれるのかもしれません。これでアメリカで人種別調査でアジア人が特にコロナに対して優秀でないことの説明がつくとも考えられます。参考:植物性食品中心の食習慣がCOVID-19重症化リスクを抑制する可能性が示される(スポーツ栄養Web)>「高品質で植物性食品が豊富な健康的食事が、COVID-19罹患時の重症化予防のために考慮される」>「今後の研究では、栄養素ベースでの検討が望まれる」)。

>パンデミック中に小児精神科の受診率は3割も増加

53.4%が「患者減」、大打撃を受けた診療科は? (日経メディカル 2020/03/27)>影響が小さいのは精神科
・・・これは古い情報ですが、今の医者の繁忙は気になりますね(裏はとれませんでした)。

話は逸れますが、精神科が出てきたので、検索で出てきた気になる情報を。
クラスター発生しやすい精神科病院 特有の事情とは(2021/4/22 15:00神戸新聞NEXT)>精神科病院は市中感染の3~4倍の感染率になるという。>多くの患者を最低限のスタッフでみないといけない。>患者はマスクを嫌がったり、感染を理解していなかったりする
・・・精神科差別があってはならないと思いますが、実際問題、精神科病院のクラスター発生率は高いのかもしれません。まぁコロナ自体の発生率が低い現在では検出が難しそうではありますが。また、これは入院の話で受診はまた違うのだろうとは思います。


追記:[World]生産と消費量で見る世界の大豆事情(農林水産省)
>アメリカやブラジルは大豆の2大生産国ですが、それぞれの国内で食用として使われるのは1割もありません。
>海外では油脂やバイオディーゼル燃料、家畜の飼料など食用以外の用途でほとんど消費されます。
>対して日本では、その消費量の3割が食用となる大豆。日本人は古来より豆腐や納豆、みそ、しょうゆなどの食文化を育み、この栄養豊富な食材を活用してきました。
日本の大豆の消費量は10位で大して多くないように見えるのですが、食用はまた違ったランキングになるのでしょう。(海外で食用になっている(北海道札幌市「個別指導の学習塾ノックス」公式サイト)と思われる)大豆油(ウィキペディア 2021/11/18)にイソフラボンが含まれているかは確認がとれませんでしたが、恐らくほとんど含まれてはいないのでしょう。醤油なんかもイソフラボンが少ないようです(厚生労働省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A)(大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A - 農林水産省)。

たくさんとればキレイになるわけじゃない!? 大豆イソフラボン(WACOAL BODY BOOK 2015.04.22 文/おくだじゅんこ(管理栄養士))
>大豆イソフラボンにおいては、まだまだ、実験・研究段階のものが多く、「有効性と安全性についての議論は確立していない」というのが、内閣府食品安全委員会の見解です。
>注意すべきは、サプリメントや特定保健用食品などでイソフラボンを特別に付加してとっている場合です。
エストロゲンに似たイソフラボンは美容にいいという話のようですが、筆者のイソフラボン=「免疫力」アップ仮説もまた未検証だと思います。女性がコロナや風邪に強い(風邪は男女平等ではなかった!? ― 流感の症状は男性の方が重いという研究結果(エスクァイア編集部 2019/11/20))なら、イソフラボンがコロナや風邪に強くてもいい気はしますけどね。ただ、サプリメントで過剰摂取されても責任はとれませんので悪しからず。

専門的な議論もいいのですが、学際的な議論も見てみたい気はします。

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