チリチリリン

風にゆれる風鈴のように
こころ休まる音を届けたい

「シークレットスーパースター」

2019年08月13日 | 映画の話

歌手になることを夢見る少女、厳格で暴力的な父親に歌うことを止められ、顔を隠して歌う映像をユーチューブに投稿する。その歌声で瞬く間にスーパースターになる。

この父親の暴力がすごい! 母親は顔にアザを作り胸を骨折したこともあったという。それなのにそんな母親がさらにすごい! 父親の目を盗んで少女の夢を叶えようと奔走する。自身も自分の父親に勝手に結婚相手を決められ、ずっと耐えた生活を送ってきて、人生を半分諦めている風なのに。

離婚して父親から離れようと説得する娘にも、そんな事は出来っこないと諦めていた母親が、少女が自分と同じ運命にさらされた時決断する。夫に三行半を突きつけ、娘と息子の手を取り、夫から去ってゆく姿は雄々しくかっこいい。

インド映画は笑って泣けて、最後にズンと胸にくるものがあって、見て損はないという感じです。この映画では、インドに限らずどの世界でも、女は蔑まれて自由のきかない人生を生きてきたことを直視させられます。インドでは今もこれが珍しいことではないと訴えたかったのかな?

 

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有機農法

2019年08月12日 | 菜園日記

 

ネオニコチノイドという一般的に使われている農薬の体内残留濃度を調べた結果、農薬を使わない食材を一ヶ月食べ続けると体内濃度は1割未満に減るという数値が出たという記事です。

「有機農法は手間がかかるが環境に優しいといった数値化しにくい評価が主流だっただけに、具体的に効果が示される意味は大きい」と述べられています。

私の畑も農薬も除草剤も使わず、草ボウボウで引け目を感じていましたが、嬉しくなりました。使っている化成肥料も有機肥料に変えようかと考えました。

トウモロコシは例年虫に食われたり、実が疎らで、食べられなかったので、今年は思い切って「トウモロコシ専用殺虫剤」を使いました。効果は絶大で、粒の揃った綺麗なトウモロコシを娘も「美味しい!」と絶賛してくれましたが、この記事を読んだ母の気持ちは複雑です。

 

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クリスチャンボルタンスキー展

2019年08月12日 | 展覧会

 

暑すぎて家にいても何もできないからと出かけ、友人と渋谷でランチをした。そのあとどこに行くのも暑いし、美術館にしようと一番近い国立新美術館に向かった。二人とも何か見たいのがあったと思ったのに、行ってみたら何が見たかったのか思い出せないし、とりあえずと企画展に入場した。

薄暗い会場の一番最初の展示が「咳をする男」男がゲーゲーと吐き続けている映像だ。次が人形の女を舐め回している「なめる男」。こりゃ、入るところを間違えたかと思ったが仕方ない、奥へと進む。

暗い壁一面に無数のモノクロの写真が貼られている。暗くて”人物写真”ということしか分からない。明かりのある展示物に、展示物を見るためではなく、入り口でもらった作品説明書を読むために近寄る。「D家のアルバム」だそうだ。

その後も同じような作品が続き、とうとう会場の片隅で、スマホを使って”クリスチャンボルタンスキー”をググった。『フランスの彫刻家、写真家、画家映画監督、現代アーティスト。』フーーー、私には現代アートは理解できない!!



カナダの極寒の大地に立てられた風鈴がチリチリと澄んだ音をたてる「アニミタス」というこの映像(だけ)は心休まる作品でソファに座って写真を写しながら(写真OK)音を聞いている人が大勢いました。涼しいしね!

友人がボソッと「香取慎吾はこの人の影響を受けていると思わない?」「そうね...」会話の少ない美術展でした。

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「新聞記者」

2019年08月08日 | 映画の話

 

 

少し前に「ペンタゴン ペーパーズ」というアメリカ映画があった。政府に不利益な情報を手に入れた新聞社が、その記事を新聞に載せようと奔走する話で、当然政府からは強い圧力がかかる。取引銀行からの圧力もあって、会社の存亡の危機にまでなるが、社長の最終判断で「 GO」が出て、輪転機が回り始める。輪転機のうなりと振動を感じながら記者が感慨にふける場面が感動的だった。

「新聞記者」は同じような状況の日本映画だ。日本の新聞社はGOは出さないだろう、企画倒れで終わる映画ではないかと考えていたが、なんと発行した! 印刷機から新聞が刷り出される場面ではやっぱりグッときた。

政府の不利益などという大問題でなくても、最近の吉本興業やジャニーズ社長の性暴力問題などでも、マスコミは情報操作をして真実を伝えてないのではないかと不信感いっぱいだったので、ちょっと意外で嬉しかった。

映画では情報をリークした若手官僚に甘い罠が迫る。「お前のキャリアは守ってやる、手に入れた情報は全て忘れてしばらく海外勤務しろ」と迫ってくる。そんな申し出を受けてはいけない!一度受ければ自分のキャリアを人質に、後にはもっと重い責任を押しつけられ、自ら命を絶った上司と同じ道を歩くことになる、絶対に断れ!と心の中で叫んだが...

 

チケットをネットで購入した時は埋まった席はパラパラだったが、上映時にはほぼ満席になっていた。アニメや娯楽映画に混じって、社会派映画が人を集めるのは頼もしいと思う。

 

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