隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0318.月の裏側

2003年01月02日 | サスペンス
月の裏側
読了日 2003/1/2
著 者 恩田陸
出版社 幻冬舎
形 態 文庫
ページ数 461
発行日 2002/08/25
ISBN 4-344-40262-6

 

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大手レコード会社のプロデューサーである多聞が、九州は水郷の町・箭納倉(やなくら)へ協一郎を訪ねるところから物語は始まる。僕が読んだのはこの文庫だが、カバーのイラストは、単行本の装丁と同じで、藤田新策氏のイラストをそのまま流用している。このイラストから受ける暗い掘割の不気味な感じそのままが、物語のある部分を表しているのである。この本は、別にイラストに惹かれて買ったわけではないのだが、読み終わった後、改めてカバーのイラストを見た時、実に明確に内容を表現していると思った。
大学教授の協一郎からの電話で聞いた不思議な事件とは、彼の案内で住宅街を歩き堀割に沿った三軒の家を次々と示し、その家の老女がそれぞれ1年前、7ヶ月前、4ヶ月前に突然姿を消したという。そして、不思議なのはある日ひょっこり三人とも帰ってきた。それまでの記憶をなくして。ということだった。


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