<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

読めないバックグラウンドがある

2007年02月25日 23時50分48秒 | Weblog
@ 寝よう うん 寝よう寝よう と留守番で狸寝入りがうまかった兄

 小さい頃、父も母も帰りが遅くて兄弟二人で蒲団に潜り込んだことが再々あった。弟が欠伸をして寝ようと誘う。兄は狸寝入りをしておいて、父と母の帰りを待っていた。この歌からはその背景は読めないが、歌には、やはり背景があって成り立っているのかもしれない。背景なんて、しかし、そうそう読みとれるものではないし、読んでももらえることをあてにしてはならない。歌だけではなく、どんな動作にも実はそれなりの深いバックグラウンドがあるのだろう。

      *

 変な文章になっちゃった。書き表せないことって、あるもんだよね。
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欲張らぬ方がいいのだ

2007年02月25日 09時47分13秒 | Weblog
@ 欲張らぬほうがいいのだ城山の坂に椿が咲いて日暮るる   薬王華蔵

     *

 城山は日本の各地にある。わが村にもある。わが家のすぐ北にある。200mほどの小高い岡のような山である。別名亀甲山。太宰冬尚公が守った城である。山頂には城の石垣が残る。厨の場所には井戸が掘られている。つわものどもの夢の跡である。戦に勝っておごり、破れて落ちてしまった。

     *

 往古の勝敗は措く。いまは平成の御世である。今日は曇りの日。昨夜は突風が吹き荒れた。真昼になった。風は消えている。ふっと、突然にふっと、人はそれほど欲張らずとも生きていけるのではないか、と思った。欲を張って成ったことも数々だろうが、いまの自分はもう夢を追うことは無用になっている。小さい頃から幾度となく登ったことのある城山の坂道に薮椿が咲いている。日が暮れてやっぱり静かに椿が咲いている。

 
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雲を見たくらいではよろこばない自分がいる

2007年02月17日 23時31分19秒 | Weblog
@ 雲を見てそれでよろこんでいいのに 雲ではよろこばないでいる

     *

 雲が空に浮いている。明るい真っ白な雲だ。ふわふわした綿のような雲だ。雲が流れていく。夕日が射して来て真っ赤になった雲が流れて行く。

     *

 雲を見て、にっこりしてはどうか。雲を見たくらいではにっこりはできないのか。おれは相変わらずしかめっ面をしている。威張りたくっている。賢人を装っている。雲を見たくらいでは喜べないとほざいている。仕方のないやつだ。
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人は苦しんでいる

2007年02月17日 22時13分18秒 | Weblog
ある者はあることで苦しみ
ない者はないことで苦しむ

持つ者は持つことで苦しみ
持たぬ者は持たぬことで苦しむ

力を有する者は力を有することで苦しみ
力を有さない者は力を有さないことで苦しむ

苦しむためではなかったが
苦しんでいる

苦しまないですむにはどうしたらいいか
苦しむ原因は何なのか

あるから苦しみ
ないから苦しむ

あるということが苦しみではなかったはずなのに
いまは
あることが苦しみになっている

ないということは苦しみではなかったはずなのに
いまは
ないことが苦しみになっている

苦しんでいる
人は苦しんでいる

ほんとうに
人は
苦しまないではいられないのか
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いつ終わってもいい

2007年02月13日 09時52分26秒 | Weblog
@ いつ終わってもいいエンドレステープが回っている    釈 応帰

      *

 いのちはエンドレステープである。終わりがない。終わりがないから、いつ終わってもいい。そこがまた始まりだから。

      *

 秋に木々は落葉する。冬を忍んで芽を持つ。春に芽はふきだす。花を咲かせて謳歌する。夏を驕る。驕りは秋に断たれる。落葉する。回る回る。
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ぼくは星の人です

2007年02月04日 08時33分26秒 | Weblog
@ 内耳奥(ないじおく)三半規管は迷路管(くだ) 星人ぼくの平衡をとる   薬王華蔵

      *

 わはははは。ぼくは星の人、星人です。どこの星から来たのかは秘密です。この星にきてもう60年が過ぎました。この星に来るとこの星のからだをもらいます。ぼくは宇宙を旅しているから、旅している間はいつもゆらゆらしています。このゆらゆらを止める働きをしてくれるのは内耳の奥の三半規管です。迷路のようにしています。小さい頃には、まだ星人の揺れが収まらないで、よく車酔いをしました。もう大丈夫。ぼくはぼくの平衡感覚を手に入れました。でもまたもうすぐ宇宙の旅に出ます。ぼくの生命のエッセンスは、この地球という星の美しさを忘れることはないでしょう。
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雪片は大空埋めて流れ来る

2007年02月01日 21時46分06秒 | Weblog
@ 雪片は大空埋めてわれに来る われはいかなる大罪の者   薬王華蔵

      *

 雪がひらひらと大空を舞って落ちてくる。あんまり数多く落ちてくるので大空が埋まってしまうのではないかと疑ってしまうほどだ。見上げていると雪片はまるでわたし一人に落ちてくるように思えてしまうのである。われは大罪を犯した人間である。われをとっちめに雪が落ちるのかもしれぬ。いや、わがこころを温めに落ちてくるのである。そうだとすれば由々しき事態。雪片が大空を埋めて来るわたしに。
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