多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

覚えられない事

2019-07-02 05:22:23 | 嘘のようで本当にあった話
私は 文字を介してしか 記憶ができない。


道を覚えるのも 景色ではなく周囲の文字を手掛かりにする。


夫は 文字ではなく 映像派である。


うまくできたもので、息子達は映像も文字も解せる。


先日も 自閉っ子と二人、駅で待ち合わせをした。


夫に電話をしてみたら、ちょうど仕事が終わったとかで、


「駅まで迎えに行ってやる」という。


駅の出口で待っていたが、


私は車が来るたびに


「あれは 夫の車かも」と思い、


運転手の顔が判別できる距離まで近づいてから


ようやく夫の車かどうかがわかる。


夫が今の車に乗るようになって20年以上経つが、


「夫の車かどうか」を判別するのは至難の業である。


スーパーの駐車場などで、夫が「車の中で待つ」と言い出すと、


あとから 車までたどり着けるか不安である。


駐車した場所を覚えておくしかないのだが、


夫は 出口に近い場所が空くと、


「ここのほうが 便利だから」と移動してしまう時がある。


私は 場所を目当てにしているので、別の場所にある夫の車に


たどり着けない事もある。


息子達がいれば、「あ、あそこだ」と見つけてくれるが、


私にはできない芸当である。


知人のご主人は役職についていて、


「OOOO株式会社」と大きく書かれた車に乗っている。


私は 「あの車なら 私でも見分けられるし、いいなあ」と思うのだが、


奥様やお子さんは「あの車で 迎えに来られると目立つからやめてほしい」そうだ。


「一目で見分けられる車」を持つ夫の妻になってみたいなあ、と 思う。











 

通院先で

2018-11-15 10:08:43 | 嘘のようで本当にあった話
先日 久しぶりに病院に行ったら、黒山の人だかりだった。


季節の変わり目だから 体調崩す人が多いのかな?と思い


受付に行くと、「病院内の ネットにトラブルがあり、いくつかのパソコンが



操作不能になってます。診察はできますが、カルテの記入や


処方箋の発行などに 時間がかかります。


待ち時間が かなり長いですが よろしいでしょうか?」と言われた。



私は 時間に余裕があるのでいいが、急ぐ方、家族の迎えの時間が迫っている方などは


「いつ 会計が」「処方箋は」と窓口に詰め寄るので、余計混雑し大変な騒ぎである。


私は 採血をしてもらい、診察を待った。


いつもより長い時間だが、気にはならない。


外の人や 受付の人が大変だなあ、早くネット復旧しないかなあと思っていた。


私の番になり、「こよりさん 2番診察室へ」と言われた。


ドアを開けながら、冗談で「パソコンを直しに参りました~」と先生に話しかけた。


「そうなんですよ。朝から 困ってて、患者さんにご迷惑かけてばかりで」と


言いながら 私の 採血のデータと 血圧のデータを打ち込もうと


パソコンに向かった先生。


「あれ?パソコン直りました!あー、普通に入力できる!」と 驚きの顔。


偶然でしょうか、私が言ったことが 「言霊」として作用したのでしょうか。


診察も すいすい進み、その後の会計や 処方箋発行も平常通り。


他の患者さん達も 受付の人も ほっとしたお顔になっていました。


病院のトラブルが 解決して何よりでした。


「いつ直るかわからないなら 帰る」と 戻っていった数人の患者さんは、


別な日に 無事診察ができたでしょうか。


電子カルテは 便利ですが、こうしたトラブルもあるのだなあと思いました。


冗談でも「直しに来ました」と 前向きな言葉を言ってみるものです。


あの病院のパソコンは 私と 相性がいいのかもしれません。








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プラスチックやステンレスと木の違いが判らない人

2018-10-03 12:46:53 | 嘘のようで本当にあった話
わが家では、昭和どころか大正や明治のころの道具がまだ現役である。


もちろん数は少ないが、何種類かは 年に何回か出番がある。


昔は 何かある時に 貸し借りをしていたので、


どこの家から借りた物か、どれが自分の家の物かがわかるように、


木の道具には 焼き印が押してある。


わが家で ある季節に使う道具を、


思いもかけないところから、貸してほしいと頼まれたことがある。


知り合いのまた知り合いの人で、あるものを作りたいが、道具がないし、


買おうと思って検索をしたが、値段が高いのと 種類が少ないので


わが家に古い道具や 大人数の料理を作れるものがあると聞いて


借りに来たという。


とりあえず 家にあるもので、すぐに出せるものを見せて


選んでもらい、持ち帰ってもらった。


子供会か何かで 昔の料理を作って食べてみようということらしい。


行事が終わってから、道具を返してもらったが、数を確かめる私に向かって、


言われた言葉にびっくりした。お礼の言葉もなく、


「次からは、もっと奇麗な物を貸してください」である。


木は プラスチックやステンレスとはちがう。


月日と共に、色も変わる。口に入れるものを作るものだから、


使うたびにしっかり洗い、カビが生えないように乾かして


ホコリがかからないように 保管している。



もしかしたら 木のしゃもじや まな板すら使った事がないのかもしれない。


道具の中には、夫の祖母が、嫁入り道具として持ってきたものもある。


明治生まれの祖母のお嫁入りから、どれだけこの道具を使ってきたか。


まっさらの時とは 色が違って当たり前なのだが、わからない人には


通じないだろう。


翌年、またOOさんに 紹介されたので、と別の人がやってきたが、


何も説明せずに お引き取り願った。


今の人から見たら 「小汚い」と見えるのだろうが、


わが家では 現役の大事な道具たちである。


古い道具の色の変化を、「汚い」と言われては


貸す気にはなれない。間に入ってくれた人から電話がきたので、


理由を話した。 「そういう道具は こよりさんのところにしかないし、


子どもたちのためにも貸して欲しい」と 再三頼まれたが、


その人には 貸してもいいけれど、使う人は


私にとっては見知らぬ人だし、汚いからと ぞんざいに扱われたら それこそ困る。


新しいものが 欲しいなら、会の予算の中から 新品を買ったらいいだけの話である。


夫の 祖母の持ち物は、今の製品とは造りが違う。


あれと同じものを探しても、新品は見つからないと思う。


古い木製品の色の変化を、「汚い」という人に 仰天した。


これからは、私の方が少数派で、木の台所用品を見た事が無い人が


多数派になるんだなあと思った。


そのくせ 古民家の味わいとかいうTV番組があったりして


おかしな話だなあと思う。梁や 柱の古びた色は良くて、


台所道具の色は「汚い」と感じる神経は、私には理解できない。 














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満員の電車やバスで空席ができた話

2018-08-27 10:05:21 | 嘘のようで本当にあった話
先日、整形外科で診察や 処置があった。


お盆明けで、混んでいて時間がかかり、帰宅がラッシュと重なった。


電車もバスも超満員である。が。


何故か 立っている私の 前の方が席を立つ。


お礼を言って座るが、座った 私の隣の席の方もまた


席を立つ。空いた席に座った人も、なぜかしばらくして


席を立つ。降りるわけでも、他の用事があるようでもない。


そうしたことを 何度も繰り返し、帰宅した。


不思議だなあ、と 思っていたが、自閉っ子に言われて謎が解けた。


「あれ?誰かに 首絞められたの?」


「え?なに?」


「首のまわりにさあ、青いあざがあるよ、人の指の形に」


「へ?」


鏡を見たら、なるほど 首に人の指の形のあざが。


整形外科で 頸椎の検査をし、リハビリ室で


低周波治療とマッサージをしたんだった。


多分 先生の指示で、頸椎の何番の所を重点的に、とか指示があったんだろう。


マッサージは別に痛くはなかったが、効果があるようにするからには、


けっこう力がかかっていたんだろう。


私は スカーフが嫌いだし、襟のある服も嫌いなので


首元は 丸出しである。


乗り物の中で ふと目をあげたら、


「首を絞められたようにしか見えないおばさん」が立ってた。


皆さん さぞ 気味がわるかったことでしょう。


知らない事とはいえ、ご迷惑おかけしました。


でも だからって スカーフする気にはならないので、


また 同じ事が 起きると思います。


もし 同じおばさんと 遭遇しても、こういう事ですので


余り 怖がらないでください。うそのようですが、本当の話です。




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