隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0189.秋の花

2002年04月05日 | 連作短編集
秋の花
読了日 2002/4/5
著 者 北村薫
出版社 東京創元社
形 態 文庫
ページ数 268
発行日 1997/03/28
ISBN 4-488-41303-X

 

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「私」と円紫師匠のシリーズ第3作。初めての長編である。今までの短編と違うのは、今回初めて死亡事件?が起こるところ。文化祭の準備中に墜落死した女子高生と、その友達は「私」の後輩。自殺、他殺、事故???

このシリーズをリアルに感じるのは、巻を増すごとに主人公やその友人たちも年齢を重ねていくことだ。現実の世界では当り前のことだが、名探偵の活躍する本格推理などでは年をとらないことが多い。
まあ、それはそれでまた良いのだが。今回は大学生になった「私」が墜落死した後輩や、その友人である傷心の女子高生を案じて、事件の真相を探ろうとするストーリーだ。このシリーズの読み心地のいいのは、「私」の語り口にその生活観があり、時にエッセイを読んでいるような感じになることさえあることだ。




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