指原莉乃 「鏡の中のジャンヌ・ダルク」について(総選挙分析ライター)
7/20から8/25にかけて全11日間にわたって行われた「AKB48真夏のドームツアー2013」の中で指原莉乃が歌った曲の中に「鏡の中のジャンヌ・ダルク」がある。
7月31日(水) 札幌ドームでは指原莉乃、北原里英、柴田阿弥、須田亜香里、渡辺美優紀らのメンバーで歌った。
8月25日(日)の東京ドーム 最終日には指原莉乃、松井珠理奈、松井玲奈、山本彩、渡辺美優紀という超豪華メンバーで歌っている。 AKB48真夏のドームツアー2013セットリスト ユニット曲一覧
「鏡の中のジャンヌダルク」 指原、松井珠、松井玲、山本、渡辺美 130825 真夏TD映像
「鏡の中のジャンヌ・ダルク」という曲はAKB48チームB3rdステージの「パジャマドライブ」公演で歌われたユニット曲で、この公演期間は2008年3月1日～2009年2月1日の11ヵ月間である。
AKB48チームB3rdステージ「鏡の中のジャンヌ・ダルク」映像
その後、「パジャマドライブ」公演はSKE48のチームEの1st ステージとして2011年1月16日～2012年3月28日の間、JKT48の1st ステージとして1期生2012年5月17日～12月13日、2期生2013年1月11日～5月12日の間、さらにAKB48の研究生公演として現在(2013年3月20日～)も行われているので、「鏡の中のジャンヌ・ダルク」という曲は“現役”の劇場公演曲である。
AKB48チームB3rdステージ「パジャマドライブ」公演が始まった当初の「鏡の中のジャンヌ・ダルク」は米沢瑠美(注1)、早乙女美樹(注2)、菊地彩香、田名部生来、浦野一美(注3)の5人のメンバーで歌っていた。指原が2008年8月2日に研究生からチームBに昇格し、8月14日付けで菊地が解雇となると菊地の代わりに指原が入った。その後、小原春香(注4)が2009年1月24日付で研究生から昇格し、逆に早乙女が1月25日付で研究生に降格したことで、小原が早乙女と交代して歌うようになった。このように11ヵ月間という短い間だったが歌うメンバーが2回代わったという経緯を持つ曲だ。
(注1)91年6月6日生、06年12月3日3期生合格、12年2月5日卒業。
(注2)91年6月22日生、06年12月3日3期生合格、09年4月18日卒業。
(注3)85年10月23日生、05年10月30日1期生合格、10年4月16日卒業、SDN48へ異動→12/3/31卒業。
(注4)88年4月12日生、07年12月8日5期生合格、10年4月16日卒業、SDN48へ異動→12/3/31卒業。
指原は前述のとおり研究生からチームBへ昇格して、直後に菊地が解雇となり、菊地の代わりに「鏡の中のジャンヌ・ダルク」のセンターについたという経緯があるので、当初はメンバー・ファンのことを思い相当悩んだようだ。昨年1月に発売された指原の1stフォトブック『さしこ』には以下のようなくだりがある。
「あやりんのポジションに立ちたかった先輩もいたわけですし、なんか、私がポッと入ったみたいで申し訳ないというか、居場所がなくて、辛かったです・・(P45)」
「あやりんがセンターで歌っていた『鏡の中のジャンヌ・ダルク』という曲があって、少女たちよ立ち上がれみたいな、力強い曲なんです。それで私もコブシを上げて歌ったんですが、ふと前を見るとお客さんが涙を流していたんです。悲しい曲じゃないのに、あやりんのことを思って。その気持ちは痛いほど分かります。でも、私だって徹夜で覚えてきたのに・・お前じゃないと言われている気がして、鼻の奥がツンとしたけど、唇を噛んでこらえました。その曲になり、私が歌い出すと席を立つ人もいたっけ・・。握手会では『お前のジャンヌは違う』って言われて、すみませんしか言えなかった。私でごめんなさいって・・。ジャンヌの歌詞ではないけど、『鏡の前で生まれ変わりたい』、そう思いました(P46)」
指原がこの「鏡の中のジャンヌ・ダルク」を劇場公演以外のコンサート等で歌ったのは今回のドームツアーを除くと、筆者が調べた限りでは過去6回ほどある。
2008年8月23日、日比谷野外大音楽堂「AKB48夏祭り」
指原・浦野・米沢・早乙女・田名部
080823「鏡の中のジャンヌ・ダルク」映像
2009年1月20日(3日目)、SHIBUYA-AX「AKB48 リクエストアワーセットリストベスト100 2009」(順位は33位)
指原・浦野・米沢・早乙女・田名部
090120「鏡の中のジャンヌ・ダルク」映像
2009年8月12日、Zepp Nagoya「AKB48 分身の術ツアー」
指原・浦野・米沢・小原・田名部
090812「鏡の中のジャンヌ・ダルク」映像
2009年8月23日、日本武道館「AKB104選抜メンバー組閣祭り」
指原・浦野・米沢・仲谷明香・田名部
090823「鏡の中のジャンヌ・ダルク」映像
2010年3月25日、横浜アリーナ「満席祭り希望 賛否両論」
指原・北原里英・高城亜樹・仁藤萌乃・小森美果(チームホルモン)
100325「鏡の中のジャンヌ・ダルク」映像
2012年5月6日、TDC HALL「見逃した君たちへ2」
指原・大家志津香・中西優香・サイード横田絵玲奈・田名部
最近では昨年5月の「見逃した君たちへ2」公演で歌っているので1年ぶりということになるが、このコンサートでは過去のAKB48の楽曲がほぼすべて歌われていることを考慮すれば、10年3月の「満席祭り希望 賛否両論」以来なので久しぶりに披露された曲といえる。
それが、今回のドームツアーでは突如として復活した。指原が過去ユニット曲でセンターとして歌った数少ない曲のひとつであるということが選曲に影響したと見るのが普通だが理由はそれだけだろうか?
この曲の歌詞に目を転じてみると歌には指原のトップを信じて待っていたファンの心境を現すような「世界のどこか・・私のこと・・ずっと信じて待っていた運命の瞬間(とき)」というフレーズや指原がAKB48からHKT48へ移籍を申し渡されたときの心境を示すような「少女たちよ今こそ立ち上がる日がやって来た。夢があれば華奢な脚でも踏み出せる」、そしてHKT48へ移籍後に指原が感じたであろう気持ち「希望に満ち光が溢れる明日の道」が象徴的に現れているように感じる。その歌詞をあえて逆境から這い上がって奇跡とも言えるトップの地位を得た指原に歌わせることによってファンとAKB48グループメンバー全員を鼓舞しAKB48グループの未来に「希望の光」を持ってもらいたいと運営側(秋元康氏)が考えたのかもしれない。
一方で、指原は「鏡の中のジャンヌ・ダルク」を歌い始めてから5年たち、歌い始めたころはあれこれ思い悩んだが、今年の選抜総選挙では晴れてAKB48グループのトップの地位にまで上りつめて、ツアー最終日の8/25にはSKE48の松井珠理奈・松井玲奈、NMB48の山本彩・渡辺美優紀という2大グループのWトップをしたがえてセンターでこの思い出深い曲を歌っている。
この曲を歌っていたときの指原の心境やいかに？ いつかどこかでこのときの心境を語ってもらいたいものだ。
指原莉乃Google+ 2013/7/31 21:41
「久しぶりに、ジャンヌを…。歌うのはほんとに緊張するけど、気持ちいい。 イヤモニ、やっと慣れてきた。。札幌ドームにきてくださったみなさんありがとうございました！」
以上
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(注1)91年6月6日生、06年12月3日3期生合格、12年2月5日卒業。
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最近では昨年5月の「見逃した君たちへ2」公演で歌っているので1年ぶりということになるが、このコンサートでは過去のAKB48の楽曲がほぼすべて歌われていることを考慮すれば、10年3月の「満席祭り希望 賛否両論」以来なので久しぶりに披露された曲といえる。
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この曲の歌詞に目を転じてみると歌には指原のトップを信じて待っていたファンの心境を現すような「世界のどこか・・私のこと・・ずっと信じて待っていた運命の瞬間(とき)」というフレーズや指原がAKB48からHKT48へ移籍を申し渡されたときの心境を示すような「少女たちよ今こそ立ち上がる日がやって来た。夢があれば華奢な脚でも踏み出せる」、そしてHKT48へ移籍後に指原が感じたであろう気持ち「希望に満ち光が溢れる明日の道」が象徴的に現れているように感じる。その歌詞をあえて逆境から這い上がって奇跡とも言えるトップの地位を得た指原に歌わせることによってファンとAKB48グループメンバー全員を鼓舞しAKB48グループの未来に「希望の光」を持ってもらいたいと運営側(秋元康氏)が考えたのかもしれない。
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