隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0841.午前十時の女

2007年10月26日 | 短編集
午前十時の女
読 了 日 2007/10/26
著  者 土屋隆夫
出 版 社 光文社
形  態 文庫
ページ数 339
発 行 日 1997/03/20
ISBN 4-334-72374-8

 

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者の短編集が複数の出版社から文庫として出ているので、僕は目に付くとランダムに買っているから帰ってからこの日誌を見て、前に読んだ中に幾つかの作品があるということが時々ある。
本書の中にも「動機と機会」や「午前十時の女」は、昨年5月に読んだ「動機と機会」(728.参照)というタイトルの文庫に入っていた。
本格ミステリーの常道を歩み続ける著者の作品は当たりはずれが無いという定説があるが、本書でも最初の「異説・軽井沢心中」から切れ味のよいストーリー展開を見せる。続く「沈黙協定」でも、ちょっとアメリカの短編の名手・ヘンリイ・スレッサーを思わせるような落ちとなっていて、楽しい。
また、「青い帽子の物語」では自縄自縛のような感じを抱かせる哀れな男の話で、それぞれに作者の「読者を如何に欺くか、あるいは楽しませるか」といったことを考えながら書いているような感じを抱かせる。

 

 

初出誌
# タイトル 紙誌名 発行月・号
1 異説・軽井沢心中 週刊小説 昭和49年12月20日号
2 沈黙協定 推理ストーリー 昭和42年7月号
3 虚実の夜 カッパまがじん 昭和52年3月号
4 青い帽子の物語 別冊宝石 昭和27年6月号
5 七歳の告白 探偵実話 昭和33年2・3月号
6 動機と機会 漫画読本 昭和41年7月号
7 変てこな葬列 宝石 昭和36年7月号
8 午前十時の女 別冊小説現代 昭和48年1月号

 

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