隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0113.果つる底なき

2001年07月04日 | 金融
果つる底なき
読了日 2001/7/4
著 者 池井戸潤
出版社 講談社
形 態 文庫
ページ数 400
発行日 2001/06/15
ISBN 4-06-273179-7

 

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ミステリードラマを愛する者として、良質のミステリードラマは、原則として、原作に忠実であるべきだと思っている。
常々海外ドラマにその点の良さを感じてきた。それは、予め厳選されたものだけが入ってきているということなのだろうが。もちろん国内で制作されたドラマにも傑作の誉れ高い作品も数多あることは云うまでもない。しかし現状で数多く制作されTVで放送されるミステリー、サスペンスと称されるドラマはあまりにも手軽に作られている。(様な気がする。)
本書を読み始めて、どこかで似たような話を見たか読んだかしたな、と思ったが、以前見たドラマの原作だということに途中まで気づかなかった。ドラマを見たのがしばらく前だったので忘れていた所為もあるのだが、ドラマそのものはつまらなくもなかったのだが、すぐに記憶が薄れてしまったのは、それほど印象に残るほどのものでもなかった云うことか?
読み終わったあと、何故これほどの傑作が底の浅いドラマになってしまうのか不思議でならなかった。

 

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内容は、大手銀行の上層部が、貸出先の中小企業の倒産に絡めた陰謀を、その企業の元担当だった行員が暴くという金融ミステリーである。元三菱銀行員だった著者の実体験に裏打ちされた迫力のある内容で、'98年に第44回江戸川乱歩賞を受賞。

 


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