AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

NGT48『渡り鳥たちに空は見えない』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2023-01-28 22:11:30 | ときめき研究家
『渡り鳥たちに空は見えない』。
NGT48の久しぶりの新曲が昨年12月に出ていた。

純粋な楽曲として聴いた場合は、青春のじたばたと焦燥、それでも諦めない夢を歌っていて、心に響く楽曲だと思う。
美しいピアノソロではじまり、その後は緊迫した曲調が続く。特にサビの「渡り鳥たちに空は見えない」という部分の三連符が印象的だ。このサビのメロディーはイントロでも間奏でも繰り返し使われている。楽譜で確認した訳ではないが、『MAXとき315号』のBメロ「一番大事な人を」の部分と似た印象を受ける。
2016年『MAXとき315号』で世に出てからもう6年以上。その間、NGT48は波乱万丈の運命をくぐりぬけてきた。そのじたばたをどうしても楽曲に重ねてしまう。多分それが狙いなのだろう。

時々挿入されるセリフ部分が、自己言及ソング色を濃くしている。
「今になってわかることがある」(あの事件の真相?)
「行ったり来たりしているのは飛び出した街と憧れた街」(新潟と東京のことか?)
「刺激もやがてなくなって 当たり前のように春が来る」(春はどこから来るのか?と疑問に思うこともない)
「僕たちは今どこにいるんだろう」

『MAXとき315号』では夢と希望に満ちていた車窓の風景は、『渡り鳥たちに空は見えない』ではただ東京と新潟を行ったり来たりする途中の、日常的な変わらない風景になってしまった。
こういうことを吐露し、挙句には「僕たちは今どこにいるのだろう」と絶句するグループを応援することは、本当に胸が苦しいことだろう。

しかしもう一度書くが、純粋な楽曲として聴いた場合は、本当に心に響く楽曲だ。
セリフ部分を聴かなければ、あるいはNGT48が歌っているということを忘れてしまえれば、純粋に感動することができるに違いない。それができない私は、アイドル鑑賞者としてまだまだ未熟だ。

『やさしさの重さ』。
偶然に「君の彼氏」が別の彼女と親しげにキスする所を見てしまい、それを「君」に教えるべきか否か悩んでいる弱気な男の子の歌だ。
そんなの教えない方がいいに決まっている。余計なお世話だ。「君」自身が感づくか、あるいは彼氏の方から切り出すかするまで、他人が関わらない方がいい。
彼が悩んでいるのは、要するに「君」を好きだからだろう。密かな片思いというやつだろう。「君の彼氏」は浮気していると教え、だからそんな男とは別れ、僕と付き合おうと言いたいのだ。でもそんな露骨に告げ口するような男は逆に嫌われるのではないかとか、そもそも信じてもらえないのではないかとか、うじうじ悩んでいるのだ。それを「やさしさは難しい」とか「君を傷つけたくない」とか恰好つけているだけなのだ。
欲望に忠実になるなら、すぐに告げ口すればいい。でもその勇気がなくて、見なかったことにしようとしている。それはやさしさでもなんでもない。臆病なだけだ。
曲調は非常にポジティブな感じなのに、それとは不似合いな歌詞で、あまり楽しめなかった。

『チョコレートで眠れない』。
『〇〇で眠れない』というタイトルの楽曲が過去にもあったような気がして、何とか思い出そうと頑張った。そういう時、安易にネット検索に頼るのはよくない。思い出そうとしてあれこれ考えること自体が楽しいし、老化防止にもなるだろう。そうは言っても、どうしても思い出せずネット検索に頼ることもあるのだが、今回は思い出せた。杏里の『エスプレッソで眠れない』だ。サビのメロディーが印象的で覚えていた。作詞は糸井重里。別れたイタリアっぽい彼を思い出しながら、エスプレッソを飲んで眠れないという内容だ。
秋元康も、その歌は念頭にあったのだと思う。『チョコレートで眠れない』は、寝る前にチョコレートを食べ、彼のことを思っていると目が冴えて眠れないという歌だ。構図は少し似ている。チョコレートにはカフェインが含まれているようだが、眠れなくなるほど高濃度ではないと思う。彼女が眠れないのは主として彼への恋心のせいだろう。
そこで気づいたが、発売時期からも、この楽曲はバレンタインソングなのだ。AKBグループのバレンタインソングと言えば、『チョコの行方』(SKE48)『チョコの奴隷』(SKE48)『バレンタインキッス』(渡り廊下走り隊)『スイート&ビター』(AKB48)などを思い出す。もっとあったかもしれないが思い出せない。
曲調は賑やかで楽しい曲だ。

『キスをちょうだい』。
友人宅のパーティーで出会った、ちょっといい感じの男に「キスをちょうだい」とねだっている歌だ。あまりに直接的な歌詞、タイトルだ。「はしたないかな?」と自分でも歌っているが、大人の感覚で言えば「はしたない」。でも、元々出会いのためのパーティーなんて、そんなものなのだろう。
甘ったるい曲調もあまり好きになれない。
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2022年カラオケで一番歌われた昭和の曲は『I Love You』。(ときめき研究家)

2023-01-22 15:24:46 | ときめき研究家
1月19日にテレビ朝日で放送された「今歌いたい、昭和の名曲ランキングTOP100」は見ごたえのある番組だった。
「昭和の曲」限定で、2022年に全国のカラオケボックスで歌われた回数の上位100曲ということだったが、70年代・80年代の楽曲が多く、ほとんどの曲を知っていて楽しめた。

なぜ70年代・80年代の歌謡曲(ポップス、フォークロック、演歌など全てを含む)がこんなに良いと思えるのだろうか。冷静に分析してみた。個人的な事情から、一般的な要因まで、4つ考えられる。

1. 私が、10代から20代にかけて一番よく音楽を聴いていたから。また、当時入手した音源を、その後も折に触れ聴いているので、忘れることもない。
2. 私も含め、現在中高年と言われる世代は、70年代・80年代に少年・青年期を過ごしており、感受性豊かな時期に聴いた音楽は、深く嗜好に刻み込まれている傾向はあるだろう。
3. 社会環境として、趣味が多様化し、テレビの歌番組も減少し、誰もが知っている歌謡曲、というものが少なくなっている。現在の音楽は、テレビの歌番組を家族で見たり、カラオケで歌うのが主流ではなく、個人個人が配信動画で見る時代になっている。
4. 音楽そのものが、歌詞・メロディーが中心の時代ではなくなり、リズムやサウンド、ダンス重視のコンテンツになっているのではないか。それが当たり前として受け入れられている人はいいが、正直私にはついて行きづらくなっている。

おそらく、どの要因もあるだろうが、比重は1>2>3>4なのだと思う。3や4ばかりを強調して、「昔の歌は良かった、今の歌はつまらない」などとぼやく年寄りにはなるまいと思う。私は個人的に昭和歌謡曲が好きだ、そういうことでいい。でも、そういう人が増加傾向であるからこそ、今回のような懐メロ番組があるのだろう。

ところで、この番組のゲストとして、南野陽子と柏木由紀が出演して、いろいろコメントを述べていた。
柏木由紀は平成生まれとして、生まれる前の曲にコメントするという役割が明確だったが、南野陽子の役割は微妙だった。彼女自身、昭和デビューのアイドルで、同世代のアイドルの歌がランキングした時は当時の思い出などを述べていた。もしかしたら彼女の歌が100位以内にランクインすれば、生歌を披露するのかなと期待した。しかし、100位から始まったランキングが40位くらいまで進むと、残念ながらその可能性は無くなった。そもそも彼女にはこの1曲という代表曲がないし、カラオケで歌われているのをあまり聴いたことがない。個人的には「話しかけたかった」なのだが。

「カラオケで歌われた」という切り口だったため、「名曲100」とか「売れた100曲」とはまた少し違った、意外なランキングも興味深かった。7位までを紹介する。
1位 尾崎豊『I Love You』。
2位 岩崎良美『タッチ』。
3位 石川さゆり『津軽海峡冬景色』。
4位 レベッカ『フレンズ』。
5位 松田聖子『赤いスイートピー』。
6位 『アンパンマンのマーチ』。
7位 石川さゆり『天城越え』。

2位の『タッチ』は、確かにカラオケで歌う人が多い印象がある。同期松田聖子の代表曲より上位になったのは感慨深い。演歌では石川さゆりの一人勝ち。7位以内に2曲ランクイン。思い切り歌えて気持ちがいい曲なのだろうし、紅白歌合戦で1年ごとにこの2曲を歌っているのも影響があるだろう。
カラオケにつきものの男女デュエット曲はベスト100に1曲も無かったと思う。職場の宴会の二次会でカラオケに行くといった文化は絶滅したようだ。これはコロナの一過的な影響とは言えないだろう。一方、家族でカラオケに行くので『アンパンマンのマーチ』が6位なのだろう。
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2022年NHK紅白歌合戦の感想。(ときめき研究家)

2023-01-04 21:22:21 | ときめき研究家
大晦日は、例年通りNHK紅白歌合戦を観た。

AKBグループは今回も出場無し。坂道グループも、櫻坂が落選し、乃木坂、日向坂だけの出場となった。
乃木坂46の楽曲は『裸足でサマー』。斎藤飛鳥の卒業ということで、彼女がセンターの曲が選ばれたのだろう。2016年リリースのかなり古い曲だが、私は好きな曲なので楽しめた。
曲の構成が変わっていて、フルコーラスだと「(1番)A+B+サビ (2番)B+サビ (3番)A+サビ」となっている。今回の紅白バージョンでは「(1番)A+B+サビ (間奏)サビ」だった。呪文のようなサビが繰り返される度にじわじわと盛り上がって行くのだが、今回のステージでは少し単調な印象を受けた。また、伴奏の音響も少し悪く、中音に凝縮されてヌケが悪く聴きづらいサウンドだったのが残念だ。でも、メンバーはオール生歌で頑張って歌っていた。

日向坂46の楽曲は『キツネ』だった。ライブでは盛り上がる曲だと紹介されていたが、苦しい説明だ。前の曲の「きつねダンス」とセットの趣向であり、安易だと思った。日向坂46はまだキャリアが短いので、カップリング曲ではなく普通にシングル曲『月と星が躍るmidnight』を披露できればよかったと思う。
紅白で歌う曲の優先順位は、1にその年のヒット曲、2に過去のヒット曲、3にアルバムやカップリング曲だと思う。他人の曲を歌わされることもあるが、それは最悪だと思う。

AKBグループ関連で言えば、元HKT48の宮脇咲良が「LE SSERAFIM」メンバーとして出場していたが、リアルタイム視聴時には彼女を判別できなかった。

その他、印象に残った歌手について。
毎年書いているが、三山ひろし歌唱時のけん玉世界記録挑戦は、本当にいい加減にやめてほしい。歌を盛り上げるための余興ではなく、歌の方がけん玉のBGMになっている。誰も歌を聴いておらず、けん玉を失敗しないかヒヤヒヤしながら見守っている。今年は皆が慎重になったせいか、歌の方がかなり早く終わってしまい、20秒くらいけん玉だけを見ていた。それでもいいから三山ひろしは紅白に出たいのか?
彼の他にも、水森かおり歌唱時の「謎解き」も、歌に集中できない趣向だったと思う。演歌歌手はそういう扱いをうけやすいのだろうか。

松任谷由美with荒井由実の企画もいまひとつだった。AI技術で、若い頃の荒井由実のビジュアルと歌声を再現し、現在の松任谷由美と共演させる、という趣向だった。以前、美空ひばりを再現したのと同様の趣向で、新鮮味はなかった。ビジュアルも声も、現在とあまり変わらず、デュエットしても面白みもなかった。ユーミンが傑出したソングライターであることには全く異論ないので、変な趣向に走らず、普通に歌ってほしかった。

純烈とダチョウ倶楽部、有吉弘之のコラボは良かった。純烈の代表曲である『プロポーズ』をしっかり聴かせた後で、上島竜平を偲んで『白い雲のように』を7人で披露。藤井フミヤ・尚之兄弟作の名曲を、持ち歌の有吉中心に、しっかりした歌唱で聴き応えがあった。私も大好きな曲でカラオケでも歌う。歌詞もメロディーも平易で歌いやすく、今回注目されたことで若い人にも知られ、長く歌い継がれる曲になったと思う。このコーナーはしんみりしつつも笑いもあり、何より歌の魅力をきちんと伝えていて良かった。

篠原涼子『恋しさとせつなさと心強さと2023』は、さすが大ヒットした曲の感動があった。当時と同じキーで歌っていたと思われ、高音は少し苦しそうだったが、ほぼ衰えを感じさせない歌唱は素晴らしかった。近年の彼女は女優としての活躍がメインだと思われるが、ボイストレーニングも続けているのだろう。サプライズ出演だった小室哲哉のピアノ伴奏も、楽しそうだった。

桑田佳祐と同級生バンドによる『時代遅れのロックンロールバンド』は、以前このブログでも記事にしたが、圧巻のパフォーマンスだった。ロシアのウクライナ侵攻を受けて作られた曲だろうが、それだけでなく、権力者が弱者を顧みない日本の現状も含めて批判している曲だと解釈した。平和と自由を希求するおじさんたちの叫びは、決して時代遅れではない。1つだけ難を言えば、本曲を歌う前に、佐野元春以外の4人で加山雄三の曲を弾き語りしたのは意図不明で、尺を取り過ぎていた。

そして、既に大きな話題になっている橋本環奈の司会ぶりだが、私も堂々としていて素晴らしいと思った。度胸が据わっているし、機転も利き、安心して見ていられた。「1000年に1人の美少女」とかいう過剰なキャッチフレーズの重圧を物ともせず、伝説の名作『セーラー服と機関銃』のリメイクに果敢に挑んだ彼女の、大物ぶりを遺憾なく発揮したのだろう。

2015年紅白歌合戦の感想 
2016年紅白歌合戦の感想 
2017年紅白歌合戦の感想 
2018年紅白歌合戦の感想 
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