ふたりで探偵 | ||
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読了日 | 2002/8/16 |
著 者 | 平岩弓枝 | |
出版社 | 新潮社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 277 | |
発行日 | 1990/01/25 | |
ISBN | 4-10-124108-2 |
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マンションのドアには、池永誠一郎・森加奈子と記された表札がかかっているが、二人はれっきとした夫婦である。加奈子は結婚前から旅行社の添乗員(コンダクター)をしているので、古くからのファンも多く、彼らは森さんと呼ぶので、便宜上森加奈子を名乗っているというわけだ。
夫の清一郎は作家で、主として紀行文、旅行記などを書いており、その方面では少しは名も売れている。ところが、彼は乗り物酔いがひどく新婚旅行にさえ行ってないのだ。その彼が、紀行文や旅行記を書けるのは、加奈子の体験からの話題を元にしているのである。彼女から聞いた面白い話題や、ちょっとした事件などから、さも自分が体験したかのような文をものにしてしまうのが彼の得意技だった。
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新婚さんの団体ツアーから帰った加奈子は、夫から聞かれて今回は何も話題となるようなことは無かったと言ったが、その1週間後会社に二人の刑事が訪ねてきた。
浅野金次郎という客が加奈子の添乗したツアーに参加していたかを尋ねた。彼はホテルの部屋で苦しんで救急車で病院に運ばれたが、間もなく死亡したというのだ。それだけなら事件にならないが、彼は、その日銀行預金を2千万円も引き出しており、金の行方がわからないというのである・・・・(ローマの蜜月)。
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池永清一郎には、タイトルからも判るようにもう一つ探偵という特技があった。自分でも関係者に当たってみることもあるが、殆どは妻の加奈子から聞いた話や、彼女の取ってきた写真などから事件の真相を推理するという、一種の安楽椅子探偵である。つまりふたりで探偵というわけだ。
# | タイトル | 発行月号 |
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1 | ローマの蜜月 | 昭和61年1月号 |
2 | スリランカの殺人 | 昭和61年3月号 |
3 | チュニジアの新婚旅行 ハネムーン |
昭和61年5月号 |
4 | ロアールの幽霊 | 昭和61年7月号 |
5 | ハワイより愛を込めて | 昭和61年9月号 |
6 | ニューヨーク旅愁 | 昭和61年11月号 |
7 | 香港の蜜月旅行 フルムーン |
昭和62年1月号 |
8 | 箱根・冬の旅 | 昭和62年3月号 |
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