猪突猛進 鈴木研究室へようこそ

関西医療大学大学院 教授である鈴木俊明研究室の紹介や鈴木が日頃考えている教育・臨床・研究への思いを熱く語ります。

理学療法教育に疑問

2013-02-06 17:14:16 | 教育
先ほど、日本の理学療法研究者に関しての疑問を述べましたが、・・・・・今回は、教育に関してです。

新人症例検討会でコメントをする機会がありました。動作をみれない、運動学での解釈ができない、など、散々なことでした。

立位で体幹右傾斜している患者さんを、体幹右側屈と表現する始末・・・・右傾斜は右股関節外転、左股関節内転でみられることを説明しても 納得しない、伝わらない

その職場の先輩たちもわからないのか?? と思うと残念で泣けてきます。

その新人の方に、学校で習っているよね?? と聞いても、「いや・・」、習っていない感じです。
「どこの学校や!!」と聞こうと思いましたが、先入観をもってもいやなので、やめておきました。

今、養成校ではいろんな特徴のある授業をされていると思います。様々なテクニックを教えている学校もあります。
私は、正しい評価ができれば、基本的な治療で理学療法は完成すると思います。そのため、正しく運動を分析できる能力が大切です。

理学療法士は基本動作を改善する職種です。昔のICIDHにもどり、能力障害とその原因である機能障害を明確にする作業を養成校ではきちんと教える必要があると考えます。実際、我々、関西医療大学 理学療法学科はその点を大変強調していますので、実習でも理学療法士になっても動作を大切にして、その問題点を見つけていく習慣があると自負しています。

要するに、厳しくいいますと、教員はちゃんと教育もできていない、研究も自分のリサーチができていない、 教員は常に、教育・研究でスキルアップをしていかなければいけない。

現在は、大学院卒業して、理学療法士教員として、研究・教育をしたい若い勢いの良い方が増えてきています。
是非、そういう方に道を開いてあげるのも良いかもしれませんね。

では・・・













日本の理学療法研究者に疑問

2013-02-06 10:54:56 | 研究
理学療法の研究者の多くは大学教員であるだろうという自分のなかでの常識がある。

私は、神経内科領域の臨床生理関係の仕事をしているので、医師の友達が多い。
その方は、臨床神経生理関係の学会の役員もしながら、大学もしくは病院での指導で活躍されている。

ふと、我々の理学療法の世界をみてみると、本来の研究者が大学教員ではない構図がみえてきた。

「理学療法の研究はこうあるべきだ」 といっている方は 研究論文があるか? 英語論文があるか? 笑える・・・

反対に、地味で目立たなくても凄く良い研究をしている理学療法の研究室もある。

私も、関西医療大学の学科運営、ゼミ生、大学院生の指導、自分の研究室の研究で全く時間がなく、理学療法の全体を考える余裕が全くない状態である。

大学教員である以上、自分の研究室で発見した研究業績をアウトプットしつづける必要がある。

私と同じような感性の若い研究者が、是非、理学療法をリードしていってほしいと思う。