観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「北方領土」「農業」を考察する予定(未定)。

デジタル行財政改革とDXにかかる重い意味(急激な少子化下での成長を考える)

2024-02-08 02:42:52 | デジタル・AI
小林史明議員が国会で大変良い質問をされています。それを踏まえて、私もDXについて考察していきたいと思います。

衆議院TVインターネット審議中継
ビデオライブラリ
開会日:2024年2月7日 (水)
会議名:予算委員会 (7時間13分)
小林史明(自由民主党・無所属の会) 13時00分 40分

地方自治体がバラバラのシステムである等、デジタル行財政改革の可能性は大きいことを指摘されています(地方分権とバーターではありません)。政府が無駄な仕事をせず、効率的な仕事をすることは極めて重要ですね。政府が無駄遣いして、民間に無駄遣いするなと言っても説得力がありませんから。日本は本格的な人口減少社会を迎えて効率的なお金の使い方をする必要があります。少ない人手で小さくなった仕事をすれば、これまでと変わらないと思うかもしれませんが、それに止まらず、より効率な仕事をしていき(面倒な仕事を省き)、創造的な仕事に集中して、生産性を上げれば、少子化社会でも、日本は成長し得るんですね。

民間も同じですね。大手は余裕があるので、給与をちょっと出せば、人手を確保できると思うかもしれません。それで必要な仕事をカバーする(需要を抑える)ことが出来れば、経済のパイは縮小しないと言えることは出来るでしょう(大企業がやっても中小企業がやっても仕事は仕事、需要は需要で、出来る企業が仕事をすればいい訳です。中小企業を搾取するモデルで商売している大企業は中小企業が無くなったら困るかもしれませんがね。いずれにせよ、この働き手不足の世界で人手争奪戦を企業は勝ち抜いていかなければなりません。大企業が進出してもしょうがない僻地もあるでしょう。小回りの利く中小企業が活躍できる分野もあるかもしれません。中小企業が無くなることは無いのであって、無理な補助で生産性の低い(中小)企業に人を集めるのは経済にブレーキをかけると思います。勿論、人件費をかけている中小企業を残すことに意味はあります。しかしそれは大企業にも言えるのであって、大企業も相対的に人件費をかけている企業もあるでしょうし、中小企業でも人件費をかけてない企業もあるでしょう。大切なのは同じ基準で人件費をかけている企業を支援することではないでしょうか。人件費をかけると言っても経営者ばかりが独占する企業もあるかもしれません。経営者がお金を使えば、それでも経済は回りますが、守銭奴の経営者にお金を集中させても意味がありませんし、結果的にみんなの給与を上げることで、経済を支え成長させたい訳です。お金を使うと言っても、何処にお金を落とすかも見ていく必要があります。(日本でお金を使わない投資しない国の)海外ブランドばかりが売れても日本経済は温まりません。地域経済にお金を落とすことで、地域の企業が温まるという視点もあっていいかもしれません)。しかし、そこに止まれば、日本は相対的に沈んで行ってしまいます。民間もやはりDXをやって、面倒な仕事を機械に任せ、創造性のある(価値を産む)仕事に集中する必要があるんですね。そうして生産性を上げることが出来れば、日本は急激な少子化でも成長し得るし、そうしなければならないと思います。(人手不足対応で)価格を上げて給与を上げることも必要でしょう(上げ過ぎて儲けて手元資金を貯めろと言っている訳ではありません。事業を続ける(企業価値を維持する)ために賃上げして、その分価格に反映させろと言っています)。しかしそれに止まらず、企業は価値を創出することでも、価格を上げることが出来ます。そしてより儲けることが出来れば、価値の創出に貢献した人材に還元すればいい。そうしないとその人が取られる恐れがありますからね!(価値創造に報いない終身雇用年功序列制は、価値創造を産み出さず、価値創造による生産性向上を起こしにくくすると考えられます)(DXによる)既存の仕事の効率化も重要です。しかしDXを上手く使い、新しい価値を創造することも、それに劣らず重要と言えるでしょう。

DXが進むのはいいんですが、DXを担う人材のことも考えなければなりません。需要があっても、供給がボトルネックになったら、需要は満たされませんよね。勿論、人手が足りなくなったら、人材の争奪戦が始まり、給与は上がります。それが狙いですが、直ぐには人材を養成できませんよね。だから給与は上がります。供給数を増やすことでは需要は満たされない訳です。起こるのは低生産性の(価値の低い)仕事の切り捨てのはずです(医療福祉等、切り捨てられない仕事を国が補助したり担ったりすることになります)。そうしないと人材が解放されないとも言えます。需要があれば、(日本人は勉強しないと言いますが)勉強の価値も上がるでしょう。勉強できることにも意味がありますが、多くの人は動機がなければ、勉強を続けることも出来ません。その動機は危機感から来るものもありえますが、報酬につられるパターンもあるでしょうし、勉強する時間を他のことに使いたい人もいるでしょう。個人にはそれぞれの事情はあります。日本の経営者に多いタイプかもしれませんが、無理に(クビで)危機感を煽っても、動かないものは動きませんし、育った人材をクビにして、新しい人材を募集コスト・育成コストをかけて雇う経営者は(育った人材の給与を上げていないなら尚更)、この人手不足の時代に勝ち抜けるか私は疑問もあります。いずれにせよ、需要あるところに供給ありです。仕事をDXで日本は適切に創造していかなければなりません。人材が湧き出る時代は終わりました。これからは人手不足の新しい時代です。

早くもAI敗戦

2023-12-25 05:14:25 | デジタル・AI
[社説]実効性あるAIルール整備を(日経 2023年12月24日)

>文章や画像を作ることができる生成AI(人工知能)が急速に発達するなか、開発や活用に関するルールの整備が欧米で加速してきた。
>日本は企業による生成AIの活用で出遅れており

・・・幾ら官が生成AIの旗を振っても、民間にDXの基盤が無いとどうしようもないんですかねぇ。日本はあまり規制を設けず、利用促進していくはずでしたけど、早くもAI敗戦の様相を呈してきました。外国(欧米)で確立した技術の導入が、日本の成功モデルなのかもしれませんが、それではブルーオーシャンを開拓することは出来ませんし、ルール作りを主導することは出来ません。降ってきたルールに適合することだけで、日本はいいのでしょうか?

EUのAI規制「日本企業も早く備えを」 弁護士に聞く(日経 2023年12月24日)

規制より利用促進・・・。使ってみないことには規制も何もありません。石橋を叩いて渡ろうとするのは何故?事勿れ主義ですか?それが無駄で、生産性が上がらない原因ですよ。日本に足りないのは、問題は起こるだろうけど、まずはやってみるの姿勢なんじゃないでしょうか?

何で問題が起こると分からなかったか?と問題発生時に攻める姿勢こそが問題なんじゃないでしょうか?別に問題を起こしていいとは言いませんが、チャレンジに伴う問題発生は許容すべきというか、寧ろプラスぐらいに考えていいと思います。

定型的な作業をコンピューターに任せたその先

2023-10-03 22:45:12 | デジタル・AI
岸田首相 “生成AI活用のルールづくり 日本が主導的役割を”(NHK 2023年10月1日)

現状のAIは人間の創造性を補助する役割と定型的な作業を代替する役割があると思います。前者に反対する人はあまりいないと思うのですが、後者は仕事が無くなるとの反対が有り得ます。果たして生成AIは日本社会を良い方向に導くのでしょうか?

結論から言えば、生成AIと上手く付き合えば、日本社会は良い方向に向かうと思います。生産性を高める変化は経済成長の原動力ですから。具体的に定型的な作業を生成AIやRPA、DXが代替したら、どうなるかと言えば、ホワイトカラーの仕事が減るに違いありません。ところがホワイトカラーの仕事は、人手余り気味なんですね。コンピューターを(検索など)人間の創造性を高める方向性で使えば、人手余りの方向に向かわず、生産性を上げることが出来ると思いますが、定型的な作業をコンピューターが代替したところで、総生産は上がらず、人件費が削られるという事態になりかねません。

では、コンピューターが人間より上手く出来ることを人間がやり続けるべきでしょうか?私はそうではないと思います。定型的な作業とは事務作業だと思いますが、削減できる事務はキッパリ削減して、サービス残業を撲滅するなり、他の創造的な仕事をしたり、人手不足の作業に人が移動する余地はあると言うべきでしょう。しかし、単にサービス残業が撲滅されるだけで、経済成長に繋がるでしょうか?私は繋がり得るんだろうと思います。要は夜の余暇が増えるのでしょうが、余裕が無ければ、少子化問題の改善は難しくなるでしょうし、子供の無いあるいは子育ての終わった余裕のある家庭の余暇は大きな可能性を秘めています。つまり(会社も認めるべき健全な)(レイトショー等)ナイトタイムエコノミーが成長する可能性があるでしょう。これが今出来ていないということは、忙しい人が多いか、自粛しているか、お金が無いのです。しかし仕事が削減されたホワイトカラーは実現可能ですし、子育ての終わった余裕のある人達は少なくないはずです。ここが消費しないと、何時まで経っても需要は拡大しない訳です。まぁ夜はさておき、休日もそうですが、お金を持っている方々がチープな消費をするようでは、経済は何時まで経っても活性化するはずがないですよね。

例えば観光業です。子育て世代の子連れの観光、子育てが終わった世代の余裕のある観光、持ち家があって厚生年金を貰っているシルバー世代の観光で経済を回します。お金を持っていても使い方を知らなければ、ただ単に貯めるだけになります(なっています)。

若者世代は夜に休日に相手を見つけに行ってもいいでしょうし、パートナーと(仕事に支障のない範囲で)遊んでもいいでしょう。体力はあるでしょうし。

お金が無かったら?今時ネットでも何でもお金のかからない「遊び」もあるはずです。ただ経済を回す意味では、貢献しないということに過ぎません。

仕事の支障のない範囲というのも、基本実名のfacebook(や準実名のインスタ)との連携を意識しています。あれは実社会に近い否定しないキラキラSNSですからね。ああいうSNSにアップできるような健全な活動であれば、実名であっても構わないという訳です。勿論、批判できるのがXの魅力とは思いますが。

匿名で批判もし得る文化のXにおいて、(誹謗中傷対策と言い張って、批判を封じる目的で使われがちな)(ミュートや鍵があって、公序良俗に反するアカウントもありますから、繋がりを示すフォローを防ぐことが出来れば)ブロックは本来必要のない機能だと私は思いますが、それは兎も角、批判されて気持ちがいい人はほぼいないと思いますが、それを可能にしておくことはわりと重要なことだと私は思う訳です。実名で批判しないと卑怯という人もいますが、少なくとも日本では現実世界で人の批判は、そう簡単に行われませんし、プライバシーが無い世界も疑問な訳です。

話は逸れましたが、夜に勉強したり、リスキリングするのも考えられはしますね。生成AIは本業のある文系のプログラミングを可能にするようですし、今なら案外高い生産性に繋がるかもしれません。転職に繋がるような勉強は、少なくとも今の日本では、コッソリやった方がいいような気もしますが。

最後に重要なのは、起こる変化をどう活用していくかということです。やらないと始まらないことはやった方がいいはずであって、負の側面ばかり注目して、後ろ向きになっても仕方がありません。嫉妬で他人の足を引っ張って幸せになれる人もいるんでしょうが、日本は停滞を打破しなければなりません。別に仕事で夜も忙しい人がいたとして、その分稼げて社会的な地位もあれば、余暇を楽しんでいる人に嫉妬することもないでしょう?

AIによる人類滅亡リスクについての考え方

2023-05-31 19:42:45 | デジタル・AI
AIに「人類絶滅リスク」 ChatGPT開発トップら共同声明(日経 2023年5月31日)

将棋AIが将棋をしないのようなことは現時点では考えにくいと思います。マッドな国家が人類を滅ぼすAIのようなものをつくらない限り大丈夫じゃないでしょうか。また人類を支配するAIが出来たとして、人間は従わないことが出来ます。電源を落とせばいいですよね。

仮に人類を支配する滅ぼすAIが出来たとして、どうするか予想がつきます。核を使ったり、インフラを止めたりするでしょうね。逆に言えば、核やインフラをコントロールする「権利」を与えなければいいわけです。コンピュータが勝手に指示を出したところで普通は無視できますよね。

つまり通常のテロ対策の延長線上にAIの人類絶滅リスクはあると思います。ただAIで核開発やインフラ破壊兵器開発が捗ったら、AIではなく、マッドな独裁者による破滅的な事態は起こり得るかもしれません。AIに核開発させる指示を出すのような犯罪利用を真剣に対策するべきではないでしょうか。