更なる ときめきを求めて!

「七色唐辛子+一味唐辛子の会」は、卒業しました。

薫習(くんじゅう)

2024年05月03日 | 日記

 一年後に、取り壊しになる家屋の整理を始めています。懐かしい油絵が出てきました。

 40年前、私は、横須賀鷹取に7年間住んでいました。そこで、油絵を手掛けるご縁がありました。同じ町内に居を構えていらっしゃた武部本一郎画伯の存在です。

 私30歳代から40歳代。武部先生から油絵のみならず、様々な影響を受けました。彼は”ガラスのウサギ”に代表される、武部本一郎挿絵画家。

  売れっ子挿絵画家としてお忙しくしていらっしゃいましたが、元は四条派の日本画家と聞いていました。生活のために挿絵画家に転向した・・・と。

 初めて手ほどきを受けて画いた 記念すべき私の作品です。

 絵画のほかに、薔薇やジャーマンアイリス等、園芸の面倒も見てくださいました。土を掘り返し、牛糞をどっさり入れて 手際よく季節の植物や花を植えてくださいました。仕事の合間の気分転換だったように記憶しています。一仕事が終わって、縁先でお茶を呑みながらの雑談は、至福の時でした。

 大らかな優しい先生の表情や仕草が、想い出されます。知らない事を、先生からたくさん教わりました。

 

 

  先生、1980年、66歳の早過ぎる鬼籍入りでした。女子パウロ会教会での葬儀の折、挨拶を指名されたものの 涙で言葉に詰まりました。

 薫習(くんじゅう)は、禅宗の言葉でしょうか?   急に暑くなって 衣替えに忙しい今 防虫香が衣服に移り 良い匂いを発するが、語源となっています。身の置きどころの大切さを言っている言葉のようです。

 先生も私の行動力や発想力を面白がって、頻繁に訪ねてくださったと、思っています。私は、先生の世界や専門性を多々学ぶことができました。

 人間は お互いに影響を受け合って生きています。社会や、付き合う相手を選ぶことが大切です。他人の良い香りを、自分に移せるような状況を持つことは大切ですね。

 

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