6
働きかけてそれが当事者のプラスになればいいが、そうばかりとは限らない。逆作用をすることも考えられる。
しかしまあ、よくも一日部屋に籠もっていられるなあ。それも何日も。金にも何にもならないことを。
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働きかけてそれが当事者のプラスになればいいが、そうばかりとは限らない。逆作用をすることも考えられる。
しかしまあ、よくも一日部屋に籠もっていられるなあ。それも何日も。金にも何にもならないことを。
5
クレヨン水彩画は一人でできる。そして慰められる。
一人で一人を慰められるから、人様に働きかけなくてすむ。そういうよさもある。
人への方向を閉ざしていてもいい。
4
でも、これまでに描き貯めていた作品が、大小、幾つもあったので、狭い我が部屋はその額縁の飾りでいっぱいになった。
こんな具合にして、一人で一人を慰める。人様に迷惑が掛からない分だけ、まだマシな方か。
3
今日もすることがなくて、クレヨン水彩画を描いて過ごした。遊んでもらった。100円ショップから額縁を幾つも買ってきて、飾った。簡易額縁は100円~300円。他所で買うよりかうんと安い。
2
通りで、滝水のようにどどどっと落ちて、勢いよく老いて行く。
これでいいのだ。老いの坂は早い方がいい。急峻な方がいい。短い方がいい。
そうは言ってみても、現実には、我が身可愛さを続けようとするだろうが、長生きを最高価値と言い張るだろうが、ほとほとのにした方がいい。見苦しさを続けることはあるまい。
1
夕食を食べ終わった。後はお風呂に入って寝るばかりなり。晩酌で焼酎を飲んだ。1合の半分以下で酔った。酔ったら、ともかくぐうぐう寝ればいいのだ。一日が終わるのだ。老人は太平楽。
5
やわらかいものは、形を自由にすることが出来る。丸くもなれる。
わたしのこころの中に固い物がある。どうしてもやわらかくなれない。冷え切っている。固形物は人を拒否してかかる。冷たく放置されているよりない。
そのわたしに、人が現れて来て、ふっと灯が灯る。荒野の石のわたしの内に、湯のようなものが湧きだして来る。あたかいものが流れ出して来る。そういう天変地異に驚くことがある。
4
石のわたし。かたくななわたしの石。冷えているままに放置された荒野の石の、一個。固体。
固く固まると、冷やされてしまう。あたたかさが途絶える。おいてけぼりになる。疎外される。否定される。
そのわたしに、人が現れて来て、ふっと灯が灯る。湯のようなものが湧きだして来る。あたかいものが流れ出して来る。そういう天変地異に驚くことがある。
3
おんなの人のやわらかさ。ほのかさ。乳房のやわらかさあたたかさ。
己の内に火の燃えて熱く。
乳房とふやわらかきもの熱きもの 荒野の我の石にそのなく
次々に連想されて来る。荒野の石のように放置されてつめたいわたしがいて、かたくなにしているわたし。固まって動き出さないわたし。
2
やわらかいものがどうしていいか。
固形の固さ。固く固まると、動きが出ないのだ。やわらかくなるというのは、流れ出す用意ができているということなのだ。次へ動こうとしている意思なのだ。
海の波のようにやわらかいもの。空の雲のようにやわらかなもの。活動を示しているもの。
万物を包み込んでいるもの。摂取しているもののあたたかさ。