秋も深まってきました。台風は横にそれ、そして古田祐二氏のフランス料理教室では、一足先にクリスマス向けのメニューを用意してもらいました。つい先日は、ハロウィンで街中騒いでいたばかりなんですけどね。季節の変化は目まぐるしいものです。さて、今回の肉素材は鴨です。「鴨ロースト オレンジ風味」は鴨とオレンジとの相性が最高ですね。鴨肉は、ブロックのまま余分な脂をカットして皮には細かく切れ込みを入れてから塩・コショーで下味を付けます。コショーは黒が合います。フライパンを使いオイルバターで皮からソテーします。強火で焦げ目が付いたら反対側も焼いて全体を焼き上げたら油を捨てて火を止め、フライパンに蓋をして予熱でしばらく火を通します。目指すはミディアムレア。この焼き加減は経験が必要です。食べる前にスライスして盛り付けます。オレンジは皮をギリギリまで薄くスライスしてから千切りにして手鍋で茹でます。味を和らげるために新しく湯を入れ替えて三回茹でます。房はくし形にカットして果肉だけを盛り付けます。デミグラスソースを作って千切りにした皮とオレンジの汁とオレンジジュースを加えて煮詰め、仕上げにマデラー酒と塩・コショーとバターモンテで味を調えます。濃度をつけたいときはブルマニエを足すと良いです。ガロニは、マッシュポテト、ニンジンのグラッセ、プチベールの塩茹でです。鴨肉はしっとした食感に仕上がって酸味でさっぱり感のあるオレンジ風味のソースの組み合わせでフレンチらしい美味しさでした。思わず頬が緩みます。「サーモンと小海老の白ワイン蒸しグラタン」はサーモンの切り身、ムール貝の身、殻と背わたと尾を取り去った小海老にすべて塩・コショーをして下味を付けて、蒸し器に水と白ワインを入れて沸騰させて蒸します。エリンギとシメジは食べ易い大きさにカットして、バターソテーします。グラタン皿にバターを塗って、サーモン、ムール貝、小海老、エリンギ、シメジを盛り付け、ホワイトソースで覆います、ホワイトソースは、ミルクを沸騰させない温度まで加熱して、ブルマニエと蒸し器に残った煮汁を加えながら撹拌して、艶が出てきたら火を止め塩・コショーで味を調えたものです。ピザに使うチーズを載せたら180度Cのオーブンで焼き色が付くまで加熱したら完成です。こちらは、魚介の素材をコクのある料理に仕上げてしまうフレンチらしいメニューでした。鴨は赤。グラタンは白。当然ですね。
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