観測にまつわる問題

「資源エネルギー」「国防軍(20日まで)」「警察(16日まで)」「中国」「消費(年明け)」及び「その他過去のテーマ」

中国軍駐留で金正恩政権の安全を再保証する案の検討

2017-12-09 13:53:46 | 政策関連メモ
Newsweek12月12日号の「中国軍駐留で北の非核化を」(オルトン・フライ米外交問題評議会名誉研究員)の記事を読みました。

何でも中国軍が北朝鮮に駐留して金正恩政権の安全を再保障する案があるのだそうです。これは冷戦の時のヨーロッパや東アジアでも成功した戦略で、ソ連は東欧の国々を衛星国として再保障し、アメリカは西欧の国々を再保障して、欧州での熱い戦争を防いできました。英仏は核武装していましたが、国連の常任理事国です。北朝鮮は後ろ盾の中露を含めて国際社会一致して非難される存在ですし、勿論核武装が有り得ないことは言うまでもありません。

一見なるほどと思うアイディアですが、やはり問題もあります。中国はそうしたことを行った経験が無く中国自身にこれまでの主張を修正させることもそうですが、何より北朝鮮が中国を信用するのかという問題があるでしょう。筆者もこれまでの経緯(中国にパイプがあった正恩の叔父で当時の北朝鮮No2は一族郎党を含めて処刑されました/中国は自身で北朝鮮に対して影響力が無いと再三主張しています)から、中国軍の北朝鮮進出を北朝鮮が認めるか怪しく思っていますが、最近でもムガベ排除にパトロンの中国が関わっていたのではないかと疑惑があります。チベットやウイグルでの行動を見ていても、中国に進出させると乗っ取ってくるのではないかという印象が先行すると思うんですよね。東シナ海・南シナ海・インド国境での行動を見ても、陰険なサラミ戦術を行使しますし、クーデターなどやられたら堪ったものではありません。絶対無い案とも言えませんし、北朝鮮が核を放棄するなら何でもいいところはあると思いますが、実現には高いハードルを幾つも越えないといけないと思います。いずれにせよ、北朝鮮は最大の支援国中国とも真摯に話してみるべきなんでしょう。

ロシアファクターも考えなければなりません。ロシアが北朝鮮を中国の衛星国にすることに同意しないと状況を掻き乱してくる恐れがあります。最終的には旧ソ連(中央アジア)にロシアが進出して、北朝鮮には中国でいいと思いますが、後ろ盾が2つあると天秤をかけて北朝鮮が自身に有利な立ち回りをしようとして話が進まない恐れがあると思います。順当にロシアに手を引いてもらえるようロシアに対して働きかけたり、必要なら仲介するなど中国とロシアの手打ちを促す必要があるのではないかと思います。まぁあの二国が結託して北朝鮮を支えるという最悪のケースも考えられます。そうなった場合もどうすべきか考えなければなりません。

中国自身の人権状況が悪いですから、あんまり拉致問題が進展しそうな案ではありませんが、兎にも角にも北朝鮮が核を放棄して話し合う環境ができれば、ある程度は何とかなる可能性もあります。それでも何も進まないよりマシと考えるより他ないのではないでしょうか?

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ヨルダンの政情と水不足

2017-12-09 12:05:18 | 政策関連メモ
Newsweek12月12日号「水なし地獄がヨルダンに迫る」(ピーター・シュワルツスタイン)を読みました。

ヨルダンの水不足の窮状と対策を訴えた記事です。ヨルダンは難民を受け入れてきましたし、国際社会の優等生的なイメージもあります。トランプ政権の決断がどう中東情勢に影響してくるか予断を許しませんが、中東が安定する結果になればいいですね。政治情勢が安定しないとヨルダンの発展も有り得ません。帯水層の枯渇問題を考えると、何もしなければ(グズグズしていれば)、待つのは破滅だけです。

ヨルダンは紅海の水を淡水化して使うことを考えているようです。海水の淡水化技術は日本がトップクラスのようです(世界を救う? 海水の淡水化、日本企業の技術は世界トップ NewSphere 海外紙特集 Sep 6 2014)。ライバルは中国・韓国であるとのこと。これまでの経験から、コスト競争力で日本が負ける事態は注意してし過ぎることはないと思います。日本は雨が降る島国ですが、世界には中東をはじめ、雨があまり降らない地域も多い訳で、海水淡水化技術は将来有望だと思いますね。帯水層の水の利用は何時までもできるものではないようです。
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アベノミクスの新しい経済政策パッケージ

2017-12-09 09:36:53 | 政策関連メモ
本日の日経社説「成長と財政両立の姿が見えない新政策」と読売社説「政策パッケージ 理念を具体化する工夫が要る」を読みました。教育無償化に批判的なのは共通で、日経さんは「財政再建路線」が明白ですね。働き方改革など社会問題の類に関しては、筆者もいろいろ書きたいですから(外交安全保障などで書きたいことがあります)、取り組むとしても年明けにしようと思っていますが(これまでやっていないので、スラスラできる訳ではありませんし、本日は兎も角年末は忙しいです)、これまで経済についてもいろいろ書いてきましたし、アベノミクスは支持してきましたので、特に日経さんの強い批判に(勝手に)答えておこうと思います。以下、筆者のfacebook投稿の再録・再編。

>政府が「人づくり革命」と「生産性革命」を内容とする新しい経済政策パッケージを決めた。問題が多い、といわざるを得ない。

>日本経済の最大の課題は潜在成長力の底上げと、先進国で最悪の財政の立て直しの両立だ。その姿が見えず、もちろん「革命」の名に値しない新政策だ。

>人づくり革命では、消費税率を8%から10%に上げて増える税収を、教育や保育の無償化にあてるのが柱だ。

>わたしたちは教育無償化より待機児童対策を優先せよ、と訴えてきた。仕事と子育てを両立しやすくして足元の人手不足を和らげるとともに、子どもを産み育てやすい環境をつくることは少子化対策にもなる。

幼児教育の無償化は筆者は良いと思いますね。何故なら、日本では将来の高所得者層も初任給は安いからです。幼児教育無償化が晩婚化に歯止めをかけられる可能性もあって、そうなれば少子化対策としてかなり有効と言えると思います。若い内からあまり切り詰め過ぎていると収入に見合った消費をする高所得者層をつくらない可能性があります。収入が増えてから子供をつくるとなると、晩婚化ですから高齢出産は避けられませんし、二人目三人目の選択肢が狭まることになります。これまでの延長線上で待機児童の解消だけなら、革命の名に値しないかもしれませんが、保守的な大新聞が反対する思い切った支出は革命でしょう。問題はそれが妥当か否かです。どうせやることになるなら、一気にさっさとやった方がいいかもしれません。消費税増税は規定路線で景気が冷え込む可能性があって、そうなるとデフレの罠に陥る可能性があります。これまでの日本がそうでした。デフレ脱却に功があった金融緩和も曲がり角だとも言われます。先進国で最悪の財政を言いますが、元財務省の高橋洋一氏によると国債発行余力は数百兆円だそうです。どちらが正しいか分かりませんが、財政危機派も財政大丈夫派も国債発行余力について議論して結論をある程度でも出していただければ、論争が解消され政策の方向性が定まり易くなります。なお、デフレ下で財政再建は難しいと思います。財政破綻したらハイパーインフレになりますが、ハイパーインフレになったら財政再建します。インフレの財政再建効果を無視して財政再建を語るべきではないと思います。逆に言えば、デフレ下で財政再建を言うことの矛盾に気付くべきではないでしょうか?金融緩和で出口戦略をとって、近視眼的な財政再建路線をつきすすめば、確実にデフレに逆戻りして、財政再建が失敗する可能性があると思います。財務省もメンツがありますが、必ずしもそのことに気付いてない訳ではないんでしょう。金融緩和の黒田総裁も財務省出身ですし、財務省派と見られる故与謝野氏が経済の舵取りを行った麻生政権でも、金融危機に積極支出しています。

>企業は過去最高水準の収益を上げている割に、賃上げや設備投資の動きは力不足だ。「生産性革命」の名の下で、政府が減税により賃上げや設備投資を下支えしようというのは理解できる。

賃上げが進まない主要因は少子化しかないと思います。将来の売り上げが減るのが分かっているから支出を渋っている訳です。例えば人口がしばらく増える大都市では保育士の給与は地方に比べて高いです。日本でも需要と供給の原則が適用できない訳ではないでしょう。どうすればいいかですが、少子化対策が効果出てくるとしても、即効性がありませんし、他の先進国の例を見ても人口置換水準を保つのは非常に難しい。そう考えると移民になりますが、少なくとも人口を維持するだけの大規模移民を行えば日本という国がどうなるか分からないところがあって、少なくとも日本では政治的に中々難しいところがあります。人口問題は人口問題として取り組むとしても、人口問題に起因する問題を別の手法で解決する必要があると思います。それがインフレ誘導です。先進国がこういう状況になって久しいですが、政府というのも保守的ですから、あまり思い切った政策をこれまで取れてこなかったように思います。特に日本では。大体が今現在の状況の対応策は教科書にありません。かつてなかった事態だからです。インフレが起きて継続されると認識されれば、企業の名目収入が上がることは明白ですから、客数が減っても売り上げを上げるのは可能です。売り上げが上がるなら賃金を上げることもできます。企業にとって必要なところの給与は上げて、あまり生産的でないところを据え置いて企業として力をつけていくことは可能なんですね。逆は真ではありません。賃金の下方硬直性があって、売り上げ減に対して給与下げで対処できないからです。そういう訳でデフレ下で経済は上手くいかないのであって、近年のデフレ日本は伸び悩んできました。経験は重要ですが、これまでにない事態は別のアプローチをとる必要があるのではないでしょうか?デフレ傾向が特に人口が伸びない地方の生産性の上昇を押さえてきたところがあると思います。それでも駄目な企業は破綻させて、新しい産業に人口を移していくことを考えるべきでしょう。企業の自助努力も勿論必要です。穴の開いたバケツに水を入れることは疑問ですから。例えば不採算が分かりきっている店舗を営利企業が何時までも維持すべきでしょうか?地方が寂れている問題はありますが、そういう地方には精査して税投入し激変を緩和していくべきでしょう。こういう改革をやらねば遅かれ早かれ破綻してハイパーインフレという悪しき激変が待っていると思います。そうなれば、助けられるものも助けられません。インフレに反対するのは高齢者かもしれませんが、引退した高齢者こそハイパーインフレの最大の犠牲者になります。経済専門家こそいったん教科書をそのままなぞることを止めて、どうすれば今現在の状況下でインフレを起こして継続すると信じさせることができるか考えるべきだと思います。安倍首相の言うことは中々理解されないことも多いですが、これも国難ではないでしょうか?明らかに現在の日本の事態は過去の経験そのままが通用しない未曽有の事態なのであって、国民のみなさんが協力すべきは協力して事に当たらないと国が破綻し国民が路頭に迷いかねません。

>自動走行や遠隔診療の指針などをつくるというが、具体性に乏しい。

自動走行や遠隔診療の指針に関して言えば、あまり批判するのはどうかと思います。新しい事態の対応が直ぐに上手くいくはずもありません。今後何処までものになるか分かりませんが、とりあえずやってみる、やってみて駄目だったら畳むというプロセスがイノベーションには必要でしょう。国が関係する政策は国がやらないとどうしようもありません。日経さんも例えばどんな指針が有り得るのか提案していただかないと議論のしようもないでしょう。お客さんになって批判しているのは残念です。
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災害情報が公共放送の役割と言えるのか?(NHKの役割とは)

2017-12-07 08:17:24 | 政策関連メモ
本日の読売社説と日経社説のNHKに関する議論を読みました。

>テレビを持つ人はNHKと受信契約をしなければならない――。受信料支払いの根拠となる放送法のこの規定は、契約の自由を保障する憲法に違反しないのか。議論が続いていた問題に、最高裁が初めて判断を示した。

>結論は「合憲」である。NHKが受信契約に応じない東京都内の男性を相手に起こした裁判で、最高裁が出した判決は「受信契約を結び、受信料を支払うのは法的義務」というものだった。

>災害時の報道でNHKが果たしてきた役割などを考えると、この判決が理解できないわけではない。だが、NHKの公共放送としての役割を定めた放送法ができた1950年に比べて、放送や通信をめぐる環境は大きく変わっている。変化をふまえて、NHKのあり方について議論を深める必要がある。

>多くの課題がある中でまず必要なのは、現在の技術や社会環境を前提に、公共放送の役割を定義し直すことだ。そのうえで適正な業務の範囲を定め、公平な費用負担のあり方を探る必要がある。

>利害関係者が多く、自らの力をそぐ可能性もあるため、総務省やNHKはこうした議論を避けてきた。だが問題の先送りは限界に近づいている。NHKが公共放送としての役割を果たし続けるには、本質的な議論が不可欠だ。

NHKにお金を払いたくない人の強力な論拠は「見てない」だと思います。これに対してNHKは「(見てない人に直接役にたってないとしても)公共放送だ」でしょう。NHKの主張の当否はさておき、もはや技術の変化でNHKを見ないようにできるようになってきています。これは払いたくない派に強力な援護射撃です。ワンセグ携帯所持でNHKが勝った裁判がありましたが、ワンセグ携帯ってワンセグ利用している人ってどれだけいるんでしょうか?ちなみに筆者はワンセグ機能を(ボタンをどうしても触ってしまって誤ってつけたことは何度もありますが)ただの一度も機能を利用して番組を見たことがありません。テレビ見たいならテレビ見ればいいじゃん派です(まぁ今はテレビも部屋に受信機がなくまれにしか見ないんですが)。パソコンでテレビもほぼ見ません。ワンセグ携帯やパソコンを通じてNHKが公共放送の役割を果たしているとは思いにくいんですよね。金払えと言われたら、見れないようにしてくれませんか?と言いたくなります。(日経社説に対するfacebook投稿)

>判決は「NHKがテレビ設置者の理解が得られるよう努め、これに応じて受信契約が結ばれることが望ましい」とも指摘した。

>これをNHKは重く受け止めるべきだ。災害情報など、公共の福祉に資する報道や番組をより充実させることが欠かせない。

>不偏不党で、公正な報道が求められるのは言うまでもない。報道番組での不適切な演出や、偏向した内容が目立つようでは、受信料制度の基盤が崩れる。

NHKをほとんど見ない筆者にとっては、NHKが公共放送だと言えるのは国会審議とか流しているからかなぁってイメージです。災害情報は別にどんな民法でもネットでも速報が流れるのでNHK要らないでしょとしか思えません。民法でも公共の電波使ってるんだからやる義務あるでしょう。(読売社説に対するツイート)

公共放送とは何か|NHKよくある質問集 - NHKオンライン

>電波は国民の共有財産であるということからすると、広い意味では民放も公共性があるということになりますが、一般的には営利を目的として行う放送を民間放送、国家の強い管理下で行う放送を国営放送ということができます。これらに対して、公共放送とは営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送といえるでしょう。

公共放送は必要なのか|NHKよくある質問集 - NHKオンライン

>インターネットの利用拡大やモバイル端末の急速な普及により、さまざまな情報が瞬時に人々の間を駆けめぐり、多種多様な情報が国境を越えて激しく行き交う時代に入りました。一方で、不確かな情報の拡散や、お互いの“つながり”の希薄化を指摘する声もあります。広く世界や日本の課題を共有化し、正確な情報で人と人を互いに“つなぐ”というメディアの公共的な役割が、ますます重要になっていくと考えます。

>公共放送であるNHKの使命や役割は、視聴者のみなさまからいただいた受信料をもとに、放送の自主自律を貫き、視聴者の判断のよりどころとなる正確な報道や豊かで多彩なコンテンツを全国で受信できるよう放送することで、「健全な民主主義の発達」や「公共の福祉」に寄与することです。 緊急災害時には大幅に編成を変更し、正確な情報を迅速に提供するほか、大河ドラマや紅白歌合戦のような関心の高い番組だけでなく、教育番組や福祉番組、古典芸能番組など、市場性や視聴率だけでは計ることの出来ない番組も数多く放送しています。これは広告料を主な財源とする民間放送や、税金で成り立つ国営放送ではなく、視聴者のみなさまに負担していただく受信料で成り立つ公共放送だからこそ実現できるものと考えています。

NHKの指摘通り、広い意味で捉えると民放も公共性があると思います。電波というのも限られた資源を利用しており、私的なものだとして、あまり好き勝手無軌道に放送されては、騙される人多数で困った事態になるのは明白でしょう。放送法などで一定の統制があるのは止むを得ません。極端に公平性を欠いた偏向報道や嘘・デマの類が横行することは望ましくありません。災害時に少なくともテロップを入れて協力するなどできることはあるはずです。これに対し、インターネットでの規制は難しい問題をはらみます。例えば災害が起きたからと言って政府がブログを開設している人全員に情報を流して投稿させるなど荒唐無稽で無意味です。その間に逃げろよって話ですね。プロバイダーなどが勝手に改訂することも難しいでしょう。仮にデマが多いとしてもそれを流す当該人物を一々教育する訳にもいきません。これは現実的な問題です。災害発生を仮定すると、テレビを見れる人はテロップなどを見て逃げるべきなら逃げる(津波警報など)でしょうが、携帯をやっている人、インターネットをしている人、その他作業をしている人はもはやどうしようもありません。その穴を埋めるのがj-alertですね。特に津波被害が発生し易い地域では警報が必須だと思います。北朝鮮有事を想定すると全国に弾道ミサイルの警報も必要になりますが、最悪の事態(核ミサイル)を想定すると、避難先を網羅的に準備するのはコストが極大すぎて、もう腹を括った方が早いレベルのような気がしないでもありません。今更防空壕の類を津々浦々に建設するかって話ですよね。原発とかその他発電所の類の超重要施設だけを防護していくという発想が必要ではないかと思います。地震なんかは事前予測は不可能ですから、地震が来たら(体感したら)適切な行動がとれるように学校などで訓練しておくぐらいしか手がないのではないかと思います。また個人サイトの「フェイクニュース」規制は難しいですが、マスコミなんかは公共性を鑑み、出来るだけフェイクニュースを流さないよう注意してもらう必要があると思います。やはり多数の人が利用する一次情報の発信源としてプロとしての役割を果たして欲しいところです。結局のところ、(営利企業と言えども)民法というかマスコミに公共性はありますから、公共放送ないし国営放送にはマスコミに必要な公共性以上のものが求められているということになると思います。そして人は常に画面に貼りついている訳ではありませんから、報道に警報の役割は結局のところ果たせないということになると思います。そう考えると、最終的には災害報道の役割とは、電話などで安否が確認がとれなかった場合の死亡情報の報道に尽きるような気がします。これは調査に時間がかかりますから、実際のところNHKだけでなく、テレビ報道の役割ではないだろうなと思います。お悔やみ欄みたいなもので、新聞が号外などで纏めてやるのもありかもしれませんが、自治体(基礎自治体が壊滅したケースでは県や国レベルで)やマスコミがネットなどで公表するのに向いていると思います。氏名公表に議論はあるかもしれませんが、亡くなった方とは連絡とれませんから、亡くなった方の氏名公表が無ければ弔うこともできません。特に一家全滅のケースも有り得ますし、理屈の上で言って、誰かが許可するとかそういった種類の話ではないと思います。生前に意志表示することも考えられますが、死人に口なしですから、事が起こってから本人確認できないことも明白です。警報としても使えない、安否確認としても使えない(テレビは大量の文字情報を詰め込むことに向いていません)んだとすると、災害報道って何ぞ?ってことになると思います。現場中継が災害報道の役割でしょうか?ではその意味とは?言葉は悪いですが、野次馬的興味のような気がしてなりません。筆者も火事だと言われれば、まぁ見たくはなりますが、その種の興味を満たすためにそれほど大金をかけてNHKを維持しないとならんのかね?と思わなくもありません。特にそうした災害報道を特に見ないタイプの人間(筆者もそうです)にとってはそうです。公共放送=NHKの役割としてまず災害報道が言われることに違和感があるんですよね。多チャンネル化の時代でネットの時代なら災害報道専門チャンネルだって有り得ます。

じゃあ、全部民放でいいかとなると、全部スポンサーつきの営利企業でいいのかという主張も分からなくもありません。民法でないとなると、公共放送か国営放送になると思います。日本では公共放送(NHK)が営利企業でない企業の放送だということになります。良し悪しあるでしょうから、どちらがいいかここでは特に議論しません。今更NHKを国営放送にしようというのも現実的でないと思いますし、国=正義、民間・公共=悪の図式でもうひとつ国営放送をつくらなければならないと思うほど現行の放送に不信を持っている訳ではないというか、国営をそこまで信用している訳でもないとだけ書いておきます。今時国が自分達の主張を直接したいなら、ネットですれば足りる印象です。情報の集約は政府広報オンラインや首相官邸・内閣府などでやれるでしょう。

結局、NHKの民放でやれない公共性を具体的に考えると、筆者には国会審議中継が真っ先に浮かびます。テレビ見ない筆者も昼飯時についてれば見ますね。平日にテレビにはりつく訳にもいきませんし、一々録画して(早送りしたら分からなくなるので)逐一延々と見る訳にもいきませんから、仕事を引退した人が趣味で見るのがメインなんでしょうが。NHKを殺したい訳ではありませんが、審議の文字情報をなるべく早く公開してくれれば使い易いかもしれません。そうすれば、時間のある時に必要な箇所をピックアップすることができます。必要に応じて映像にアクセスできれば言うことがありません。そこまでできないなら、やはり専門家(基本的にはマスコミにならざるをえませんが、ネットで有志が流した情報を摂取するということも考えられます)がピックアップしたものを受容するしかない感じでしょう。テレビも大体の家にあるでしょうから、国民の代表たる議員の審議の中継をNHKがすることに一定の意味はあると思います。ですが、これもネット公開というライバルがいますよね。

後は、教育テレビの内容を民法がやるのは無理があるでしょうか。夏休みとか(風邪で休みで症状が軽い時、眠れない時とか)お世話になった記憶はあります。多チャンネル・ネットで専門番組をやるということも考えられますが、テレビが大体一家に一台あることを考えると、国民共通のインフラかもしれませんね。ただし、そういう番組に興味ない子供には意味がない話ですが。

大相撲中継は好きな人は好きですね(事実上の国技です)。如何ほどの公共性があるか、民放でできないかは知りませんが、まぁNHKじゃなければ、十両や平幕どうしの対戦の中継はカットされるかもしれません。それも良し悪しですね。NHKが相撲を国技にした側面もあるかもしれません。

筆者は左の論調が鼻についたりしますが、報道で不偏不党で公正も言うが易しのところもあると思います。NHKと民放の報道に如何ほど違いがあるか分かりません。

全体としては、見ない人に出費を強いるほどの強い公共性は、筆者は感じないのですが(ただしテレビ自体見なくなっています)、評価する人は評価しますし公共性がないという訳でもないんだろうと思います。しゃあなしですよね。テレビなしでも個人的にはいいかもなぐらいです。下火になってきているのかもしれませんが、テレビの影響力はまだまだ高いでしょうし、放送局の中でのNHKの相対的な評価(真面目と思う人がいるのは分かります。民放はふざける番組も多いですからね)を考えると、要らねえ潰せって訳でもないんでしょう。

NHKがアルジャジーラの映像使用料を払って支えているというのも、賛否あれども、公共性があると言えなくも無いのかもしれませんが、民放だけだとそういうのはないかもしれませんね。
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憲法9条論議でこれまで見落とされがちだった重要な指摘「芦田修正」

2017-11-27 15:02:25 | 政策関連メモ
9条論議の混迷に終止符を打て そのために「芦田修正」に注目せよ 駒沢大学名誉教授・西修(産経ニュース 2017.11.27 09:00)

これは非常に重要な記事ですね。芦田修正を考えると、自衛隊創設こそが正統な解釈ということになります。創設の時にこれに気付かなかった(?)のは痛恨でしょう。自衛隊明記案は正統な解釈を取り戻すための案とも考えられます。そもそも矛盾していなかったのであれば、条項間の「矛盾」はそれほど気にする必要はありません。まぁ直感的に分かり易い憲法の方が望ましいことは間違いありませんが、安保法制をしたばかりで関連法を出す時期ではないと考えると、今回は明記案に止めることは理解できます。明記案の必要性もこれまで解釈が誤っていたことを告知することの重要性を考えると疑いないところだと思います。やはり訴訟になって負ける可能性を残しておくのは望ましいことではありません。

※以上facebookコメントの再録

日本国憲法第9条(ウィキペディア)

>1946年(昭和21年)8月24日、衆議院本会議での委員長報告において芦田均はいわゆる芦田修正について「戦争抛棄、 軍備撤退ヲ決意スルニ至ツタ動機ガ、 専ラ人類ノ和協、 世界平和ノ念願ニ出発スル趣旨ヲ明カニセントシタ」ものであると述べている。その後、この修正について芦田は、自衛戦力を放棄しないための修正であり、このことは小委員会の会議録にも書かれていると発言している。ところが、のちに公開された小委員会の速記録や『芦田均日記』からは修正の意図がこのような点にあったかは必ずしも実証的には確認できないといわれる。ただし、国際法の専門家である芦田が自衛のための戦力保持の可能性を生じることとなった点について気付いていなかったとは思われないとみる見方もある。このようなこともあって芦田の真意は未だに謎とされている。

>芦田の真意の問題は別として、総司令部や極東委員会は芦田修正の結果として「defence force」を保持することが解釈上可能になったと考えられるようになったといわれる。

>芦田修正について総司令部からの異議はなかったといわれる。これに対して極東委員会の反応は異なっていた。芦田修正については、自衛(self-defence)を口実とした軍事力(armed forces)保有の可能性があるとした極東委員会の見解が有名であり、この見解の下、芦田修正を受け入れる代わりに、文民統制条項(civilian)を入れるよう、GHQを通して日本国政府に指示し、憲法第66条第2項が設けられることとなった。

西教授と同様の指摘は現時点でのウィキペディア「憲法第9条」にも見られます。極東委員会の反応は異なっていたかもしれませんが、結局のところ極東委員会の見解が反映されて憲法の条文が変わったのですから、これは極東委員会も承認した案と見做すことができます。芦田氏の真意はあまり関係ないと思われます。憲法とは結局のところは条文だと思います。芦田修正なるものが追加された理由を考察するなら、「defence force」の創設は規定路線だったと見做すべきでしょう。

ただ、芦田氏の国会(本会議)での説明は違うところもあったみたいですね。これは当時の世論を考慮したのだと考えられます。法律の条文と移ろい易い世間の空気(及びそれを反映した本会議での説明)のどちらを重視すべきか議論はあるかもしれませんが、日本は法治国家です。お隣の国なら情治国家なので法より空気を優先してしまうのかもしれませんがね。世界に日本しか存在しない訳ではありません。法律の文言を重視せず形のない世論を重視するような考え方があるのだとしたら、卒業すべきだと思います。そんなことではどんな国際的合意も成立しません。

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自衛隊明記案に同意します

2017-11-26 11:40:44 | 政策関連メモ
「どうして自分を否定する憲法に…(八重山日報 25日 11月 2017)

安倍首相や周辺は国民投票で負けることを相当怖れているみたいですね。自公で3分の2と言っても首相の思うがままになる訳でもありません。自衛隊明記案は何も変わらないように思えますが、訴訟の際の敗訴の可能性を無くすだけでも結構違うみたいです。憲法改正に反対している憲法学者というスパイ同然の何がしたいか分からない多くの人達に本来の仕事をしてもらう効果がありそうです。自民党の岸田政調会長が言うには安保法制を通したばかりで新しい法案を創るのはどうなのか?って意見みたいですね。9条全面改訂が必要は自分も全く同じ意見ですが、ここは段階的に行くべき時なのかもしれません。新しい法案を出せないなら9条全面改訂にそれほど意味がある訳でもありませんし、逆にこれまでと激変してしまう可能性はあります。自衛隊を明記することで敵基地攻撃能力獲得の可能性が逆に遠くなるのではないかという意見も頷けるところはありましたが、ミサイル開発の話も決まりましたし、それほど懸念する必要は実際問題ないのかもしれません。時間が経ったら法案を準備してもう一度チャレンジするべきなのでしょう。自衛隊明記案だと逆に通りにくい(憲法内で互いに矛盾するように見える)のではないかと思いましたが、憲法の解釈で複数説が出るのはそれほど珍しいことではなく、自衛隊が疑いなく合憲でさえあれば、その辺は説明することでどうにかなるのかもしれません(国民投票をする国民に直感的に分かりにくい問題は残ります)。まぁ自衛隊が違憲だと頑張って裁判に訴えるような人もいらっしゃって、憲法学者の多くが疑義を唱える状況をどうにかしていくと丁寧に説明していくのが良いのかもしれませんね。国民の生き残りより論理的整合性を優先してしまうような人はヤバイです。スパイであっても、そうでなくても。
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日朝韓の外交安全保障環境と歴史問題、政治及び米中の動き

2017-11-26 02:25:29 | 政策関連メモ
米韓同盟は消滅の危機にある 韓国の「三不政策」が米の嫌悪感を増幅しかねない 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫(産経ニュース 2017.11.24 10:00)

※保守論壇が好きな人の中では有名であろう渡辺利夫さんの記事を元に筆者がfacebookに投稿したコメントを以下整理再録します。>外交とは元来が「多元連立方程式」のようなもので、あらゆるシナリオに対応できる柔軟な思考が欠かせない。

トランプ大統領なら如何にも米韓同盟の破棄の決断は有り得るように見えますね(変な話ですが、そういうところがトランプ大統領のいいところでもあると思います)。アメリカ政府も韓国防衛はコストの割にメリットが少ないと見ているように見えます。

韓国に米韓同盟破棄への危機感がないのは、良く考えているからではなく、単に体制が硬直していて無策であるだけなんだろうと思います。文大統領やその周辺には別の思いもあるかもしれませんが・・・。文大統領及びその周辺が危険なのは、在韓米軍の価値が良く分かっていないように見えることです。北朝鮮やそのバックはあたかも在韓米軍が問題であるように主張しますが(何故か韓国を防衛するための演習を挑発呼ばわりして執拗に止めさせようとします)、騙されてはなりません。演習が中止されれば、アメリカの韓国防衛の意志は疑われ、北朝鮮は次なる理由を繰り出しアメリカ撤退の流れを創ってくるに違いありません。奴らは自分達が追い込まれないよう注意しているとは思いますが、決して赤化統一の夢を諦めている訳ではない勿論ないでしょう。米韓同盟の破棄後の韓国は中国サイドに移ることは間違いありません。これは日本が全てを引き受けることになり負担に耐え切れず日本も崩れることに繋がりかねません。それがきっと赤い狙いなんだと思います。韓国は日本より先に中国に走れば、新体制下で大きな顔が出来ると思っているフシがあります。歴史的に中国支配下でどの国がデカい面をするかというつまらない争いがあったんですね。

こういったことを想定した時、重要になってくるのは北朝鮮だと思います。韓国や日本が中国にもしもついたら地理的には北朝鮮のすることってないでしょう?経済がダメな訳ですから、最前線でないと存在価値ってない訳です。そう考えると絶対に核・ミサイルを保持して「最前線」であり続ける必要がある訳ですが、こうした立場は微妙です。何故なら中国支配下で韓国や日本がミサイルや核を配備すれば、経済力の観点から北朝鮮は抗しきれないからです。筆者が北朝鮮の寝返りを示唆する指摘を何度か指摘してきたのは、北朝鮮の国益を考えると有り得ないことではないと考えるからです。核を放棄してこちらにつけば貧乏でも最前線の価値を維持できますし(中国やロシアが今時北朝鮮のような軍事国家で何の経済的メリットもない国を攻めるとは考えにくいところです。それをやったところで、韓国と直接対峙するだけなのですから)、経済も我々の支援があれば、好転させていけます。ただこのシナリオでは中国・ロシアは勿論ですが、韓国の立場が微妙なものになるとは思います(民族統一の夢も無くなります)し、軍事的に最前線でなくなると米韓同盟の意味が薄れることは間違いありません。これは米国サイドに残りながら、米国が韓国は要らないと考えることを意味します(今でもそんな感じはありますが)。まぁメリットもあって、そんなに嫌いな(?)米国の基地が無くなるのは無くなるかもしれませんね。そうなった時、米国は遠慮なく戦略的価値のある北朝鮮や日本を重視してくるのは間違いないところでもあります。筆者にはアメリカは基本的にドライな国のようにも思えるんですよね。韓国はアメリカサイドに残るなら、協力的でなくてはなりません。中国サイドに行くなら、アメリカの怒りのターゲットになることは間違いないでしょう。あそこは北朝鮮など焼き払っても構わないと考えているフシがあります。古今東西裏切り者などどんな扱いをされても仕方が無いところがありますから、尚更韓国が裏切った時のリスクは極大だと思った方がいいでしょう。まぁ日本も同じなんですけどね。中国自体信用ならない相手ですが、ぬくぬくと中国体制下で暮らせると思わない方がいいと思います。

最後に韓国世論の問題ですが、対日世論で言論の自由がないのはその通りだと思いますが(親日派のレッテルさえ貼れれば政治的に有利になる国でしょう)、北朝鮮に対して言論の自由がないのだとしたら、多分その言論の自由を奪っている連中がガンそのもので、我々から見たらスパイに当たる連中なんでしょう。問題は恐らくその辺の連中は文大統領に近いと見られることです。そのあたりの連中がどうにかなれば、韓国の世論は好転していく可能性はあると思います。連中が狡猾なのは日本をターゲットにすることです。歴史的な関係から、日本は韓国世論においてターゲットになり易いと思います。保守政権は別に親北派なんか追放しても全然良かったのだと思いますが、人権を利用するなり、日本をターゲットにするなりして、巧みに連中は生き残ってきました。親北派に変に同情する必要は無い、筆者はそういう考えです。また、韓国が日本をターゲットにすることで、国際政治において有利になるべきでもないと思います。そうなってしまうと何時までも「準同盟関係」の仲を自ら悪くしていく悪い癖が抜けません。日本がわざわざ韓国の嫌がることをしている訳ではなく、韓国こそが日本が嫌がる言動をとっていることに注意する必要があると思います。韓国はこうした見方に反論するでしょうが、多分客観的に同じ基準を日韓に適用できれば、誰しも同じ結論に辿りつくと筆者は見ています。国際的な好感度がその見方の正確さの裏づけにもなっているのではないでしょうか?

※レッドチームが日韓の左翼を操る手法は外交安全保障で冷静な見方ができる人の悪い部分を調査してヘイトを煽って発言権を奪っていくことだと思います。まぁ保守派だから何を言ってもいい何をやってもいいということはありませんが、安倍ヘイトを煽って(特に外交安全保障において)自ら冷静な見方が出来なくなっている連中を見るにつけ、もう正体を隠せなくなってきているなという印象もあります。ヘイトの感情が高まると同じ基準で人を見れなくなってきます。ヘイトにも理由はあると思いますが、人間感情を利用して外交安全保障を操ろうとする狡猾なスパイは日本がノホホンと勉強していないだけで、国際的には(日本にも)存在していると思います。韓国も同じでしょう。感情論の暴走に政治は注意しないといけないと思います。

※北朝鮮がこっちサイドに来るシナリオだと拉致問題を解決することは不可能ではないと思いますが(逆に味方になればある程度の信頼関係ができてきます)、やり方を変える必要は出てくると思います。誤解を招きかねない記事になっていたので念のため追記。
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Jアラート(警報)の問題(狼少年効果)

2017-11-25 18:52:51 | 政策関連メモ
読売社説「対「北」着弾訓練 自治体は対応力向上に努めよ」(2017年11月25日 06時12分)を読んでJアラート(警報)に関して考察。まずは有事関連情報の弾道ミサイル情報から始めます。

北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達について(内閣官房)

>弾道ミサイルが日本に飛来する可能性があると判断した場合に、まず、弾道ミサイルが発射された旨の情報(①)を伝達し、避難を呼びかけます。 屋外にいる場合は、近くの頑丈な建物や地下(地下街や地下駅舎などの地下施設)に避難して下さい。

>その後、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性があると判断した場合には、続報として直ちに避難することを呼びかけます((1)②)。 屋外にいる場合には、直ちに近くの頑丈な建物や地下に避難してください。また、近くに適当な建物等がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守って下さい。 なお、屋内にいる場合には、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動して下さい(※4)。

>その後、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下したと推定された場合には落下場所等についてお知らせします((1)③)。 続報を伝達しますので、引き続き屋内に避難していて下さい。

>このほか、日本の上空を通過した場合((2)②)、日本まで飛来せず、領海外の海域に落下した場合((3)②)には、その旨を続報としてお知らせします。

まず弾道ミサイルの発射の時点で警報を鳴らすのは、早めに避難することの重要性を考えると理解できる部分はあります。ただ、これを真面目にやると北朝鮮がミサイルを乱発する度に警報が鳴って、真面目な人ほど一々自分のやっていることを中断して避難しないといけなくなります。それで着弾しないとなると徒労感が大きいというか、狼少年効果が働いて警報に対する感度が減じて本当の危機の時に警報が機能しないという問題があります。避難訓練は重要ですが、警報が鳴る時は、本当に逃げるべき時という状態が理想の状態です。

具体的には弾道計算を計算能力の高いコンピューターで瞬時に行い、日本に落下しそうにもない時は鳴らさないことが考えられます。この場合、万一計算が狂った時は(コンピューターは計算ミスをしませんが)、警報を鳴らすと共に迎撃ミサイルで迎撃して対処します。万一の時の責任問題に関して言えば、狼少年効果の問題を説明すればいいでしょう。そして何故計算が狂ったか調べることになります。ミサイル発射は北朝鮮だけではありません。中国だってミサイルを発射しますし、ロシアも極東でやるかもしれません。日本の領土をつけねらい居直る隣国の問題もあります。一々ミサイル発射した瞬間に対応していたら、対応するコストの方が重いのではないかと考えられます。

迎撃に関して言えば、新手のミサイルの開発動向は要注意でしょう。弾道計算では問題なくても内蔵した小さなミサイルを落とすようなトリックも考えられなくもありません。そういうミサイルを持っている国があるとすれば、その国のミサイル発射は要警戒せざるを得ません。迷惑ですね。

また、飽和攻撃も要注意です。一度に多数のミサイルを発射するなら、計算が追いつかないかもしれませんし、計算できても万一の時迎撃ミサイルが撃ち漏らす可能性が高くなります。この場合は発射するより前に兆候を掴んだ時点で広報・抗議することも考えなくてはなりません。

この辺の情報を明らかにすると日本の監視能力がバレる可能性はあります。それは問題だと思いますが、筆者の問題提起は警報が鳴る時は問題がおきる時だから絶対に逃げるべしという図式を確立させることの重要性です。地震警報・津波警報・その他有事関連警報も同じですが、極力精度の高い情報で狼少年効果が発生しないような努力も必要ではないでしょうか?日常生活において突然避難することの意味は決して軽くないと思います。寝ている時にも警報は鳴るでしょう。鳴る度に何も無かったということが続けばどうなるでしょう?警報というものは迷惑なもので、大した意味も無いという刷り込み効果が発生する可能性も否めません。

東日本大震災で警報を無視して多数無くなった人もいるということです。警報が狼少年効果を発生させることは寧ろ人命を損う可能性が高いのではないでしょうか?

大事な問題は気付いた時に極力検討して直していくべきでしょう。

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生産性向上に必要な権限委譲と抽象思考、責任の問題(企業統治改革)

2017-11-25 14:54:25 | 政策関連メモ
企業統治改革でgoogle検索すると、現時点で首相官邸ホームページの我が国の企業統治改革、企業法制改革のリアルな課題という資料が2番目で出てきます。

蒼々たる面々が1年前に検討したみたいですね。ざっと流し読みしましたが、まぁなるほどと思います。ただ、プロが検討したものにああだこうだ言えるだけの知識も経験もありませんが、一点気になったのは日本の低生産性の指摘で、筆者は最近は日本の大企業って低生産性なのかな?って疑問はあります。一週間前にそのようなことを書きましたが、どうも(日本特有の転勤慣行で)女性のキャリアが分断されて低生産性のパートに止まっているとか、急速な高齢化で人口の大きな部分を占める高齢者の労働力が現時点で機能していないとか、そういう要素を抜くと実際は(コアとなる)部分では優秀である可能性もありそうな気はします。前にも書きましたが、大企業はアメリカより教育投資しているというデータも以前取り上げましたし、(RPAなど)先進的な取り組みをする企業も実際に結構あるようです。Iotとか電気自動車とかそういう部分を見ると日本の企業は新しい分野で投資していないイメージですが、強いといわれた製造業が為替問題に集中しすぎて技術動向をちょっと軽視していたところがあるのはあるかもしれません。いずれにせよ、生産性を上げるに越したことはありませんし、重要分野で勝つ取り組みをするとともに、伸び代が大きい部分を伸ばすのが結果を出すコツではないだろうかと思います。

ところでここからが本題ですが、日本企業の生産性を伸ばすために筆者が重視したいのは、適切な権限委譲です。これは筆者の経験から導き出した答えですが、日本企業の生産性が上がりにくいのは、日本の企業(組織)が権力闘争(人事)と個人的なノウハウに偏り過ぎており、抽象的な思考があまりに欠けていることに原因があるような気がしています。多分一社員の技術(生産性)を比較すれば、米国に劣っていないと思うんですけどね(ただし女性がパートであるとか高齢者の再雇用問題除く)。

例えば社長が人件費(労働時間)を削ってくれと店長に指示するとします。普通に考えるとそこで行われるのは、今現在の仕事を点検して重要度が低い仕事を削っていくことです。しかしそれが行われる企業が少ないのだとしたら、本質的に絶対に100%の確率で企業の生産性が上がることはありません。人件費を減らせという指示と新たなる仕事の指示は基本的に矛盾します。勿論、それが間違いなく重要なのであれば新しい仕事も必要です。ですが、その新しい仕事にかかった時間以上に、重要でない仕事を削らないと、人件費(労働時間)の削減はできません。店長が超ウルトラ優秀なスーパーマンなのであれば、部下の意見など何も聞かずに指示を出してただ従えでいいと思いますが、部下の仕事を必ずしも把握していないのであれば、部下の意見を聞くことも重要です。特に部下の方がその問題に関して専門家であるという往々にしてあるケースでは、ただ上の指示に従えばいいという態度で適切な指示が出る道理がありません。

特定のお気に入りの人の意見だけを聞くという態度も狭い社会では問題があります。大組織で全員の意見を聞くことは物理的に不可能ですし、インターネットで全ての情報を網羅するのも勿論物理的に不可能ですが、小規模組織で全員の問題で全員の意見を聞くことは十分可能です。寧ろそれをやらないトップに問題があるでしょう。例えば特定の人が気に入らないからといって、特定の人だけに適用されるルールがあるのだとすれば、ルールを見てその組織を判断するのは不可能です(中小企業にありがちなトップの気分次第で発動されるルールも問題で、それは組織の生産性に直接は貢献せず、組織の長の支配に貢献していると思います)。それは結局のところ、ルールを弄って組織を変えることも不可能になります。気に入らない特定の人を追い込んで「自発的な」退職に追い込むことは可能かもしれません。会社にとって不利な会社都合退職を避け、会社にとって有利な自己都合退職を創っていくのもひとつのテクニックなのでしょう。典型的なのは肩たたきですね。肩たたきが上手な人が優秀な人と会社は見ている可能性があると思います。でも肩たたきの作業自体、本来非生産的な作業です。例えばそのために閑職をつくるぐらいだったら、さっさとクビにした方がよほど生産的でしょう?まぁよほどの馬鹿ではない限り、気に入らない人を辞めさせる時は、仕事がなく人が要らない時か、肩たたきの手間暇・人材募集にかかるコスト・仕事に穴が開くデメリット・引継ぎにかかるコストを埋める実力があって更により仕事ができる人が確保できる時など別にちゃんとした理由があると思いますが、もしもよほどの馬鹿がトップだったらその組織の生産性が上がることはありません。今の時代少子化で人手不足と言われて久しいですし、欠点があっても欠点がある人を上手く使える上司の方が生産性は高いんじゃないかと筆者は思わなくもないですね。

問題解決の鍵が権限委譲にあるのではないかと指摘したのはこういう理由です。例えば具体的な仕事内容の指図を経営陣はなるべく控えた方がいいのではないかと思います。その事業所の仕事内容の把握と指示はその事業所の長に任せるべきでしょう。権限ないところに責任はありません。責任がないところに責任を問うこともできません。結果とプロセスをチェックしそれを問うのが経営陣の仕事だと考えられます。あるいは厳密にマニュアル化してそれを実行する組織にするのも一案です。どちらのやり方も一長一短あると思いますが、半端なやり方で結果が出るとは思えません。

また、部下の仕事には自分でやっててこれは要らないのでは?という作業もあります。これはこうした方がいいだろうという作業もあります。部下自身の信用の問題はありますが、上司と部下で(表立ってはなくとも)対立があれば、部下のノウハウが活用されることはありません。議論する時間・説明する時間もタダではありませんし、良し悪しはあると思いますが、兎に角上の指示に従えの強権的な上司というのは、軍隊組織なら優秀な部類だと思いますが、世の中軍隊組織に不向きな仕事もありますし、世の中の組織全てを軍隊組織にする訳にもいかない訳ですから、良く考えてみるべきなんだろうと思います。

リーダー教育に批判は多いみたいですが、日本のように一般に全くリーダーに必要な資質や機能が重視されない(ように見える)のも疑問でしょう。日本のリーダーの多くはリーダー教育で言われるようなことが分かっていて否定しているのではなく、単に知識がないというか分かっていないからやれないという可能性があると思います。筆者は単に兵士として優秀な人を出世させて上のポストを報酬で出すというシステムでは組織全体の生産性が上がることはないだろうと思います。少なくとも時代の変化の流れに対応することは出来ず、ガラパゴス日本は緩慢な死を迎えることになるのではないでしょうか?日本は日本流でいいと思いますが、それは何も変えないことを意味しません。ちゃんと時代の流れを見て自分(達の組織)を検証し顧客のことを考え利潤を追求する努力をしてこそ「変わらず」いられるのではないでしょうか?日本人が努力したその努力の結果に一定の傾向があれば、それこそが結果的に日本流と呼ばれるものになると思います。

パターナリズム(ウィキペディア)(家族主義、温情主義、父権主義を言う)(>強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援することをいう)も良し悪しで筆者は批判しませんが、日本でパターナリズムが強い傾向にあるのは否定できないような気はします(外国の事情は知りません)。もしかしたらパターナリズムは日本では弱いのかもしれませんが、それでも全くないとは言えず、結構あるのは否めないでしょう(自民党の憲法草案に家族条項があったところにその傾向が伺えます)。筆者は悪い部分もあるだろうパターナリズムに関する改革を抽象的に考え革命で行う考えはありません(長年政治を行ってきた自民党のパターナリズムに対して、統治経験のない下からの革命を対置させて「問題」を解決することを考えていません)。そういうことを重視していたら、保守を名乗ることもなく、改革派などを名乗っていたでしょうし、政権交代「革命」の嵐の中、自民党を支持することも無かったでしょう。筆者の考えはパターナリズムの悪い部分は上からの「改革」で改善していけるのではないかということです。まぁ自民党は憲法草案の家族条項は今回の憲法議論にのせるつもりはないみたいですし、そんなにゴリゴリのパターナリズムと思っていないところはあります。大体筆者は日本では思想的にガチガチにこうと結論を決める方がレアケースだと思っています。ともあれ、何でも上の指示が絶対、「みんな」で決めたことが絶対で、問題の当事者当人の意志・考えを無視し活かさないような手法では、生産性の向上に限界がある分野は多いんじゃないでしょうか?そんな気がします。

最終的にはこういうことが日本でもっと議論され学校教育・社会人教育に反映されていくことが日本を強くするんじゃないでしょうか?一人で考えられること一人でやれることには限界があるのですから。
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金融改革の再起動

2017-11-25 13:47:16 | 政策関連メモ
日経社説「山一破綻20年、金融改革の再起動を」(2017/11/25)を読みました。

>残念なことに、現状では資金が滞留している。個人の金融資産は20年間で1200兆円から1800兆円に増えたが、その半分程度を預貯金が占める構造に変わりない。企業が万が一に備え手元に余資をとどめておく傾向は、逆に強まった。企業の総資産に占める現預金の比率は、この20年で9%から12%に上昇している。

>個人と企業のお金の動きが鈍い結果、新興企業などに回る成長資金は不足し、産業の新陳代謝はおくれている。2017年の株式の新規公開件数は約90社と、ここ10年で最高水準が見込まれる。だが、90年代には100社超の企業が公開した年も多かったことを考えれば何とも物足りない。

これまで何とかなっていたのは、少子高齢化が先の話でアメリカを中心とした先進的モデルを導入して実行するというモデルが機能していたからでしょう。もうその条件が失われて久しいのですから、今までの経験・ノウハウを活かしつつ、現在の状況に対応していく必要があります。安倍政権の改革で良くなっている部分もありますが、まだまだ道半ば。例えば、ドンドン悪くなっているお金を貯め込む傾向をどうにかしなければなりません。金融緩和も永遠には続かないのだとしたら、なるべく効果の高い金融緩和をやるべきことは言うまでもありません。容易な仕事とは思いませんが、当ブログでも関心は持っていきたいと思います。

ではどうするかですが、日経さんの指摘では、「企業買収の助言や資産運用といった、非金利収入をもたらす事業の拡大」や「安倍晋三政権下で緒についた企業統治改革をさらに進めること」「金融教育」「仮想通貨対応」が重要なようです。筆者も素人ですから、とっかかりが必要で、とりあえずこの社説の指摘をベースに考えることとします(企業統治改革は記事が長くなりますので別記事をたてます)。

まず非金利収入の拡大ですが、「企業買収の助言や資産運用といった、非金利収入をもたらす事業の拡大」で検索したところ、3番目に野村資本市場研究所の非金利収入、非銀行業務を強化する米地銀がHitしました。飛ばし飛ばし流し読みしましたが、非金利収入を求めて米銀は積極的に動いているみたいですね。パクリにはなるんでしょうが、日本も参考に同様の動きをするべきでしょう。リスクがあることは明らかですが、リスクをとらない限り、人口構造の問題で緩慢な死を迎えることは明らかです。リスクをとる方向性にいけば、当然急速な死を迎える銀行も出てきます。それは寧ろ想定通りで、そういう銀行は何らかの形で再編されることになるんでしょう。あまりに過疎過ぎて絶対に成り立たない金融機関の機能を残すことには問題がありますが、社会にとって必要なのは金融機関の機能を残すことであって、金融機関をそのままの形で丸ごと保存することではありません。博物館じゃないんですから。何度でも指摘しますが、人口構造の問題で丸ごと保存は可能ですらありません。中には上手くリスクをとって成功する金融機関も出てきます。そういう金融機関が中心となって次世代の日本の金融が形づくられていくのでしょう。

企業統治は次の記事に譲って、次は「金融教育」ですが、必要なんだと思いますが、筆者自身の財布の紐が緩いですし、金融教育が分かっていないので、重要なんだと思いますが、特に言及はしません。検索で出てきた教育関係の方へ|知るぽると:金融広報中央委員会にリンクするに止めます。まぁこの話題も気にしておいおいやれればいいかと思いますね。

最後に仮想通貨対応ですが、最近ニュースで立て続けに見ますが、実際のところ筆者にはピンときていません。筆者は生活においてアンテナをはって新技術を反映した新製品を兎に角使っていってみようという新奇性をそれほど追うタイプではないんですよね(未だに特に不都合ないでガラケーで通しています)。それは必ずしも良いこととは思わないんですが、性分だと思っていただければ。本とかは関心のある話題において、自分の知っている(分かっている気がする)ことはあまり追わないんですが。ともあれ何故仮想通貨が重要なのかは筆者には分かっていません。多分ですが、それが分かっている人はあまりいないんだろうとも思います(新技術ですから)。ただ、これまで通貨は国が発行してきましたから、事の次第によっては強烈な影響があることは考えられます。関係者には申し訳ないんですが、仮想通貨(ウィキペディア)を参照すると、問題点として①利用者に対する価値の保証が無い。②闇市場を生みやすい。③課税の逃げ道になる。④マネーロンダリングに利用される。⑤投資詐欺の可能の5点が挙げられています。どれもなるほどと思える論点です。一方どういう利点があるのか今ひとつ良く分かりません。仮想通貨の話題も注意したいとは思いますが、現時点では正直良く分からないですね。日経さんの指摘は「監督当局はグローバルな連携を深め、新しい現実に即したルールづくりを急ぐべきだ。」ですが、問題点を解消するようなルール作りが必要でしょうか?これはあくまで現時点での感想です。

安倍政権の今の経済目標は生産性革命、人づくり革命ですが、金融改革はそのどちらにも関係しますし、目標がクルクル変わると指摘されるのも今更なところがあります。批判を生業にしている人の批判は適当にいなして、政策を総動員して経済を力強い成長軌道に乗せていかねばならないと思います。
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