なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

この肝障害は何か

2013年01月16日 | Weblog

 腎臓内科医から消化器科医に70歳台女性の肝機能障害について相談があった。一昨年、急速進行性糸球体腎炎で腎センターのある病院に入院した。治療したが結局透析導入になった。現在、プレドニン7.5mg/日を内服している。肝機能障害は特になかった。

 昨年末から肝機能が上昇して、AST・ALTが中等度以上の上昇してきた。ビリルビンも8mg/dlと上昇した。胆道系酵素はあまり上がらず、肝細胞障害型ではあった。発熱はなく、腹部エコー・腹部CTで閉塞性黄疸は否定された。薬剤性肝障害も考えられた。INHとPPIが予防的投与されている。RPGNだと自己免疫性肝障害を伴いやすいのだろうか。抗核抗体と抗ミトコンドリア抗体、さらに肝炎マーカーが提出された。

 肝臓病専門医と相談して、自己免疫性肝炎を考慮してプレドニン40mg/日投与、原発性胆汁性肝硬変を考慮してウルソ投与を指示されたそうだ。提出したマーカーの結果が出ないと何ともいえないが。

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