隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0455.ネバーランド

2003年11月23日 | 青春ミステリー
ネバーランド
読了日 2003/11/23
著 者 恩田陸
出版社 集英社
形 態 単行本
ページ数 267
発行日 2000/07/10
ISBN 4-08-774463-9

奥まった田舎にある、有名な私立の進学男子校。全校生徒の五分の二が入居する学生寮・松籟館。1年生は新館の大部屋、2-3年生は年代ものの木造二階建ての巨大な館に暮らす。クリスマス・イヴからの1週間寮生活の皆が帰省する中、館に3人が居残った。菱川美国(よしくに)、依田光浩、篠原寛司そして、この田舎に住み寮生活者でない統(おさむ)が居残り組の仲間に入った。
第一日 車窓の海
第二日 冬の幽霊
第三日 赤い爪痕
第四日 遠い季節
第五日 歪んだ扉
第六日 愛の能力
第七日 架空の国
エピローグ 遥かな声
と、この4人が自炊しながら館で暮らす一週間を描くストーリー。

こういうストーリーを読むと、自分のどうでもいいような高校生活を忘れて、ある種の憧れのような感覚を呼び起こされる。親の期待を裏切り、勉学そっちのけで入学当時クラスで上から2~3番目だった成績が、卒業するときは下から2~3番目となっており、卒業後のあてもないのに早く学校から遠ざかりたかった、ことを思い出す。
それが、45年もたってみると、何か甘酸っぱいような想いが湧き上がるのがなんとも不思議だ。




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