隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0744.六月六日生まれの天使

2006年07月27日 | 本格
六月六日生まれの天使
読了日 2006/07/27
著 者 愛川晶
出版社 文藝春秋
形 態 単行本
ページ数 406
発行日 2005/05/30
ISBN 4-16-324010-1

 

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5回鮎川鉄や賞を受賞した「化身」を読んで、僕の好きなスリーピング・マーダー形式ということもあって、ファンになった割りには、2作目までにかなりの間が空いてしまった。 本書は文春の本格ミステリマスターというシリーズ企画の1冊なので、大いに期待して手に入れた。これまでに読んだこのシリーズの中に、いくつか僕の好みの作品があったからだ。まあ、僕の思い込みに過ぎないのだが、一つでも面白く読めたものがあると、その企画全体が面白いストーリーが集まっているような感じがして、特に好きな作家の作品がそこに入っていようものなら、見逃せなくなるのだ。

 

 

さて、本書は激しい情事の後で男の体から離れようとした女性が、自分に関するそれまでの記憶が一切失われていることに気づく、というスタートで物語の幕が開くといった具合だ。 いったい男は自分の恋人なのかどうかさえわからない状態で、後々男が前向性の記憶障害だということもわかる。つまり女性のような過去の記憶がわからない記憶喪失に対し、今現在の記憶の積み重ねが効かない障害を前向性健忘というらしい。 ここに登場する男は10分程度しか覚えていられないというのだ。 本書のストーリーはそれだけではないのだが、説明が難しい。果たして女の記憶は戻るのか? 映像化不能?のストーリーだ。

 

 

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