なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

気管支肺炎

2024年05月13日 | 呼吸器疾患

 今日内科再来を受診した66歳男性は、3月に予約日以外にも受診していた。

 前回3月初めにいつもの高血圧症などの治療で受診していた。その翌日から咽頭痛・咳があり、市内の内科クリニックを受診した。症状が続いて再受診して、コロナとインフルエンザの迅速検査は陰性だった。

 発症1週間後にも症状が続いて、当院の内科外来を受診して、その日外来担当の先生が診ていた。血液検査では白血球6000・CRP3.6と炎症反応が軽度に上昇していた。

 胸部CTで右肺上葉(S3)に粒状影が散在している。気管支肺炎として治療された。

 症状は軽快していたが、4日後の再診時にも胸部CTで肺陰影を確認していた。粒状影は軽快していて、終診となった。

 

 肺炎の経過を胸部CT(3回か4回撮影することもある)で診る先生なので、結果的に経過がよくわかる。(通常はこのくらいの肺炎だとCTは初回だけが多いだろう) 

 通常は咽頭痛もあったので最初はウイルス性上気道炎で、その後に細菌性気管支肺炎併発したと考える。しかし実は高血圧症どでの外来受診時に血液検査をしていた。

 症状の訴えはなかったが、白血球9100とふだんの6000前後より増加していた。(半年に1回の検査でCRPは含まない)最初から気管支肺炎を来していたのかもしれない。(CRPを追加すればよかったかも)

 症状が続いての受診時には、通常はまず胸部単純X線を撮影する。それだとこのくらいの陰影が分かるか自信はない。血液検査はするとして、CRP軽度上昇があれば、胸部CTを追加するか。

 処方された抗菌薬はアジスロマイシン500mg/日を3日間だった。肺炎球菌に感受性があるかわからない。結果的に効いたのかもしれないが、非定型肺炎だった?。

 

 軽度の気管支肺炎ではあるが、いろいろ考えさせられたのだった。

 

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