隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0274.化身

2002年08月21日 | 本格
化身
読了日 2002/08/21
著 者 愛川晶
出版社 幻冬舎
形 態 文庫
ページ数 516
発行日 1999/06/25
ISBN 4-87728-735-3

 

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いプロローグで、ビルの谷間の小さな保育園から一人の幼児が拉致されたシーンが描かれる。周囲の状況描写からかなり古い話だと想像できる。
そして、第1章からは、話が現代に移る。「アウトドア愛好会」のメンバーである人見操は、4泊5日の合宿を終えて、仲間の一人星野秋子を伴ってアパートに帰宅すると、留守の間たまっていた郵便物の中に差出人不明の封筒が一通。中には写真が2枚。
どこかで見たことが有るような懐かしい思いが涌いてくるような建物の写真と、もう一枚は笛を吹きながら踊る少年の絵を写したものだった。それを見た時、操は記憶の混乱と、わけの判らない恐怖心とで失神する。建物はどこかの幼稚園らしかった。秋子の助言で、その建物を探すことになるが・・・。

4年前に母を病気で亡くし、昨年父親を交通事故で失った操が、自分探しの過去へと旅立つストーリー。僕は、こうしたタイプの話が好きなのは、昔読んだストーリーに似たような話があって、タイトルも作者も忘れてしまったのだが、それがずっと頭にあるからではないかと思うのだが・・・。一種のスリーピング・マーダー型のミステリーは読んでいて楽しい。

 

 

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